驚異的な数学の力を手に入れる!『やさしい理系数学』
2016年11月08日 | 参考書・問題集徹底解析
数学の標準レベルの入試問題の解き方はほぼ分かった。
数学の応用的な部分を学習して数学で点を稼ぎたい。
受験校は数学が難しいが、ある程度の点を取り、優位な立場に立ちたい。
数学が得意なので、他の受験生に数学で差をつけたい。
このように、数学でもっと上のレベルを求めている理系の受験生はかなり多い。
こういう人たちはある程度のレベルの入試問題は解くことができるだろう。
しかし、問題の難易度が一気に上がると、手が出ないくなってしまうことはないだろうか?
ここで、もっと数学ができるようになりたい、差をつけたいと思うかもしれない。
そんな時に必要とされる参考書が『やさしい理系数学』だ。
この問題集はやさしいと言っているが、はっきり言ってとても難しい。
数学を得意教科にしている人でも、最難関大学を狙っている人でも、初見で解ける問題は少ない。
しかし、この問題集がある程度できるようになれば最難関大学、いわゆる旧帝大、医学部医学科の数学の入試問題でほかの受験者と差をつけることができる。
最難関大学、特に理系は数学の出来で合否が決まるといっても過言ではない。
その数学で差をつけることができれば、必ず合格をつかむことができる。
これから『やさしい理系数学』(以下『やさ理』と呼ぶ)の使い方を説明していく。
難しい問題集が故にやさ理を使うことができる人も限られてくる。
ぜひ以下の分を読んで、自分に合っている問題集がどうか判断して使っていってほしい。
もし、やさ理が自分に合っていると感じたならば、以下の文で言っている通り学習していってほしい。
必ず数学の実力が上がることを約束しよう。
やさしい理系数学の構成について
これからやさ理の問題や解答解説などの構成について説明していく。
構成について特別な点はほぼないと思ってよい。
まずは、やさ理とはどんな問題集なのかということを知ろう。
興味を持った人は本屋などに行って実際見てみるのもよいかもしれない。
やさしい理系数学の詳細
以下が、「やさしい理系数学」ことやさ理の詳細情報だ。
著者 | 三ツ矢 和弘 |
価格 | ¥1,361 |
出版日 | 2013/07 |
単行本ページ数 | 135ページ |
出版社 | 河合出版 |
河合出版という、有名な出版社が出しているため、やさ理の詳細については安心してもらって大丈夫だ。
やさしい理系数学の問題数
問題数は
演習問題 130問
である。
思ったより少ないと感じた人も多いのではないだろうか。
1日3問やれば、2ヶ月で終えることができるのだ。
しかし実際にやってみると、どれも結構難しく、思うように進めることができない。
この対処法については、後に説明しよう。
やさしい理系数学の問題構成
数学ⅠAⅡBⅢが50テーマに分かれており、それに付随して例題が付いている。
また、単元の概要もまとめてある。
そして演習問題が何問か付いている。
この演習問題は、計算力・論証力・発想力・数学的センスを磨く問題となっている。いわゆる難しい問題だ。
後にどのような問題が難しいと言われ、他の受験者と差が付くのかも説明しようと思う。
やさしい理系数学の解答・解説
やさしい理系数学で最も充実しているのは、解答・解説である。
標準的な解答が分かりやすく、表や図などを使って見やすく描かれている。
また、解説も分かりやすく充実している。
標準的な解答の他に、別解が多数載っている。
別解が載っているということが最もこの問題集の良いところであると思う。
別解を学ぶことの大切さは後に説明しよう。
やさしい理系数学のメリット
この章ではやさしい理系数学のメリットについて説明する。
メリットは全部で3つある。まずは、この章でやさ理の良さを十分理解していこう。
メリット1
1つ目のメリットとしては、1つのテーマごとにそのテーマの核心的なものを突く例題が付いているということだ。
この例題は標準的なものというよりは、少し工夫されていて、応用的な問題が多い。
しかしこれは、最難関大学で出題される問題を解くには必要な知識であったり、知っておくと便利な事柄が散りばめられている。
あとでやさ理の使い方の章でも説明するが、時間が無い受験生は例題だけやっても十分力をつけることができるのだ。
メリット2
メリットの2つ目としては、厳選された演習問題が載っているということだ。
演習問題は見たことのないような難しい問題が多い。
ここで数学における難しい問題とはどのような問題なのかを説明しておこう。
これを知っていれば、入試の時にどの問題を解けばよいか、判断することができる。
難しい問題には3種類ある。
1つ目は、計算量の多い問題だ。
