MARCH・関関同立共通テスト利用入試で国語が現代文のみで受験して併願校を確保する方法
2025年06月09日 | MARCH

はじめに – 現代文のみで受験できることの戦略的意義
2025年度共通テスト利用入試において、MARCH・関関同立の一部の大学・学部では、国語の採点範囲が「近代以降の文章」のみに限定されている。これは古文・漢文を学習する必要がなく、現代文だけで国語の得点を競うことができる画期的な制度である。
この制度は特に以下の受験生にとって大きなメリットをもたらす。
- 理系志望で古文・漢文に学習時間をかけたくない受験生
- 古文・漢文が極端に苦手な文系受験生
- 短期間で効率的に国語の得点を向上させたい受験生
- 私立大学専願で国公立大学を受験しない受験生
共通テストの国語は90分で大問5題を解く構成となっており、通常は現代文(論理的文章・文学的文章)、古文、漢文のすべてに対応する必要がある。しかし、現代文のみが採点対象となる場合、同じ90分の試験時間を現代文だけに集中できるため、1問あたりにかけられる時間が大幅に増加し、正答率の向上が期待できる。
本記事では、2025年度入試における最新の情報をもとに、MARCH・関関同立で現代文のみで受験できる大学・学部を詳細に解説し、この制度を最大限に活用するための戦略を提案する。

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現代文のみで受験できることの圧倒的なメリット
時間配分の劇的な改善
共通テスト国語の最大の特徴は、90分という限られた時間で5つの大問を処理しなければならない点である。通常の時間配分では、現代文(論理的文章)に約20分、現代文(実用的な文章)に約15分、現代文(文学的文章)に約20分、古文に約20分、漢文に約15分というタイトなスケジュールとなる。
しかし、現代文のみが採点対象となる場合、この90分をすべて現代文3題に使うことができる。1題あたり約30分という余裕のある時間配分が可能となり、文章の精読、設問の丁寧な検討、見直しに十分な時間をかけることができる。これは現代文の得点率向上に直結する大きなアドバンテージである。
学習時間の効率的配分
古文・漢文の学習には相当な時間が必要である。古文では古典文法、古語、文学史、文化的背景の理解が求められ、漢文では句法、漢語、故事成語の習得が不可欠である。しかし、共通テスト利用入試で現代文のみが採点対象となる場合、特に漢文の学習時間を他の科目に振り分けることができる。
ただし、文系受験生の場合は古文の学習を完全に放棄することは推奨されない。なぜなら、多くの私立大学の一般入試では古文が出題範囲に含まれており、古文を学習していないと受験できる大学・学部が大幅に制限されるためである。一方で漢文については、最上位レベルの大学を志望する場合を除き、必ずしも学習が必要ではない。
理系志望の受験生にとっては、古文・漢文の学習時間を数学や理科に充てることができるメリットは計り知れない。文系志望の場合でも、漢文の学習時間を英語や選択科目の強化に充てることで、より高い総合得点を目指すことが可能となる。
精神的負担の軽減
古文・漢文は現代文と比較して、多くの受験生にとって心理的なハードルが高い科目である。特に理系志望者や古典が苦手な文系受験生にとって、これらの科目は大きなストレス要因となることがある。現代文のみで受験できることで、この精神的な負担が大幅に軽減され、他の科目への集中力向上にもつながる。
当日の戦略的優位性
共通テスト当日において、現代文のみに集中できることは戦略的に大きな意味を持つ。古文・漢文の問題を見る必要がないため、問題冊子をめくる時間も節約でき、現代文の問題に完全に集中することができる。また、古文・漢文で予想外の難問が出題された場合の動揺を避けることができ、安定した得点が期待できる。

そもそも共通テスト利用は第一志望に受かりにいく試験というよりは抑えの大学を確保する試験という意味合いの方が強いです。なので学部の幅をある程度広げて、試験で勝てる可能性を上げるための方法を選ぶべきなんですね。
