4色のどれがいいの? 自分に合った数学チャート式の選び方
2016年12月11日 | 参考書・問題集徹底解析
数学の勉強をチャートでしようと思って、どの色のチャートにすれば良いか迷ってことはないだろうか?
数学の参考書で代表的なチャートであるが、色が4種類あってどれが自分に向いているのか分からないと思っている人は少なくないに違いない。
あまりにも簡単すぎるチャートを選んでしまっては勉強してもスキルアップにつながらないし、かといって身の丈以上のチャートを選んでも理解できず最後まで進めることができなくなってしまう。
自分の第一志望の大学はどのくらい数学の配分が大きいのか、どの程度のレベルの問題が出題されているのかをしっかりと理解したうえで、自分に合ったチャートを進めていくことを推奨する。
そこで今回は、数学が苦手な人、得意な人がどの色のチャートを選べばよいのか、そしてそれぞれの色のチャートの使い方やメリット・デメリットについて述べていこうと思う。
これを読んで数学のチャートの勉強に取り組むことによって、今まで以上に数学力が上がっていくことは間違いないのである。
それぞれの参考書の簡単な概要
さて、数学のチャートには白、黄、青、赤の4種類があるのだが、実際にそれぞれの色のチャートについて以下で簡潔に説明していく。
それぞれの色のレベルについて理解しておくことで、無駄なく効率的に数学の勉強を進めていくことができるのである。
白チャートについて
まずは白チャートについて書いていこうと思うが、読者の皆さんの中には白チャートの存在を知らなかったという人もいるに違いない。
そもそも白チャートというのは、数学がどうしても苦手だという人のために作られたものなので、本来はこのあと記述する黄チャートや青チャートで勉強した方が実践的であるので推奨する。
ただ、どうしても数学が苦手で教科書の内容も難しいと感じてしまうようであれば、まずは白チャートから基礎を徹底していくというのも一つの手である。
分からないのに無理に難しいチャートに手を出すよりは内容がしっかり理解できて自分のためになるのである。
黄チャートについて
黄チャートは学校などで配布されることも多く、見たことがある人は多いはずだ。
黄チャートは主に例題を解いておけばある程度理解力が上がるので、数学の点数が伸び悩んでいた人は黄チャートに取り組むことをお勧めする。
解説も丁寧で問題数も多いので、基礎からしっかり理解して様々な問題への対応力をつけたいという人には理想的な参考書であると言える。
また、基本例題のほかに重要例題という問題があるのだが、それが非常に実践的で評判が良いので一通り解いておいても損はない。
青チャートについて
青チャートも黄チャートと同じく基本例題と重要例題に分かれているのだが、青チャートの方が黄チャートに比べて難易度が上がっている。
一般的に難関大と言われるところを目指す人は青チャートを使った方が良いともいわれているが、そこは自分の数学に対する理解力と照らし合わせて選ぶべきである。
青チャートの問題は例題のレベルから黄チャートよりも高く、少しひねったような問題が出題されることが多い。
なので、黄チャートを一通りやってみて物足りないと感じるようであれば、青チャートにトライしてみるのも良い。
赤チャートについて
最後に赤チャートについて述べていくが、赤チャートは東大や京大、難関大医学部に進学する人でもなかなか手を出さない代物である。
一般的には難関大学や医学部を受験する人であっても青チャートを用いて勉強することを推奨されているが、その理由は後でそれぞれのメリット・デメリットのところで述べていく。
簡単に言えば、赤チャートは解説が青チャートに比べて端的に通られているので、数学を勉強していく身としてはしっかりと青チャートを用いて受験対策をした方が点数が伸びるのだ。
しかし、なかなか見る機会の少ないチャートなので、試しに何問か解いてみるのも実力アップにつながる。
メリット
ここまででそれぞれのチャートについて簡単な概要をお伝えしたので、まずはそれぞれの色のチャートのメリットについてお伝えしていく。
数学のチャートが1種類でなくわざわざ4種類も存在しているのには、それぞれの良さがあるからである。
これからお伝えする内容を読んで、実際に自分が勉強する際にどの色のチャートを用いて勉強しようか考えてみてほしい。
