素直な解釈で50点満点を取る、超必殺センター漢文の勉強法
2017年01月16日 | センター試験
センター試験の漢文は、いつ手をつけるか悩ましいものだ。
英語や数学と比較すると学習内容は少ないため、後回しにしがちである。
だが一方で、センター漢文は勉強すればすぐ高得点を狙えるとも言われる。
センター漢文は、勉強法を心得ればスムーズに勉強でき、国語で重要な得点源となる。
ひとたび勉強してしまえば、受験の見晴らしはぐっと良くなるに違いない。
今回は、センター漢文の勉強法を説明する。 以下を読んだら、すぐに実行に移そう。
あなたの思っている以上に、案外なんとかなるものだ。
漢文は句法から
まずは、漢文読解で最も重要な知識である「句法」について説明する。
句法とはどのようなもので、どれほどの量があるのか。 それを知っておくだけでも、勉強の見通しは立てやすくなる。
句法とは
句法とはどういうものか。 端的に言うと、漢文における「構文」のことである。 辞書的な解説は次の通りだ。
「句法」
- 詩文や俳句の作り方。
- 漢文を訓読する際の、基本的構文や文法事項。
三省堂「大辞林」より
ここでいう句法はもちろん2の意味である。
これを読むと今度は「訓読」の意味が気になってくるが、これは「日本語の形で読み下す」という程度の理解で良い。
つまり句法とは、漢文を日本語的な文にするための、構文・文法事項のことなのである。
漢文のままでは、私たち日本人は正確に理解することができない。
そこで、句法を用いて漢文を書き下すことで、私たちにも理解できるようになるのだ。
逆に言えば、漢文を書いた昔の中国人たちは句法を軸に文を書いていた訳では無い。
彼らは元からこの言語の住人なのだから、別の言語の世界で書き下す必要などないのだ。
あくまで、日本人という他言語の人が理解できるようにするためのツールである、ということを念頭におこう。
句法の具体例
句法とは何か、ということを抽象的に説明してきた。
次は、漢文の中に登場する句法の具体例を見てみよう。
「矛盾」という語の由来である有名な漢文を例とする。
楚人有鬻盾与矛者。
誉之曰、 「吾盾之堅、莫能陥也。」 又誉其矛曰、 「吾矛之利、於物無不陥也。」 或曰、 「以子之矛、陥子之盾、何如。」 其人弗能応也。韓非子・難一篇より
日本人は漢字を用いているので、文を読むだけでもなんとなくの意味はわかる。
だが、5W1Hを正確に把握するためには句法の力が不可欠だ。
たとえば上の文中の「盾与矛」を読解するにあたり、「与」という漢字の意味がすぐにはわからない。
「与える」という意味なら私たちにとって身近だが、それだとこの文を解釈できないのだ。
実は、この部分は「A与B」→「AトBトヲ」という書き下しをする句法なのだ。
意味は書き下しの通りで、英語でいうところの”both A and B”である。
もう一つ「於物無不陥也」という箇所を考えてみると、「無」をどのように訳せば良いか悩ましい。
これは「無不A」→「Aセザルモノ無シ」(Aしないものは無い)という句法なのだ。
したがってこの部分は、「物ニ於ヒテ陥サザルモノ無シ」(貫けないものはない)となる。
こうした、文を訳す上で捉える必要のある構文が句法なのだ。
「矛盾」の漢文からも分かるように、句法は漢文中のいたるところに存在する。
大学受験で漢文を使う人は、必ず学ばなければならないものなのだ。
覚えなければならない量
次に、大学受験で覚えなければならない句法の内容・量を説明する。
一口に句法と言っても、その内容は様々だ。
否定だけを見ても、「不〜」のように単純な否定もあれば、先ほど登場した「無不〜」のような二重否定もある。
他にも可能・受身・使役…といった、古文の助動詞に相当する表現が多数ある。
そして、「何〜」「何為〜」のような疑問表現まである。
受験生が覚える必要のある句法の区分を、一旦整理して示しておこう。
- 否定・禁止
- 疑問・反語
- 使役・受身・比較
- 選択・仮定・限定
- その他(累加・並列・願望など)
大学受験で勉強する句法は概ねこのような内容である。
面倒くさく思っている受験生もいることだろうが、ふさぎ込む必要はない。
