英検リスニングの解答時間は10秒!短時間でどう解くか?
2019年04月22日 | 英語
あなたは実用英語検定(=英検)を受けたことがあるだろうか?
英検に合格すると有資格となり、受験や就活で評価や優遇されるということはあなたも知っているだろう。
例えば、英検1級合格者は、通訳ガイド試験において一次試験にあたる英語の筆記試験が免除される。
大学の単位認定や海外留学時の語学力証明資格に認定されているなど、英検資格を持っていることで優遇される場面は多岐にわたる。
また、英検を取得すると点数アップや学科試験免除など大学入試で有利にはたらくこともあるのだ。
英検は社会で求められる実用英語から出題される。日常会話から社会的な内容まで、実際に英語を使用する場面を想定されて作られている。
しかし私たち日本人は、若いうちから英語の授業を受けてきたにも関わらず、英語を話せない人が非常に多い。
そしてその原因は「耳」にあると言える。
今日ここでは日本人が特に苦手というリスニングについてお話し、英検のリスニング対策を詳しく説明していきたいと思う。
あなたもリスニングに向き合い、英検で合格出来るような英語力を身につけ、是非、受験や就活で人より一歩前を行こう。
リスニングの基礎的な勉強法
どんなに英語の勉強をしても、英語の音に慣れていなければリスニング問題にはつまづく。
英検リスニングで点数を取るには、英語耳を育て、理解スピードを上げることだ。
英検リスニング対策の基本は、「音を聞くこと」から始めて欲しい。
「ただ聞く」という土台をしっかり作っておけば、次の段階に進んでも、あなたの耳は対応できるようになっているだろう。
ぜひ英語耳を作り、リスニング問題に挑んで欲しいと思う
リスニング対策:基本編
リスニング力をアップさせる上で基礎基盤となってくるのが耳と発音だ。
まずは「正しい発音」が出来ているか?
人は発音が出来ないものは聞き取ることが出来ないのだ。
正しい発音で覚えていないと、実際の英文を聞いた時に、理解するまでに時間がかかってしまう。
リスニングは時間との戦いになるため、必ず正しい発音で覚え、耳を慣らしておく必要がある。
次は、和訳せずに英語のまま受け入れること、これがリスニング力を高める基本の一歩だ。
具体的には、まず英文を聞きながら、いくつの単語が出て来たか数えてみて欲しい。
単語を数えることに集中するだけで日本語脳が働かなくなるため、ストレスを感じずに「英語の音」に耳が慣れていくのだ。
これらはリスニング力を高める上で基礎のスキルとなるので、必ず身につけておこう。
音読を忘れていないか
意外と見落としがちなのは「音読」だ。
単語の暗記をする時は書いたり発音したりするのに、リスニング対策は英文を聞くだけとか、対策すらしていない、という人は少なくない。
英語耳を育てるには正しい発音が必要だというのは前述した通りだ。
英単語だけでなく、英文も同じように音読するようにしてほしい。
聞いた英文と自分で音読する英文には、強弱やトーンなどに違いがあるか確認してみてほしい。
これは、実際に音読してみないと気付かないものだ。
出来る限り五感をフル活用し、リスニングに必要な土台を作り上げていってほしい。
もしあなたが、リスニングが非常に苦手で、リスニングが全体の足を引っ張っている、という状態なら、この記事を読んで基礎をしっかり固めて欲しい。
リスニング弱者必見!英語の耳を作る6ステップの勉強法
実用英語検定について
英検の出題形式には、センター試験や大学入試と共通する点がいくつもある。
例えば、センター試験のリスニングには、会話や文章を聞いて質問に答える形式があり、英検の準2級や2級レベルの出題形式との共通点が多く見られる。
筆記試験においても共通の出題形式が多く、英検の勉強をすることでセンター英語の対策も一緒に出来てしまうのだ。
ここでは英検の技能別配点や級別レベルを説明していく。
英検の配点について
