神戸大学(神大)2次試験、古典(古文漢文)の傾向と対策
2021年03月09日 | 神戸大学
この記事は神戸大学の古典(古文漢文)の傾向と対策をまとめたものだ。
神戸大学は、関西の主要な国公立大学、私立大学の中でも京都大学、大阪大学に次いで3番手にあたる大変人気な大学である。
文系学部では一部の学部を除いて、国語を受験しなければならない。別の記事では現代文についても説明しているが、神戸大学の現代文は文章量が非常に長いという特徴がある。
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一方で古文漢文はどうなのかと気になるところだろう。
そもそも漢文が2次試験で出題されること自体が特徴的で、同レベルの大学としてよく比較される横浜国立大学は国語が2次試験では出題されない。
そのため、2次試験で国語が出題され、なおかつ漢文があるということで国語に関してのボリューム感というのは大きくなってくる。
だからこそ、古文漢文に関してもそれ相応の対策をするべきだろう。
では具体的にどういった傾向になっているのか、具体的な対策方法について詳しく説明していこうと思う。
神戸大学古典の基本情報
現代文も含めて、国語の基本情報を掲載していく。
大問構成
大問1が現代文、大問2が古文、大問3が漢文となっており、現・古・漢の3問で構成されている。
古文の大問の中に漢文があるという形ではなく、漢文として独立した大問があるというのは神戸大学の特徴の一つだろう。
制限時間
制限時間は100分となっている。
※経営学部のみ漢文を解かなくていいため、80分
配点
国語(現代文、古文、漢文)が受験科目に含まれている学部、その配点は以下のようになっている。
学部 | 学科 | 共通テスト | 国語 | 数学 | 英語 | 理科 | 満点 | |
文学部(前期) | 450 | 150 | 75 | 125 | 800 | |||
国際人間学部(前期) | グローバル文化 | 400 | 160 | 80 | 160 | 800 | ||
発達コミュニティ | 400 | (150) | 75 | 175 | (150) | 800 | ||
環境共生(文化系) | 450 | 150 | 100 | 200 | 900 | |||
子供教育 | 400 | (150) | 75 | 175 | (150) | 800 | ||
法学部(前期) | 425 | 150 | 75 | 150 | 800 | |||
経済学部(前期・総合受験) | 400 | 125 | 125 | 150 | 800 | |||
経営学部(前期) | 375 | 100 | 100 | 150 | 725 |
※経営学部のみ漢文を解かなくていい点に注意。
神戸大学古典の傾向
古文と漢文で当然傾向が異なるため、別々に見ていこう。
古文
有名な文章が多い
例えばセンターや共通テストなんかはかなりマニアックなところからの出典が多いのに対し、神戸大学の古文の出典は有名どころの文章が多いという傾向がある。
狙う必要は全くないが、もしかすると一度読んだことのある文章がたまたま出題されるというような可能性もないわけではないだろう。
こういった有名な文章が出題されやすいというのは特徴の一つであるため、押さえておこう。
文章レベルは標準的
文章の出典に関しては上記に示した通りだが、文章レベルに関しては標準的であると言える。
非常に難しいレベルの文章が出題される可能性は低く、しっかりと学習を進めていれば、読み取る上でそこまで苦労するような問題は出題されないだろう。
だからこそ、内容の理解度や表現力で差がついてくる。
しかし標準的な文章が出題されるため、難しい文章を読めるようにする必要はなく、基本的には学校で扱っているような文章と同じレベルのものを読み解くことができれば問題ないだろう。
文学史の出題がある
例年通りであれば一問必ず文学史の問題が出題されるため、文学史の主要な部分は押さえておくべきだろう。
問題のレベルとしてはそこまで難しいものではなく、出典に対する文学史の出題があるため、主要な部分を押さえておけば問題ない。
こういった文学史の出題があるといのは非常に大きな特徴の一つとなっている。
口語訳、内容説明が中心
他の大学も含めて国公立大学の古文であれば、口語訳、内容説明が設問の割合を大きく占めている。
そのため、この問題でどれだけ高得点を取ることができるかというのが神戸大学の国語を国語を攻略する上での最大の鍵となってくるだろう。
