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大阪大学(阪大)2次試験、文系数学の傾向と対策

2020年12月02日 | 大学別対策法

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この記事は阪大の文系学部で2次試験の数学対策を考えている人のための記事だ。

大阪大学に限らず、京都大学や名古屋大学などの旧帝大だと二次試験で数学が必要になってくる。そのため、数学が苦手だとどうしても合格から遠ざかってしまう。

しかし阪大の外国語学部や文学部に関しては一部数学を使わず受験することができるという大きな特徴がある。もし阪大を受験したいが数学が苦手である場合は無理をしてまで数学を使って受験する必要はないだろう。

一方で、経済学部や法学部と言った文系の主要な学部は数学が必要となっているため、数学を使っての受験を考えている人はこの記事を読んで対策するようにしてほしい。

近年阪大の数学は難易度にかなりばらつきがあり、特に2019年、2020年はとても簡単に作られていたため数学で遅れを取ってしまうと合格はかなり厳しいものとなってしまうため、しっかりと対策をするようにしてほしい。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

阪大文系数学は数学が苦手でも、正しく努力すれば必ず得点できるようになる。この記事をもとに対策を立てよう!

阪大文系数学の基本情報

まずは阪大文系数学の基本情報に関して確認していこう。

配点

各学部、科目で配点は以下のようになっている。
外国語学部と文学部に関しては数学を使わず受験することができる。

学部名共通テスト国語地歴数学英語満点
250150(100)150150650
人間科学6002002002001200
外国語150100(100)300300650
450150150150900
経済A540202020600
経済B60180180180600
経済C300100100100600
https://passnavi.evidus.com/pdf/detail_univ/p18/D0590_ippan_2021.pdf

大問数

大問数は例年3題となっている。

制限時間

試験時間は90分となっている。

出題範囲

文系数学であるため基本的には1A・2Bの範囲から出題される。

頻出分野

2次関数、微分積分、数列、空間図形、確率漸化式などが出題される。この辺りは阪大以外の主要な大学と大きな違いはないが、阪大文系数学の特徴として年度によって出題分野がやや偏ることが多い。

例えば年によって数IIの範囲ばかりだったり、数Bの範囲ばかり出題されることがある。

そのため、苦手な分野が一つでもあると自分にとって外れの年を作ってしまうことになり、苦手な分野が出題されて場合は合格はかなり厳しいものとなってしまうだろう。

そういったことから、ある特定の分野にヤマを張って受験に臨むということはしないようにしよう。

対象学部

数学が受験科目にある学部は、
経済学部、法学部、人間科学部、医学部(保健)、文学部、外国語学部である。
※文学部、外国語学部は数学が選択科目となっている

この2つの学部に限っては、数学が苦手な人は必ずしも2次試験で数学を使う必要がないというのが阪大の大きな特徴の一つである。そのため共通テストの数学さえ乗り切ってしまえば二次試験は別の選択科目を選ぶことができる。これは他の旧帝大にはなかなかない大きな特徴となっている。

現に2020年度の慶早進学塾の生徒で、二次試験に数学を使わないで阪大に合格した生徒もいるほどなので、重要なポイントの一つとなっている。

阪大文系数学の特徴

では続いて阪大文系数学の具体的な傾向や難易度、特徴に関して確認していこう。

難易度が大きく前後する

近年の傾向を見ていくと、2018年が比較的難易度高くなっていた。理系との共通問題もあり、特に大問3などは完答するのが難しい問題だろう。

一方で2019年、2020年の難易度の低さは異常で、満点が続出しているのではないかというほどの難易度となっている。

そのため、問題を見たときにこの年の問題の難易度はどの程度かを素早く見抜き、どの難易度でも対応できるような力をつけておく必要があるだろう。

大問数が少ない

大問数は3問だけとなっていて、東大であれば4問、一橋大学などは5問出題されているため、3問というのは他大学と比べても少ない大問数となっている。そのため、全く手をつけられない大問が出てしまうとその時点で3分の1の得点を失ってしまうため、そうなるとかなり厳しくなってくる。

阪大の数学は最初から手をつけられないような問題はあまり出題されない印象だが、解ける部分までは必ずどの大問も解くようにして、まるまる一つの大問を捨ててしまうということは無いようにしよう。

