これで英文法は完璧!おすすめの文法参考書&問題集57選

英語の学習において、参考書や問題集のクオリティは大きなウェイトを占める。 収録されている内容や、読みやすさを考慮したレイアウト、指導内容の一貫性など、あなたに最適な一冊を選ぶために考えるべき点は多い。 参考書選びは重要だ。 なぜなら、あなたはその参考書と何十時間も共に勉強するからである。   自分にあった参考書を選べば、何十時間分も得することができる。 逆に、自分にあっていない参考書を選んでしまうと、何十時間分も損することになるのだ。 今回は数多ある英文法参考書・問題集の中から、難易度や用途別に著名なものを網羅した。 かなり長い記事になってしまったが…是非読み通して欲しい。 いま述べたように、ここで時間をケチるとあとあと大きく損をするのだ。 先行投資は惜しまないのが賢い方法である。   たくさんありすぎて何がなんだか分からない…という人も、これを読めばある程度整理できるに違いない。 よく考えて、自分に合った1冊を選び抜いてほしい。 良い参考書を選べば、のちの学習で大きなアドバンテージとなる。

目次

中学生レベルの英文法の基礎を解説した参考書

こちらの記事 でも触れているが、高校英語が苦手な受験生は、過去のいずれかの段階で分からなかった内容をそのまま放置したがために、英語に苦手意識を持っているケースが多い。 そういう受験生には

  • 『安河内の〈新〉英語をはじめからていねいに 1 入門編』
  • 『安河内の〈新〉英語をはじめからていねいに 2 完成編』

をお奨めしている。 しかし、もしあなたが「はじてい」を読んでもいまひとつ英文法を理解できないのであれば、中学レベルの英文法が怪しいということになる。 そういう場合以下の参考書が助けとなるであろう。   苦手意識があるのにいきなり難しい参考書に手を出しても意味がない。 焦ることなく、つまづいた箇所から取り返していくのが大切だ。

Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル

中学英文法 英検3級/TOEICテスト350程度の英語初級者を対象とした参考書。 初学者向きの講義形式+会話調の文章なので、英語に苦手意識のある受験生も抵抗なく入っていけるだろう。 大学受験のための中学英語の復習用としては、十分実用に耐えるレベルだ。   学習する文法項目が29に分けられており、最後には「修了テスト」が用意されている。 毎日1テーマずつ進めていけば1ヶ月でクリアできる計算だ。 「5文型」から「関係代名詞」まで、広い範囲が1冊に凝縮されているので、素早い学習が可能だ。 「中学英文法を修了するドリル」は、

  1. Input Stage
  2. Output Stage
  3. Communication Stage

の3段階で学習する。 Input Stageは文字通り講義形式で、読んで学んでいくというもの。 Output Stageでは、Input Stageで学んだ内容を演習問題で確かめる。 前回の復習と今回の演習問題が両方用意されているので、着実に理解していける。 Communication Stageは、各学年の内容が終わったあとに用意されている。 ネイティブスピーカーとの擬似会話をし、習った文法がどのように使われているのかみるのだ。   インプットとアウトプットを合わせた学習により、中学英文法の内容を丁寧に復習することができる。

Z会 中学英文法Fine

「Z会 中学英文法fine」 日常学習から入試対策まで使える標準的な文法の参考書。 中学3年間で習う英文法が13Unit、80レッスンに分かれており、効率よく整理・学習することができる。   1つのレッスンは1つの見開きで完結しているのが特徴。 文法事項の解説を読み、次に自分で問題を解くだけ。 コンパクトで使い易いため、学校の授業に合わせて使うこともできるし、自分でガンガン進めるのも可能だ。   見やすいデザインにも気を配ってある点も評価が高いが、英文の文字を大きくしているがために2行にまたがり、かえって読みにくくなっていることがあるので注意しよう。 各レッスンのターゲット例文はCD音声が用意されている。 CDでは “Repeat after me.” とガイドしてくれているので、音読教材としても使いやすくなっている。 文法問題の総まとめができる別冊問題集付き。 中学の英文法をサクサク復習したいのであればオススメの1冊だ。

『くもんの中学英文法 中学1~3年 基礎から受験まで』

くもん中学英文法 中学で習う英文法をきめ細かくステップに分けて解説した参考書。 1ステップ1ページで学習することができるようになっているのは、先ほどの「英文法Fine」と似ている。   他の文法書と違うのは、くもん独自の学習ステップになっていることだ。 通常の教科書では、ただ重要度・難易度順に文法事項を羅列しているだけだが、「SUPER STEP 中学英文法」は違う。

文法事項をただ羅列するのではなく、英語の表現が豊かになってゆく流れにそって、文法のステップを配列しているため、楽しみながら学習でき、その中で試験などに必要な知識もしっかり身につけられる。商品紹介より

こうしいた工夫により、学習者は自然な流れで表現力を広げていくことができる。 「これを覚えなさい!」と言われることによるストレスから解放されるというわけだ。 中学英文法をマスターしたつもりの人でも、一度読み直してみると新しい発見があるかもしれない。 別冊で演習問題が付いているので学習事項の確認もできる。   だが、市販の英文法問題集と比べると問題数は少ないので注意しよう。 演習量を求めるのであれば、別途問題集を購入する必要がある。

中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。

 「ひとつひとつわかりやすく」シリーズは、英語以外に数学などにも展開しているため、書店で見かけたことのある人は多いに違いない。 名前の通り、中学英文法を一通り復習するための1冊だ。   英語が本当に苦手な人からすると、参考書の見た目やフォントまでもが障壁となることが多い。 「難しそう」な見た目だとどうしてもモチベーションを維持できないのだ。 そういう人のために、「ひとつひとつわかりやすく」では誰でも読みやすい見た目にこだわっている。 たとえば日本語は(表紙画像のような)丸みを帯びたフォントになっているし、2色刷りで紙も見易い色になっている。   1つのステップは見開きで構成されており、左ページが文法事項の解説、右ページが練習問題。 構成自体はここまでに挙げてきたものと大差ない。 読みやすい見た目、と述べたが内容自体はいたって真面目に解説している。 キャラクターと一緒に楽しく学ぶ、といった趣の参考書もあるが、それだと却って理解しにくいこともある。 内容については通常の参考書同様ちゃんと解説しているため、「なんとなく分かった」ではなく確かな理解をすることが可能だ。   英語参考書を「見た目」で遠ざけてしまっている人に強くオススメしたい1冊。 落ち着いた読みやすいレイアウトなので、すんなり学習できることだろう。

もう一度!中学英文法

 東進ハイスクール講師、大岩秀樹による文法書。 中学校の英文法を学習し直すことを目標としている。   名前やキャッチフレーズから見て取れるように、英語が苦手でほとんど理解できていない人たちが対象。 解説されている文法は中学校の教科書レベルに留まっているので、基礎の基礎をもう一度復習したいと考えているのであればオススメだ。 英文を読んだCDも付属しているので、簡単な音声を聞けるようにしたいのであれば良い練習材料となる。   「もう一度!中学英文法」1冊で中学英文法は一通り解説されているが、それだけでは難しい問題を解けるようにはならないだろう。 択一式や単なる穴埋め式は可能かもしれないが、長めの整序問題や英作文になると困ってしまう英語学習者も多いはずだ。 したがって、本書の内容を理解したからといって満足せずに、のちに紹介する「瞬間英作文」などでアウトプットの練習をする必要がある。 内容を読んで理解すること自体は簡単だが、大切なのは自分で書いたり話したりする能力だからだ。   本当に基礎の基礎でつまづいた自覚のある人は、「もう一度!中学英文法」に着手してみよう。 逆に、多くの人にとっては退屈な内容であるため、本当に自分に必要な参考書なのかはよく検討すべきである。

英文法のトリセツ

   英語参考書で有名なアルクから出ている、中学英文法の学習書。

  • じっくり基礎編
  • とことん攻略編
  • 中学レベル完結編

の3冊に分かれており、順に内容は発展していく。   「英文法のトリセツ」は、さきほどの「もう一度!中学英文法」同様、中学英文法の基礎からやり直したい人向けの参考書である。 特に「じっくり基礎編」については、中学英語の初歩、つまり

  • 品詞とは何か、どういうものがあるか
  • SVOCとは何か

といった内容があやうい人が読むべきものだ。   「じっくり基礎編」では、ほぼ最後までこの品詞やSVOC(文型)に着目し、文の構成要素を一つずつ明らかにしていくというスタイルをとっている。 したがって、まっとうな時間・方法で英語を勉強してきた人にとっては無用である。 だが、本当に中学英文法をほとんど理解できていない人にとっては大きな助けとなるであろう。 というのも、英文を読めるようにするには品詞や文型の理解が欠かせない為である。 主語は何なのか、目的語は何なのか、…といったことがわかるだけでも大きな進歩である。   「とことん攻略編」では、不定詞、動名詞をはじめとしたつまづきがちなポイントを中心に解説している。

前作で身につけた基礎知識をベースに、「不定詞、動名詞、過去分詞、that 節、時制の一致、現在完了」など、英語負け組の宿敵とも言える英文法界の厄介モノたちを満を持して迎え撃ちます。商品紹介より

これらの題目で英語がわからなくなり、諦めてしまった中高生も多いことだろう。 そういう人は、焦らずに「とことん攻略編」で勉強し直すとよい。 誰が読んでも理解できるよう、平易な解説になっているので安心だ。   「中学レベル完結編」は文字通り中学英文法をマスターするまでが目標。 主な内容は比較、間接疑問、関係詞、名詞節・副詞節などの中3で学習する内容である。 特に比較や関係詞は覚えることも多く煩雑な分野であるが、複雑な構造をした文を読み解くには欠かせない項目である。 我慢して勉強しないことには、大学入試レベルの英文は決して読めるようにならない。 中学レベル完結編では、こうした「複雑な文を読み解く第1歩」を学ぶこととなる。

くわしい英文法 中1~3

 文英堂から出ている参考書の新装版(2016年)。 「くわしい」シリーズは、中学参考書として広い人気を誇っている。   このシリーズは、基本的に講義メインとなっている。 文字だけでなく絵を多用しているのが特徴だ。

カラー写真や図版を豊富に掲載して、重要なところを押さえやすく,わかりにくいところを丁寧に解説しています。商品紹介より

たとえば前置詞の意味とイメージは、文字で長々と説明されるよりも絵で見た方が圧倒的にわかり易い。

明快なだけでなく、絵で見た方が最終的に記憶に残りやすいのだ。

「くわしい」に限らず、シグマベストシリーズでは絵が効率的に、かつ程よく使われているのが好感を持てる。

文字ばかりの参考書を読むのに抵抗を感じるのであれば「くわしい英文法」に着手するとよい。

練習問題も用意されてはいるが、数がさほど多くない上に解説も詳しいわけではないので注意してほしい。 問題演習をしたいのであれば、「くわしい英文法」に対応した問題集があるのでこれに取り組むことで練習不足は解消される。  英文法の問題集は、特に中学英文法の場合似たような問題の羅列で平坦な構成になりがちである。 しかし本書では、数段階のレベル別の編成にすることでそれを回避している。

単元ごとに、「テストに出る重要ポイント」→「基礎を固める問題」→「力を伸ばす問題」の3段階で力をつけ、章の最後に「定期テスト予想問題」で仕上げをする構成。商品紹介より

段階別になっているので、つまづくことなく少しずつ実力を向上できるのがポイント。

定期テスト予想問題までこなせば、それなりに難しい問題もカバーできる。

「くわしい」シリーズは、どちらかというと自習者向きの教材が多い。

理解できていないところを独力で復習したいときなどに使用を検討してみよう。

つながる英文法

表紙に記してある通り、著者は東大生

全体像を把握しながら文法を学習していくという独自の方法をとっている。

通常、文法参考書というと1つ1つの独立した内容を学習していくというイメージが強いが、それでは

  • 分野ごとにどうつながっているのか?
  • なぜこの文法を学習しているのか?