白チャートのメリット
白チャートは先ほども述べたように、数学が極端に苦手でなんとか克服したいと考えている人にはとても良心的な参考書である。
問題を解いて解き終わったら、自分がどうして数学が苦手なのか、どの分野ができていないのかをしっかりと理解でいることが白チャートの良いところだ。
丁寧な解説もついているので今まで理解せずそのままにしていた分野が基礎から理解することができ、数学嫌いな人が数学を勉強していくためのきっかけになるのである。
なので、白チャートを使おうか迷っている人は数学が苦手であればぜひとも使用してみて、数学の苦手克服の第一歩として精進していくべきである。
黄チャートのメリット
黄チャートの良いところは、なんといっても例題が典型的かつ実践的なところである。
例題として出題されている問題の多くは基礎的である。
しかし、公式を丸暗記してしまっていたり、解法を1パターンしか理解していなかったりして、なかなか数学の点数が伸び悩んでいる人もいるものだ。
そういう人にとっては、この黄チャートを丁寧に解き進めていくことによって、公式を自分で証明できるようになったり、様々なパターンの解法を理解することが出来る。
すると結果的に数学の点数が底上げされ、多少考えさせられる問題が出題されたとしても正解を導き出すことが可能になっていくのである。
青チャートのメリット
青チャートは、黄チャートよりも難解な問題が多いように感じられるが、黄チャートの内容がしっかりと理解できていればほとんどの問題は難なく解いていくことができる。
青チャートのメリットとして、黄チャートよりも実践的で入試問題に近い問題が掲載されていることが挙げられる。
これは単に難しいから良いという問題ではなく、青チャートの問題がしっかり理解できていると、入試問題があまり難しいと感じなくなるからである。
数学の入試問題は、難関大学ほどこの青チャートの例題を組み合わせて出題されるケースが多いのだ。
なので、青チャートを完璧に理解しておけば、数学受験においてほとんどの問題に対応できるようになった事と同じなのである。
赤チャートのメリット
赤チャートのメリットについて述べる前に、以下を見ていただきたい。
- 教科書の内容から入試に必要な発展的事項まで,どんな内容も丁寧に解説しています。 基本の定着から実力アップ,大学入試対策,難関校入試対策と,どんな目的にも使える参考書です。
- 問題の重点や急所がどこにあるか,問題解法の方針をいかに立てるか,解法上のポイントは何かを的確に示すのがチャート式の真髄です。本書はその伝統を連綿と受け継いでいます。
- 例題は,代表的で重要な問題を数多く採録しています。 →例題の役割や難易を飾りの色で区別していますので,理解の度合いに応じて取り組む問題を選ぶことができます。
青の飾りの例題……基本問題。基礎力の定着に効果的。
赤の飾りの例題……標準レベルの問題。実力アップに効果的。
黒の飾りの例題……入試対策用の問題。応用力アップに効果的。
「指針」では,解法の方針とポイントを的確に示し,最重要ポイントを CHARTに適宜まとめています。
解答には参考図やきめ細やかな補足説明が効果的に入っていますので,無理なく理解できます。
その他,「検討」や「LECTURE」では,注意すべき点や参考事項など、
例題についての理解や知識を深めるのに効果的な内容が豊富に入っています。
また,素朴な疑問について回答する「質問コーナー」を新たに盛り込んだ。
出典:チャート式の数研出版
このように、赤チャートの良いところは、数学の基礎や応用を理解しているのは当たり前という人にとって、頭の回転を速めたり数学的思考力を鍛え上げることができるところだ。
数学についての知識をすべて理解し、青チャートを解いていても物足りなさを感じるような真の実力者にはこの赤チャートは理想的な参考書と言えるだろう。
解説が端的であるところも、数学の真の実力者からすれば読みやすくてさらなる実力アップにつながるに違いない。
また、新たに質問コーナーというものが取り込まれたので、難しくてつまづいた人も分かりやすいように仕上げられている。
注意点・デメリット
先ほどまではそれぞれの参考書のメリットについて述べてきたが、ここからはデメリットや注意点について述べていく。