基本問題が多い

年度によって難易度がかなり前後するということは上記でも示したが、2020年などの難易度が非常に低い年などはほとんどの問題が基本問題で構成されていて、取りこぼしが許されないような出題となっている。

また、2018年のように比較的難易度が高い年でも大問のうち一つは非常に易しい問題で、順番に条件を処理していくだけで最後まで完答できるというような出題が実際にあるため、基本問題がどれかというのを確実に見抜き、その上でミスなく最後まで完答するという能力が阪大を受験する上で求められるだろう。

一方で、難しい問題に直面した場合でもある程度小問で分けられていたり、部分点は比較的狙えるはずなので、問題を見た瞬間に解答を放棄してしまうのではなく大問数が少ないからこそ、最後まで諦めず問題と向きあることが重要になってくる。

阪大文系数学の対策

ここまでが阪大文系数学の特徴に関してだった。

ここからは阪大数学を攻略するための具体的な対策に関して確認していこう。

基本事項の徹底

阪大文系数学の対策として基本事項の徹底が挙げられるが、そもそもとして共通テストの対策として数学1A・2Bの勉強はしているはずであり、合格するためには最低でも合計で8割くらいは必要となってくる。そのため、ある程度の基本事項は徹底して身につけておかなければならない。

特に阪大の数学ではミスをする事が命取りになってしまうため、二次試験で数学は使う人はなおさら基本事項を徹底し、自分の中で確実に取らなければいけないで点数を落としてしまわないように基本事項は特に徹底して学習するようにしよう。

文系数学の頻出問題の攻略

阪大の数学では文系の数学の出題でよくある問題、例えば2020年の確率漸化式であったり、他にも微積や二次関数などの分野でも文系数学ではよく見られるような問題がそのまま出題されるイメージが強い。

そのため、文系数学の頻出問題であったり、標準問題を集めたような問題集を一冊丁寧に潰しておくと得点が安定し、向上してくるだろう。

空間に対するイメージ

阪大では空間図形や空間ベクトルの問題がよく出題され、人によっては差がついてくる問題でもある。

例えば二次関数や微積の問題であれば、条件式を単純に整理していくだけで良い場合もあるが、図形の問題が出題された場合は図形のイメージを持っていないと解くことが難しい問題もある。

そのため、空間図形の問題で苦手意識を持たないようにするために、図形の問題に関してはあらかじめしっかりと対策しておく必要があるだろう。

計算力の養成

阪大では計算が大変な問題が多く出題されるのが特徴の一つである。もちろん部分点は考えられるが、上記の内容で何度も示している通り阪大の数学ではミスが命取りとなってくるということを考えると、計算力がある人とない人では得点がかなり変わってくるだろう。

そのため、二次試験の対策や共通テストの対策でも自分の手を動かしながら実際に計算を行うことで計算量を養っていく事が重要である。そうすることで、取らなければいけない問題で計算ミスをすることのないようにしてほしい。

最終的に計算力がどれだけあるかというのはどの大学を受験するにしても重要なことであるため、日頃から計算力を養成していけるような学習を進めていこう。

過去問演習

過去問演習に関しては阪大の数学では15ヶ年出ているが、必ずしも全ての問題を解き切る必要は無いと個人的には感じている。

理由としては、標準的な問題集をやっていればそれに近いような問題が毎年出題されているので、この部分に関しては過去問を使い過去の年度まで遡って演習を行う必要は無いと考えている。

一方で、90分で時間を測りトータルで演習するという時間は必ず設けたほうが良いだろう。

なぜかというと、年によって基本的な問題ばかりで構成される年もあれば、難しい問題が散らばっている年もあり、その中で時間配分を考えてどの問題にどれくらいの時間をかけるのかという時間へのマネージメントをする練習は重要であるためだ。

共通テストが終わってから制限時間内での演習というのは徹底してやっておくようにしよう。

阪大文系数学のおすすめ参考書

阪大文系数学を攻略するためのオススメの参考書を何冊かピックアップしておいた。もちろん必ずしもこれらを使う必要はないが、阪大文系数学は基礎、標準問題を徹底的に学習しておくことが何よりも重要であることはお忘れないように。