文学史の出題があるとはいえ、こちらの問題がメインであることは間違いないため、この部分の対策方法は非常に重要になってくる。
漢文
前述した通り、2次試験に漢文がない国立大学も多いが、神戸大学は漢文が独立した大問で出題されるため、配点の割合もかなり大きくなっている。
こういったことを踏まえて、神戸大学の漢文にはどういった傾向があるのか確認していこう。
文章レベルは基本〜標準
神戸大学の漢文は「読む」という観点から言えばそこまで難しい文章が出題されないため、共通テストレベルの漢文の文章が読み解けるのであれば、文章を読むことに関しては問題ないと言えるだろう。
設問の種類
設問は主に、書き下し文、口語訳、内容説明の3パターンとなっており、非常にシンプルな出題と言えるだろう。
だからこそ、共通テストの漢文であればマークであるため、問題無く解くことができる場合でも、国公立大学の2次試験では文章を読むまでは同じだが、そこから記述をしなければいけないということを考えると、より細部にまでこだわった学習をしていかなければならない。
神戸大学古典の対策
次に、神戸大学の古典の対策について具体的に見ていこう。
神戸大学古文の対策
単語、文法学習の徹底
神戸大学の古文の対策として、単語、文法学習を徹底するということは非常に重要になってくる。
理由として、まず一問必ず文法問題が出題されるというのがある。
国公立大学の2次試験では文法問題はあまり出題されないイメージだが、神戸大学に関しては必ず文法問題が出題されるため、単語、文法の知識がダイレクトに得点に関わってくる。
次の項目でも説明するが、機械的に口語訳するだけでは日本語として意味が通らないような出題もある。
そのため、古文単語の多義語であったり、どの単語の意味を当てはめれば良いかというのは単語学習をやっているかどうかで非常に差がつく部分であるため、単語、文法の学習に関しては最後まで徹底するようにしてほしい。
口語訳は機械的にこなすのはNG
機械的に単語の意味を当てはめて終わるのではなく、その傍線部が日本語としてどういう意味になっているのかというのを考えながら単語の意味を当てはめていって、適時意味を修正していくというような意識が非常に重要になってくる。
この部分ができるかどうかが高得点を取れるか取れないかの大きな境目となってくるため、ぜひこういった意識で問題に取り組んでほしい。
常に何を言いたいのかを理解する意識
口語訳に関しては前述した通りだが、それに加え内容説明の問題も出題される。
内容説明の問題に関しては聞かれている内容に対して、どういった答えを相手に提供してあげられれば相手の要求を満たすことができるのかという考え方が非常に重要になってくる。
そういった設問に答えるためには、全体を通して文章の内容を理解しておかなければならない。
そのため、普段から古文の学習をする際は、この文章は何を伝えたいのか、オチはどうなっているのかというところを意識しながら古文の文章を読むようにしてほしい。
過去問演習だけが神戸大学の対策になるわけではなく、例えば共通テストの対策にしてもマークだけの解答で終わるのではなく、復習の際に文章の内容の理解を深めたり、記述として出題された場合はどのように答えれば良いか、というような意識で学習できると、高得点を狙える学力が身に付いてくるだろう。
文学史対策を忘れずに
文学史の出題があるというのは神戸大学の大きな特徴の一つである。
確実に出題されるということがわかっているということを考えると、神戸大学を受験する人に関してはしっかりと対策をしておいた方が良いだろう。
それに加え、出典が有名どころの文章ばかりであるということもあるため、マニアックな文章に関しては押さえる必要がない。
そのため、有名どころの文章の作者や出典の名称、その作品がどういった作品なのかということくらいは押さえておいた方が良いだろう。
神戸大学漢文の対策
句法学習の徹底
書き下し文をそのまま書かなくてはならなかったり、口語訳を自分で書かなくてはならないということを考えると、句法を完璧に暗記し、完璧に使いこなせる状態にしておかないと途端に得点が安定しなくなってしまう。
マーク型の問題であれば、知識が曖昧な状態でも漢文としてのオチさえわかっていればある程度得点することができるだろう。
しかし、記述形式になると最初に覚えておかない知識が完璧でないと、途端に何を書けば良いか分からなくなってしまうというのはよくある話である。そのため、基礎的な内容として句法学習をとにかく徹底するようにしよう。