ここまで読んである程度の人は自分に合った色のチャートを見つけることができたと思うが、それを踏まえてそれぞれのデメリットについて読んでいこう。
白チャートの注意点とデメリット
白チャートのデメリットとして挙げられるのは、ある程度の基礎力を持っている人にとっては問題が簡単すぎることだ。
簡単すぎる問題ばかり解いていても数学の点数は底上げされず、ある程度難しいと感じるくらいの方が考えて解くことができるので数学的な思考力もあがってくるのだ。
これから白チャートを進めていこうと考えている人は、自分が本当に基礎の段階から理解できていないのかを確認し、物足りなさを感じるようであれば黄チャートを進めた方が確実に数学の実力はついてくる。
なので、数学がどうしても苦手だと感じる人でなければ白チャートの良さは発揮されないのである。
黄チャートの注意点とデメリット
黄チャートは例題が基礎的で解説も丁寧なのでわかりやすい。
しかし、ある程度公式の根本的な意味を理解していたり、基礎的な問題に慣れている人にとってはレベルアップにつながらないのである。
自分が数学が得意で、受験でも数学を得意科目の一つとして挑もうと考えているのならば黄チャートでは満足な勉強にならないのである。
また、難関大学や医歯薬学部を受験する際にも、この黄チャートではなかなか対応することができず、ほかの受験生との差も開いてしまうのだ。
また、基本例題や重要例題を進めるには適しているが、章末問題などを解こうと考えている人も、青チャートに進んで青チャートの例題を解いた方が確実に数学の実力を上げることができるのだ。
青チャートの注意点とデメリット
青チャートは黄チャートと比べると問題の難易度が遥かに上がっている。
黄チャートをある程度解いてみて、そこまで理解していないにも関わらず青チャートに手を出してしまう人がいるのだが、これでは問題が解けず解説も理解できないので本末転倒になってしまう。
青チャートは、公式や証明を何となくのままで覚えてしまっている人にとっては難しすぎるので、基礎力がついていない人にはお勧めしない参考書だ。
また、青チャートを進めようと思ってる人はある程度難解な問題に対応できる実力があるので、わざわざ分厚い青チャートを使って勉強しなくても良いのである。
志望校の過去問や、代表的なパターンがまとめられた参考書でも理解できるので、志望校のことを考えて効率よく勉強するならば青チャートを長時間かけて進めるのも、限られた時間の中で考えると非効率ともいえるのだ。
赤チャートの注意点とデメリット
赤チャートはとにかく難易度が桁違いなので、いくら数学が得意でも難関大を目指そうとも、青チャートで十分になってしまうのがデメリットだ。
赤チャートに手を出す人は時間的にも内容的にもリスクが大きいから、取り組もうと考えているならば真剣に考えるべきということである。
受験とは関係なく数学が趣味だという人などにとっては興味深い一冊であるが、志望校に合格することを第一に考えるならばわざわざ赤チャートに手を出す必要はないのである。
むしろ、その時間で過去問を解き進めたり、ほかの科目の勉強に時間を使った方が効率的なのだ。
数学がどうしても好きだというなら大学に入ってからやれば良いので、わざわざこの赤チャートを受験期に解き進めるのは時間効率も悪くお勧めできないというのが注意点なので、赤チャートをやろうと考えている人はそのことも理解しておいてほしい。
まとめ
いかがだっただろうか?
今回は数学式チャートについて4つの参考書についてお伝えした。
チャートというのはとても分厚く内容量も多いため、どうしてもメリットとデメリットというのが生じてしまうものだ。
数学のチャートを始めようと思っていた人は、この記事を読んでそれぞれの特徴を理解したうえで自分に合ったチャートや参考書を選んでほしい。
また、これらのチャートは毎日続けて継続的に進めていくパターンや、自分が苦手な分野を徹底的に理解するために進めるパターンなど様々である。
自分の数学の実力や理解力を加味したうえで、今の自分に数学のチャートは必要なのか否かを判断して取り組んでいくべきである。
そして、この記事を読んだ皆さんの数学の実力アップにつなげてもらえれば幸いである。
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