数で言えば、要求される句法の数は多くても100個程度である。 上の内容は、英文法と比較するとごく限られた範囲である。
英語の場合、上の他に完了形や難しい仮定法をたくさん学ぶこととなる。
それと比べれば、内容・数いずれも大した量ではないのだ。
後に勉強法を述べるが、センター漢文は短期間で仕上げることも十分可能である。
センター漢文の出題形式
勉強法を考えるにあたり、センター漢文の出題形式を知っておこう。 どのような問題が出題されるのか、実際に過去問を見ながら説明していく。
一年分の問題を概観しよう
細かい問題の話に入る前に、一年分の問題を丸々眺めてみようではないか。
全体としてどのような問題が出やすいのかを分析してみるのである。
ここでは、2013年のセンター漢文を例にとってみる。 この年の漢文は次のような問題構成であった。
- 傍線部(1)「手」・(2)「致」と同じ意味の「手」「致」を含む熟語として最も適当なものを、次の各群の1~5のうちからそれぞれ一つずつ選べ。
- 傍線部Aから読み取れる筆者の心情として最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
- 傍線部Bから読み取れる筆者の状況を説明したものとして最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
- 傍線部Cについて、このことがあったのはいつか。最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
- 傍線部Dについて、返り点のつけ方と書き下し文との組合せとして最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
- 傍線部Eの解釈として最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
- 傍線部Fについて、書き下し文と解釈との組合せとして最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
- この文章全体から読み取れる筆者の心情を説明したものとして最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
これを見るだけでも、大まかな出題傾向がわかってくる。
実は、細かい問題数や順序の変動はあるものの、出題される問題の種類は年を経てもほぼ不変なのだ。
毎年必ず出題されているのは、
- 同じ意味の漢字を含む熟語
- 返り点と書き下し文の組み合わせ
- 書き下し文と解釈の組み合わせ
- 傍線部から読み取れる心情・状況
といった感じだ。 書き下し文に関連する問題が多いことが分かる。
ここからも、句法をしっかり学び、漢文を書き下す能力がセンター漢文で重要であることが感じられる。
では次に、それぞれの問題をどう解けば良いかを見ていこう。
同じ意味の漢字を含む熟語
漢文内の1文字に傍線が引いてあり、それと同じ意味で漢字が用いられている熟語を選択する問題。 上の問題で言えば、同じ「手」でも
- 「名手」:人を表す。
- 「挙手」:体の一部(通常の意味での手)を表す。
- 「手記」:自分で書いたもの、という意。
- 「手腕」:腕前のこと。
- 「手法」:「手段」と同様に、方法を表す。
のように様々で、判断が難しい。 この問題で重要なのは、各々の熟語における漢字の意味を下にメモしておくことだ。
まずは文章中の漢字の意味を書き、その次に選択肢の漢字についても書いておく。
見た目や直感で選んでしまうと誤答する可能性が高まるので、論理的に答えを選びたいところ。
この問題は、効率的な解法を立てるのが難しい。 というのも、過去の漢字学習の累積がそのまま反映されてしまうからだ。
日頃から様々な熟語に親しみ、漢字が持っている様々な意味を知るよう努める他ない。
返り点と書き下し文の組み合わせ
勉強次第で確実に得点できるようになるのがこの問題だ。
何と言っても、句法の知識がそのまま役立つので、集中して対策してほしい。
この問題で重要なのは、第一に句法の使い方が正しいかチェックすることだ。
選択肢を見て、自分が知っている句法の形と一致しているか探る。 先ほどの問題で考えてみる。