基礎問題精講

共通テストを始め、どこの大学を受けるにしてもこの参考書レベルの基本的な問題を解く力は当然必要となってくるが、基礎問題精講全ての問題を秒で解けるようになれば、阪大の数学でもそこそこは対応できるようになってくる。

そのため、もし基礎問題精講を最初の参考書として使っているなら例題から演習まで全ての問題を秒で解けるようになるまで徹底的に学習する事が、数学の実力をあげる上でとても重要になってくる。

隙の無い土台作りを!数学基礎問題精講の使い方

チャート、フォーカスゴールド

チャートやフォーカスゴールドのような、上記でおすすめした基礎問題精講以外の参考書で学習している場合でも問題は無い。

しかしその場合、チャートであれば章末問題は置いておくにしても重要例題や補充例題などの難しめの例題も含めて学習しておいた方が良いだろう。

そこまで隅々まで学習できていれば、あとは演習を重ねていくだけで十分対応できる力をつける事ができるだろう。こういった分厚い網羅系の参考書でも問題なく学習を進めていく事ができる。

難関大攻略に1歩前進!「フォーカスゴールド」最強の使い方

文系の数学実践力向上編

阪大の数学を対策するに当たって、この文系の数学実践力向上編はぴったりな参考書であると考えている。

特に難易度に関してはほとんど同じくらいの問題が毎年出題されていて、絶対に押さえておかなければならない頻出の問題を確実に回収する事ができる。

そのため、センターや共通テストで安定して7,8割得点する事ができるようになって、次の参考書を考えている人にはとてもおすすめである。

さらに時間的な余裕がある人は、1対1対応の演習であったり、標準問題精講レベルの参考書を進めてもらっても構わないが、阪大数学のレベルだとそこまでやるくらいならば、英語や国語に時間を回しても良いかもしれない。

また、文系数学の良問プラチカレベルになるとオーバーワークになってしまうため、そこまでのレベルはやらなくても大丈夫だが、その手前までのレベルの問題を解く力は確実に身につけておくようにしよう。

数学は暗記!?『文系の数学』を用いた学習法3ステップ

阪大文系数学を攻略した過去の生徒

2020年度に阪大には慶早進学塾から2名合格者を輩出している。

うち1名が数学受験、うち1名が数学を使わない形式で受験した。せっかくなので、今回は数学に関しての記事であるため、数学受験で合格した生徒について紹介していこう。

その子はもともと数学が得意で、高校2年からの入塾であったため基礎問題精講から始めて、マークの演習をしっかりと行い、文系の数学実践力向上編を潰した後、最後に慶應大学の受験も考えていたため、文系数学の良問プラチカまで終わらせたという流れで進めていった。

センター試験の数学の得点は8割そこそこであったが、プラチカまで学習を進めていたとは言え、それまでの学習をとても丁寧に進めてきた事もあり、阪大の入試本番での数学の開示得点はなんと満点だった。

この年に関しては数学が非常に簡単だったため、他にも満点を取った人はいるかもしれないが、基本的な問題をミスなく解答出来るように練習してきたことにより本番で満点を取ることができ、合格することができた非常に良い例であるため、ぜひこの例を参考に学習を進めてほしい。

以下の動画に出演してくれている子がその子のことだ。ぜひ動画も見て欲しい。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

この教え子は順当に受かってくれました。基礎を徹底したおかげですね。

阪大文系数学のまとめ

以上が阪大文系数学の傾向と対策である。いかがだっただろうか?

今回は数学に関しての記事だったが、そもそも数学を使う学部を受けるのか、それとも使わないくてもいい学部を受けるのかという選択から始める必要がある。

もし数学を使うのであれば、他の旧帝大の数学と比べると難易度が低いケースが多いため、比較的簡単な問題が出題されるケースが多い。そのため、基本事項を徹底的に学習することがとにかく重要である。

慶早進学塾では、後者に通っている生徒、オンラインコースのどちらでも合格者が出ているため、阪大に合格したい生徒は是非一度無料相談や無料体験にお越しいただきたい。合格を掴む糸口となれば良いと思っている。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

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