慶早進学塾

英語リスニング対策の参考書16選、あなたにぴったりの1冊は?

2017年03月24日 | 参考書・問題集徹底解析

慶早進学塾オンラインコースご案内

英語は最も重要な科目だ。

理系・文系問わず、ほとんどの大学入試で英語は必ず出題される。

しかし、英語の中でもリスニングだけは参考書がかなり少ない。

長文読解や文法、単語の参考書はものすごい数存在するにもかかわらず、リスニングのみ乏しいのだ。

こうした事情もあり、リスニングの参考書が見つからずに困る受験生は多い。

参考書の少なさがきっかけでリスニングの学習を省きがちなのも事実だ。

だが、大学受験ではリスニングも大事な要素。

たとえば東京大学では、英語120点のうち4分の1に相当する30点がリスニングに割かれているのだ!

リスニングは大切。

でも、参考書がなかなか見つからない。

という人のために、リスニング対策に使える教材をまとめてみた。

これを読めば、自分に合った参考書がきっと見つかるに違いない。

なお、一般的なリスニングの勉強法については、次の記事などで解説している。

参考書を決めたら、次はこの記事で述べているようなことを実践するとよい。

リスニング専門の教材

リスニング教材といっても、

  • リスニング対策を目的として作られた参考書
  • リスニング対策以外を目的として作られた参考書

の2種類に大別できる。 まずは前者、つまりリスニングのための教材を見ていこう。

灘高キムタツの東大英語リスニング

  

まずは最初に紹介するのは、リスニング教材としてわりと有名な「キムタツリスニング」だ。

英語の学習参考書で有名なアルクから出ている。

名前の通り、東大入試の英語リスニング対策を目的とした参考書だ。

著者のキムタツ(木村達哉)は灘高校の英語教諭。

キムタツシリーズはほかにもリーディング、ライティング&グラマーなど様々あり、大きな人気を誇っている。

BASIC、無印、SUPERの3種類があり、大まかな難易度は次の通り。

  • BASIC: センター試験〜私立大(青山学院大、学習院大など)
  • 無印: 東大入試標準レベル
  • SUPER: 東大入試発展レベル

慶早進学塾でも、東大や外語大など難しいリスニング問題が出題される大学の受験生には、キムタツリスニングシリーズに取り組むよう指示している。

キムタツリスニングシリーズの特徴をいくつか述べておく。

第一に、他の参考書とは異なった構成となっているのだ。

たとえば、無印は次のような3つの章からなる。

  1. Strategy: 東大英語を攻略する16のStrategy
  2. Exercise: Strategyを実践する3つの練習問題
  3. Trial Tests: 本番形式の問題で鍛える10本の模擬テスト

練習問題と模擬テスト自体はさして珍しいものではないが、最初の”Strategy”がほかにはない項目である。

ここでは、東大のリスニング問題を解く上で重要な心構えが16のStrategyとして述べられている。

Strategyの見出しは次のようになっている。

  1. 聞き取れない理由を追求しよう!
  2. 自分で発音できない音は聞き取れない!

この章自体はそこまで長いものではないし、練習問題が付いているわけではない。

読み物形式でポイントが述べられているのみである。

しかし、これを熟知してからのちの練習問題に臨むことで、問題の解きやすさ・学習効率が大きく向上する。

東大入試をよく分析したキムタツならではの内容といえよう。

またキムタツリスニングでは、問題の解説も充実している。

ふつうリスニング問題の解説というと、

ここで○○が××と発言しているので、正解はウである。

のように根拠を示すだけの場合が多い。

もちろんそれだけでも解説として成立してはいるのだが、問題を解く側としては少々不満が残る。

根拠だけでなく、「実際に音声を聞くときに、どこに注意すれば良いか」という情報が欲しいからだ。

キムタツリスニングの解説では、「どこに根拠があるか」のみならず「それを見つけるにはどのように聞けばよいか」もしっかり述べられている。

これは他のリスニング参考書にはなかなか見られない長所だ。

キムタツリスニングは、リスニング対策の参考書として非常に優秀である。

慶早のBLOGでも個別記事を用意しているので、ぜひ一読してほしい。

灘高キムタツのセンター試験英語リスニング 合格の法則

 