問5 傍線部D「欲与隣里親戚一飲而楽之」について、返り点のつけ方と書き下し文との組合せとして最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
- 隣里親戚と一飲せんと欲して之を楽しむは
- 隣里親戚と一飲して之を楽しまんと欲せば
- 隣里親戚の一飲に与らんと欲して之を楽しむは
- 隣里親戚に与らんと欲して一飲して之を楽しむは
- 隣里親戚に与へて一飲して之を楽しまんと欲せば
選択肢ごとの大きな違いは「与」をどう書き下しているかだ。
1,2では「と」(=with)と書き下しているが、3,4では「あづかル」(=関与する)の意である。
また5は「あたヘル」という想像しやすい意味となっている。
これらはどれも実在する書き下しであるため、この箇所だけを見ても解決には至らない。
答えを見つけるために着目すべきは「文の意味」だ。
3つの訳し方の中で、意味上最も自然なのはどれだろうか。
「隣里親戚」や「一飲」という語から考えるに、「と」(=with)が正しいことが分かる。
つまり、隣里親戚と一緒に飲み交わす、ということだ。
したがって、5つの選択肢のうち1,2以外は除外できる。
残りの2つはどう考えれば良いか。
いずれも句法上の問題はないが、違っているのは「欲する」内容だ。
1は「一飲せんと欲して」は問題ないが、その後の「之を楽しむ」が理解できない。
一方2の「一飲して之を楽しまんと欲せば」は、「宴を開いて楽しみたいと思えば」となり意味が通る。
よってこの問の答えは2である。
問題を解く上でしたのは次のような作業である。
- 選択肢の間の違いを1つ見つけ、句法的に分析する。
- どの句法による書き下しが適切か、文脈から判断する。
- まだ複数の選択肢が残っていたら、新たな違いを見つけて同様に分析していく。
注意すべきは、一度に着目する違いは1ポイントに絞る、ということだ。
選択肢には複数の分岐点があり、何箇所も互いに違っていることが多い。
それを一気に何ポイントも分析するのは混乱の元となってしまう。
上の問題ではまず「与」に着目して絞り込んだが、このように一つの句法に着目して妥当性を検討する、という作業を繰り返すのが良い。
そうすれば、ステップは多いものの着実に答えに迫ることができる。
書き下し文と解釈の組み合わせ
この問題も、基本的な方針は変わらない。 まずは書き下し文の構造的な違いを見つけ、どれが正しいかを検討する。
たいていの場合、それだけで選択肢が2,3まで絞りこめることが多い。
注意してほしいのは、誤った選択肢にも誤っている理由は複数ありうるということだ。 上に登場した問題文を詳しく見てみよう。
問7 傍線部F「安知此花不忽然在吾目前乎」について、書き下し文と解釈との組合せとして最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
- [書き下し文]安くにか此の花の忽然として吾が目前に在らざるを知るあらんか/[解釈]どこにこの花が思いがけず私の前に存在することがないと分かる人がいるのか。
- [書き下し文]安くんぞ此に花の忽然として吾が目前に在らざるを知らんか/[解釈]どうしてここで花が私の前から存在しなくなるとぼんやりとでも分かるのか。
- [書き下し文]安くんぞ此の花の忽然として吾が目前に在らざるを知らんや/[解釈]どうしてこの花が思いがけず私の目の前に存在することがないと分かるだろうか。
- [書き下し文]安くにか此の花の忽然として吾が目前に在らざるを知るあらんや/[解釈]どこにこの花が私の目の前に存在しないとぼんやりとでも分かる人がいるだろうか。
- [書き下し文]安くんぞ此に花の忽然として吾が目前に在らざるを知らんや/[解釈]どうしてここで花が私の目の前から不意に存在しなくなると分かるだろうか。
選択肢間の違いにはいくつかの種類がある。
まず、「安」を「安くにか」、「安くんぞ」のどちらで書き下すかという点が異なっている。
いずれも実在する句法だが、今回の文脈ではどちらが正しいか、という分岐だ。
もう一つ注目すべきは「忽然」の訳し方だ。
