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早稲田大学先進・創造・基幹理工学部の物理の傾向と対策

2021年09月18日 | 早稲田大学

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今回は早稲田大学の中でも先進理工学部、創造理工学部、基幹理工学部と3つに分かれる早稲田理工学部の物理について確認していこう。

早稲田理工学部は慶應理工学部と同様、私立大学理工系の学部の中では珍しく、理科を2科目使わないといけない学部である。

また、早稲田理工学部は生物を使うことのできる学科が少ないため、その多くが物理を受験科目にしているのではないだろうか?

この記事を熟読した上で、早稲田理工学部の物理に完璧に対応できるようになってもらいたい。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

早稲田理工は物理とセットで化学の対策も重要です。

化学の記事は以下から確認できるので、あわせてそちらの内容も確認するようにしてください。

早稲田理工学部物理の基本情報

まずは早稲田大学先進、創造、基幹理工学部の物理の基本情報に関して確認していこう。

配点

配点が360点のうちの物理と化学を合わせて120点という形となっている。

残りの配点説明をしておくと、英語が120点、数学が120点、理科2科目を合わせ120点となっている。

またこの配点は学科によって内容が異なっている。そちらも以下から確認していただきたい。

先進理工学部

物理、応用物理学科

理科2科目は物理と化学の2科目となり、配点比率は物理:化学=2:1である。

化学、生命化学科

理科2科目は物理と化学の2科目となり、配点比率は物理:化学=1:2である。

創造理工学部

建築学科

理科2科目は物理と化学の2科目となる。またこの学科のみ、さらに40点分実技試験があり、合計400点満点である。

建築以外

理科2科目は物理と化学の2科目となる。他に得意科目選考というものがある。

基幹理工学部

学系Ⅰ、Ⅲ

理科は物理と化学、生物の3科目から2科目選択することができる。

学系Ⅲでは得意科目選考(英語、数学、物理、化学、生物の成績優秀者を選抜)がある。

学系Ⅱ

理科2科目は物理、化学の2科目となる。

上述の通り、学部、学科によって、生物が使えなかったり、物理化学でも配点比率が異なったり、また高得点選考があったり、内容が異なる。

また生物とは異なり、幸い、物理はどの学科でも受験科目として使えるようである。

いずれにせよ、自分が該当する学科はどのようになっているかを必ず受験要項と共に確認するようにしていただきたい。

出題形式

出題形式は物理と化学の問題が同じ冊子で配られ、合わせて120分で解いていく。

この物理については大問が3つあって大問1がマーク式で大問2と3が記述式となっている。

ただ記述式と言っても文章で説明させるような問題ではなく、あくまで客観式なので答えをきちんと記入するという形式になっている。

制限時間

早稲田理工学部の理科は、科目ごとに制限時間が分かれているわけではなく、120分の中で2科目を解くということになっている。

どちらの科目にどの程度時間をかけるかは受験生の裁量次第ということだ。

早稲田理工学部物理の特徴

次に早稲田理工学部の物理の特徴をみていこう。

時間配分

まず早稲田大学理工学部の物理の非常に大きな特徴として、物理と化学をセットで120分で解くという形式に関してだ。

つまり物理と化学を均等に問題を解いても良いし、物理に時間をたくさん使っても、化学にたくさん時間を使っても良いということである。

ここは受験生の得意不得意によって考え方が大きく変わる部分だろう。

また、早稲田理工学部は学科によって物理と化学の配点が異なるという点も特徴である。

特に物理と化学の配点が2:1となっている学科に関しては、物理により多く時間をかけた方がいいだろう。

事前の過去問演習で自分にベストな時間配分を見つけておこう。

難易度:標準から応用

難易度は標準から応用レベルになっている。早稲田の理工学部は難易度で行くと英語が非常に難しく、数学が近年比較的簡単で物理と化学が標準より少し難しくなっている。

理工学部の中でも学科がたくさんあり毎年、学科ごとに合格最低点というのが出る。

その合格最低点も学科によっては40点ぐらい差があるものもあるので一概には言えないが、全体的な平均レベルを見るとは大体6割が合格最低点。いわゆる、6割が合格ラインとなっている。英語は難しいので英語で点を稼げない代わりに数学で取り返すというようになるが、そうなった時に物理と化学で可能な限り6割くらいの点は取りたい。