といった疑問を抱き続けることとなる。 それを回避すべく、「つながる英文法」ではマインドマップを用いながら学習を進める。 英文法の全体像の中で、いま自分がどこを歩いているのか明確になるのだ。 闇雲にたくさんの文法を学習するのは苦しいものだが、本書を用いれば体系的に学んでいくことができる。   全体像を把握してからの学習という斬新さが光る本書。 とはいえ、個々の文法事項の解説は他参考書に比して特別明快というわけではないので注意してほしい。 独特なスタイルが自分に合っているかどうか、自分の目で確かめてから購入を検討しよう。 丸暗記に走りがちでなかなか成績が伸びずにいる生徒にとっては役に立つ教材となる。

大岩のいちばんはじめの英文法

 中学〜高校基礎レベルの英文法を1冊にまとめたもの。 とにかく誰が読んでも理解できるようなわかりやすい内容を目指した文法書。   安河内の「はじめからていねいに」と同じ東進ブックスからの出版ということもあり、それと比較されることが多い。 「はじてい」との相違点は、

  • はじていよりも大岩の方が対象レベルが低い
  • 大岩の方が文字が詰まっているが、そのぶん解説は丁寧
  • はじていを一通り解けばセンター試験に手を出せるが、大岩でそれは無理

といったあたりである。   「はじてい」は高校英文法を一通り説明しているが、大岩は初歩的な内容にとどまっている。 似たような本として理解されがちだが難易度などは大きく異なるので注意して欲しい。 登場する英単語も、大岩の方が幾分か平易なものとなっている。   誰でも読める平易さを追求するのであれば大岩を推奨する。 版を重ねることで、レイアウトも新しく、読みやすいものとなった。 とにかく抵抗なく学習していきたい!と考えるあなたにうってつけの1冊。

超基礎固め わかる!英文法

 旺文社から出ている英文法参考書。 著者の安河内哲也は東進ハイスクールの講師で、「<新>英語をはじめからていねいに」などの著書で有名だ。   名前の通り英文法の超基礎、具体的には中学〜高校入門あたりまでをカバーしている。 「解く」→「理解」→「整理」の3ステップ解説と、学習内容を即実践するトレーニング問題で構成されている。 また、英語が本当に苦手な人向けの工夫も欠かさない。

巻頭には、「名詞ってなに?」「主語はどれ?」など英語学習の前提知識をおさらいできるよう、 イラスト入りの楽しい講義が用意されています。商品紹介より

文法がほとんどわからない人にとっては、いきなり文法そのものの解説に入るよりも先に、「名詞って何だろう?」といった疑問を解消した方が都合が良いのだ。

一見馬鹿馬鹿しい内容に思えるが、のちの英文法学習を考えると決しておろそかにしてはいけない内容である。

基礎の基礎から学びなおしたいと考えている生徒に寄り添った教材。

付属のCDには、改訂版より安河内先生本人の音声が収録されるようになった。

基礎英文法の解説のほか激励メッセージなどもあり、モチベーションを維持して学習することができる。

基礎系の参考書で有名な著者による1冊だ。

瞬間英作文トレーニング

中学校までの英文法を対象にして作文能力を鍛えるための参考書。 中学レベルの英作文参考書というのは非常に珍しい。   ふつうの文法書や問題集に手を出す生徒がほとんどだろうが、「瞬間英作文」には特有の目的・長所がある。 タイトルの通りこれは「英作文」、つまりアウトプットの参考書。 問題集の問題は解けるのに英作文はさっぱり…という生徒が非常に多い。 穴埋めや並び替えといった文法問題はインプットの要素が強く、これだけでは積極的な表現の練習にならないためである。   「瞬間英作文」はそうした問題集とは一線を画している。 とにかく自分の力で作文できるように練習を積み重ねていくのだ。 これにより、すぐに書いたり話したりできる英語運用能力が身につく。 「中学1年レベル」、「2年レベル」、「3年レベル」という3部構成になっており、段階的に練習していける。 それに本書では、しゃれた表現・小難しい表現が排されており、シンプルで自然な表現のみが使われているのがメリット。 反射的にアウトプットする上では、細かい味付けよりもシンプルな表現の方が重要だからだ。   「瞬間英作文」に取り組むことで、今までよりも格段にアウトプットの能力が高まる。 作文やスピーキングに障壁を感じている人にオススメできる1冊。

高校英文法を解説している参考書

次は、高校レベルの英語参考書。 高校英文法を一通り解説しているものをピックアップした。

総合英語Forest

 英語学習をしていて思うのが、「文法事項を一通り解説している辞書的な参考書はないか」ということだ。 問題集だけ持っていると、わからない問題が出てきた時に疑問点を解消できない。 英作文の時に、「この英文って正しいっけ?」と不安になることもあるはずだ。 そういう時に、すぐに調べられるツールがあった方が英語学習は安定したものになる。   学習の中心となってくれる頼れる参考書。それがこの「総合英語Forest」だ。 中学〜高校の英文法を1冊にまとめて丁寧に解説している。 ページ数は600超と非常に多くなっているが、全ての文法事項を網羅していると考えれば妥当な量である。   Forestの使い方は人によって様々である。 意欲ある中学生が高校英文法を先取りするために読むもよし。 受験勉強の最初の1歩として総復習のために読み通すのも良い。 問題演習でわからなかった箇所を復習するための辞書にするのもアリだ。   多種多様な活用法があるので、「とりあえず買っておく」というノリで購入しても良い。 ただし、練習問題は最低限の数しか用意されておらず、あくまで読み物であることは忘れないようにしよう。 Forestも専用の問題集が発売されているので、本書に沿って演習したいのであればそちらを使ってほしい。  レベル別に分類されており問題数も多いので、十分なやりごたえがある。 センター試験レベルまではForestと問題集でカバー可能だ。

ブレイクスルー総合英語

 高校までの英文法を1冊にまとめた参考書。 形式としては上のForestやデュアルスコープなどと同様である。 英文法を1冊にまとめた参考書自体は世の中に多数存在する。 受験生からするとどれも似たようなものに見えるかもしれないが、この「ブレイクスルー」は他とは違った良さがあるのだ。   まず、学習項目の並び方が自然で、読んでいてストレスがない。 小さなところから始まって次第に色々な表現を身につけていくため、いきなり難しい英文が登場して「なんだこれは…」と困ることはない。   そして「ブレイクスルー」の最大の長所は、受験生が本当に知りたがっていることを把握し、その内容を織り込んでいることだ。 本書には「ニガテ君がんばって!」・「トクイ君がんばってるね!」という2種類のコラムが存在する。

ニガテ君がんばって!」では、一般的に生徒がよく間違えるポイントを、ニガテ君の間違いや質問をもとに、誤答への解説や対話などの形で、わかりやすく説明。「トクイ君がんばってるね!」では、学習を進めていくと疑問に感じる事柄を取り上げて解説。商品紹介より

「ニガテ君」の方は、生徒が間違えやすいポイントを誤答例と共に学んでいくというもの。 ついやりがちな間違いが示されているので、「あ、私もこういう間違いしたことある!」と共感しながら学べる仕組みだ。 たいていの文法書では、「これが正解です」というのを示すだけで解説が終わってしまうことが多い。 しかし内容が定着していない身としては、それが正解である理由だけでなく自分の答案が誤りである理由も知った方が理解しやすいのは当然のこと。 「ニガテ君がんばって!」のコーナーでは、生徒のそうした思いを汲み取り、理由をしめしつつ疑問点を解消してくれる。 たとえば関係詞節を簡単につくる方法について述べているページがあるが、これは難関大の受験生が読んでも価値があるほど単純明快な内容となっている。 その他、助動詞の意味を図で分類するなど、この「ニガテ君」コラムはためになる内容が満載。   「トクイ君」のほうは、意欲的な読者向きのコラム。 英語を学習していくとよく抱く疑問に答えてくれるものだ。 一見同じ意味に見える英文のニュアンスの違いなど、気になるポイントをわかりやすく説明しているので、「使える」英語が身についていく。   「ニガテ君」「トクイ君」のコラムを始めとして、ブレイクスルー総合英語は生徒目線に立って丁寧に作成されている。 これにより、単に文法事項を網羅しているわけではなく、ちゃんと生徒を「納得」させることができるのだ。 総合英語系の本はほかにも多数あるので「どれも似たようなものか」と思いがちだが、ブレイクスルーは生徒の気持ち・疑問を一番正確に把握しており、誰が読んでも納得のいく中身になっている。