同じ著者によるセンターリスニングの参考書。

表紙画像にも記してある通り、短期間での完成を売りにしている。

基礎編、実践編と分かれているが、これは難易度によって分けられているのではない。

センター試験のリスニング問題は4つの大問からなるが、

  • 大問1~3: 基礎編
  • 大問4: 実践編

という区分になっている。

全ての大問をカバーするには、2冊合わせての購入が必要となることに注意しよう。

「センター試験英語リスニング 合格の法則」の売りは、キムタツ独自の「3Sメソッド」である。

Structure(構造)、Sense(意味)、Sound(音声)の3つの視点から英文を分析する3Sメソッドを採用することにより、短期間で効率よくリスニング力がアップします。商品紹介より

だが、上で紹介した東大英語リスニングは非常に優秀な参考書であったのに対し、本書の評価はさして高くないものが多い

この3Sメソッドにしても、「理由を問う問題の場合becauseの後に着目しよう」といった当然のことばかりが述べられているのだ。

わざわざ本を購入して学ぶようなことではない。

また、練習問題の量・難易度に不足があるのもデメリットとして挙げられる。

基礎編は2週間、実践編は10日間で終えられる設定なのだが、その都合上どうしても問題数が少なくなってしまう

また難易度もセンター試験本番より幾分か平易なものとなっており、2冊やり通したから対策はバッチリ、とはいかない。

キムタツシリーズ自体は優秀なものも多いが、この2冊については積極的にオススメできるものではない。

とはいえセンターリスニングの入門には使えるので、書店でよく読んでから使用を検討しよう。

大学入試パーフェクトリスニング

 

駿台から出ているリスニングの参考書。

特定の大学や試験を対象とせず、漠然と「大学入試」を対象にしているのが珍しい。

Volume 1とVolume 2の2冊があり、

  • Volume 1: 発音記号や平易な会話の問題
  • Volume 2: 実際の大ガウ入試問題

が収録されている。

リスニング参考書は往々にして問題数が少ないという欠点があるが、パーフェクトリスニングには比較的多くの問題が収録されている。

まず問題が載っており、解説ページには

  • 何を意識すべき問題か
  • 英文のスクリプト
  • 全訳
  • 解答

が述べられている。

リスニングの参考書として最低限備えているべき内容は揃っている。

だがリスニング問題集では、解答や解説のほかに「何に注意して音声を聞くべきか」も述べられている方が学習上有用であるが、パーフェクトリスニングにはそれがないという欠点がある。

本書の音声はかなり早いスピード、いわゆるNatural程度となっている。

たとえばセンター試験の本番で流れる音声よりも早いスピードとなっているため、早い音声に不慣れな場合は苦労することが予想される。

これらの理由により、リスニング対策の「最初の1冊」には不向きであることが多い。

ただし、基礎編の前半では母音の聞き分け(例:catとcut)を扱っており、これはリスニング問題のみならずセンター試験の最初の発音問題などでも役に立つ。

実力が十分でないうちは、基礎編のみ買って発音を学んでおくというのが賢明だ。

 

関正生の英語リスニング プラチナルール

KADOKAWAから2016年末に出た、比較的新しいリスニング参考書。

センター試験から難関校入試までの広いレベルをカバーしている。

著者の関正生は「世界一わかりやすい英文法の授業」などで有名だ。

問題形式は、センター試験を意識したマーク式のものからディクテーションまで様々。

難易度の面でも形式の面でも、守備範囲が広いのが最大の長所だ。

そして、表紙に記してある「最強ルール」というのも売りの一つだ。

独学では絶対に身につけられない「聞き取り」「問題理解」「解く」の最強ルールを伝授表紙より

ただ放送される英語を理解するだけでなく、問題の内容を理解する法則、問題を解く法則も打ち立てている。

私たちが英語を理解するだけでなく、問題を解いて点数を取るまでカバーしてくれているのが心強い。

効率よく、無理なく演習をしていけるように、学習スケジュールを用意してくれているのも魅力。

自分で計画を立てて実行するのが苦手な人でも、これに従えば無理なく進んでいける。

新しく出た教材でさほど普及しいてはいないものの、優秀であるため一読の価値はある。

 

