慶早進学塾

英文解釈参考書「肘井学の読解のための英文法」の効果的な使い方

2020年11月02日 | 英文解釈

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英文解釈の参考書はどのような場面で使うのか。

基本的な英語の学習としては、英文法・語法の学習を一通り終えて完了したのちに、長文読解に進んでいきたいところである。

しかし、いきなり長文をやるのではなく、一文一文どのようにして英文を日本語に解釈していくのかということを学習してから長文読解をする方が非常にスムーズになる。よって、英文解釈の参考書を長文に進む前に一冊やっておきたいところである。

このような状況で、今までは「基本はここだ」や「入門英文解釈の技術70」「基礎英文解釈の技術100」などがこの段階で英文解釈の参考書として使用されていた。

慶早進学塾では「基本はここだ」という参考書を使うことが多かったのだが、やや懸念材料があった。

というのも分量が少なく、さくっと仕上がる参考書ではあった反面、結局英文解釈を正しく、しっかりできるようになっていない状態で長文に進むことになってしまうため、その後成績が伸び悩んでしまうことが結構あってしまった。

これはちょっとどうかなと思っていたそんな折、「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」という参考書が出てきた。これがすごく学力の上がる良い参考書だなと感じ、こちらを使うことが増えてきた。この非常にいい参考書を使い方とともに紹介していこうと思う。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

すごい参考書!英文解釈で悩んでいる人はぜひ使い方をマスターしよう!

肘井学の読解のための英文法の基本情報

まずは基本的な情報をまとめておこう。

  • ジャンル…英文解釈
  • 目的…単語、文法を一通り習得後に、長文読解への架け橋として取り組む。
  • 対象者…これから本格的に英文解釈の学習を始める人
  • 使用時期(いつから)…単語、文法の学習が一通り完了した後。
  • 問題数…358題
  • おすすめ度…★★★★★

肘井学の読解のための英文法の特徴

項目ごとに章立てされている

構成は全5章で、

1.序章

2.意味のカタマリ編

3.識別編

4.構文編

5.動詞の型編

となっている。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

この参考書を一通りやると英文解釈のやり方を一通り網羅できる!

例題⇨基本問題⇨発展問題

この参考書の特徴として挙げられるのは、すべての問題が同じくらいの難易度で構成されているのではなく、一つの章に対してまず、ものすごく簡単な例題-最低限の文法事項をおさらいしましょうというような、その文法事項の解釈の仕方が書いてある。

その文法事項について詳しい解説と例題で確認したのち、基本問題、発展問題と、同一のテーマに対して徐々に問題のレベルが上がっていくような構成になっている。

よって、正しく理解することができれば、そのセクションのテーマについて入試問題レベルまで対応できるようになる。非常に学習しやすい形になっていると思う。

また、発展問題レベルまでやらなくてもいいという人に関しては、その箇所を飛ばしながらやることもできるので、そういった観点からもかなり使いやすい参考書のではないかなと思う。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

この段階を踏んでるのすごくいいですよ。

難しい単語が出てこない

僕はこの参考書は、単語や文法などを一通り学習し終えてから着手すべき参考書だと思っている。

しかし、人によってはまだこの段階では単語が入り切っていないということもあるだろう。

その中で英文解釈とは直接関係無いところで手が止まってしまうということを極力なくすために、注釈がついていたりそもそも難しい単語を出さないようしたりと工夫されている。

この段階のレベルの参考書としてはかなりありがたい配慮だと思う。

よって、分量の割にはサクサク進んでいくのではないだろうか。

訳が秀逸

これが僕が一番いいなと思っているポイントである。

例えばポレポレの場合、問題によっては僕の目から見て意約されすぎていると感じる解答もあるため、自分の訳がどこまでOKでどこがまずいのかといったところが自習していると気づかないことが多い。

一方、肘井学の読解のための英文法の訳は、もちろん直訳ベースではあるが個々の部分の日本語の表現を気を付けていきたいといったところが必ず意識されて訳に盛り込まれているため、この本の中で僕が最も良いポイントだと思っているところである。