安河内の新英語をはじめからていねいに

はじてい 英語をはじめから勉強したい、という受験生向きの講義形式の参考書。

  • 1 入門編
  • 2 完成編

の2種類があり、入門編は中学英文法と高校の初歩、完成編は高校全範囲といった具合だ。 英文法の基礎中の基礎からスタートするが、入門編から完成編に向けて学習を進めていくうちに、大学受験レベルへグイグイ引き上げられていくのを感じることができるだろう。 慶早進学塾でも、英文法をしっかり学習したことのない人には本書に取り組むよう指示している。   参考書・問題集はどうしても作者ごとの傾向や解説のクセがあり、中学レベルと高校レベルの方向性があまりかけ離れていると、それだけで混乱を招きかねない。 その点、中学文法から高校文法までを同じ作者、しかも東進ハイスクールのカリスマ講師である安河内氏から継続的に学べる「新英語をはじめあらていねいに」のメリットは大きい。 高度な参考書ではないが、教科書レベルの英文法に自信がない生徒にとっては大きな味方となるであろう。   著者(安河内)は基礎系の参考書で有名な東進ハイスクールの英語講師。 初学者でも確実に理解できる明快な解説が売りだ。   版を重ねることでイラストが増え、今まで以上にイメージを掴みやすくなった。 各項目の最後に「まとめの一問一答」というクイズが加わり、学習内容の定着を確認できるよう工夫されている。 また、「はじめからていねいに」は単語のチョイスにも気を配っている。 センター試験を始めとする大学入試の英語で頻繁に登場する重要単語を、積極的に例文に取り入れているのだ。 本書は英単語の参考書ではないが、読んでいくうちに英単語の力も養うことが可能。

基礎からの 新々総合英語

 数学の参考書で有名なチャート式からの1冊。 ページ数は550弱。総合英語系の参考書の中では比較的少ない方である。   名前からもわかるように何度か改定されており、そのたびに外見・中身共に進歩しつつある。 最大の長所は、総合英語系の参考書でありながら練習問題が充実している点。 ふつうこうした網羅系の参考書では、練習問題がついていなかったり、あったとしても申し訳程度の量だったりというケースが多い。 したがって、単に参考書を読んでいるだけだと演習量が不足して試験で失敗する可能性が高くなってしまう。 だが新々総合英語では練習問題の数が豊富なので、学習事項をその場で(同じページで)確認することができる。 各項目ごとにある問題のほか、章末にも問題が付いているし、数章ごとに一度確認テストのような問題(Exercise)もついている。 問題数が多いというのはチャート式に共通する長所といえよう。   また、図表・図解を豊富に用いているなど、見やすいレイアウトにしているのも特徴。 総合英語の参考書はどうしても文字を詰めて息苦しい見た目になりがちだが、「新々総合英語」では

  • 文章にすると長くなる内容を表などにコンパクトにまとめている
  • 覚えるべき内容を、囲み記事でまとめている

といった工夫により煩雑でない書面を実現した。   暗唱例文CDも付属している。 文をいくつか暗唱しておくと、案外文法をすんなり理解できるものだ。 それに、言葉を少し変えれば英作文・スピーキングにも活用できる。   中身はチャート式独特の形式をしているので、数学でチャート式を愛用しているならば肌にあうに違いない。 このシリーズを読んだことのない場合は、一度書店で開いてみよう。

INSPIRE総合英語

 文英堂から出ている総合英語の参考書。 Foresなどと比して知名度は低く、知らない人も多いかもしれない。   扱っている内容や書面の形式は、他の総合英語系の本とさして変わらない。 INSPIREに特有の長所としては、

  • Forestなどよりも内容が濃い
  • Warm-up、Brush-upなどの確認問題
  • Build-up、Follow-upといったコラムが多い

が挙げられる。 INSPIREは他の参考書と比して難しめの・細かい内容も載っている。 見かけ上の網羅性はどの参考書も大差ないが、細かいところに着目するとINSPIREが1歩抜きん出ている。 確認問題が充実しているのは、学習者としてもありがたいことである。 別途問題集を買うのは億劫だし、内容・順序が一致していないと問題演習がしにくいからだ。   そして、コラムが充実しているのもINSPIREの良さ。

コラムが充実しています。入試に役立つ’Build-up講座’と、英語の理解に役立つ‘Follow-up講座’で、英語への関心がさらに深まると同時に、実力アップにつながります。文英堂HPより

Build-up講座では単に細かいポイントを解説しているだけでなく、「入試に役立つ」情報を伝授してくれるので、読み手としても気合が入る。 Follow-up講座は発展的な内容だが、ちゃんと読むと新しい発見が得られ、興味・関心が増すことだろう。 なお、CDは(別売りなので)付属していないが、例文音声をインターネットでダウンロード可能となっている。   基礎から発展的な内容まで載っており、内容・構成ともに(知名度のわりに)優秀な参考書である。 総合英語の本をまだ持っていないのであれば、INSPIREを選んでみるのも一案だ。

ロイヤル英文法

 こちらも総合英語系の参考書。 見た目からも想像がつく通り、やや古め(2000年発行)の書籍である。   近年発売されている文法書の類は、とにかく「読みやすい」ことを重視している。 もちろん見た目のとっつきやすさは重要なのだが、かといって見た目ばかり重視していては中身のない参考書になってしまう。 この「ロイヤル英文法」は、決して綺麗で見やすい書面ではない。 しかしその分、内容については妥協することなく作成されている。   設定上は高校英文法までが対象なのだが、難関校入試でもあまり注意しなくて良い細かい内容までほぼ完全に網羅している。 結果として900弱というページ数になっており、参考書として「読んで」学習するにはかなり多いボリュームとなった。 参考書というよりは辞書として、日頃の学習の疑問点を解消するために用いるのが最適であろう。 「ロイヤル英文法」を持っておけば、英文法で困ることはない。   ただ、難易度が高くとにかく情報量が多いので、文法力が十分でない状態で本書を手にすると困ったことになる。 難しいと内容を吸収しにくいし、内容が多すぎると自分で取捨選択できないためだ。 ロイヤル英文法を購入する際は、

  • 高校教科書レベルの英文法は身についていること
  • 自分で情報の取捨選択ができること

が前提になっていると考えよう。 何でも載っている1冊なので、うまく使えば疑問点をどんどん解消できるに違いない。

高校 これでわかる基礎英語

 英語・数学を中心として多くの参考書が出ているシグマベストシリーズからの1冊。 高校英文法の基礎の学習を目的としているが、中学校の復習から始まっているので抵抗なく読んでいける。   「これでわかる基礎英語」は、自分の手で「書く」ことを重視しているのが特徴。 読んでいるだけだと、理解できなかったり集中力を保てなかったりという弊害が起きがちなので、自分で手を動かすことでそれを解消しようという狙いだ。 まず英文を自分で書き、日本語を書き、…という作業を通じて英語を理解していく。   とにかく自分で積極的に作業をすることが重視されているのが面白い。 たとえば章末には長文問題があるが、これは

  • 音声のリスニング2回
  • 音読3回
  • 筆写3回
  • リスニング2回

という、英文法参考書にしては特異な量の課題が与えられている。 しかしこれを地道にこなしていくことで、英語を着実に自分のものにできるのだ。   写真や絵が多用されており、読んでいて楽しいレイアウトになっている。 継続して音読や筆写を行う習慣は、英語学習で極めて重要である。 その習慣を早いうちにつけたいのであれば、「これでわかる基礎英語」に着手してみてほしい。   シグマベストに共通するデメリットだが、本書も練習問題の量が少ない。 量を求めるのであれば、別売りの問題集を使用するのがオススメだ。 

SUPER STEP くもんの高校英文法 高校1~3年

くもん高校英文法 『くもんの中学英文法』の続編であり、過去に『くもんの中学英文法』を使ったことがある受験生なら馴染みもあって使いやすいだろう。 高校英文法までをまとめている参考書としては他にForestなどがあるが、それに比して本書はややページ数が少なく、およそ300ページとなっている。   文法事項を262のステップに細かく分類してあり、参考書でありながら辞書的に使える点も優れている。 各文法事項は2ステップからなり、1つのステップは1ページ以内に収まっているというコンパクトな構成。 全ての文法ポイントの解説が3行以内であり、冗長な解説が排されている点にも気配りが見て取れる。   「基礎から大学受験まで」というサブタイトルがついているが、実際にはセンター試験標準レベルまでの解説にとどまっている。 難関校入試を考えているのであれば別途「桐原1000」などに取り組む必要があるので注意しよう。   長い解説を読むのが苦痛で、可能な限り避けたいという人にはちょうど良い参考書となるに違いない。 ただし、コンパクトに収めようとしたがために全体的に解説が手薄になっているというデメリットがある。 ある程度基礎を知っている人は読んでいけるだろうが、初学者がいきなり「くもんの高校英文法」に着手すると困る場面が少なくない。 また、少ないページ数に収めた結果行間が狭くなり、やや見にくい書面となっている。 多少の粗さはあっても、コンパクトな辞書として機能すれば十分、と考えているなら購入を検討して良いが、そうでない場合はForestなどの明快な解説書を用いることを推奨する。

江川の英文法の使い方がわかる本

「江川の英文法の使い方がわかる本」は、高校英文法までの重要な部分をおさらいし、使えるようにすることを目標にしている。

完全に網羅しているわけではないが、

  • 前置詞の種類とはたらき
  • 時制・助動詞・仮定法
  • 5文型

など、重要箇所は全てカバー。   タイトルにある通り、単に理解するのみではなく自分で「使える」英語を目指している。 教科書の内容は理解できるが、いざ作文やスピーキングになると英語が出てこない…というのは多くの生徒に共通する悩みであろう。 文法の解説を表面的に理解するということと、自分の中で「納得」して使えるようにすることは全くの別物なのだ。 「江川の英文法の使い方がわかる本」では、「表面的な理解」と「使える英語」の間のギャップを埋めてくれる。   たとえば動名詞句と不定詞句は、どちらも似たような意味だと捉えられることが多い。 動詞を名詞として扱うという点では確かに共通しているが、細かな意味、ニュアンスは実は異なっているのだ。 それを知らないでいると、動名詞も不定詞も同じだと思い込んでしまい、ネイティブに通じない不自然な英語となってしまう。 両者の違いを理解していれば、誰にでも通じる「使える」英語となるのだ。   単に文法を理解するための参考書は数あるが、本書はそれよりさらに1歩進んで細かな意味の違いやニュアンスにも着目している。 読者としては意味の違いがわかるだけでなく、英語への興味・関心を引き立てられるのだ。 極端に基礎的な内容は省略されているので、文法がわからない状態でいきなり「江川の英文法の使い方がわかる本」に着手すると困惑するだろう。 しかしある程度学習してから取り組めば、かならず力になってくれるはずだ。