MARCH各大学の現代文のみ対応状況詳細
では実際にどの大学が該当しているのか、MARCHから順番に確認していこう。
※年度によって変更の可能性があります。必ず最新の各大学のん入試要項を見て確認するようにしてください。
明治大学の状況
明治大学の共通テスト利用入試では、残念ながら国語が現代文のみで受験できる学部・学科は存在しない。すべての学部で古文・漢文を含む国語全範囲が出題範囲となっており、現代文のみでの受験はできない状況である。
明治大学を志望する受験生は、古文・漢文を含めた国語の総合的な対策が必要となる。ただし、明治大学では一部の学部で英検利用入試や英語外部試験利用入試が実施されており、英語が得意な受験生には別のアドバンテージがある。
青山学院大学の現代文のみ対応学部
青山学院大学では、経済学部と国際政治経済学部の一部で現代文のみでの受験が可能である。
経済学部では、経済学科と現代経済デザイン学科の共通テスト利用入試において、国語の出題範囲が「近代以降の文章」に限定されている。これらの学科は青山学院大学の中核を成す学部であり、現代文のみで受験できることは大きなメリットといえる。
国際政治経済学部国際政治学科では、共通テスト利用入試の3科目型・4科目型において、国語の出題範囲が「近代以降の文章」となっている。国際関係に興味がある受験生にとって、現代文のみで挑戦できる貴重な機会である。
青山学院大学のこれらの学部・学科は、MARCHの中でも人気が高く、競争率も高い傾向にある。現代文のみで受験できる利点を活かして、十分な対策を行うことが合格への鍵となる。
立教大学の充実した現代文のみ対応制度
立教大学は、MARCH の中で最も現代文のみ対応制度が充実している大学である。多くの学部で共通テスト利用入試における国語の出題範囲が「近代以降の文章」に限定されており、受験生にとって非常に有利な条件が整っている。
経営学部では、経営学科と国際経営学科の両方で、共通テスト利用入試3科目型・6科目型において国語が「近代以降の文章」のみとなっている。立教大学の看板学部の一つである経営学部で現代文のみ受験が可能なことは、多くの受験生にとって朗報である。
理学部数学科では、共通テスト利用入試6科目型で国語が「近代以降の文章」のみとなっている。理系学部で古文・漢文が不要となることは、理系志望者にとって非常に大きなアドバンテージである。
現代心理学部心理学科では、共通テスト利用入試3科目型で国語が「近代以降の文章」のみとなっている。心理学は文理融合的な学問であり、現代文のみで受験できることで、より多くの受験生にアクセスしやすい学部となっている。
スポーツウエルネス学部スポーツウエルネス学科では、共通テスト利用入試3科目型・6科目型で国語が「近代以降の文章」のみとなっている。スポーツ科学や健康科学に興味がある受験生にとって、現代文のみでチャレンジできる貴重な機会である。
立教大学では、共通テストの国語の配点が「近代以降の文章」110点、「古文」45点、「漢文」45点という構成になっており、各学部で「近代以降の文章」のみを使用する場合、より重要性が増すことになる。

立教はこれとあわせて事前に英検などの外部試験のスコアを持っておくことが圧倒的に重要です。
中央大学の理工学部における現代文のみ対応
中央大学では、理工学部全学科において共通テスト利用入試(単独方式前期)で国語の出題範囲が「近代以降の文章」となっている。理工学部の対象学科には、応用化学科、ビジネスデータサイエンス学科、情報工学科、精密機械工学科をはじめとする多くの理系学科が含まれている。
理系志望の受験生にとって、古文・漢文の学習負担を回避できることは非常に大きなメリットである。中央大学理工学部は、理系分野における教育・研究で高い評価を得ており、現代文のみで受験できることで、より多くの理系志望者にアクセスしやすい学部となっている。
法政大学の文系学部における現代文のみ対応