ただこの物理についてはかなり問題が難しく、大問が3つで1つの大問の問題量が非常に多い。どんどんその内容を深掘りしていくので後半になるにつれてどうしても問題レベルが難しくなってくる。

なおかつ、よく見る問題にプラスして工夫された問題が出てくる。初見でみると見慣れない問題も出てくるので、結構難しく感じる。問題文自体が非常に長いので文章をしっかり読み、自分の中で理解して条件等を整理していくことも重要になってくる。難易度としてはかなりレベルは高い。化学についても同じようなレベルだがどちらかというとは化学の方が点が取りやすいだろう。

いずれにせよ目標としては6割以上をとりたいところ。また物理がより配点が大きい学部を受験する人は、さらに高得点を取ることができると良いだろう。

範囲:力学・電磁気に加え、熱力学・波など

次に出題範囲だ。出題範囲は全ての範囲から出る。

大問が3つある中で1つが力学のテーマから、もう1つが電磁気のテーマからここまでは毎年の傾向だ。残り1つについてはどこから出るかがわからない。

過去の傾向を見てみると残りの1つは熱力学もしくは波動の二つから出ているが、それ以外の原子の範囲から出る可能性もあるので全てにおいて対策が必要だろう。

問題量が多い

次の特徴としては問題量が多い。大問3つに対して非常に文章も長くて問題数も多く、問題自体も難しいので計算スピード上げておくことが大切になる。

物理と化学合わせて120分だが、化学についても問題数が多くて大問も3つで大問1がマーク式で2・3が記述式と形式としては同じようになっているので、物理だけに時間をかけれない。

物理を60分以内で終わらせようと思うとスピーディに解いていかないと非常に難しいだろう。

早稲田理工学部物理の対策

それではより具体的に早稲田大学理工学部の物理の対策に関して確認していこう。

基礎固めは何より大事

まず1つ目は基礎固めは何よりも大事というところだ。

物理の問題は徐々に深掘りされ、難しくなる形式で問題レベルは応用レベルに近い。学習する上で重要なのは応用問題だ。応用問題を学習するには基礎固めは非常に重要になってくる

まず基礎のところで抜けがあると、他の人が取れているところを落としてしまう可能性が出てくるのでそれは致命傷になりやすい。出題範囲が力学・電磁気はあるとして、それ以外の分野はどこから出るか分からないのでそこは漏れがないように、一通り勉強しておく必要がある。

その応用問題を演習で解いていく際に、基礎の部分で抜けがある状態だと応用問題も解きづらくなり、応用問題で解けなかった時にまた基礎の知識から学習し直すのは二度手間になり時間がかかる。

なので応用レベルに行くからこそ、基礎をしっかり固めることが必要だ。これは物理だけではなく他の教科においても同じなので肝に銘じておこう。

重要な分野を優先に応用問題にチャレンジ

次に重要な分野を優先に応用問題にチャレンジというところだ。

力学と電磁気については必ず出題されることが想定できるので、この2つについては一通り基礎固めが済んだ後で応用問題もしっかりと演習していく必要がある。

この力学と電磁気ついては早稲田大学理工学部の入試だけではなく、物理の2大テーマとして色々な入試で頻出され、なおかつ難しい問題を出される可能性が非常に高いので応用レベルまでしっかりと手をつけておこう。

その2つの応用レベルまでの演習がしっかりとできたら、他の熱力学や波動などその辺りの応用も対策していくような流れが良いだろう。

計算速度UPのために

次に計算速度アップのために必要な部分だ。

60分内でこの問題数を解くとのはかなり難しいので、まずは基礎固めの時に問題を見た瞬間に解法がすぐ思い出せるというように解法を覚えてほしい。考える時間を短くすることで難しい問題に当てる時間を作るというところがポイントになってくる。

なので基礎固めができた後で、それぞれの問題を見た瞬間、「この問題はこう解いていく」という解き方を思い出せるように問題と解き方をセットでインプットし、整理しておくことがスピードアップする一番の方法だろう。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