MY BEST よくわかる英文法

 「よくわかる」は、Gakkenから出ている参考書シリーズ。 英語以外に数学、国語、理科、社会と様々な科目で出版されている。   表紙に記されている通り、教科書レベルの基礎の理解から入試対策まで、幅広い難易度を対象としている。 通常そこまで守備範囲を広げると、解説が極端に雑になるなど弊害が多いものだが、ページ数の多さ(400超)などでそれをカバー。   文法事項の解説は、学習事項が盛り込まれた「Key Sentence」とその解説から始まる。 これ自体は文法書としてよくある形式だ。 その後、発展的な文法事項は「+プラスα」という項目で解説されており、ここまで読めばいわゆる引っ掛け問題にも対応できる。 各項目の要点は、最後に「POINT」としてまとめられている。   章末には学習内容のチェックテストがあるほか、大学入試問題に挑戦するコーナーが合計6回設けられている。 このように練習問題も設けられてはいるが、あくまで学習内容を軽くチェックする程度のもの。 問題演習の量を追求したいのであれば、別売りの問題集の使用を推奨する。  内容の難易度・順序共に「よくわかる英文法」に準拠しているので、合わせて使うと効果的。 問題編成も次のようにステップに分かれている。

「これだけはおさえよう→基本問題→応用問題」の3ステップ構成。高校の定期テストや大学入試によく出るポイントを盛り込んだオリジナル問題で構成された「実戦問題」と実際に入試で出題された問題を精選した「大学入試レベルにチャレンジ」を随所に掲載。商品紹介より

問題数が豊富なので、一通り解ききれば内容を必ず定着させることができる。

講義メインの参考書だとどうしても演習量が欠けてしまうので、このような問題集を1冊は用意したいものだ。

ただし、本書は解答のミスがいくつか存在するので、その点は注意してほしい。

渡辺のとことんわかる英文法(上・下)

 

東進ハイスクールによる英語参考書の1つ。

同じシリーズで似た外見の「はじめからていねいに」があるので、あらかじめそれとの違いを述べておくと

  • 安河内:高校英文法の基礎を学習するための1冊
  • 渡辺 :高校英文法を一通りさらい、大学入試の基礎力をつける

という具合である。 表紙に記載されている通り、「とことん」は概ねセンター試験とそのすこし上のレベルまでカバーしている。 高校英語が頭に入っていない場合は「はじてい」、最低限のことは理解できているのならば「とことん」を使用するのがオススメだ。   「とことんわかる英文法」では、5文型をはじめとして基礎的な内容の説明は非常にあっさりしたものとなっている。 それ単体で見るとデメリットになるし、こうしたことを根拠に「解説があっさりしすぎている」と評する人がいるのも確かだ。 しかしそれは、受験に出やすいポイントを集中的に解説した結果でもある。 高校英文法をほとんど理解していない受験生がこれを読んだら確かに困惑するだろうが、教科書・他参考書で基礎を固めた人であればすんなり読み進められるに違いない。   最低限のことは理解した(つもりだ)が、センター試験などの問題はどうしても解けない… そういう段階で悩んでいる受験生にとって大きな力となってくれるだろう。 なお、本書には上・下巻とも “DVD” がついている(CDではない)。 内容は「とことんわかる英文法」の音声…ではなく、なんと渡辺先生本人によるメッセージビデオなのだ!

≪特別付録DVD≫ ※本書掲載内容の再録ではないオリジナルな内容です。

  1. 難関大学[志望校]合格へのシナリオ
  2. 英文法短期完成の秘策
  3. 学力・成績に関係なく難関大学[志望校]に合格できる3つの条件
  4. 『時間がない』『ヤル気がない』『つい居眠り』マル秘克服学習法

商品紹介より、内容は上巻のもの

本書の内容に直接関係があるわけではないが、受験生にとって役立つ勉強法・心構えを伝授してくれるし、モチベーションアップにもつながる。 このように面白い特別付録がついているのも「とことんわかる英文法」の魅力。 入試の基礎力を鍛えたい人にうってつけの1冊だ。

世界一わかりやすい英文法の授業

著者の関正生は英語の受験参考書で有名。 名前の通りわかりやすさを重視しているのだが、他の参考書とはわかりやすさの質が異なる。   多くの英文法参考書は「要はどういうこと?」「何を覚えればいいの?」という疑問に答えようとしている。 しかし本書は英文法を論理的に学ぶ、という意味でわかりやすいのだ。 なぜここでは不定詞ではなく動名詞なの?といった学習者の疑問に答えてくれるのが長所。 センター試験のような択一式の文法問題を「なんとなく」で選んでしまう生徒は、そうした論理が頭に入っていないことが多い。 「世界一わかりやすい英文法の授業」で勉強すれば、ちゃんとした理由を元に正解を選べるようになる。   論理的に英文法を学ぼうという本書のスタイル上、初学者には少々とっつきにくい参考書であるのは確かだ。 いきなり抽象的な話をされると、かえって混乱してしまう可能性が潜んでいるためである。 一度文法を学習したが、問題演習でどうしても点を取れないような生徒に向いている1冊。

一億人の英文法

一億人の英文法 風変わりなタイトルの本書。 東進ブックスから出ているということもあり、受験用の参考書という扱いではある。 しかし本書は「英語を話すための文法書」という位置づけのため、一通り英語を勉強した最難関大志望者が、英文法をさらに深く理解してイメージで考えるというレベルで使うものだ。   文法の参考書というと、分野別の文法事項(例:to不定詞の使い方、受動態、動名詞、…)ばかりを学習するが、それだけでは英語を「話せる」ようにはならない。 自分で使える英語を身につけるためには、個々の文法事項を極めるだけでなく英語全体のシステムを理解する必要があるのだ。

本書の最大の特色は、ネイティブの感覚の詳細な解説を通じて、英語を貫くシンプルなシステムをつかんでいただくことにあります。もちろん意味のない文法用語に苦しめられることもありません。 英語をつかまえる—それだけで今までみなさんを苦しめてきた難解な文法事項も、簡単に・感覚的に当たり前の現象として理解することができます。英語力は時間をかけずとも飛躍的に上がるのです。商品紹介より

理屈で突き詰めて学ぶのではなく、感覚的に理解していこう、という点が異色である。 たとえば過去形と現在完了形はどのように使い分ければよいのか、といった疑問にもネイティヴの感覚から答えてくれるわけだ。 学校教科書や通常の参考書では答えてくれないようなポイントを余すところなく解説している、貴重な1冊。 基礎的な文法を(他の参考書で)学習し終えたら、「一億人の英文法」を読んでみることを推奨する。 これにより、いままで断片的な知識だったものが一貫した理屈で理解でき、のちの発展的な学習をしやすくなる。   本書とは別売りで、重要例文を音声にした「CDブック」が販売されている。 単に文を読んだだけでなく、ネイティヴスピーカーが気持ちを込めて読んでいるため、文のどこが重要なのか、何を強調して話せば良いのかがわかり易い。 また、音読教材としての利便性のために次のような工夫もなされている。

1つの例文が読まれたあと,もう一度同じ例文が「小さい音」で「右のイヤホン」からのみ流れます。この音に合わせてスムーズに音読することができます。

商品紹介より

音声を聞き、自分でも喋ってみることで「一億人の英文法」の内容がより頭に入ってくるに違いない。

あなたがそのレベルに達しているなら、「一億人の英文法CDブック」と併せて勉強してみると良いだろう。   ただし、このCDブックと同様のスマホアプリが「東進ブックスStore」で入手可能。 そちらの方が

  • 日本語訳も収録
  • 再生スピードを調整可能
  • リピート回数を設定可能

といった長所があるので、スマホ版のほうが完全に上位互換となってしまっている。 CDブックを購入するよりも、スマホ版での学習がオススメ。 もちろん、CDブック自体も優秀な教材ではある。

もっとつながる英文法

 中学レベルの参考書である『東大生が書いた つながる英文法 1週間で中学英語総ざらい』の続編。 仮定法、過去完了、時制の一致など、高校英文法を一通り学習することを目的としている。 「いま何を勉強しているのか」「どこにつながる話なのか」などの英文法の全体像を冒頭のマインドマップ1枚で示し、ぞれを地図のように使いながら解説していく、という作者独自のメソッドは「つながる英文法」と同じだ。   一つ一つの細かい文法ばかり学習していると、どうしても全体像を見失ってしまう。 なぜ今この文法を勉強しているのか。 他の文法とどのように関連しているのか。 優先的に勉強すべき内容はどれか。 そうした疑問を明らかにしつつ文法を学習できるのが「もっとつながる英文法」の長所である。   また、仮定法の文を作るときにはなぜ過去形にしなければならないのか、といった「なぜ?」にも興味深い答えを与えている。 無理やり覚えさせられるよりはずっと楽しく、積極的に学習できるだろう。   コンセプトが視覚的で分かりやすいという評価がある一方、メソッドは本質的に英語と関係ないという評価もある。 また、「面白く明快な」解説を目指したがために単純に不正確な記述も時折あるので注意が必要だ。 体系的に英文法を学ぶという意味では非常に優秀なのだが、こうした無駄・不正確さが時折潜んでいるのが玉に瑕である。   もっとも、そうした欠点は読者自身の批判的な視点による回避しうるものではある。 教科書や他の参考書で文法を一度学習してから「もっとつながる英文法」に着手すれば、きっと新しい発見がある。 大学受験対策の参考書というよりは、TOEIC等を受験する大人が中学・高校英語を再勉強するための本という印象が強い。   すでに述べた通り、筆者がこのカテゴリでお奨めするのは

  • 安河内の<新>英語をはじめからていねいに 1 入門編
  • 安河内の<新>英語をはじめからていねいに 2 完成編

である。 これらについては個別記事があるので、ぜひ参照してほしい。

網羅系問題集

ここまでは、基礎的な英文法についての講義形式の参考書を挙げてきた。 だが、入試問題を解けるようにするには自分の手で問題を解くことも不可欠だ。 そこで次は、大学受験に向けた文法問題集を挙げていく。 まずは「網羅系」、つまり高校までの英文法全てを対象とした問題集から紹介。