法政大学では、複数の文系学部で共通テスト利用入試B方式において、国語の出題範囲が「近代以降の文章」となっている。
法学部国際政治学科では、共通テスト利用入試B方式で現代文のみでの受験が可能である。国際政治や国際関係に興味がある受験生にとって、古文・漢文の負担なく挑戦できる学科である。
文学部では、英文学科、地理学科、心理学科の3学科で共通テスト利用入試B方式において国語が「近代以降の文章」のみとなっている。文学部でありながら古文・漢文が不要となることは、現代文や現代文学に特化した学習を進めたい受験生にとって理想的な条件である。
関関同立各大学の現代文のみ対応状況詳細
関西大学の経済学部における対応
関西大学では、経済学部において共通テスト利用入試で国語の出題範囲が「近代以降の文章」となっている。経済学部では前期3科目型・4科目型・6科目型、後期3科目型のすべての方式で現代文のみでの受験が可能である。
関西大学経済学部は関関同立の中でも伝統と実績を誇る学部であり、現代文のみで受験できることは関西圏の受験生にとって大きなメリットである。特に複数の科目型で対応していることで、受験生は自分の得意科目の組み合わせに応じて最適な方式を選択することができる。
関西学院大学の制限
関西学院大学の共通テスト利用入試では、国語は「近代以降の文章」と「古文」、または「近代以降の文章」と「漢文」のいずれかを選択する方式となっており、現代文のみでの受験は不可能である。関西学院大学を志望する受験生は、古文または漢文のいずれか一方の学習が必要となる。
同志社大学の理工学部における対応
同志社大学では、理工学部全学科において共通テスト利用入試で国語の出題範囲が「近代以降の文章」となっている。対象学科には機械理工学科、インテリジェント情報工学科、情報システムデザイン学科、電気工学科をはじめとする多くの理系学科が含まれている。
同志社大学理工学部は関関同立の理系学部の中でも最も高い評価を受けており、現代文のみで受験できることで理系志望者にとって非常に魅力的な選択肢となっている。特に京阪神地区の理系志望者にとって、古文・漢文の学習負担を回避しながら難関私立大学に挑戦できる貴重な機会である。

同志社と関学は現代文だけがほとんどないのは残念です。ただ関学は現古、現漢が可能なので、そちらにあわせるというのもありですね。
立命館大学の圧倒的な充実度
立命館大学は、関関同立の中で最も現代文のみ対応制度が充実している大学である。法学部法学科をはじめとする多数の学部で、共通テスト利用入試において国語の出題範囲が「近代以降の文章」に限定されている。
法学部法学科では、共通テスト利用入試の3教科型・5教科型・7教科型・併用方式3教科型のすべてで国語が「近代以降の文章」のみとなっている。法学部という文系の主要学部で古文・漢文が不要となることは、法学に興味がある受験生にとって大きなアドバンテージである。
立命館大学では、他にも産業社会学部、国際関係学部、経営学部、経済学部、政策科学部、総合心理学部、映像学部、食マネジメント学部、スポーツ健康科学部、理工学部、情報理工学部、生命科学部、薬学部など、ほぼすべての学部で現代文のみでの受験が可能である。
この充実した制度により、立命館大学は現代文のみで関関同立レベルの教育を受けたい受験生にとって最も魅力的な選択肢となっている。

立命館はこの方式で対応できる学部が大半なので本当に共通テスト利用が使いやすいです。立命館に絞った内容は以下の記事から確認することができます。
現代文のみ対応大学の目標得点設定
では実際にどのくらい得点できればいいのだろうか?そこについても確認していこう。
基本的な得点戦略の考え方
現代文のみで受験できる大学・学部において、最も効率的な得点戦略は「現代文で8割確保、英語・選択科目で9割以上」という配分である。現代文は文章との相性や出題傾向による得点の変動が大きいため、安定して高得点を取ることは他の科目と比較してやや難しい。一方で、英語と理科、社会は対策により確実な高得点が期待できる。