大学入試 リスニングのトレーニング

  

Z会から出ているリスニング参考書。

難易度別に入門編、必修編、上級編に分かれている。

ただし、入門編は相当に平易であるため、日頃学校の授業などでリスニングを扱っている場合は取り組む必要はない。

よほどリスニングが苦手な場合や、意欲的な中学生であれば取り組む価値があろう。

必修編はセンター試験かそれよりやや難しいレベルである。

センター試験の対策をしたいという場合はこれを選択しよう。

上級編は、センター試験よりも高難度な、私立・国立大レベルの問題で構成されている。

必修編をやり通した後、あるいは他教材で実力を養った後に取り組むのが良い。

「リスニングのトレーニング」シリーズの長所は、多角的な問題に取り組むことで集中力・想像力・即解力・記憶力を鍛えられる点にある。

セクション1「Chunking」では意味のかたまり(Chunk)ごとに区切って読まれ、ディクテーション演習にも最適。セクション2「会話問題」では、過去の入試問題を中心にさまざまな問題で、会話問題を徹底攻略。セクション3「社会的文章」では英問英答の力をつけます。

商品紹介より

たとえばセンター試験対策の問題集だと、ずっと択一式の問題を解き続けることになる。

択一問題の演習自体は悪いことではないが、それに偏っていると他の形式に対応できないし、ディクテーションやシャドーイングなどにも手を出した方がリスニング力は確実に向上する。

「リスニングのトレーニング」では、択一式以外の問題も多数用意されている。

ディクテーション問題やその他英語で答えるものもあるのが魅力だ。

センター試験に止まらない総合的なリスニング力を養えるという意味で、優秀な参考書である。

ただし、東大のような最難関校を目指す場合は上級編でも多少の不足があるので、キムタツリスニングなどの使用を検討してほしい。

 

安河内のセンター英語リスニングをはじめからていねいに

東進の「はじめからていねいに」シリーズは様々な科目で出版されているので、知っている人も多いに違いない。

リスニングではなく英語全般verもあり、以下の記事で解説しているので参考にしてほしい。

「はじめからていねいに」という名称から想像できるように、かなり平易な参考書ではある。

いままでリスニングの勉強を全く行ってこなかったのでそろそろ対策をしたい、という人が取り組むべき一冊だ。

最初の章では、いきなり問題演習に入らずに単語の発音について説明してある。

リスニング問題集の中にはいきなり問題が始まっている教材もあるため、発音についての知識を深めてから演習できるのは心強い。

付属のCDには、もちろん問題文の音声が収録されている。

通常の速度と速読用の2種類用意してあるのが長所だ。

演習する時は通常の速度を用いればよいし、ディクテーションやシャドーイングをする時は速読用音声に挑戦してみるのも効果的。

自分の実力に応じて2種類を使い分けてみよう。

また、CDには安河内先生本人による講義音声も付いている。

先生と一緒に学習している気分になれ、モチベーションが上がるのは確かだ。

繰り返しになるが、かなり平易な参考書であるため自分にあっているかよくチェックしてから購入しよう。

リスニングが苦手な受験生にとっては心強い味方となってくれる。

 

難関大のための上級問題 特訓リスニング

旺文社から2016年に出た、新しめのリスニング参考書。

センター試験よりも難易度の高い、難関大のリスニング対策として使える1冊だ。

リスニングの他にはリーディング、ライティングverが用意されている。

リスニング対策というと、たいていの人がセンター試験のような択一式の問題ばかりを演習する。

しかし、時にはディクテーションのように細部にこだわって聞くことも大切だし、流れてきた英文を頭の中で要約する力も欠かせない。

そうした力は、なんとなくセンター試験の過去問を解いているだけでは身につかないものである。

そこで「難関大のための上級問題」では、様々な形式の問題が用意されている。

1. 選択式だけでなく,記述問題への設問対応力が身につく35題 「解答記述問題(日本語/英語)」「要約問題(日本語/英語)」「図表問題」「True / False問題」 2. 300~400語を中心に,600~900語の長文にも挑戦 対話文:日常会話、インタビュー、ディベート、会議 モノローグ:論説文、ニュース、レクチャー、アナウンスなど商品紹介より