これが入試に出る!英文法・語法問題ベスト400

英文法・語法BEST400 大学受験に必要な400題の英文法語法問題を収録した実用的な問題集。 後述の『Next Stage英文法・語法問題』の742問に対して、入試で繰り返し問われる英文法・語法の頻出パターン問題400問を集中的に覚えることで、英文法の基礎から標準レベルの問題をマスターできる。 本書をクリアすれば、センター試験は概ね解けるという程度の難易度だ。 慶早進学塾では、「はじめからていねいに」で基礎を固めた次はこのBEST400で最低限の文法事項を学ぶよう指示している。   文法が苦手なうちは、一気にたくさんのことを覚えようとすると消化不良になり却って非効率。 まずは基礎的な問題のみを一通り学習し、その後枝葉を広げるように発展的な内容を学習していけば良い。 BEST400はその「幹」にあたる問題を集めたものである。   「なぜ、そうなるのか?」に答えるくわしい解説のほか、重要な文法知識や表現をまとめて掲載。 これは問題数が少ないからこそ可能なこと。 英文法・語法の要点を簡潔にまとめた「英文法・語法要点ハンドブック」付きなので、電車の中などほんのすこしの時間も英文法の勉強をすることができる。 Forestのような解説書と併用すると学習がスムーズにいくだろう。   マーク模試などの英文法で大きく失点している場合は、いきなりセンター試験レベルから始めるのではなく本書から取り組むことをオススメしている。 問題数がさほど多くないので、定期的に解いて文法知識の点検に使ってみるのもよい。 サクサク進められるのがBEST400の強みだ。 ただし、早慶以上の難関大を目指している場合BEST400では明らかに不足しているので、後に紹介する「桐原1000」などでさらなる実力養成をする必要がある。

Next Stage 英文法・語法問題

ネクステ 知名度の点では他よりも一歩抜きん出た、おそらく最も受験生に人気があるであろう英文法参考書。進学校では英文法の対策として購入・配布されていることも多い。   英文法・語法・イディオムなどの問題を集めた問題集。 左ページに問題があり、右ページに答えと解説があるという単純な構成だ。 問題形式は択一、並び替え、穴埋めなど様々用意されている。   最大の売りは、なんといってもその網羅性。 先の『英文法・語法問題ベスト400』の約2倍の収録問題数になっている。 一方で、体系的理解が可能なように情報の理解しやすさを追求した紙面構成など、“大学入試英語のスーパー整理本”と評されるクオリティの高さも特長だ。   比較的平易な問題から難問まで幅広く収録しているため、多くの受験生にとって価値ある1冊となる。 難易度については次のように述べられている。

センター試験・中堅大学では「差をつける」レベルまで、難関大学では「合格ラインに到達できる」レベルまでの情報量。商品紹介より

Next Stageは文法学習の初歩から入試直前までずっと使えるうえ、内容に偏りがないため「とりあえず」購入してみるのも悪くない。 大学入試で登場する文法事項は基本的に載っており、辞書的な役割も期待できる。   ただし、Next Stageには講義ページ(解説ページ)が用意されておらず、いきなり問題が始まっている。 そのため、これ1冊だけで文法を勉強することはできない。 文法を理解していないのに問題を解こうとしても何もわからず、解答の丸暗記に終始してしまうからだ。 文法学習を本格的に始めていない人は、「はじめからていねいに」などの講義系の本を一度読み通してからこうした問題集に取り組むようにしよう。   もう一つ注意して欲しいのは、1問1問に対する解説の量が少ないということ。 問題数を追求しているので仕方のないことではあるが、初学者にとっては大きな壁となる。 特に、「なぜこの選択肢は誤りなのか」という点に触れていないケースが多い。 初学者にとっては、他の選択肢が誤りである理由を知るのも大切なことである。 Next Stageは1問あたりの解説がほんの数行にとどまっているので、そういった点にあまり触れられていないというデメリットが生じている。 そういう意味でも、ある程度文法知識を得てから取り組むべき問題集だ。   なお、Next Stageには別売りの傍用問題集「Best Trainer」がある。 読んでいるだけでは頭に入っているか不安な場合、これを使って演習するとよいだろう。

スクランブル英文法・語法

 

英文法・語法の問題を多数まとめた問題集。 左ページに問題、右ページに解答解説があり、スタイルそのものはNext Stageと似たようなものと考えて問題ない。 無印とBASICがあり、BASICは入試基礎〜センター試験レベル(表紙画像の通り)、無印はセンター試験〜早慶等難関大レベルである。 収録問題数は合計1667問。   したがって、Next Stageとの比較で悩む人が多いことが予想される。 そこで、Next Stageと比較しつつスクランブルの長所を紹介していくことにしよう。   まず、スクランブルでは各問題の頻出度と難易度を明確に記している。

頻度を示す「超頻出/頻出/無印(=重要問題)」と、難易度を示す「基本/発展/無印(基礎レベル)」マークを各問題に付記商品紹介より

普通は難しい問題に<難>マーク、頻出問題に<頻>マークがついている程度だが、スクランブルでは問題ごとに難度・頻出度が明記されている。 最初は平易なものだけ、あるいは頻出のもののだけ解きたいと考える受験生もいるに違いない。 スクランブルであれば、そうした学習法も可能になるわけだ。   また、赤シートで重要箇所を隠しながら問題を解くことも可能。 Next Stageにも赤シートは付いているのだが、解答以外の解説部分は多くが黒字になっているため、赤シートを使ってもほとんど隠せないという問題があった。 スクランブルでは答え以外の箇所(重要表現など)も赤字になっているので、しっかり隠しつつ問題を解ける。 CDが付属しているのは両者に共通している。   学校用の英文法教材としてはForestやNext Stageがメジャーとなっているが、網羅性・扱いやすさの観点でスクランブルはそれらを超えているといえる。 まだ特定の文法教材・問題集を持っていない場合、スクランブルを使ってみるのが良い。

英文法・語法のトレーニング

  

Z会から出ている英文法問題集シリーズ。 難易度により基礎講義編、戦略編、演習編と分かれているが、基礎講義編は参考書、戦略編・演習編は問題集に近い形式である。 戦略編はセンター試験〜私大入試、演習編は私大〜難関大レベル。   基礎講義編では、高校生が躓きやすいポイントを図・絵を用いつつわかりやすく解説している。 あやふやな文法知識を確たるものにしてくれる。 章末には(数は少ないが)練習問題が付いているので、理解できているかチェック可能。   戦略編は、主要50大学を中心として最新の入試問題を集めている。 英文法のルールを314の「攻撃点」にまとめることで、体系的な学習を目指している。 問題数は文法600、語法400、弱点発見テスト350程度と豊富。 また、いきなり問題編に入るのではなく最初に例題の解説があるので、参考書のようなとっつきやすさがある。   演習編はほぼ問題集の体をなしている。 1章では「これだけは学んでおきたい」という最重要の文法問題を網羅。 2章(文法難関編)は、空所補充と正誤問題、総合問題。 3章(語法編)は450題以上と充実した分量だ。 また、戦略編と合わせて使えるように次のような工夫がなされている。

『(1)戦略編』に完全対応した問題集 各設問には、関連する『戦略編』の「攻撃点No.」を記してあります。但し、『戦略編』がなくても使用できるように「攻撃点一覧」を別冊に掲載しました。

商品紹介より

2冊合わせて使えば、演習編でわからなかった箇所を戦略編の該当ページで復習できる仕組みだ。

基礎講義編は、文法に自信がない場合のみ読むと良い。

一通り学習済みの人は、戦略編と演習編をセットで使うと効果的である。

今井の英文法教室

 

東進ハイスクール講師、今井宏による英文法の問題集。 表紙にも記載されているが、センター試験〜MARCHレベルが主な対象である。 高校1年あたりまでの英文法を前提として内容が展開されているので、文法が苦手な人は他の参考書で身につけてから取り組むと良い。 Next Stageは概ね解ける、という程度の学力が適している。   問題は「基礎問題」と「例文問題」の2つに分かれている。 基礎問題はその分野の基礎を理解するための比較的簡単な問題で、センター試験やそれよりやや平易なレベル。 例文問題は、基礎問題で学んだことを生かし、難しめの問題に挑戦しようというもの。   最大の長所は、解説が充実していることだ。 たとえばネクステージは、可能な限り多くの問題を収録しているがその分解説が粗い箇所も多い。 「今井の英文法教室」は上・下巻の2冊に分かれており、いずれも250ページを超える。 問題数自体はネクステージなどに比して少ないが、それでもここまでページ数があるというのは解説が豊かな証拠だ。   BEST400などと異なり、基礎を養成するための問題集ではない。 センターレベルもままならない状態だと多くが消化不良になってしまうので、勢いで着手することのないよう注意してほしい。

英文法ハイパートレーニング

   安河内哲也による英文法の参考書。 「英語長文ハイパートレーニング」の文法版である。   難易度別に超基礎編、入試頻出編、入試演習編となっている。 初めの2冊は例題・解説がある講義形式で、入試演習編は完全に問題集の体をなしている。   超基礎編では、中学英文法から入試基礎までの22の文法項目をピックアップして解説。 1日1項目で、22日間での完成を図っている。 学んだ内容は「スピード・チェック」問題(練習問題)で確認することが可能だ。   入試頻出編では、大学入試で頻出の文法項目を50のUnitに分けてある。 例題とわかりやすい解説で、何が問われやすいのか把握できる。 こちらも「スピード・チェック」により定着度の確認をする仕組み。   入試演習編では、今までの2冊で学んできた内容を演習形式でテストする。 1回50問の問題が10セット用意されており、スピーディに解答する力が鍛えられる。 「なぜこれが正解か」だけでなく「なぜ他が不正解か」についても詳しく解説してあるので、ひとりで高校英文法を復習するには最適だ。   シリーズを通じて「要点を押さえていく」のをモットーにしている。 逆に言えば網羅性はさほど高くないので、難関大受験生にとっては少々不満が残るかもしれない。 英文法を一通り勉強したが、定着しているか不安な生徒にうってつけだ。