1,3,5は「思いがけず」という意味になっているが、2,4では「ぼんやりと」という形で反映されている。
これは句法の違いではなく、単語の意味の違いである。
さらに、3,5は書き下し文が完全に一致しているが、訳し方のみ異なっている。
句法の意味を正しく反映し、かつ文脈にも即しているものを選ばなければならない。
このように、書き下し文と解釈の組み合わせを探る問題は
- 句法の違い
- 単語の意味の違い
- 訳し方の違い
といった様々な要素が絡んでいる。
そのため、受験生は何を基準に判断したら良いのかわからず、混乱しやすい。
だが、これも先ほど同様、一つの要素に着目して判定していくのが鉄則だ。
それも、分かりやすい要素からふるいにかけていくのが賢い。
この問題で言えば、まずは「忽然」の意味で分別するのが明快だろう。
「思いがけず」系と「ぼんやり」という2種類あったが、正しいのは言うまでもなく前者だ。
したがってこの時点で2,4は除外できる。 次に「安」の書き下しを考えてみる。
「安くにか」は場所を問う表現、「安くんぞ」は理由を(ときに反語的に)問う表現である。
ここでは場所を問うている可能性は低いので、この点では「安くにか」ではなく「安くんぞ」となっている3,5が妥当と考えられる。
では3,5のうち正しいのはどちらか。 決め手になるのは、傍線部の前後との対比だ。
これは文章を詳しく読解する必要があるため詳細は省くが、作者は自分の前の住処に植えた海棠を(左遷されてしまっているので)見ることができないのだ。
当時は自分の身に起こることを予測できなかったため、このような事態になるとは予想していなかったのである。
そのあとに来ているのが傍線部だ。 直前に「然均于不可知、則亦」(=同様に先のことはわからないという点においては、)とある。
したがって、左遷されて海棠が見られないことの対になる内容、つまり「急に海棠を見られるようになってもおかしくない」という内容がくると推測できる。
3,5のうちこれを満たしているのは3であり、これが正解だ。 このタイプの問題を解く際も、句法によって分析し、文脈とも照らし合わせて考える必要がある。
傍線部から読み取れる心情・状況
この問題は、細かい句法というよりかは内容理解を問うものである。
したがって、多くの受験生は句法の分析をせずに全体を大まかに読解しようとする。
確かに大意把握は重要なのだが、じつはそれには正しい句法の知識が不可欠なのだ。
たとえば先ほどの「安」にしても、場所と理由どちらを問うているのか区別がつかないと、文章の意味を正確に把握できない。
適当な読解をしているといつのまにか文意を大きく取り違えていることもありうる。
したがって、感情や状況の把握とはいえ句法を疎かにしてはならない。 2013年の状況把握の問題を見てみよう。
問3 傍線部B「不復省花」から読み取れる筆者の状況を説明したものとして最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。 (共通部分)筆者は政変に際して黄州に左遷され、
- ふたたぶ海棠を人に委ねることはなかった。
- もう一度海棠を移し替えることができなかった。
- それきり海棠の花を見ることがなかった。
- またも海棠の花見の宴を開く約束を果たせなかった。
- 二度と海棠の花を咲かせることはできなかった。
状況把握だからといって、頭の中で状況を想像して答えればよい、という訳ではない。
あくまで大切なのは傍線部の意味を正確に理解することだ。
「復」は再び・二度とという意味だ。
また「省」について考えると、これは「省みる(かえりみる)」という語からも分かるように「見る」という意味がある。
そこから考えると、「二度と海棠の花を見ることはなかった。」と解釈できよう。
したがって、答えは3である。
こう考えると、状況・心情把握の問題は意外と単純なのである。
すなわち、傍線部を句法・単語レベルで正しく解釈し、それに一番近い選択肢を選べば良いのだ。
自分で勝手に想像・解釈するのはNG。
書いてある内容を正確に分析すれば、必ず正解できるのである。
日頃の勉強に際して
センター試験の問題別の解き方を説明した。
最後に、日頃の勉強をどう行えば良いかを紹介する。
まずは句法!