後述するが、ここで書かれている訳とズレていたら、自分の訳も間違っている可能性が極めて高いと思ってもらって差し支えないと思うくらい精度の高い和訳が掲載されている。

肘井学の読解のための英文法の使い方

肘井学の読解のための英文法の効果的な使い方について確認していこう。

例題を自力で解く

そもそもそのページで扱う英文法の知識が入っているかを確認することが必要となる。そのため、まずは例題を自力で解いてみてほしい

解説を熟読する

例題に対する解説は比較的長めではあるが、書かれている内容がしっかりと頭の中に入っているか、またその知識がアウトプット・正しく再現することができていたか、といった点を意識しながら解説を熟読してほしい。

もし足りていないところがあれば、そこを自分のものにしていくという流れで進めていってもらいたい。

基本問題、発展問題を解く

例題が一通り終わったら、次は基本問題・発展問題を解いていく。

実際に例題だけやっても学習効果はあまり高くない。
例題で得た同一テーマの知識が定着しており、すぐにアウトプットできるかどうかを確認することができるのがこの参考書のいいところなので、これらを自力で解くということをやるようにしよう。

問題なく訳せているか確認

自力で解き終わったら自分の答えが問題なく訳せているかどうかを別冊の解答で確認しよう。

ここの確認の方法だが、以下の2点を順に確認する必要がある。

構造をつかめていたか

ただ訳ができていたかどうかを確認するだけでなく、まず英文の構造をちゃんとつかめていたかを1点目として確認する必要がある。

構造を掴めていなかったらそれはそもそも論外で、問題に対してまずは構文を掴めるようにならないと話にならない。

訳のズレがなかったか

構造を掴むことができていたら、訳のズレが無かったかを確認する。

構造がつかめていたとしても正しくその構造を日本語訳に落とし込めることができているかということは構造把握とは別問題である。例えば特定の単語の意味を盛り込んでいないだとか、それっぽくは書けているが正しく日本語に直せていないだとかいうことはよくあることである。

しっかりと解答を見て訳のズレが無かったかを確認してほしい

間違えた問題を繰り返し反復

この参考書はかなり分量が多い上に、発展問題までくると難易度は相当高い。かなり難しい大学の英文解釈、日本語訳を書けという問題から作られているので、1周だけでは仕上がらないところは必ず出てくると思う。

なので、反復は間違った問題中心で構わないと思うが、仕上がるまで何回も繰り返し反復することの重要性は言うまでもない。ここまでやって初めてこの参考書がしっかりと仕上がっていくだろう。

肘井学の読解のための英文法の注意点

分量が多い

基本的にはかなりさくさく進むとは思うが、細分化すると50ほどあるため分量が多い。また、一章に対して例題だけでなく基本問題や発展問題もあるため、一つの章に対してのボリュームが多い構成になっている。そのため、処理速度が非常に遅い人、英語にそこまで時間を割くことができない人に関してはこの参考書は不向きかもしれない。

そういう場合はそもそも英文解釈をカットするか、もしくは「基本はここだ!」などの分量の少ない他の参考書を使う。または基本問題や発展問題をカットするなど、なんらかの使用上の工夫が求められる。分量が多いということがメリットにもデメリットにもなりうるので、ここは気を付けたいポイントである。

単語文法を一通り学習してから行うこと

英文解釈はそもそも英文法の知識を駆使してどのように英文の構造を掴んでいくのか、長文読解につなげていくのか、といった趣旨の学習である。そのため特に英文法の学習をやっていない状況で英文解釈をやっても学習効果が薄い。全く意味が無いとまでは言わないが効果は確実に下がるため、例えばネクステやスクランブルなど、英文法を網羅できる参考書を一通りやってから英文解釈の参考書に入るのが正しい流れだと思う。

また、英単語に関しても、前述の通り難しい単語が使用されていなかったり注釈がついていたりとやりやすくはなってはいるものの、英語学習において基礎的な英単語を把握しておくことは基本中の基本である。そのため、単語も文法も併せてしっかりと勉強したうえで英文解釈に入った方がよいだろう