仲本の英文法倶楽部

大学入試の英文法問題のうち、基礎〜標準レベル(試験でいうとセンター試験〜MARCHあたり)を集めた問題集。 収録している問題数は計300個である。 別冊に問題が載っており、本冊は解答解説用となっている。   問題数だけをみると、Next Stageや桐原1000などよりもかなり少ないことがわかる。 収録問題数が少ないという事実自体はデメリットだが、それをカバーするメリットがあるのを忘れてはいけない。 問題数が多すぎると、とにかく先のページに進むことを優先し、学習が雑になってしまう可能性がある。 また、どの問題から優先的に学習すれば良いのかわからなくなることもしばしば。   一方「仲本の英文法倶楽部」は合計300問しかない。 センター試験や難関校入試の突破を考えている受験生であれば必ず解けなければいけないような問題を中心として収録されている。 そのためもし解けない問題があったら、その全てを素直に学習して損はないわけだ。 絶対に身につけておきない内容のみ集めているという意味で、色々面倒を回避しているのはメリットといえよう。   そして本書は、300問という問題数に対しページ数が200ページとなっている。 他の問題集と比しても、1問に割かれている紙幅が多い。 他の網羅系文法書だと基礎的な問題の解説が短く・疎かになっているケースが非常に多いが、「仲本の英文法倶楽部」では逆に基礎的な問題を丁寧に解説している。 入試の基礎力を養おうと考えている生徒にぴったりなのだ。 その解説も、「これを覚えなさい!」という高圧的なものではない。 自然な流れ・論理で答えにたどり着けるよう工夫されているのだ。 なんでも「覚えろ」と言われてしまうと、覚えること自体も大変だしモチベーションも低下してしまう。 それを避けるため、まず答えに至る考え方を丁寧に示し、受験生が覚えなければならないことは最後にまとめて示すという形式をとっている。 勉強していて息苦しくないよう配慮されているのだ。   定番の問題を確実に解けるようにする1冊。 逆に、難関大入試を見据えている人は、これ1冊で目標ラインに達するというのは不可能。 本書のあとに「桐原1000」に取り組むなど、他問題集へのステップアップが必要だ。

UPGRADE 英文法・語法問題

UPGRADE 英文法・語法問題 内容ではNext Stageとほぼ同じレベルの問題集。 左ページに問題、右ページに解説があるという点も共通だ。   過去15年間の入試問題を徹底分析し、頻度の高い項目や入試に必要な項目を精選するなどの工夫がなされているのが長所。 頻出問題から優先的に学習していくことができる。 網羅性については他参考書と概ね同じ。 発音・アクセントは付属のCDを聞いて勉強できる。   問題の解説で一つデメリットがある。 それは、他の選択肢が間違いである理由がほとんど載っていないという点だ。 学習すべき文法事項・表現を挙げ、「だからこれが正解です。」と述べる程度。 繰り返し述べている通り、学習者とくに初学者にとっては「不正解である理由」を知ることも重要なのである。 特に文法の場合、誤った答えはちゃんと論理的に否定できるはず。 その解説が手薄になっているのは、文法書としてやや問題アリと言わざるを得ない。   自分でよくレイアウト・解説を読んでから使用を検討しよう。

英文法・語法問題 ターゲット1000

 英単語帳で有名な「ターゲット」シリーズから出ている文法書。 ターゲットの特徴である「でる順」が本書にも生かされている。 過去7年分の「全国大学入試問題正解」を分析し、出題頻度の高い順に文法事項をまとめているのだ。 難易度はセンター試験程度。   2014年発売の新し目の参考書だが、その優秀さからだんだん人気が出つつある。 他の文法問題集に比して解説がとびきり充実しているのだ。

  • その選択肢が正解である理由
  • 他の選択肢が誤りである理由

はともに丁寧に解説されているので、疑問を抱くことなく読むことが可能。   そしてこの類の問題集の中で唯一本書だけが持っている長所は、

全ての問題英文に対し「文構造」を与えている

ことである。 空欄などが補充された完全な文が載っており、特に関係詞等を用いている文は構造を明快に示してくれるので、暗唱用にもつかうことができる。 問題に登場した重要単語・表現については注釈がついているので、文法の学習をしながら単語などの知識も養うことができる。   単に答えと解説を述べるだけでなく、様々な方面で解説が充実している。 解説の手厚さに関してはNext Stageを上回っているといえよう。 何を求めるか、によって「ターゲット1000」が適しているかは変わるので、数冊読み比べてみてほしい。

最頻出問題 英文法・語法500

 「短期で攻める」シリーズの一つ。 表紙にも記されている通り、

  • センター試験の過去問から300題
  • 私大入試から200題

というチョイスの2部構成になっている。   前半のセンター試験は単元別にまとめられている。 左ページに問題、右ページに解答解説というよくある形式だ。 覚えるべき重要事項は表形式でまとめられていることが多い。 簡潔にまとまっていて便利なので、正解したとしても読む価値がある。   後半の私大入試問題は、本冊には問題のみ載っており、別冊で解答解説がついているテスト形式。 センター試験編で得た知識を応用するものと考えて良い。 ひねくれた問題はなく、頻出の良問が揃っている。   これ1冊で入試は大丈夫、という類のものではないが、「桐原1000」のような難関大向け問題集への足がかりには最適。 文法書を読み終わり、何か1冊やって定着させたいと考えているのであれば取り組む価値は大いにある。

富田の入試英文法 解法の基礎

富田の入試英文法 「数式を解くかのように英語を分析する」という、作者独特のアプローチで英語を解説する参考書。 問題の質と網羅性はやや偏った感があるが、解説の詳しさは市販の文法参考書の中ではトップクラスといっていい。   著者の富田一彦はこの他にもさまざまな英語参考書を作成しているが、その多くに共通しているのは「丸暗記に走らない」という点。 もちろん、どうしても暗記しなければならない文法事項は存在するが、見境なく片っ端から暗記するというのは賢い方法とは言えない。 丸暗記自体あまり安定した記憶法ではないし、そこまでたくさんのことを暗記するのは時間も労力も要してしまう。 可能であれば効率良く、うまく「まとめて」暗記したいところだ。   「富田の入試英文法」は文法事項を体系的にまとめ、共通項を見出すことで賢く暗記するよう指示している。 いままでNext Stageのような網羅系の参考書でガンガン覚えていた受験生にとって、本書の内容は革命的なものに感じられるに違いない。   暗記でゴリ押すのではなく「論理」で問題を解いていくというスタイルの参考書。 文法についての知識がない状態で「富田の入試英文法」に取り組むと、何から学習したらよいのか逆にわからなくなってしまう可能性もあるので注意だ。 教科書や他の文法書である程度知識を吸収した後に、それらを整理する目的で使用するとちょうど良い。 根本的な英語力と思考力を磨いてくれる一冊として評価は高いが、その分難易度も高い。 最難関レベルの文法問題対策としては有用である。

頻出英文法・語法問題1000

桐原1000 桐原書店から出版されていることから「桐原1000」通称で呼ばれる。 早慶志望者などに人気の英文法・語法問題集。「問題編」+「解答・解説編」の二分冊形式で、大学入試で問われる文法・語法上の必須項目が項目別に編集・収録されている。 先ほど紹介したBEST400やNext Stageと比べて難易度が高く、早慶を始めとする難関大を志望する受験生向き。   4択問題で各文法項目の必須事項が習得できるように構成されている。 また択一式の問題だけでなく正誤指摘問題、整序問題を約200問収録するなど、とにかくボリュームがある。 択一式ばかりやっていると、(選択肢の中に答えが必ずあるため)自分で考えて答えを導く能力がどうしても鈍ってしまう。 正誤指摘問題があることで、正しい英文を自分で作る力が養えるし、整序問題は多角的な実力チェックを可能にする。 複数の形式の問題が用意されていることで、偏った思考から脱却できるような設計なのだ。   また、1000問を収録した問題集より解説書が分厚いことから分かるように、とにかく詳しく大量の解説がなされている。 難関大学受験者が文法語法知識をガッツリとインプットするのに最適の1冊といえるだろう。 慶早進学塾では『英文法・語法問題ベスト400』を集中的に学習した上で、難関大学受験へ向けて『桐原1000』へ進むことを推奨している。 いずれも慶早のBLOGで個別記事があるので、購入を検討している場合は参照してほしい。桐原1000の問題はどれもレベルが高い。 答えを覚えたところで太刀打ちできない問題が揃っているのだ。 自分の中に文法の理論を作り、それを元に答えを導くという営みなしには正解できないような良質のものばかり。 最初のうちは、自分の正解率の低さに驚くこともあるだろうが、それ自体を心配する必要はない。 今までとは違う解き方を求められ、それに対応できていないだけなのだ。   桐原1000は必ず複数回繰り返そう。 最初は全然解けなくても、自分の頭で考える習慣がつけば次第に正解率が向上する。 そこまでくれば、難関大に通用する文法力が付いてきたも同然だ。

入試英文法問題特講

 シグマベストからの英文法参考書。 見た目が少々地味ということもありなかなか人気が出ないが、優秀な参考書だ。 Next Stageなどよりはもう少し上、センター試験〜難関第入試レベルを視野に入れている。   問題数は1000を超え、網羅性は十分確保されている。 各章は「演習」とExerciseで構成されている。 「演習」は、大学入試問題から良問をピックアップし、例題として解説するもの。 Exerciseはそれに対応した練習問題だ。 また、各所に合計90の「頻出ポイント」がちりばめられており、これを読むだけでも要点の確認ができる。   問題数が多い一方で、解説も充実しているというバランスの良さがメリット。 Next Stageの解説に不満を感じるのであれば、この「入試英文法問題特講」が適しているといえよう。

英文法基本300選

 大学入試問題をもとにした著者のオリジナル3択問題が厳選されている。 「基本」という名前がついているが、これは「問題が平易である」という意味ではない。 収録されているのは難関大基礎レベルの問題が中心。   3択問題ということもあり、大した内容ではないと考えるかもしれないが、それは誤りだ。 「英文法基本300選」に載っている問題は、答えを暗記するだけで乗り切ろうとすると正解できない意地悪なものばかり。 英語の基本的なものの考え方を理解していないといつまでたっても正解率が上がらないのだ。   すべて3択問題ということもあり、集中的に演習すれば1週間程度で1周することができる。 たった1周では一喜一憂して終わるのみなので、何度も解き直して完全に正解できるようにしたいところ。 本当に文法を理解しているかを試す良問が揃っている。 自分の英文法学習が暗記に偏っているな、と感じているなら良い薬になるに違いない。

完全版 英文法・語法問題集1000

 東進から出ている英文法・語法問題集。 スピーディに解ける4択問題のみに絞り、単元別にセンター試験や大学入試などから1000題集めている。 したがって、難易度はセンター試験〜私大標準程度。   「英文法・語法問題集1000」の長所は、問題を解きながら英文法の学習をできるという点。

本書が目指したのは、参考書に問題が載っているというより問題集に参考書がついているような、演習の中でわかりやすく英文法を習得できる1冊です。つまりこの問題集は、4択問題を解いているうちに、英文法を体系的に習得できるような仕掛けになっているのです。商品紹介より