ここまで繰り返し述べて来たように、漢文読解の礎となるのは句法や周辺知識(単語など)である。
英語の勉強をするときに完了形や仮定法といった文法を学ぶのと全く同様である。
これを学ばないことには、正しい理解にたどり着けない。
句法の勉強の第一歩は、実は古文に慣れ親しむことだ。
漢文なのに古文?と思うかもしれないが、これにはちゃんとした理由がある。
それは、漢文の書き下しは古文のルールに則っているということだ。
たとえば「無不〜」→「〜せざるは無し」は現代語ではないのはお判りだろう。
古文の文章を知らないことには、書き下し文を見ても実感が湧かない。
さして詳しい内容を勉強する必要はないが、句法の書き下しを自然に受け入れられる程度には古典文法を勉強しておこう。
句法学習における古典文法の重要性については次の記事でも解説しているので、参考にしてほしい。
句法そのものの勉強は、参考書を読むことが基本となる。
といっても、句法の形と書き下し文だけを読む、というスタイルに陥らないよう注意しよう。
たとえば使役表現「A使B」→「AをしてBせしむ」という表現は、これだけだとなんだか意味がわかりにくい。
これだけ読んで理解したつもりになっても、実際の漢文読解でこの形を発見できなかったり、正しく解釈できなかったりするのだ。
ここで重要になってくるのが「例文」。
たいていの参考書には、句法の例文が少なくとも1つ載っている。
それを読むことで、実際の漢文でどのように句法が使われているのか実感することができる。
句形と書き下し文だけでなく、例題も読むよう努めよう。
一定期間勉強したら、覚えられたかチェックして見る。
句形だけを見て、返り点を正しく振ったり意味を言ったりするのだ。
あるいは、問題集や学校の小テストを活用しても良い。
覚えられていない句法があったら、それをノートやルーズリーフにまとめて、今度はそれを勉強する。
このように、不確かな知識を探ってそれを潰していく、というこまめな努力によって句法の知識は完成へと近づく。
便利な参考書
句法やその他漢文の初歩を学ぶのには、「三羽の漢文基本ポイントはこれだけ!」(東進ブックス)をおすすめする。
勉強の方針がわからない人にとって、本書は良い指針となる。
知識の詰め込みではなく、漢文の基本ルールから丁寧に解説してくれるため、大学受験に向けて一人で学習する上で最適の一冊だ。
また、句法の知識を固めるための問題集としては、「ステップアップノート10 漢文 句形ドリルと演習」がちょうど良い。
句形の参考書自体は多数存在するが、問題集はそこまで充実していない。
河合塾のステップアップノートシリーズは、様々な科目が揃っているシリーズで、句法の問題集もある。
参考書を読んでいるだけでは理解度の測定が難しいだろうから、こうした参考書を活用すると良い。
ドリル形式で、1つ1つ着実に理解していける。
問題演習
句法や単語の知識が固まって来たら次は問題演習に移る。
だが、センター漢文に完全に対応した、効率良く学習できる問題集は意外にも少ない。
センター対策を謳っている参考書自体はあるのだが、問題の質が低かったり、問題で求めているものが異なったりと、内容の不一致が多いのだが現状だ。
センター漢文の問題は、傍線部を正確に書き下して解釈できれば正解できる問題ばかりなのだが、塾が作成する問題集では不当に高度な理解が要求されたり解説に曖昧さが残っていたりと、オススメできない点が多い。
したがって、センター漢文のための問題演習ではセンターの過去問そのものをオススメする。
問題形式は年を経てもほとんど変わっておらず、センターの赤本は解説も充実しているので優秀だ。
25年分を1,000円以内で購入できるので、こんなに便利なものはない。
知識が完成する前であっても、どういう問題が出題されるのか知る意味で1年分解いてみる、というのもアリだ。
過去問演習をすることで、センター漢文で要求されている能力がわかり、今後の勉強方針も立てやすくなる。
過去問を積極的に活用して、有意義な問題演習をしてほしい。
特に、実力測定の一手段として白文読解は便利な方法だ。
白文というのは、漢字の読み仮名や返り点が排された文のことで、文字通り漢文以外に装飾は一切施されていない。
そのため、自分が今までに培ってきた単語・句法の知識で読解するほかないのだ。
センター試験でも、先ほど紹介したように白文の返り点や書き下しに関する問題が出題される。
実力判定の問題だと思って、特に注意して解いてみよう。
白文読解に関しては、次の記事で焦点をあてて解説しているので、ぜひ一読してほしい。
ここで紹介した問題の解き方を、過去問演習の時に実践してほしい。
問題演習を繰り返していくうちに、センター漢文の解き方が自然と見えてくる。
結局、傍線部を素直に解釈し、それに近い選択肢を選ぶのが大切なのだ。
それを実感できれば、50点満点も夢ではない。
まとめ
漢文読解に必要な知識、センター漢文の出題形式とその対策などを説明した。
漢文は、要求される知識がさほど多くないため短期間で仕上げることも可能だ。
勉強法さえ誤らなければ、努力がそのまま結果となって返ってくる。
句法や単語の知識を固め、それを用いて傍線部を正確に解釈する。
センター漢文の攻略法はそれだけだ。
やることは至って単純。
これを読んだら、早いうちに漢文対策を始めておこう。
そうすれば、漢文はセンター国語における大きな得点源となり、あなたを支えてくれる。
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