この戦略により、現代文での多少の失点を他科目の高得点でカバーし、総合的に安定した合格ラインを確保することができる。特に英検準1級以上の資格を持つ受験生は、英語が満点換算される大学では、現代文への得点圧力がさらに軽減される。
MARCH レベルの目標得点と戦略
青山学院大学の経済学部・国際政治経済学部(予想ボーダー82-85%)では、現代文で8割(約88点/110点)を確保し、英語と選択科目で9割以上を目指す戦略が効果的である。青山学院大学は MARCH の中でも人気が高いため、英語・選択科目での確実な高得点が合格の鍵となる。
立教大学の各学部では学部によりボーダーが異なる。経営学部(予想ボーダー85-88%)では現代文8割、他科目9割以上、理学部数学科(予想ボーダー82-85%)では現代文8割、数学・理科で9割以上、現代心理学部心理学科(予想ボーダー84-87%)では現代文8割、英語・選択科目で9割以上、スポーツウエルネス学部(予想ボーダー79-82%)では現代文8割、他科目で8.5割以上を目標とする。
立教大学では英検準1級以上で英語が満点換算される制度があるため、該当する受験生は現代文7.5割程度でも十分に合格圏内となる。
中央大学理工学部(予想ボーダー80-83%)では、現代文8割を確保し、数学・理科で9割以上を目指す。理系学部であるため、理系科目での確実な高得点が最重要である。
法政大学の各学部では、法学部国際政治学科(予想ボーダー82-85%)で現代文8割・他科目9割以上、文学部各学科(予想ボーダー79-82%)で現代文8割・他科目8.5割以上を目標とする。
関関同立レベルの目標得点と戦略
関西大学経済学部(予想ボーダー81-84%)では、現代文8割を確保し、英語・選択科目で9割以上を目指す戦略が効果的である。関西大学は関関同立の中でも安定した人気を誇るため、英語・選択科目での高得点が重要である。
同志社大学理工学部(予想ボーダー83-86%)では、現代文8割を確保し、数学・理科で9割以上を目標とする。同志社大学は関関同立の最難関であり、理工学部も高い人気を誇るため、理系科目での確実な高得点が必須である。
立命館大学では学部により目標得点が異なるが、基本戦略は同じである。法学部法学科(予想ボーダー82-85%)、国際関係学部(予想ボーダー85-88%)、経営学部(予想ボーダー81-84%)、経済学部(予想ボーダー78-81%)、理工学部・情報理工学部(予想ボーダー80-83%)のいずれも、現代文8割確保・他科目9割以上の戦略が効果的である。
立命館大学でも英検準1級以上で英語が満点換算されるため、該当する受験生は現代文への依存度をさらに下げることができる。
現代文のみの配点拡大効果への対応
立命館大学の共通テスト利用入試3教科型や4教科型では、現代文の110点が200点に拡張される場合がある。この場合でも基本戦略は変わらず、現代文で8割(160点/200点)を確保し、選択科目で9割以上(180点/200点)を目指すことが重要である。
配点が拡大されることで現代文の重要性は増すが、それでも選択科目での確実な高得点の方が戦略的に重要である。特に社会科目や数学は、十分な対策により9割以上の得点が現実的に可能であり、現代文の得点変動をカバーする安定した得点源として機能する。

英検で換算される大学は必ず利用したいところです。私立文系の場合はあとは社会をなんとかすれば受かる可能性が一気に上がります。
上記をみて、思ってたよりハードルが高いなと思った人はいるだろうか?MARCHも関関同立も8割を超える大学ばかりである。
それは先ほども言った通り、共通テスト利用は第一志望を合格するための試験ではなく、抑えの大学を確保するための試験であり、一般よりも難しく感じることの方が多いからだ。そのため例えば関関同立第一志望の人は無理してこの共通テスト利用での合格を狙わなくても全く問題ない。むしろここで合格できるようならさらに1ランク上の大学も目指せるのではないだろうか?
現代文特化対策法と時間配分戦略
では共通テストの現代文で高得点を取るにはどのようなことをすればいいのだろうか?