問題形式も、記述式のものから要約、それにTrue or Falseと多彩である。

文章の長さも300~400という短めのものから1000語弱のものまでバランスよく取り揃えている。

これにより、似たような問題ばかり解いて思考回路が偏ってしまうのを防いでいるのだ。

付属のCDには、大学入試本番に近いNaturalスピードと練習用の遅めのスピードが用意してあり、用途に応じて使い分けられる。

問題の難易度は高く、どの問題も取り組みがいのあるものばかりだ。

キムタツリスニングのような教材よりはかなり新しいので評価が固まっていない面があるが、

  • 内容の多さ
  • 質の高さ
  • 問題の多彩さ

などの面で優秀な参考書であるといえる。

東大の英語リスニング

赤本の一で東大のリスニング問題を15年分収録したものだ。

東大と聞くだけで驚いてしまうかもしれないが、東大だからといって極端に難しいわけではない。

むしろ、リスニング問題を設けている私立大学(学習院大など)の問題を少し難しくした程度なのだ。

東大のリスニングは、時折ディクテーションもあるが基本的に択一で構成されている。 そこまでひねくれた英文でもないため、教材としての質は高い

センター試験のリスニング問題で確実に満点近く取れるようになったら、東大の問題に挑戦してみるのもよいかもしれない。

東大のリスニングで7~8割取れれば、大抵の大学入試で困ることはなくなる。

当然のことながら難易度は高いので、実力が不十分な段階で手を出しても消化不良に終わるのみ。

少なくともセンター試験の問題は余裕で解ける程度の実力を前提としている。

 

リスニング専門の参考書ではないもの

ここまではリスニング対策を目的とする参考書を挙げてきた。

しかし、それ以外の教材でもリスニング力を上げることは十分可能だ。

そこで次は、必ずしもリスニング対策を念頭においてはいないものの、学習に役立つ参考書について説明していく。

 

どのように使うべきか

リスニングの参考書ではないものをどのようにリスニングに役立てるか。

すぐには想像できないかもしれない。

一番の鍵は「音読」にある。 音読とリスニングは、無関係なようで実は密接に関係しているのだ。

たとえば、自分で発音できない英語は、聞き取って理解することができない。

内容が全くわからないのにリスニング音声を垂れ流していたとしても意味がないというのは想像に難くない。

リスニング学習をする第一歩は、音声の内容を理解するということなのだ。

そのためにすべきことは「音読」である。

自分でテキストを発音してみることで、それを聞き取れるようにするわけだ。

リスニングと音読は真逆の行為だが、音読をすることでリスニング力も向上する。

他には、ディクテーションシャドーイングといった方法もある。

ディクテーションとは、音声を聞いてその英語を書き取ること。

東大でも時折ディクテーションの問題が出るなど、大学入試でよく目にする問題形式だ。

択一式の問題だとどうしても大意把握に走りがちだが、ディクテーションとなると放送される全ての単語に自然と注意が向く。

センター試験のような平易な形式に慣れてきたら、ディクテーションをしてみるのも悪くない。

シャドーイングとは、放送される音声を聞いて自分も同じものを喋るというもの。

放送スピードと同じ速さで喋らなければならないし、喋りながら新たに英語を聞かなければならないので、かなりの英語処理能力が要求される。

ただ、そのぶん慣れればかなりのリスニング力・スピーキング力を手に入れられる。

進学校などでは授業でシャドーイングを行なっているところも多いだろう。

それだけ高度な学習方法ということだ。

あなたがすでに持っている参考書の中にも、リスニング教材としての価値が潜むものがあるかもしれない。

一度探してみてほしい。

そこで良い教材が見つかったら、以下に紹介する教材を無理に購入する必要はない。

その1冊を丁寧にこなしていけば、十分リスニング力は向上する。 音読、ディクテーション、シャドーイング。

方法は様々であるため、自分に合ったものを試してみよう。

 

