英語の長文読解力をあげたいなら音読ではなく黙読をやれ!
2020年10月03日 | 長文読解
大学入試の英語といえば、長文読解である。単語や文法、熟語など基礎知識をもちろん丁寧に学習することは必要不可欠ではあるが、結局長文読解を攻略しなければ合格することは非常に困難である。
大半の大学入試の英語の問題において、そのくらい圧倒的に長文読解の占める割合が大きいからである。
私が慶早進学塾を設立してから、英語学習において最も生徒に口を酸っぱくして話してきたことが、「読み込みを徹底しろ!!」という言葉である。
この「読み込み」とはなんのことだろうか?
これこそ、長文読解で大幅に得点を確保できるようになるための秘訣である。
この記事を熟読していただき、これまでの長文読解の学習を修正し、英語を最大の得点源としてほしい。
本当に毎日レベルで「読み込み」って言葉を発してる気がするw
一般的な長文読解の一連の流れ
まずは一般的な受験生が行う長文の勉強の一連の流れを見ていこうと思う。
実際に問題を解く。
長文の学習で最初に行うことは実際に問題を解くということである。これを行わない人はさすがにいないだろう。
もし長文を解かないで、そのままいきなり解説を見るような勉強をしているのなら、さすがにそれはまずい。直ちに修正するようにしよう。
文章を読みながら、設問を解く。一通り回答を作成することができたら、次の段階に進む。
答え合わせをする。
一通りの回答を作成することができたら、実際に模範解答をもとに答え合わせをするだろう。人によっては一喜一憂するかもしれないが、大事なのは模範解答をもとに自分の回答がなぜ間違えてしまったのか、そしてどのようなズレがあるのかを確認することである。
ここを意識しながら、答え合わせをできているだろうか?
解説を読む。
おそらくここも問題なく行うことができているのではないだろうか。
答え合わせを行い、実際に自分の回答が間違ってしまっていたところを中心になぜ回答が間違っていたのかを確認するために、解説を読んでいく。
ただ漠然と読むのではなく、自分に足りなかったことは何だったのかを意識しながら解説を熟読することができているだろうか?
日本語訳を確認する。
さて、ここからはできている人が少し減ってくるように思う。
解説を確認することが完了したら、実際に本文と照らし合わせながら日本語訳を確認していく。その際に構文把握を確認する場合もあるだろう。
実際に自分がどの部分が読めていて、どの部分を読むことができなかったかを正確に把握することが非常に重要だ。
いかがだろうか?
ここまでは順調に学習することができている人が多いのではないかと思う。
しかし大半の人はここで満足して学習することを止めてしまう。それよりもさらに重要な過程があるのだ。次の項目を確認してほしい。
ここからが本題。「読み込み」の極意を習得しよう!
読み込み
日本語訳を確認し終わったら実際に実施するのが「読み込み」だ。
つまりどういうことかと言うと、本文の日本語訳を確認し終わったら、その本文を何度も繰り返し読み返すことを言う。
また、この「読み込み」は音読ではなく、黙読で行うように生徒には指示をしている。
読み込みの目的
この読み込みの目的は以下の通りである。
・同じレベルの文章をスムーズに読めるようにするため。
通常、大学入試の一般試験で出題される英語の文章は、過去に一度も読んだことがない新規の文章だ。そしてここが重要なのだが、近年の大学入試の英語はどの大学も制限時間に対して読まなければならない文章量が非常に多い。
つまり、過去に読んだこともない新規の文章を瞬時に読んだ上で、設問を解かなければならないのである。
これはただ単語や文法といった基礎知識を暗記しただけではおそらく対処することができないだろう。
これを可能にするのが黙読を通じた「読み込み」である。
最初から新規の文章をいきなりスムーズに読むことはおそらくできないだろう。しかし一度読んだ文章であればどうだろうか?
すでに日本語訳を確認し終わった文章であればかなりスムーズに読むことができるはずである。
大事なのはその文章を本当に瞬時に読むことができるようになるまで繰り返し読むことである。これを行えば少なくともその文章は完璧な状態で読みこなすことができる。
そしてこの数を数十本から数百本重ねていくことができれば、同じレベルの文章を次に新しく読んだ時に、以前よりもかなり読みやすくなっていることを自覚することができるはずである。
この状態を目指すために読み込みを行うのである。
読み込みを徹底する人とやらない人では成績の伸び方に圧倒的な差が出ます。
それくらいこの読み込みは英語の成績を伸ばす上で重要ですね。
読み込みの目安
では具体的にどのくらい読み込みを行う必要があるのだろうか?