英検は、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能が求められる。
2016年度からは配点比率も見直され、どの技能もバランス良く求められるようになった。
もしあなたが苦手パートを他のパートで補っているならば、勉強法を見直さなければならないだろう。
以下に2016年度からの配点特徴を引用しておく。
※「公益財団法人 日本英語検定協会」より引用
2016年度からのスコアの特徴
1.技能ごとにスコアを均等に配分しています
技能ごとに問題数は異なりますが、問題数に関係なく、各技能にスコアを均等に配分しています。 したがって、技能ごとに1問あたりのスコアへの影響は異なります。 ただし、同じ技能の問題であれば、どの問題で正解してもスコアへの影響は同じです。
各級の技能ごとの満点スコア
・1級:850点
・準1級:750点
・2級:650点
・準2級:600点
・3級:550点
・4級:500点
・5級:425点2.同じ正答数であっても回次によりスコアは異なります
スコアは各回の全答案採点後、統計的手法(Item Response Theory*)を用いてスコアを算出しているため、受験者の皆さまがご自身の正答数でスコアを算出することはできません。
※Item Response Theoryとはテストにおける受験者の応答パターンを用いて、形式や難易度が異なるテストの結果を比較するための理論です。3.合格するためには、技能のバランスが重要になります
上記の理由により、正答数の目安を提示することはできませんが、2016年度第1回一次試験では、1級、準1級は各技能での正答率が7割程度、2級以下は各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格されています。【図①参照】
図① 準1級一次試験の場合
つまり、リスニングやライティングで点数を落としてしまう分、リーディングでカバーすれば良い、という事は理論上不可能となる。
どの技能もバランス良く学習し、それぞれしっかりと点数を取っていきたい。
級別のレベル
英検はレベルに応じて、5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級の7階級に設定されていて、1級に近づくほど難易度が高いものとなっている。
5級…中学初級程度
4級…中学中級程度
3級…中学卒業程度
準2級…高校中級程度
2級…高校卒業程度
準1級…大学中級程度
1級…大学上級程度
これだけ見ると2級くらいまでなら高校生のうちに取得出来そうな気がするが、勉強法を押さえておかないと合格は難しいものになる。
とは言え、中学のうちに準2級を取得出来る人もいれば、高校のうちに準1級を取得出来る人がいることも事実だ。
どのように対策を立てるかによって結果も変わってくるだろう。
また、3級からは二次試験となる面接が導入されている。
もちろん、一次試験となる筆記とリスニングに合格しなければ二次試験には進めない。
面接官とは1対1で全て英語のやり取りとなるため、リスニングとスピーキングが大きな要となる。
英検におけるリスニングの重要性
英検にはどの級であっても筆記とリスニングがある。
ではこの筆記とリスニングの占める割合はどうなっているのだろうか?
3級… 65分(筆記40分、リスニング25分)
準2級… 90分(筆記65分、リスニング25分)
2級… 110分(筆記85分、リスニング25分)
準1級… 115分(筆記90分、リスニング25分)
1級… 130分(筆記100分、リスニング30分)
これを見て分かるように、リスニングは全体の23.1%~46.1%を占めている。
それに加え、配点比率は問題数に関係なく、各技能にスコアを均等に配分している。
つまり、リスニング対策をしなければ合格は出来ないと言えるだろう。
リスニング対策:応用編
ではどう対処していけば良いのか?