現代文特化学習の基本方針
現代文のみで受験できる大学を志望する場合、古文・漢文の学習時間を現代文の強化に充てることができる。この時間的優位性を最大限に活用した学習戦略を立てることが重要である。
語彙力の徹底強化が最優先である。現代文では、抽象的な概念を表す語彙や、評論文特有の専門用語の理解が不可欠である。大学入試レベルの現代文語彙集を2-3冊完璧に習得し、新聞の社説や学術論文の読解を通じて語彙力を実戦的に鍛える必要がある。
読解技術の体系的習得も重要である。論理的文章では、筆者の主張、根拠、具体例の関係を正確に把握する技術を身につける。文学的文章では、心情の変化、情景描写の効果、表現技法の意図を読み取る能力を養う。これらの技術は、問題演習を通じて実践的に習得することが効果的である。

船口の最強の現代文が個人的にはおすすめですね。傍線部の問題に対してどのようにアプローチすればいいかを学べるのでまずはそちらから始めてほしいなと思います。
共通テスト当日の時間配分戦略
現代文のみが採点対象となる場合、90分という試験時間を現代文3題に最適配分することが合格への鍵となる。
推奨時間配分は以下の通りである。大問1(論理的文章)に30分、大問2(文学的文章)に30分、大問3(実用的な文章)に20分、見直し・マークシート確認に10分という配分が効果的である。
古文・漢文の大問は採点対象外のため読む必要がなく、現代文3題に90分をフルに活用できる。これにより、各大問で十分な読解時間と設問検討時間を確保できる。
解答順序については、大問1から順番に解答することを基本とするが、小説が得意な受験生は大問2から取り組むことも可能である。時間に余裕があるため、自分の得意分野から確実に得点を積み重ねる戦略が取れる。
現実的な得点戦略の重要性
現代文のみで受験できることは大きなメリットであるが、現実的には共通テストにおいて現代文よりも英語や選択科目の方が高得点を取りやすい受験生が多い。そのため、効果的な戦略として、英語と選択科目で9割以上の得点を目指し、現代文は8割を下回らないように安定させることが重要である。
特に英検準1級以上の資格を持っている受験生は、立教大学や立命館大学の英語外部試験制度を積極的に活用すべきである。英語が満点換算されることで、国語にかかる得点圧力を大幅に軽減できる。この場合、現代文では7.5割程度の得点でも十分に合格圏内に入ることが可能となる。
選択科目(理科、社会)についても、現代文よりも得点の予測がしやすく、対策により確実な高得点が期待できる。これらの科目で9割以上を確保することで、現代文での多少の失点をカバーできる安定した受験戦略を構築できる。
現代文の得点率向上テクニック
90分を現代文のみに使えることで、通常では困難な丁寧な読解が可能となる。精読重視の戦略により、文章の論理構造を完全に把握してから設問に取り組むことができる。
設問検討時間の確保も大きなメリットである。通常の共通テストでは時間に追われて直感的に解答しがちな設問も、十分な時間をかけて選択肢を比較検討することができる。特に、紛らわしい選択肢が複数ある場合、時間をかけて精査することで正答率を大幅に向上させることができる。
見直し時間の充実により、マークミス、読み違い、計算ミスなどの凡ミスを防ぐことができる。現代文は一度ミスをすると挽回が困難な科目であるため、見直し時間を十分に確保できることは大きなアドバンテージである。
過去問演習の効果的な活用法
現代文のみで受験する場合、共通テスト過去問の部分演習が効果的である。大問1と大問2のみを90分で解く練習を繰り返すことで、時間配分の感覚を身につけることができる。
センター試験過去問の活用も有効である。共通テストは2021年度から開始されたため過去問の蓄積が少ないが、センター試験の現代文は共通テストと類似しており、豊富な過去問を活用できる。
記述式問題集での思考力強化も重要である。共通テストは選択式であるが、記述式の問題に取り組むことで読解力と思考力を根本的に強化することができる。国公立大学の二次試験問題や、難関私立大学の記述式問題に取り組むことで、共通テストレベルの問題を確実に解答できる実力を養成できる。

共通テストだけではなく、センター試験の過去問も演習材料に使いましょう。模試の問題集よりも絶対に過去問です。過去問で一貫した解法の習得に励んでください。
よくある質問と注意事項
今回のテーマに関してよくある質問とその答えをまとめておいたので確認をしてもらいたい。
Q1: 現代文のみで受験できる場合、古文・漢文は全く勉強しなくてよいのか?
