慶早進学塾

音読はメリットだらけ!慶早が教える最強の音読法

2019年04月22日 | 英語

慶早進学塾オンラインコースご案内

最近、英語力を付ける方法として音読はかなりメジャーな勉強法になってきた。

皆さんも一度は耳にしたことがあると思う。

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英語の成績が一気に伸びた人の多くは音読を実践していたり、東進の安河内先生や今井先生が強く推薦していたりと、様々なメディアで魔法の勉強法のように紹介されている。

音読には非常に多くのメリットがあり、音読によって筆者もセンター英語を半年で84→176まで上げた経験がある。

しかし実際に音読をしてみて成果があがったという人はかなり少ない。あなたもその一人ではないだろうか?

当たり前のことだが、何も考えず読めば実力が付くなんて都合の良いことはありえないのである。

音読は正しい音読の方法を用いて、何のためにやるかを意識しながら行って初めて効果を発揮するのである。

今回は音読による効果(何のためにやるか)、と気をつけるべきポイント(正しい音読法)について解説する。

ぜひ正しい音読法をマスターして、短期間で英語力を一気に上げて欲しい

音読によって得られる3つの効果

まず初めに、音読によって得られる効果から説明していこうと思う。

この章では音読という勉強法がいかに優れているか、また何のために音読をするのか、という2点について説明していくのでしっかりと理解して欲しい。

発音、リスニング力

日本人は一般的に英語の発音が下手くそである。

これは喋る勉強のウェイトが少ないことが原因の一つにあげられる。

発音やスピーキングの能力は絶対的な評価を付けづらいので、一般的な大学入試で使われることは少ないのだ。

しかし実際に海外に行ってみると論文を読んで内容を把握する能力などほとんど必要なく、スピーキングや発音の能力が非常に求められることになる。

せっかく英語を勉強するのであれば、大学に入ってからも使える発音力も付けてしまいたい。

CDが付属している参考書などを用いて正しい発音を覚え、音読でそれを体に染み込ませよう。

大学に入れたら英語力はもう必要ないし、今は受験以外の力なんて付けている場合じゃないと考える人もいるかもしれない。しかしそれは大きな間違いである。理由は二つある。

第一に、音読による発音能力の向上はあくまでおまけの効果であり、読解力を音読で付ける際についでに得られる能力なのである。

つまり発音の力を付けるためだけの労力は一切使っていないということである。

第二に、発音やスピーキング能力はそのままリスニング力に繋がるということだ。

センター試験を受ける受験生であればリスニングを避けて通ることはできない。

リスニングのためだけに勉強時間をさく方がはるかに時間がもったいない。音読を用いた勉強法であれば、読解力を付けるついでにリスニング力までも付いてしまうのだ。

声を出さない、耳を使わない勉強法では決して得られない発音、リスニング力が音読の一つ目の効果である。

読解力

多くの受験生が苦しむ分野であり、受験英語の花形と呼べる分野が長文読解だ。

センター試験をはじめとする受験英語では、英文読解が8割近くの配点を占める。

もはや読解を制するものは受験英語を制するといっても過言ではないだろう。

しかし読解を苦手とする受験生は非常に多い。これにも理由が二つある。

一つ目の理由は英語と日本語は文法的に順序が違うからだ。

もっとも厄介なのは動詞と目的語の順番が逆であることであろう。

例えば、I have a pen.という文を訳すと

私はペンを持っています。となる。これくらいであれば誰でも訳せるだろう。

しかし文構造をよくみてみると

I(私) have(持つ) a pen(ペン).となっている。

あなたはこの英文を訳す過程で無意識に述語と目的語を日本語の語順に変換して訳しているのだ。

それが何だと思うかもしれない、ではこの英文はどうだろう?

Over the past 12 to 15 years, the amount and types of data available on the Internet and, in particular, the speed at which we can process the data, have increased to an extent few people could have imagined.
センター試験2008年より

レベルの高い英文の特徴として主語や目的語が長く、複雑になるということが挙げられる。

目的語がpenのようにシンプルであれば動詞を後に訳すことも可能である。

しかしこのレベルの英文を日本語のルール、つまり主語→目的語→動詞で訳すことは不可能である。理由は単純で、後ろから訳そうとすると、

長い目的語を処理できなくなってしまうからだ。

ではどうすればいいのか?