ここに目安を記しておこう。
まず読み込みのゴールは、文章を最初から最後まで前に戻るなど、一度も突っかかることなく、瞬時に読むことができるようになった状態だ。
その状態になるには個人差もあるが、10~20回は回数として必要だと感じている。多くの生徒が何も指示していないと、1~3回程度の流し読みで次の問題に進んでしまうことが多く、一個の文章につき、これだけ徹底して学習することができていれば大きな差となってくれるだろう。
また、回数の基準もそうだが、実際に読む速度を確認した際に、これ以上早くならない状態まで到達したら、上記の最初から最後までスムーズに読むことができるという状態を満たせているはずだ。
こちらの基準もあわせて参考にしていただけたらと思う。
音読?黙読?
ここで多く質問があげられそうなのが、読み込みは音読ではダメですか?という質問だ。
先日、このようなツイートをしたので確認してほしい。
個人的には音読ではなく、黙読をオススメしたい。その理由は以下の3点が理由だ。
労力がかからない。
音読は文字通り、声に出して読むことだ。今回推奨している読み込みは何回も繰り返し読む必要があり、声に出すことでさらに労力がかかってしまう。途中で挫折する原因になってしまいがちだ。
黙読であれば労力をかけることなく、何度も繰り返し読みやすくなる。その結果、読み込みの本来の目的を達成しやすくなるのだ。
音読は意識が声に向く。
私はこの問題が非常に深刻だと思っている。
音読は、最初のうちは問題ないのだが、何回も繰り返し音読を重ねているといつの間にか、自分の意識が本文を読むことや本文の内容を理解することではなく、声をだすことに意識が向いてしまうのである。
声を出すことに意識が向いてしまったら、それは本末転倒である。それを避けるために、音読ではなく黙読を推奨している。
限界まで速く読める。
ここが非常に重要である。
そもそもの読み込みの目的は、新規の文章をスムーズに読むことができるようになることであった。そしてそれを実現するには、過去に読んだ既存の文章を瞬時に読めるようになっていないといけない。
速く読める状態は音読よりも黙読が向いている。音読は声に出すためそもそも文章を読む速度が遅いのだ。
以上の理由から、慶早進学塾では音読ではなく、黙読を推奨している。
しかし、ここに関しては音読の方が合っているという人もいるのが事実だ。絶対に黙読でないといけないとまでは思っていない。
音読の方がいいと思っている人は以下の記事をぜひ確認してほしい。
個人的には黙読がオススメ。
でも目的を達成することができるのなら、黙読でも音読でもどちらでも良いですよ。
読み込みの効果
この読み込みの効果は凄まじい。
実際に私も受験生時代に英語で読み込みを徹底していた。
その結果、当時はこれだけの状態まで英語の学力を伸ばすことができた。
- センター英語
⇨190点以上は当たり前。時間も30分、どんなに調子悪くても20分余らせることができた。 - 慶應入試
⇨私は慶應は経済学部と商学部を受験したが、どちらも本番で英語の得点は8割を超えていた。また時間制約の厳しい経済学部の英語も時間を余らせ、余裕を持って見直しをすることができた。
これは私だけではなく、慶早進学塾の生徒でも実証済みだ。それだけ読み込みの威力は半端じゃない。ぜひ試してほしい。
おわりに
以上があなたの英語の長文読解の学力を飛躍的に伸ばすための秘策、「読み込み」に関してであった。
いかがだっただろうか?
最初は何回も繰り返し文章を読むことは辛く、苦しいことかもしれない。しかしそれだけの効果が出ることはこの私が保証する。
これまでやったことなかった人はぜひ早速普段の勉強に取り入れてみてほしい。
また英語の勉強法を確認したい人は、以下のリンク先にまとまってある。ぜひ確認をお願いしたい。
今回は読み込みを紹介したが、慶早進学塾の無料受験相談を活用してもらえば、あなたの勉強の状態にあわせて色々なアドバイスを送ることができる。ぜひ活用してもらえたら幸いだ。
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