A: これは文系・理系によって戦略が大きく異なる重要な問題である。
文系受験生の場合は、古文の学習は継続すべきである。多くの私立大学の一般入試では古文が出題範囲に含まれており、古文を学習していないと受験できる大学・学部が大幅に制限される。共通テスト利用入試で現代文のみの恩恵を受けつつ、一般入試での選択肢を確保するため、古文の基本的な古典文法と重要古語は習得しておくべきである。
一方で漢文については、最上位レベルの大学(早慶上智など)を志望する場合を除き、必ずしも学習する必要はない。漢文が必須でない大学も多いため、学習時間を英語や選択科目に充てる方が効率的である。
理系受験生の場合は、共通テスト利用入試のみを考えるならば古文・漢文の学習は不要である。ただし、一般入試も併願する場合は、各大学の出題範囲を確認して必要最小限の対策を行うことが推奨される。

ここ本当に間違えないでほしいです。共通テスト利用で現代文だけにするからといって、文系は古文の勉強をしなくてもいいわけではありません。古文をやってないと一般で苦労することになります。原則古文は勉強するようにしましょう。
Q2: 現代文のみの大学と古文・漢文も含む大学、どちらを優先すべきか?
A: これは受験生の学力状況と志望度によって判断が変わる。古文・漢文が極端に苦手で、現代文では安定して8割以上取れる受験生は、現代文のみの大学を優先すべきである。時間的優位性を活かして現代文で9割以上を目指すことで、合格可能性を大幅に向上させることができる。
一方で、古文・漢文もそれなりにできる受験生の場合は、志望度の高い大学を優先すべきである。現代文のみという条件だけで志望校を決めることは、将来の後悔につながる可能性がある。
Q3: 立教大学の共通テスト配点で注意すべき点は?
A: 立教大学では多くの学部で現代文のみでの受験が可能であり、これは大きなメリットである。ただし、立教大学では英語外部試験利用制度も充実しており、英検準1級以上を取得している受験生は英語で大幅なアドバンテージを得ることができる。
また、立教大学では英語外部試験利用制度も充実しており、英検準1級以上を取得している受験生は英語で大幅なアドバンテージを得ることができる。現代文のみで受験できることと英語外部試験制度を組み合わせることで、非常に有利な受験戦略を立てることが可能である。
Q4: 理系志望者が現代文のみの文系学部を受験することは有効か?
A: 理系志望者でも、文系学部への進学に興味がある場合は十分に検討価値がある。特に経営学部や経済学部は、理系的思考力も活用できる分野であり、理系出身者も多数活躍している。
ただし、将来の進路を慎重に検討することが重要である。理系から文系への転向は可能だが、逆は困難な場合が多い。また、理系の専門知識を活かせる職業を目指す場合は、やはり理系学部への進学が有利である。
Q5: 現代文のみの大学は今後も継続されるのか?
A: 現在のところ、各大学から制度変更の発表はないため、2026年度以降も継続される可能性が高い。しかし、大学入試制度は流動的であり、各大学の方針変更により採点範囲が変更される可能性もある。
受験生は、最新の入学者選抜要項を必ず確認し、出願前に採点範囲に変更がないことを確認する必要がある。特に立命館大学のように多くの学部で現代文のみ対応を行っている大学では、一部学部での変更もあり得るため、注意深く情報収集することが重要である。
Q6: 現代文のみの大学を第一志望とする場合の併願戦略は?