英語圏の人々と同じ読み方、つまり英語を前から読む読み方を身につけてしまえばいいのである

当たり前のことだが、英語圏の人々は前から英文を理解して読んでいる。

ということは、たとえ述語と目的語の順番が逆であっても意味を理解することはできるということだ。

そしてこのネイティヴスピーカーと同じ理解、読解プロセスは音読によって前から英文を解釈し続けるうちに自然と身につけることができる。

これは受験生が音読を行ううえで最も大きなメリットといっても過言ではないだろう。

速読力

繰り返し音読することによって読解するスピードもまた上がっていく。

5~10回も音読をすれば後半はネイティヴスピーカー並の速さで読めるようになっているはずだ。

もちろん、これは音読を行ったその長文での話であって、文章が変わってしまえばそんな速さで読むことは出来ないだろう。

しかしここで重要なのは、たとえ一つの長文とはいえ、音読をすればネイティヴ並の速度の読解を体感できるという点だ。

確かに最初にその速度で読むことができるのは音読をした文章のみかもしれない。

しかし音読を用いて学習を積み重ね、高速で読解できる文章を大量に生産していくうちにネイティヴと同じ速度の読解プロセスを踏めるようになっていくのである。

音読によるメリットは以上3点である。

結局、この三点は全て同じプロセスで蓄積されるのである。

どういうことか説明すると音読のメリットとはできる人と同じ思考プロセスで反復練習できることなのである。

スポーツで例えると、音読している間はプロ選手と同じフォームで練習ができているようなものだ。これで成績が伸びないはずがない。

音読の際に気をつけるべき3つのポイント

上記で記述したメリットのみを見ると、音読はなんて素晴らしい勉強なんだ!!と思う人ばかりだろう。

しかしこれも前述したように、何も考えずに音読をやっても成績はほとんど伸びないのである。

音読は正しいやり方で行えば大量のメリットを享受できるが落とし穴も多く、時間も多く取られるためただの時間の浪費になってしまう可能性も存在するのである。

この章で記述する音読の3つの注意点を熟読して理解し、音読という超強力な勉強法を自分のものにしてほしい。

発音に注意する

何度も実際に発音することのできる音読はスピーキングの機会が少ない日本人にとって発音力を上げる最高の勉強法といえるだろう。

しかし何度も発音できるということは、逆に言えば間違った発音を深く定着させかねないという可能性もある。

そのため、発音に注意して音読を行う際には音声CD、データ付きの参考書を極力使用してほしい。

音声データの発音を何周か聞いて発音が怪しい単語の発音を確認してもいいし、音読やその文章に慣れてきたらシャドーイングに挑戦してみるのもいいだろう。

意味の節ごとに区切って発音するシャドーイング読解力速読力を付ける上でも非常に役立つので、覚えて損はないテクニックだ。

CDのない参考書を用いて音読する際は必ず発音のわからない単語発音記号を確認したうえで行って欲しい。

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また、周りに人がいない時であれば電子辞書やGoogle翻訳の発音機能を使用してみるのも非常に良い。

方法は何でも良いので、とにかく間違った発音で音読をこなさないよう、正しい発音を心がけて欲しい。

間違った発音が体に染み付いてしまい、抜け出せないなんてことにならないように、発音には必ず注意して音読を行おう。

最低10回は音読を

慶早進学塾の塾長である鴨井拓也は

学力=効率×勉強時間である

と常々言っている。

音読の効率を上げる方法は後述するが、効率以前にそもそもの回数が全く足りていない人が非常に多い。

よくいるのが1~3回で切り上げてしまう人だ。

難しい言い方をすると、これは理想的な読解プロセスや発音が形作られてきたと同時に辞めてしまうということで、何の意味も為さない。

それどころか、音読のために調べた発音や文章構造が一切実力にならないので、下準備の長時間を全て無駄にする行為になってしまう。

せっかく発音や文章構造などの把握に時間をかけたのであれば最低10回、できれば30回は音読をしてほしい。

また音読の回数をこなせない人の特徴として、後述する文章との照らし合わせ、下準備をしっかりとしていないという人が多い。

慶早進学塾では効率の良い勉強をするよう指導しているが、それと同じくらい勉強量にも注意を払うように言っている。

前述した通り、学力は掛け算である。どれだけ効率を意識しても、そもそも回数が足りていなければ音読も機能しないということを理解してほしい。

必ず下準備、「照らし合わせ」を行う

そして最も重要かつ、多くの人がやっていないことは音読の下準備である。

問題集を解いて答えあわせをして、いきなり音読に入っていた、なんてことはないだろうか?

これでは実力は全く伸びないし、おそらく面倒で10回も音読を続けることはできないだろう。

自分で問題集を解いた後にする音読には必ず下準備が必要なのである。

では、実際に下準備とは何をすればいいのか説明していこう。

知識の確認

音読に入る前に分からない単語や熟語の意味や発音を確認しよう

発音を確認することにより、何回も音読して身につけようという思いが働き回数も自然と増える

文章構造の把握

意味が全然分からない文章を字面だけ追って音読しても効果は薄い。

読めなかった文章や、文構造が正確に掴めなかった文章を和訳と照らし合わせ、その構造や和訳をしっかりと把握した上で音読をしよう。

この時陥りがちなミスは和訳のみ暗記してしまうことである。

意味を思い浮かべながら音読できるため多少の効果はあるが、文構造を把握する感覚はいつまでたっても身につかず、読解力はなかなか向上しないだろう。

そもそも文構造って何?、文構造の把握ができないという方は西きょうじ先生著の長文読解基本はここだを是非やってもらいたい。

また、全統記述模試の偏差値が60程度でMARCH、旧帝大以上になると途端に構造把握が出来なくなるという人には、同じく西きょうじ先生著のポレポレがオススメだ。

実力と文章レベルのバランスにもよるが、長文読解をするうえではどうしても読解出来ない文章が出てくる。

その文章を解答を用いて正確に構造把握し、自分のつまづいた所を意識して何度も音読することによって読解力は急速に成長するのである。
音読も他の勉強とやっていることは全く同じである。

分からない部分を最初の演習によって選別し、それを解答を見ながら理解、インプットする。それを何度も復習(音読)することによってはじめて実力がつくのだ。

まとめ

以上が慶早進学塾の教える最強の音読法であった。

特に文章構造の把握の章は是非熟読してほしい。

音読は正しい方法を用いて行えば間違いなく成績の急上昇を促してくれるだろう。

何度も記事を読み返して実践し、音読を是非自分のものにしてほしい。

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