記述対策
過去問演習や問題集を中心に記述対策をしていくのが良い。文章レベルはそれほど難しくないため、高度な問題を解くという必要はないだろう。
マークで点数が9割程度安定して取れるようになったら、2次試験の漢文でも問題なく解答することができるかどうかを確認する必要がある。
そのため、神戸大学の過去問や他の大学の漢文の過去問、もしくは他の問題集を一冊追加するなどして対策すると良い。
その際に意識してほしいポイントとして、神戸大学の漢文の特徴として字数制限がついている場合が多いため、与えられている文字数の中で、どの要点を入れる必要があるのかという考えを常に持ちながら解答を作るということが挙げられる。
また、漢文は何かしらのオチがあったり、伝えたいテーマがあるため、常にそれらを読み取ろうという意識が重要になってくる。
漢文はかなり得点が安定しやすい科目であるため、漢文が独立した大問として出題されている以上必ず得点源にできるよう徹底的に学習するようにしてほしい。
神戸大学古典対策のおすすめ参考書
古文
古文単語315
古文の単語帳の中で個人的にはこの古文単語315がおすすめである。
理由として、見出し後の数が適量であり、多義語も十分載っている。それに加え語源に関しても理解しやすく、しかもその派生語として押さえたら相当な語彙数になるというところで、非常にバランスの良い単語帳になっている。
単語帳に困っている人がいれば、ぜひ古文単語315をやるようにしてほしい。
学校で別の単語帳を使用している場合であれば、そのままその単語帳を使ってもらえれば全く問題ないだろう。
ステップアップノート古典文法基礎ドリル
古文の文法に関してはこの一冊をしっかりやり込んでおけば全く問題ないだろう。どの大学を受験するにしても文法に関してはこの一冊をやり込んでおけば十分である。
最低限覚えなければいけない部分は完璧に覚えた上で、文法事項が完全に定着するまでは問題を何度も繰り返し解くということを徹底するようにしよう。
古文上達基礎編
古文の参考書の中でもこの古文上達基礎編という参考書は非常におすすめである。
文法の復習をしながら、読解の練習を相当な数積むことができるため、この古文上達基礎編一冊をしっかりやり込んでおけば、古文の学力もかなり上がってくるだろう。
これらの参考書をやり込むことで、神戸の古文のレベルであれば、過去問中心の2次試験対策に移っても合格点をとることができるようになるだろう。
こういった基本的な参考書を使用して学習していく中で、口語訳の問題や内容説明の問題に関しても、答えがあっていればそれでいいというだけではなく、一つ一つの問題に対し丁寧に理解しようとすることが重要である。
漢文
ステップアップノート漢文
この参考書は漢文の句法の知識を一気に復習することができると同時に簡単に読解の練習もすることができるため、非常のおすすめの教材である。
これまで山の山やはや覚えなど、他の参考書で学習していた人に関しても、ぜひこの参考書を取り入れて一気に演習を積み重ねてほしい。
句形とキーワード
漢文の知識をまず完璧にした方が良いと前述したが、この句形とキーワードは句法、語彙の面で非常に充実している参考書である。
この参考書を読み込んでいたら一気に漢文の得点が安定するという印象がある。
漢文の読解の演習に関しては、マークでかなりの量の演習をするため、そちら中心で良いと思っている。
日頃からこの句形とキーワードなどの参考書を読み込むことで、知識を強固なものにしてもらいたい。
それに加え、マークの演習をやっている最中にも毎回漢文の文章としてのオチは何なのかということを考えることや、自分の力で内容説明をできるようにするという練習を意識的にやっておけば、すぐにでも赤本に入ることができるようになるだろう。
それよりも、知識を確実に身につけるという点でこの教材は非常におすすめである。
神戸大学古典の傾向と対策まとめ
以上が神戸大学の古典の傾向と対策である。いかがだっただろうか?
現代文がかなり文章量が多いということを考ると、古文漢文を専用の対策をしている人ほど、確実に安定して高得点をとることができるようになるだろう。そのため、古文漢文の学習に関しては徹底して行ってほしい。
特に漢文が独立した大問として出題されるため、確実に得点源にできるようにしよう。
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