英会話・ぜったい音読

  

英語参考書にしては異色の、音読に重きを置いた教材。

著者の國弘正雄は「只管朗読・只管筆写」を掲げており、自分で使える英語にするためには音読や書き取りが欠かせないとしている。

難易度に応じて入門編・標準編・挑戦編がある。

これが何のリスニング対策になるのか疑問に思う人もいることだろう。

そこで重要になるのは「自分で発音できない英語は聞き取れない」ということ。

これはキムタツリスニングのStrategyの章でも述べられていることだ。

とにかく自分でたくさんの英語を音読し、発音できるようにする。

こうすることでリスニング能力が向上していくのだ。

リスニングの勉強法として「シャドーイング」があるのもそのため。

「聞く」と「話す」は表裏一体の関係にあるということである。

大まかな難易度としては、TOEICスコアでいうと次の通り。

470点までの人 『英会話・ぜったい・音読 入門編』 470~600点の人 『英会話・ぜったい・音読』 600点以上の人 『英会話・ぜったい・音読 挑戦編』商品紹介より

とにかく音読をしていくことで英語力を上げよう、というスタイルの参考書。

2001年発売の古めの参考書であるため、書店にも置かれていないことが多いが、優れた参考書だ。

受験学年に突入する前に1冊やり通しておくだけでも、のちの英語学習が多いに捗る。

 

速読速聴英単語 Core 1900

速読速聴英単語シリーズは、大学受験生に限らず英語を勉強する人向けの単語帳シリーズだ。

といっても単語と意味を羅列しているわけではなく、ニュース英語などの文章を題材としてその中に登場する英語を学ぶという形式をとっている。

これだけではリスニング対策に使えないように見えるが、実は多いに役立てられる方法が存在する。

たとえば掲載されている英文を音読するだけでも効果があるし、付属のCDを聞くのも良い。 意欲ある学習者はシャドーイングに挑戦することも可能だ。

速読速聴英単語のCDはNaturalスピードの音声となっているため、緊張感のある練習が可能。

ニュース英語やネイティヴによる書き下ろしであるため、センター試験の音声とは一味違った「生きた英語」で勉強できるのが大きな長所。

リスニング教材の英語は平坦な会話文や説明文で構成されていることが多いが、難関大入試で要求されるのはそれよりもワンステップ上のものである。

速読速聴英単語は大学入試よりも先のことも見据えているため、この音声に慣れることで強いリスニング力が手に入る。

BASIC、Core、Advancedなどのバージョンがあるが、難関大入試に合っているのはCore 1900である。

大学入試以降も考えて演習したいのであれば、本シリーズにも手を出してみよう。

 

キムタツ式 英語長文速読特訓ゼミ

  

すでに数回登場している「キムタツ」による参考書。 基礎レベル、センターレベル、難関レベルに分かれている。

これ自体は長文を素早く理解する(速読する)ための参考書で、次のような方針に従っている。

「スキミング(=大意把握)」,「スキャニング(=情報検索)」,「オンドク(音読)」の3ステップを基本に,長文をいかに速く読み,設問にいかに速く&正確に答えるかに必要な実力を養成します。商品紹介より

長文を素早く処理するには、これら3つの力が不可欠である。

スキミング(skimming)とは、文章全体をザーッと読み通し、概ねどういうことを言っているのか把握すること。

スキャニング(scanning)は文字どおりスキャン、つまりほしい情報を正確な読みで探し当てること。

そしてもう一つが音読。 受動的に読むだけではなく、自分で発音することで理解を促すという狙いである。

黙読していると、本当は理解しきれていないのに理解したつもりになることが多い。

だが音読をすることで、自分が本当に理解しているかどうか試すことができるのだ。

付属CDの音声、特に難関レベルのものはかなりハイスピードなものとなっており、これに慣れておけばたいていの大学入試の音声スピードに対応できよう。

最難関校を受験する場合は難関レベル編でも多少不足があるが、それ以外であれば本シリーズで十分。

長文とリスニングの両方に慣れることを可能にする1冊だ。

 

速読英単語

  