A: 現代文のみで受験できる大学を第一志望とする場合、併願戦略では注意深い計画が必要である。
共通テスト利用入試では、MARCH・関関同立の中で現代文のみ対応の学部を複数受験することで合格機会を増やすことができる。
しかし、一般入試で現代文のみに絞ると、受験できる主要大学は慶應義塾大学各学部、青山学院大学全学部、法政大学T日程、青山学院大学経済学部などに限られる。慶應義塾大学は別格として、MARCHレベルでは現代文のみで受験しようと考える受験生が集中するため、通常のMARCH入試よりも合格難易度が高くなる傾向がある。
そのため、一般入試では古文も組み合わせた受験を基本とすべきである。古文を含む入試であれば、早稲田大学、明治大学、中央大学、法政大学など、より多くの選択肢が確保でき、受験生の分散により合格可能性も向上する。
推奨併願戦略は、共通テスト利用で現代文のみの恩恵を最大限活用し、一般入試では古文も含めた幅広い選択肢を確保することである。また、英語外部試験制度を活用できる大学(立教大学、立命館大学など)も積極的に併願し、複合的なアドバンテージを構築することが重要である。
まとめ – 現代文のみ利用の戦略的価値
制度活用の最大化による合格可能性の向上
MARCH・関関同立の共通テスト利用入試における現代文のみ制度は、適切に活用すれば合格可能性を大幅に向上させることができる画期的な制度である。特に立教大学と立命館大学では多くの学部でこの制度が採用されており、現代文が得意な受験生や古文・漢文が苦手な受験生にとって理想的な受験環境が整っている。
90分という試験時間を現代文のみに集中できることで、通常では困難な丁寧な読解と設問検討が可能となり、得点率の大幅な向上が期待できる。この時間的優位性を最大限に活用することで、MARCH・関関同立レベルの難関私立大学への合格が現実的な目標となる。
学習効率の最適化
古文・漢文の学習時間を他の科目に振り分けることで、総合的な学力向上を図ることができる。特に理系志望者にとって、数学や理科の学習時間を確保できることは大きなメリットである。文系志望者の場合も、英語や選択科目の強化により、より高い総合得点を目指すことが可能となる。
現代文特化の学習により、読解力、語彙力、論理的思考力が総合的に向上し、これらの能力は他の科目や将来の学習にも大きく貢献する。大学入学後の専門分野の学習においても、高度な読解力は必須の能力であり、現代文のみ制度を通じて培った能力は長期的な学習効果をもたらす。
戦略的な受験計画の重要性
現代文のみ制度を最大限に活用するためには、早期からの戦略的な受験計画が不可欠である。高校2年生の段階で志望校の採点範囲を確認し、現代文特化の学習計画を立てることで、他の受験生に対して大きなアドバンテージを得ることができる。
また、英語外部試験制度との併用により、さらに有利な受験戦略を展開することが可能である。立教大学や立命館大学のように、現代文のみ制度と英語外部試験制度の両方を備えている大学では、これらの制度を戦略的に活用することで、非常に高い合格可能性を実現できる。
将来への投資としての価値
現代文のみ制度を活用した大学受験は、単なる入試対策を超えて、将来への重要な投資としての価値を持つ。現代文の読解力向上は、大学での学習、就職活動、社会人としての業務遂行能力の基盤となる重要な能力である。
MARCH・関関同立レベルの大学への進学により、質の高い教育環境と人的ネットワークを得ることができ、将来のキャリア形成に大きく貢献する。現代文のみ制度は、これらの機会を効率的に獲得するための優れた手段として位置づけることができる。
最終的な推奨戦略
現代文のみ制度を活用する受験生に対する最終的な推奨戦略は以下の通りである。
まず、志望校の採点範囲を正確に把握し、現代文のみで受験できる学部・方式を特定する。次に、現代文特化の学習計画を立て、語彙力強化、読解技術の習得、過去問演習を体系的に進める。そして、英語外部試験制度がある大学では、英検準1級以上の取得を目指し、複合的なアドバンテージを構築する。
併願戦略においては、共通テスト利用入試で現代文のみ対応の複数大学・学部に出願し、一般入試では古文も含めた幅広い選択肢を確保することで、合格機会を最大化する。現代文のみに特化しすぎると受験できる大学が限定され、競争も激化するため、バランスの取れた戦略が重要である。最後に、最新情報の継続的な収集により、入試制度の変更に迅速に対応できる体制を整える。
現代文のみ制度は、適切に活用すれば受験生に大きなメリットをもたらす制度である。この制度の戦略的価値を理解し、計画的に活用することで、MARCH・関関同立レベルの難関私立大学への合格を現実のものとすることができる。受験生は、この貴重な機会を最大限に活用し、理想的な大学生活と将来のキャリアへの第一歩を踏み出していただきたい。

いかがだったでしょうか?知ってると知らないとではあまりにも大きな差になります。この記事の知識をフル活用してください。
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