早稲田理工の物理は制限時間に対して問題量が非常に多いです。

そのため日頃から基本〜標準問題をしっかり反復しているかどうかで如実に結果に差が出ます。

処理速度の向上を日頃から意識して学習するようにしてください。

取れる問題を取る意識

次に取れる問題を取る意識というところだ。

物理についてはかなり難しい問題が出題されるので、難しい問題は飛ばしてしまって構わない。難しい問題を飛ばしたところで合格ラインには達するだろう。

あとは問題数が多いので、難しい問題で時間を使ってミスをしてしまうよりも、とれる問題をしっかりと解いていった方が良い。

少し考え込んでわからないような問題についてはどんどん飛ばしていき、最悪捨てても構わないというような気持ちが大事になってくる。

早稲田理工学部物理対策のおすすめ参考書

早稲田大学理工学部の物理で合格点を取るためにおすすめの参考書を用意しておいた。ぜひ内容を確認していただきたい。

セミナー物理/リードα

次に参考書をみていこう。まず1つはセミナー物理とリードαだ。この2つの参考書は非常に似ているのでセットで説明していく。

基礎から標準レベルまでの問題集となっており、それぞれの単元で必要な知識・ 情報が数ページに渡って 記載してある。

このまとめてあるページをしっかりとインプットして頭の中で整理できた状態で演習にとりかかることが重要だ。そうすることで基礎から標準レベルまでの問題がよりスムーズに解けていく。

この2つの参考書については物理の基礎固めの一番大事な参考書になってくるので、このような標準レベルまでの参考書を何周も繰り返し、間違った問題や重要な問題に印をつけて、そこを何回も繰り返し解いていくことだ大切だ。基礎を固めておくことで効率的に勉強できる。

名門の森

次に名門の森という参考書だ。

この参考書は良問の風という参考書とセットになる。良問の風については基礎レベルの入試問題をコスパよく集めた問題集になっていて、早稲田の理工などの少しレベルの高い入試問題の対策には名門の森が使われる。

この名門の森についてもそれほど問題数は多くはないが、厳選された良い問題か詰まっていて、なおかつ応用レベルまでの問題で入試対策もできるのがこの参考書のポイントになる。重要なポイントをしっかり整理して吸収しよう。

実戦 物理重要問題集

次に実戦 物理重要問題集だ。

これは重問と言われ、すごく有名な参考書となっていて、化学と物理では難関大レベルまで対応したような問題集になっている。この問題集についてはかなりレベルが高いので、基礎から標準レベルまでの問題が十分に解けるようになってから手をつけて欲しい。こちらも同様にそれぞれの単元で大事なポイントが最初の数ページにまとめてあるので、そこで内容をおさらいすることはできる。

重問に関しても問題量がたくさんあるのでいろんな問題にチャレンジできる反面、問題が難しいので時間がかかる。その場合は印つけた問題から解いたり、AとBがの中でBの方が難しい問題が揃っているので、Aの方を先に解いていくというように優先順位を決めて問題を解いていこう。特に時間がとれない人は重要な問題だけを解いていくと効率的に勉強できる。

この問題集については時間かかるので1周できたらいい。もしくは重要な問題だけを2、3周繰り返すというやり方でもいいだろう。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

名門の森と重問はどちらか片方で大丈夫です。

いずれにせよ、この教材に載っている問題がスムーズに解けるようになっていれば、あとは過去問演習で十分合格点を取ることができるでしょう。

早稲田理工学部物理のまとめ

最後にまとめだ。

早稲田の理工学部は問題量も多く、時間も少ないってというところで難しい部類には入るが、その中で6割をとっていくためには、とにかく基礎を徹底をしておくことが大切だ。

応用問題が難しいからこそ基礎の徹底をしっかりすることを第一に心掛けてほしい。そして問題を見た時に解法が瞬時に思い付くという様に問題と解法のセットで覚えて整理しておくということが一番有効な手段だろう。

力学・電磁気については応用レベルまでしっかりと学習しておくこと。それが終わり次第、他の所も応用レベルまで学習を進めていこう。

どの教科にも言えることだが、特にこの物理の対策については 大事なところから優先的に学習を進めていくというやり方が一番おすすめだ。

最後に最終的に入試に取り掛かる際は、難しいところはどんどん飛ばしていくとれるところをしっかりとっていく、特に大問1の問題はマーク式で取りやすいのでそこはしっかりと点を稼ぐというように1つでも取っていくという意識が重要だ。

いかがだっただろうか?

早稲田理工学部攻略において、英語や数学、化学の内容も確認してもらいたい。以下から全ての内容を確認することができるので、あわせて確認しておこう。

早稲田大学には理工学部を始め、学部問わず多数の合格者を輩出しているため、正しい勉強方法で勉強をしたいと考えている人は受験予定の大学を問わず、慶早進学塾の無料受験相談を活用していただきたい。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

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