Z会から出ている有名な単語帳である。

単なる単語帳ではなく、速読を通じて単語を覚えようというものだ。

先ほどの速読速聴英単語と似た形式をしている。

単語帳としても優秀な本シリーズだが、リスニング教材として用いることも十分可能だ。

単語と文章の音声CDが付いているので、それを聞いて学習することも可能。

速読英単語に載っている文章はそこまで長くないものが多いので、シャドーイングの教材としても使いやすいだろう。

扱われている単語は大学入試を想定しているため、学習に無駄ができないのもメリット。

単語を覚えるのがメインではあるが、リスニング力を鍛えることも十分可能である。

 

システム英単語

 

こちらも有名な英単語参考書。

慶早進学塾では英単語学習にシステム英単語を用いるよう指示している。

本書については個別記事があるので、そちらも参照してほしい。

リスニング教材としての使い方は他の単語帳と同様。

システム英単語は例文ではなくミニマルフレーズでの学習を売りにしている。

長文をいちいち音読するよりはミニマルフレーズを読んだ方が楽であるため、サクサク音読していけるのが利点だ。

しかし、扱っている英語が長文ではないため、長文の速読力を養える訳ではないので注意してほしい。

まとまった時間ではなくスキマ時間などに音読学習をしたい人向けだ。

単語帳としては優秀であるため、ぜひ一度手に取ってみてほしい。

 

英語長文ハイパートレーニング

  

桐原書店から出ている英語参考書。

著者の安河内哲也は東進ハイスクールの有名英語講師である。

名前の通り長文読解の演習書というのが本来の目的であるが、やはりCDを用いたリスニング対策にも使える。

本書最大の特徴は、「音読の方法」についても説明されていること。

たいていの参考書では「音読も効果的だ」と述べるのみで、どのように音読すれば良いかについては言及していないことがほとんど。

それに対し「英語長文ハイパートレーニング」では、音読に慣れていない人のために方法を伝授している。

音読を重視しているという意味で好感が持てる参考書だ。

もちろん、音読以外にもディクテーションやシャドーイングなど様々な活用法が可能である。

難関編まで音読をこなしていけば、おおよそセンター試験のリスニングまでは満点近くを取れるようになる。

しかし、東大を始めとする最難関大だと「英語長文ハイパートレーニング」では不足があるので、別途キムタツリスニングなどを使う必要がある。

 

実用英語技能検定 過去問題集

 

名前の通り、実用英語技能検定(英検)の過去問題集である。

大学入試の対策をしたいのに英検?と思うかもしれないが、英検の問題は

  • 択一式である
  • ひねくれた問題文・音声が少ない
  • 級を選べば難易度を調整できる

といった長所があり、あなたの思う以上に優秀な教材なのだ。 各々の級の難易度は、

  • 準2級: リスニングの入門編
  • 2級: センター試験レベル
  • 準1級: 難関大のリスニングレベル

と捉えておくと良い。

学校で扱うような平易なリスニング問題はできるがセンター試験になると苦手…という人は2級の問題集に挑戦すると良い。

問題形式的にも、英検の問題集は格好のセンター試験対策となる。

センター試験レベルは余裕だが、難関大になるとどうしても手が出ない、という場合は準1級がオススメだ。

高校生の中には英検を受験する人も多いだろうから、まとめて対策するのも悪くない。

 

まとめ

大学入試のリスニング教材として使える参考書について説明した。

リスニングのために作られた参考書はもちろんのこと、皆さんが持っているような単語帳や長文問題集でも学習は可能なのだ。

特に音読は、リスニング能力を鍛える格好の手段であるため大切にしよう。

慶早では音読を重視し、独自の音読法で指導している。

これについては次の記事で詳説しているので参照してほしい。様々な参考書を挙げてきたが、自分に合っているかどうか確かめるにはやはり実際に手に取ってみるのが一番だ。

  • 今の自分の英語力
  • 自分の学習スタイル

などと照らし合わせ、「これだ!」という1冊を探してみてほしい。

その1冊を丁寧にやり込んでいけば、あなたのリスニング力はかならず伸びるに違いない。

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