ふつう英文法の問題集というと、ある程度基礎が固まっていることが前提となる。 知識があやふやな状態で演習をしても消化不良に終わってしまうものだ。 だが本書は、最初は平易な問題からはじまり解説も丁寧であるため、問題を解きながら文法学習をすることができる。   網羅性が高いのは良いが、少々暗記に走りやすい傾向にあるのがデメリット。 知識が少ない状態で「英文法・語法問題集1000」に着手すると、暗記事項の多さに困ってしまう可能性もある。 各々の知識を暗記すべきか自分で判断する自信がない場合、不向きな参考書だ。

即戦ゼミ3 大学入試英語頻出問題総演習

即戦ゼミ3 伝統的に人気のある問題集。学校で配布されているところも多い。 難易度としてはセンター試験〜私大基礎あたりが対象である。   本書の特徴は、よくもわるくも「ズラズラと」問題が並んでいるということ。 たくさんの問題を、とにかくたくさん列挙しているというイメージだ。 問題を体系的に・効率良く学習することをモットーとしておらず、様々な知識を点検していく用途に向いている。 また、解説は決して冗長ではなく、最小限の量に留まっている。   こうした理由から、文法学習の「最初の1冊」として「頻出問題総演習」に着手してしまうと、痛い目を見る可能性が高い。 体系的なものの見方が備わっていない段階で知識を詰め込もうとしても、非効率でいい加減な知識しか入ってこないためである。 他の平易な文法書で基礎を固めたあとに本書に挑戦すれば、知識の総点検として良いツールになってくれるのは確かだ。 問題数が多いので大変ではあるが、できれば短期間のうちに1度解き切ってしまいたい。 そうすれば自分の弱点をはっきり分析できる。   繰り返しになるが、ある程度基礎が固まってから着手するよう注意してほしい。

ランダム問題集

英文法に限った話ではないが、多くの問題集は参考書との対応や分かりやすさのために項目ごとに分類されている。そのため、数をこなしている間に項目で括って覚えてしまっていることがある。   しかし、当然のことだが試験問題にそんな規則性はない。 その対策のために試験同様に項目をバラバラに配したのがランダム問題集だ。   ただ、これらは大学受験用の問題集で学習したものが定着したかを確認したい人がやればよいという程度で、必ずやらなくてはならない類のものではない。 実力チェックのために役立つ問題集を紹介していく。

英文法ファイナル問題集 (標準編、難関大学編)

英文法ファイナル 難易度別、全10回のテスト形式。 さまざまな出題形式でランダムに配列しているので、実戦的な演習が可能となっている。   標準編はセンター試験レベル、難関大学編はその名の通り難関大学受験生向けだ。 Best400やNext Stageのような参考書で文法の基礎を固めたら、標準編に挑戦してみるのがちょうど良い。   「英文法ファイナル問題集」の長所は、やはり単元別ではないことである。 通常英文法の問題集は、単元別に並んでいることが多い。 それ自体は悪いことではないし、むしろ学習効率の観点ではその方が良いのだが、入試直前の点検ではマイナスに作用する。 たとえば「受動態の章だから受動態を使っているのが答えだ」というふうに推測できてしまうのだ。 そういった推測ができず、いわば抜き打ちテストのような形で問題を解いてこそ、本当の理解力を測れる。   ファイナル問題集では様々な分野の問題がランダムで登場するので、緊張感のある演習が可能。 分野がばらけている分、最初のうちはなかなか得点できないに違いない。 しかし実際の大学入試も分野を定めずに出題されるのだから、この形式に慣れておくのは大切なことだ。   間違った問題は解説を読んでよく復習する。 これにより、自分が抱えている「穴」を地道に塞いでいくことができる。 小さな努力の積み重ねで、抜けのない文法力を養うことが可能だ。 分野がわかりきっている演習を退屈に感じたら、ぜひファイナル問題集を使ってみよう。

英文法・語法ランダム演習 セレクト600

 レベル別に文法問題が600題用意されている。 内容(単元)も形式も完全にランダムであるため、いつどこで何が問われるかわからないという緊張感をもって演習できる。   センター試験〜国公立二次レベルまで、段階的に難易度が上昇していく(全部で6段階)。 いきなり全部通して解く必要はない。 まずは最初のレベルを解いて、どの分野が苦手なのか確認してみよう。 「弱点発見チャート」がついているおかげで、自分の弱点を分析しやすくなっているのが「ランダム演習セレクト600」の強みだ。   最初の方はさほど難しくないが、レベルが上がるにつれ相当高難度の問題が出現する。 平坦な難易度の問題集だとすぐに自分に合わなくなってしまうが、本書はそういう意味で長い間使用することができる。 問題数もさほど多くないので、気が向いたときにサクッと点検可能だ。

ランダム総点検 英文法・語法最終チェック 

タイトルの通り、英文法・語法をランダムに復習しようというもの。 1つの章は

  • 択一式
  • 誤文訂正
  • 並び替え

など様々な形式の問題40題からなり、それで1セット。 それが計10セット収録されている。   難易度によって必修レベルと難関レベルに分かれており、難易度の目安は次の通り。

  • 必修レベル:センター試験と同程度
  • 難関レベル:難関私大レベル

最大の長所は、問題チョイスのバランスが良いということ。 いろいろな範囲から偏りなく出題されるので、英文法の知識をフル稼働して緊張感をもちつつ演習できる。 また、登場するのはどれも頻出度の高いものばかり。 マイナーな問題は少ないので、間違えた問題は全て復習して損はない。   巻末には、問題番号と分野の対応表が掲載されている。 自分が間違えた問題番号と照らし合わせることで、苦手分野が何なのか分析できるという賢い構成になっている。 バランスよくいろいろな問題を解き、苦手分野を明らかにしたいと思っているのであれば「ランダム総点検」はオススメだ。 特に「必修編」(赤)はシンプルな問題が揃っており、センターレベルの実力チェックに最適である。

フラッシュ!速攻英文法 1,2

フラッシュ!速攻英文法 中澤一は、「単語王2202」などでも知られている有名講師。 この「フラッシュ!速攻英文法」は、英文法をカードで覚える異色の文法問題集。 もとは本の形になっているのだが、文法問題は全て本から切り離すことができる。   切り離すことで、自分で順番など好きに入れ替えることができるため、

  • 新鮮な気持ちで学習できる(退屈しない)
  • 苦手箇所だけ持ち運べる

などという長所がある。 特に後者は大きなメリットである。 たくさんの内容を網羅している参考書だと、すでにインプットした内容と未習の内容が混同してしまうことが多い。 本当は未習の箇所だけ学習したいのに、すでにわかっている内容も目に入ってきて効率的な学習が阻害されてしまうのだ。   だが、カード式でればその心配はない。 最初は全てのカードを持ち運ぶことになるが、理解できたものから順に外していけば、学習したいカードだけ手元に残ることになる。 効率よく文法を学べるし、持ち運びも簡単になる、というわけだ。   また、「フラッシュ!速攻英文法」は収録されている問題の難易度が高い。 通常、こうした特殊な形式の問題集はセンター試験レベルあたりまでしかカバーしていないことが多いが、本書の内容はTOEICヤTOEFLにも通用するハイレベルなものだ。 大学入試でも早慶を始めとするたいていの試験はこれ1冊でまかなうことが可能。  文法書の中ではさほど有名ではないが、カード式という独特の形式をとっており、内容もそこそこ難しい。 自分の学習スタイルに合っていると思ったらぜひ購入してみよう。

正誤・整序など形式別の問題集

正誤問題・整序問題は全出題の中でも問題の難易度が高く、現実として満点を取るのは難しい。

自分の志望している大学でこういった問題がたくさん出題される場合は対策する必要があるが、そうだとしてもあまり時間をつぎ込まないように注意したい。   過去問などから出題割合が低いと分かっている場合は、思い切ってやらなくても大丈夫だ。 その分の時間を別の勉強に回そう。   とはいえ、正誤・整序問題は英文法の力が総合的に試されるのも事実。 良質な問題に触れれば、自分の文法力を総点検することができるのだ。 時間に余裕がある場合は、以下に紹介する問題集に着手することが望ましい。

また、先述したように「桐原1000」には正誤指摘問題、整序問題が約200問収録されている。心配ならばそちらをやったほうがいいだろう。 その意味でも「桐原1000」を強くお奨めする。 最難関英語を得点源へ、「桐原1000」大解説!

スーパー講義 英文法・語法正誤問題

正誤問題 早慶、東大、MARCHなどの有名大学の問題を精選した正誤問題集。 当然、難易度は難しめになっている。

  • ベーシックな知識・テクニックを身につけるA問題11題
  • さまざまな出題形式で実力をワンランクアップさせるB問題24題
  • 応用力の養成と語法問題の総仕上げをねらうC問題16題の全部で51題

が収録されている。   正誤問題というのは、

  • 英文法の全分野を理解していないと解けない
  • 自分の知識に自信を持っていないと解けない

という理由から一般的に難易度が高い。しかし、問題の出題パターン自体はそこまで多彩ではないので、それを知ればかなり対策しやすくなるのだ。   「スーパー講義 英文法・語法 正誤問題」はたった80ページ弱の参考書で、問題数も上述のとおり多くない。 だがこれらをしっかり解き進めるだけでも、正誤を緻密に判定する力が養えるし、頻出のパターンを知ることができる。 解説も丁寧なので、ページ数の少なさの割に得るものが多い1冊だ。

英文法・語法 正誤問題100

 正誤問題を100題集めたシンプルな参考書。 1日20題ずつ解き、5日で完走するという形式だ。   早慶をはじめとする難関大レベルの問題が揃っており、他の問題集と比べてかなり手ごたえがある。 正誤問題を出題する大学はさほど多くないが、自分が持っている様々な知識をもとに正誤を判定するという意味でかなり効果的な練習になる。   問題数は100題と少なめだが、内容は濃いものばかり。 それに、解説がたいへん充実しているのが長所だ。 「正誤問題100」の解説は、1問あたりなんと半ページも割かれている! 問題そのものの解説や構文の分析、単語の確認など情報がてんこ盛り。 100題とは思えない知識を与えてくれる。

最難関大への英文法 正誤問題編

 こちらも正誤問題の問題集で、次のような3部構成となっている。

  1. 67問の問題を使い、ねらわれやすい出題のポイント別に、どこが、なぜ、どのようにねらわれるのか、対策としてなにを覚えておくべきかなどをわかりやすく解説した、「基礎問題演習編」
  2. 基礎問題演習編で学んだポイントをアトランダムに演習できる総合問題を45問収録した「総合問題演習編」
  3. 東大などで出題される、文中の不要語を指摘するハイレベルな問題を20問収録した「上級問題演習編」