訳とのズレとの確認の重要性

これが最重要である。

前述の通りこの参考書の最大のメリットは、日本語訳がとにかく良く秀逸であるという点である。しっかり直訳から外れることはないが、分かる人なら絶対に使うであろう日本語の使いまわしをチョイスしているといった点でとにかく訳が良い。そのため自分が書いた答案が模範解答の日本語と比べてどのようにズレているのかを確認する際、どの部分で問題が起こっていたのかを突き止めようとする意識を持つようにしてほしい。この意識があるかないかで、この教材から得られる学習効果が大幅に変わる。

この点に関しては読解力を養う上で神経を使っていいポイントだと思うので、他の英文解釈や日本語の説明・記述問題系の対策をするときも訳とのズレを常に意識しておきたいポイントである。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

この参考書、動画でも解説しているので、ぜひ確認してください!

肘井学の読解のための英文法の類書紹介

単語文法の学習が一通り終わってから長文読解にどうやって繋げていくかっていう類の参考書であれば、類書は”基本はここだ”や”基礎英文解釈の技術100”などがメジャーどころとして挙げられる。これはどちらも慶早進学塾の記事で紹介しているので、詳しく見たい方はそれぞれのリンクを参照してほしい。

基本読解入門基本はここだ!

こちらはすごくコンパクトにまとまっているものの、読解に繋げていくという観点からの重要な英文法は網羅されている。

また、レッツトライという発展問題が比較的難しく、この参考書自体は比較的簡単なものの、この段階からどのようにして構造を掴み英文を解釈していくかといった学習において、非常に効果的な内容になっている。

ただ、レッツトライなどは若干分量が少なめなので、習得しきらないまま終わってしまう人が結構な数出てくるだろう。その問題は解けるけど、完全にコツをつかむところまで到達しないまま終わってしまうというケースが多いため注意したい。詳しくは以下のリンクを参照してほしい。

基礎英文解釈の技術100

こちらは少し古いかな、という感じではあるがこれを使用する人も多くいる。例題問題、演習問題という1対1対応の構成になっており、それらが合計100セットある。じっくりやる時間がある人はこの参考書を完成させれば、かなり実力が伸びていくかなと思う。構成の通り、100問が2題ずつあるため、それなりに時間はかかるため、時間に比較的余裕がある高校1,2年生などから着手するのがいいかなという感じ。

そんな基礎英文解釈の技術100だが、透視図などと同じようにタイトルでそのテーマがわかってしまうというデメリットがある。よって、完全に初見状態で解くことができないため、やはり肘井の方がやりやすいのではないかなと思う。こちらも以下のリンクから詳しい記事が読める。

肘井学の読解のための英文法を実際に生徒に使ってもらって

慶早進学塾ではこれまで”基本はここだ!”を使用していたが、それで問題なく内容が頭に入ってスムーズに英語の成績が伸び、センター・共通テストレベルでは8割を絶対に切りませんという状態になる人もいれば、なかなか解釈のコツがつかめないまま”基本はここだ”を終えてしまい、センター・共通テストレベルで6割程度で止まってしまう人も一定数出てきていた。

こういった事案が発生していたため、英文解釈がもう少しどうにかならないかなと思っていた。

実際に肘井が出てきてから、肘井を基本はここだと差し替えて丁寧にやらせてみると、後者に陥るケースの比率が下がったなという印象である。そのため、改めて肘井はすごく良い参考書だなと思っている。

一方で、「入試本番まで半年を切っています、けど全然英語がダメです」といったギリギリを攻めなければならない、時間があまり無い人に対してはこの参考書はおすすめしにくいところである。

やはりどんな参考書でも一長一短がある。ただ間違いなくこの参考書が登場したことによって、いい選択肢が増えたので、僕としても受験勉強に励む皆さんにとっても非常によかったと思う。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

自分にあった1冊を選ぼう!

まとめ

以上が「肘井学の読解のための英文法」の特徴と効果的な使い方についてである。どこよりも詳しく解説したと思うがいかがだっただろうか。

日本語訳がとにかく秀逸なので、自分の解答とのズレを意識しながら学習を進めてもらえればなと思っている

また、当サイトでは他の参考書についても取り上げて記事にしているのでそちらもぜひチェックしてもらえたらと思う。

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