先程紹介した基礎はしっかりと身につけておくことが大前提だ。
それに加え、選択肢を読む時間の確保、選択肢を速読する力も必要となってくる。
ここではリスニング問題で取り残されないようにするためのコツを伝授する。
英語の語順でそのまま理解すること
まずは、英文を英語の語順のまま理解する練習が必要になってくる。
特にリスニングは解答時間がとても短い。ここで和訳をしているとあっという間に取り残されてしまう。
聞いた英文をそのまま理解し、解答の選択肢を読んで英語のまま理解する力が必要だ。
音を聞いた時、瞬時にその状況がイメージ出来るようになってほしい。
リスニングを学習する際、音声を聞いて意味をイメージ出来たら、テキストを読んで自分のイメージとの違いを確認してほしい。
知っている単語でも、繋げて聞くこと(連音)で、発音が異なるという点に気付くだろう。
それぞれ知っている単語でも、繋げて言われると何を指しているのかが分からなくなる。
しかし英語耳が出来上がれば、テキストと比べた時にすぐに腑に落ちるようになるだろう。
英語の語順のまま理解し、連音もしっかり聞き取れるようになっておくことが、英検リスニングの音声に反応出来るか否かを決定づけることだろう。
音声が流れる前に解答候補を先読みしておくこと
英検リスニングでは、音を聞いて理解するだけでは足りないと言える。
お気付きの通り、解答時間の確保だ。
短い時間の中から解答を選択しなければならないため、一つ一つの選択肢は短い文章となっているが、選択肢は4つあるため、音声を聞いた後に初めて選択候補を読み始めるのでは遅いし、気持ちも焦ってしまう。
また、たとえ音声を聞いた後で選択肢を読んで解答が間に合ったとしても、しっかりと選択肢を先読みしていないと次の問題に追いつけなくなってしまう。
テキストや問題集なら理解出来ない文章に戻って読み直すことが出来るが、リスニングは音声が一度流れたら、戻って聞き返すことは出来ない。
つまり、いかに一文一文が重要か分かるだろう。
結果的に次の音声を聞き逃すことに繋がってしまうのだ。
まず、日本語に訳していたらとても時間は足りないため、英語のまま受け入れられるようにしておくことが前提となる。
そのうえでリスニングの音声が流れる前に、解答の選択肢を先読みすることを心がけよう。
選択肢を先読みすることで、ある程度のイメージが沸くだけでなく、解答時間を短くでき、次の問題の解答候補を読む時間も確保できる。
例題を挙げよう。
Well, they think that if I study a subject related to business, it’ll be easier for me to find a job. But I’m going to stick to my original plan.
Question: What does Sandy want to study?
これは今年の1月に実際に出題された、英検2級のリスニング問題だ。
文章を読めばきっとあなたも答えはすぐ分かるだろう。
しかしこれはリスニングであり、問題文は書かれていない。
音声はこの英文を24秒で読み上げ、あなたに与えられた解答時間は10秒だ。
リスニングは1部と2部に分かれていて、それぞれ15問ずつ、合計30問だ。
解答時間はいずれも10秒しかないのだ。
10秒間で解答の選択肢を全て読んでから解答するには時間の余裕はないだろう。
いかに速く選択肢が読めるか、先読み出来るかがポイントとなる、ということが分かるだろう。
比較的易しい英文を沢山こなす
先程の例題を見てもらった通り、英文自体は難しくないということが分かるだろう。
英検のリスニングは比較的易しい問題で構成されているのだ。
よってあなたが必要なのは、難しい単語を覚えることでも、複雑な長文を聞くことでもなく、易しい英文を一度聞くだけで理解出来るような「スピード」であると言える。
英検のリスニング問題では理解に要する時間を出来るだけ短くしなければすぐに取り残されてしまう。
即座に理解していくスピードを身につけることこそが、英検のリスニングで高得点を取るための秘訣と言える。
過去問を解く
「日本英語検定協会」のサイトから、筆記だけでなくリスニングの過去問にもアクセス出来る。
基礎が出来上がっているのであれば、過去問に向き合いしっかりと実力をつけてほしい。
具体的には英文スクリプトを音読し、受験直前まで過去問の音声を繰り返し聞き、選択肢がなくても答えられるようにしてほしい。
ここで過去問や出題傾向に慣れておくことは非常に重要で、求めていた読解力、そしてスピードが身につくだろう。
まとめ
いかがだっただろうか?
今日話した英検のリスニング対策は、短期間でどうにか出来るものではない。
英語はスキルだ。
基礎が全く出来ていない状況であれば、英語の音に慣れるまでに時間はかかる。
リスニング力を確かなものにするためにも、以下のことは必ず守るようにしてほしい。
・リスニング問題の音声が流れる前に、解答候補の選択肢は先読みしておく
・比較的易しい問題を沢山こなすことでスピードを身につける
・過去問の音声を繰り返し聞き、読解力と解答スピードを養う
英語の基礎力を定着し、一歩ずつステップアップ出来る英検5級、4級、3級。
大学入試レベルで、世界で使える実用英語力を身につけられる準2級と2級。
そして国内外でも高く評価され、4技能の総合的英語力を持つ準1級と、1級。
あなたがどのレベルにせよ、一つ上の級を目指して学習に取り組むことが、社会で通用する英語力を身につけることに繋がるだろう。
受験対策にも有効な英検対策。
効率良く勉強して、英検と受験の両方に適応出来る英語力を身につけよう。
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