商品紹介より

まず第1部で例題と解説を読み、頻出のポイントを理解する。 そして第2部では第1部の内容をランダムに演習し、内容が定着しているか確認する。 第3部では不要な単語を指摘するといった難易度の高い問題演習。 上でも述べたが、そもそも正誤問題は幅広い文法知識を必要とするので、高難度のものが多くなる。 そこを対策しておけば、他の受験生より1歩前に出ることが可能だ。   第1部の解説は1問あたり2ページも割かれており、どういう視点で問題をとけば良いのかわかりやすい。 2部、3部も典型的な良問が揃っており、一通り解けば正誤問題をかなり解けるようになる。

英語整序問題速攻100題

英語整序問題速攻100題 タイトルの通り、収録問題数は計100題と少なめ。 センター型・和文付き・特殊型(不要語あり・不足語あり)の3種類の形式を用いて、暗記に頼らずに文法的に正しい英文を構築するという解法練習に取り組む方式だ。 難易度は、センター試験〜私大標準レベルである。   「整序問題速攻100題」の長所は、

  • 取り組みやすい問題数
  • 解説が詳しい

といった点である。 あまりに問題数が多いと何を勉強すれば良いのかわかなくなってしまうが、本書は100問しかないのでサクサク進んでいける。 問題数が少ないので、1問あたりの解説が充実しているのも強みだ。 Next Stageやスクランブルなどでは不可能なことである。   5日間の集中トレーニング形式なので、他の学習に一区切りついた追い込みの時期にやるのもいいかもしれない。 整序問題だけを点検する機会はさほどないと思うので、定期的に反復して感覚を取り戻すのもよい。

短期で攻める英語整序問題200

英語整序問題200 センター試験レベルを中心に整序問題を集めた1冊。 過去問を徹底的に分析し、例題・問題あわせて200題の問題を精選。   「整序問題200」の売りは、解き方に関する「5つのルール」を打ち出しているということ。 特に語数の多い整序問題は闇雲に解きがちだが、それだと間違える可能性も高まってしまう。 あくまで論理的に、ルールに則って正確に解いていこう、というものである。 問題の答えだけではなく、どうやって解くのか、ルールをいかにして使うかという点にこだわって丁寧に解説されている。   ただし、逆に「5つのルール」を使って解ける問題ばかりが選ばれている感は否めない。 そのため、「整序問題200」に載っていないようなネタが含まれていると、いままで通りにはいかず困惑することになるだろう。 特に早慶などの難関大レベルになると、本書ではカバーしきれない柔軟性が要求されるのも事実だ。   とはいえ、センター試験レベルであればこの「整序問題200」をやり通せば十分。 短時間で全問正解できるようになる。

英文法道場 正誤・整序問題300選

 正誤問題、整序問題を150題ずつ集めた参考書。 左ページに問題が5題あり、右ページに解答解説が載っているというオーソドックスな形式だ。   難関大の受験生が主な対象で、センター試験より難しい問題ばかりである。 時折変な問題も含まれているが、大抵は入試に頻出の問題。 一通り解くことで、ほとんどの正誤・整序問題はカバーできる。 解説も非常に詳しくなっているので、正解した問題でも丁寧に解説を読めば新たな発見があることだろう。   正誤問題では、分野(ネタ)別に問題が並んでいるのがデメリット。 たとえば単数形・複数形関連の正誤問題が連続して並んでいるので、いくつか問題を解いていくうちに流れで答えがわかってしまうのだ。 正誤問題は、様々な分野の知識を総動員するからこそ難しくなるのである。 どういうネタなのかわかってしまうと難易度が急落するのは必至。 そういう意味では、「ネタを知る」ことはできるが実践的な演習にならないので注意しよう。   整序問題の方は程よい難易度の良問が揃っているといえる。 正誤・整序いずれも英文法の総合力を鍛えるのに最適なので、時間に余裕があったら取り組んでみてほしい。

英文法形式別問題集

  その名の通り形式別の問題集で、Vol. 1は択一問題、Vol. 2は正誤問題である。 左ページに問題、右ページに答えがある形式。   どちらも平凡で、無難な問題集だ。 解説の量は少なめ、Next Stageと同じくらいである。   問題に入る前に要点のまとめを掲げてくれているのがポイント。 重要事項は囲みで示してあるので、何を知ってから演習に臨めば良いかわかりやすい。 センター試験レベルの問題がずらずら並んでいるイメージだ。   典型的な文法問題を一通りさらって、知識を固めておくのが狙い。 解説も最小限のものなので、豊かな知識を得ることはできないので注意しておこう。 淡々と問題演習をしたい人向けである。

発音・アクセント

英語を勉強する上では、発音・アクセントも間違いなく重要である。 たとえばセンター試験では、最初にいきなり発音・アクセントの問題が登場するのはご存知の通り。 また、自分が発音できない英語は聞き取ることもできない。 これは「キムタツの東大英語リスニング」内でキムタツ(著者)が述べていることだ。 発音・アクセントの理解がいい加減だとリスニングにも影響してしまうのだ。   しかし、試験対策としての発音・アクセント問題については対策不要と考えていい。 というのは、普段から発音やアクセントに注意して英語を音読していれば、対策などしなくても点が取れるはずだからだ。 逆に、発音・アクセントだけ学習するというのは非効率的になりやすく、時間的にも体力的にも厳しいものとなる。 普段から発音とアクセントをどれだけ意識しているかが重要と考えるべきだろう。   あえて対策をするなら、あなたが気に入ったものをどれか1冊を学習すればよい。 ここでも著名なものを羅列するだけに留める。 苦手意識があり、別途対策の必要を感じているのであれば、自分に合ったものを1冊取り組んでみよう。

国生のスーパー暗記帖 英語 発音&アクセント

国生のスーパー暗記帖 発音・アクセント専門の参考書自体あまり多くないが、本書はその中でも古め、2001年発売の参考書である。

  • 母音とは何か
  • 子音とは何か
  • 発音記号について

といった基礎知識を最初に解説してくれているので、いままで発音に気を配ってこなかった人も安心して学習できる。   一つ注意してほしいのは、短期間ですぐに仕上げるには不向きであるということ。 発音・アクセントの参考書にしてはページ数が100以上と多く、基礎の基礎から丁寧に学習していくタイプ。 したがって、要点だけさっさと勉強したいと考えている生徒は別の参考書にあたるべきである。 ただ発音・アクセントについては要点だけ知るよりも最初からじっくり積み上げたほうが確かな実力になるので、受験直前期でない限りは「国生のスーパー暗記帖」のスタイルで時間をかけた方が後のためになる。

短期で攻める再頻出問題 発音・アクセント300

発音アクセント300 解説書ではなく、頻出問題を集めた問題集。 表紙画像にある通りセンター試験〜私大入試が主な対象である。   同シリーズの正誤問題ver同様、ここでも「発音の20のルール」を最初に掲げ、それにのっとって解説していくスタイルをとっている。 発音・アクセントの勉強をするときは、1単語ずつせっせと暗記する生徒もいるが、それではあまりに時間も労力もかかってしまう。 たくさん音読をしていく中で自然に身につくのが一番ではあるが、そうでない場合でもなるべく効率良く攻略したいところ。 「発音・アクセント300」のようにルールという形でまとめてあれば、それの応用で色々な問題を解くことが可能となるのだ。   1度解いて終わり、だとあまりご利益が得られないので、定期的に思い切り解いて発音のチェックをするのがよい。 間違えた問題は(発音練習などして)その日のうちに片付けてしまおう。 それを繰り返すことで、発音の「感覚」が次第につかめてくる。

短期攻略センター英語 【発音・アクセント・文強勢】

短期攻略 センター英語 概ね上の「発音・アクセント300」と同じ形式。 新しい版が2015年に発売されているが、分野の区切りが変更されてしまった。 そのため、「発音・アクセント・文強勢」でまとまっているのはこの古いverである。   名前の通りセンター試験の発音問題を対象としている。 典型問題を演習することで、次第に発音の「ルール」が身についていく。 ルールの数はさほど多くなく、ページ数も100程度とそこまでヘビーではないので、決まった時期にパパッと解き切ってしまうのが望ましい。 音声CDも付いているので、聞いて学習することが可能だ。   ただし、

  • やや古い参考書である
  • センター試験レベルに留まっている
  • 時折マイナーな問題もある

といった点では、上の「発音・アクセント300」を選んだ方が良い。 あくまでセンターレベルを意識するのであれば本書が適役だ。

頻度順 音で覚える発音・アクセント

頻度順 音でおぼえる発音・アクセント タイトルにもあるとおり、大学入試問題を分析して頻度順にまとめているのが「音でおぼえる発音・アクセント」の売り。 「でる順」なので、やったことがすぐに点数に結びつくという安心感がある。   また、発音を気をつけるべき単語が一覧でまとまっているのが便利。 問題を解く余裕はないけれど、ざっと復習しておきたい…というときにこのまとめを読んでおけば、重要単語を集中的に復習できる。 これも入試問題を分析した結果できるようになったことだ。 センター試験によく出るが対策しにくい「文強勢」の問題も多数収録。 文強勢を扱っている問題集はほとんどないので、この点は一歩リードしている。   ただ、これは2007年の参考書であるため、情報が少々古いという欠点がある。 入試問題の分析といっても、10年以上前の問題となるとありがたみが減ってしまうものだ。 新しい傾向が反映された教材を求めるのであれば、「音でおぼえる発音・アクセント」は不向きになってしまう。

まとめ

大学受験のための英文法参考書・問題集には本当にたくさんの種類がある。 今回はその中でもお奨めのものや、世間的に評価の高いものを紹介させてもらったが、参考書・問題集を選ぶときの決め手は、あなたに合っているかどうか、である。 この記事を読んで「これだ!」と思ったものは、書店で実際に手に取ってみると良い。 よく中を読んで、自分に合っていると思ったらそれを購入しよう。   英文法に限った話ではないが、受験勉強は1冊をとことんやりこむことで大きな成果が生まれる。 勉強してすぐに成績が上がるわけではないが、だからといって多くの問題集に手を出すのは避けよう。 自分が決めた1冊で、焦らずじっくり勉強していくとよい。 我慢して勉強すれば、いつか必ず結果に表れよう。

※ 慶早進学塾のお奨めの参考書・問題集については別記事で詳細に触れている。

  • 英語が苦手な人・初学者:安河内の<新>英語をはじめからていねいに
  • その後:英文法・語法問題BEST400
  • MARCH以上を目指す受験生:桐原1000

を推奨している。

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