計算量が多いということは、解き方が分かったとしても、時間がかかり、計算ミスが多くなるということだ。
しかしやり方次第では簡単に計算することもできる。
簡単な方法を思いつかないため、難しいと感じることが多いのだ。
このような問題は他に出題される問題にもよるが、入試の時、簡単に計算する方法が思いつかなくても、必ず計算を最後までやり遂げ、点数をもらいたいものである。
2つ目は求め方を記述するのが難しい問題だ。
やり方や答えは分かるのに求め方をどう記述すればよいのか分からないことを誰もが経験したことがあるだろう。
また、難関大の入試になればなるほど、必ず記述しなければいけない事柄というものが出てくる。
もちろんそれが無かったら、答えがあっていても大幅に減点されたり、0点になる可能性もある。
こういう問題に入試の時に出会ってしまったら、部分点狙いでうまく書いていくしかない。
何かしら書いておけば点がもらえるという戦法だ。
これもできるところまではしっかり解きたい。
記述が難しい問題はもう入試までの演習の中で克服するしかない。
書かなければいけない事象はやさ理の解答の中には必ず入っている。
言い回しや解答の道筋の立て方をしっかり覚えて入試に臨めるようにしていこう。
やさ理を学習すれば、記述力はしっかり身に付けることができる。
3つ目は発想力、数学的センスを問う問題である。
受験生の多くが難しい問題と言われて、思いつくのが発想力、数学的センスを問う問題であろう。
一般的に他の受験生と差が付くのも発想力、数学的センスを問う問題である。
難関大学ほど発想力や数学的センスを問う問題が出やすい。
このような問題は一見、入試の時思いつくかどうかであって、入試の時の運や、数学の才能が関係しているように思われる。
しかし、数学の入試のパターンは限られており、自分が学習してきたものをどう応用するかによって解くことができる。
やさ理を解くことによって、入試のパターンを知ることができ、発想力や数学的センスを鍛えることができる。
以上のような計算力、記述力、発想力、数学的センスを必要とする難しい問題がやさ理の演習問題にはそろっているのだ。
他の問題集より、難しい問題が揃っているということは、ほかの問題集より、長い計算をミスせず行う計算力、記述力、発想力、数学的センスを鍛えることができるということだ。
これらの能力が必要な受験生はぜひやさ理を使ってほしい。
メリット3
3つ目のメリットとしては、解答に別解が多数載っているということだ。
別解が多数載っている参考書は極めて珍しい。
ここでなぜ別解を学習することが大切なのかを説明しておこう。
なぜ正規のやり方がありながら、別解を学習しなければいけないのかと思っている受験生も多くいるだろう。
数学が苦手だったり、嫌いな受験生は特にそう思う人が多いだろう。
別解を学習することで得られる力は、発想力、応用力、1つの問題に対する様々なアプローチの仕方、各分野の理解の深まりなどである。
数学の入試問題において、問題のパターンを覚えるということが大切といわれるが、誰にだって得意不得意な分野がある。
ある問題に対して、自分の得意なパターンにもっていく練習、またはあえて苦手なパターンで解き、それを理解しようと努めることで、各単
に対する理解も深まるし、1つの問題に対するアプローチが多くなる。
また別解を使うことで、入試の時に問題の解くスピードが格段に速くなることもある。
ただ計算して解くと30分かかる問題であっても、ベクトルを使えば10分で解くことのできる立体図形の問題、数列の和を求めるのに15分以
計算しなければいけない問題を、微分を使えば一瞬で求めることができる問題など多くある。
別解を学習することは無駄のように思うかもしれないが、入試問題のことを考えると1番の近道でもある。
別解を学習することの大切さを書いた論文もある。
ぜひやさ理を使って、別解を考え、様々なアプローチを学んでほしい。
別解を学習するにはやさ理が一番である。
やさしい理系数学の注意点・デメリット
やさ理の注意点・デメリットは1つずつある。
ここでしっかり、注意点とデメリットを理解して、うまくやさ理をつかいこなしていこう。
やさしい理系数学の注意点
やさしい理系数学の注意点としては問題が典型的ではないということだ。
つまり見たことのない問題が多く、人によっては何もできないかもしれない。
入試の標準問題をしっかり解くことができる人でも、解けない問題が多いと思う。
しかし、これで自信を失わないでほしい。
やさ理は数学の力(計算力、記述力、発想力、数学的センス)を上げるための問題しか載っていない。
できない問題があって当然なのだ。
全くできなくても自分なりに考え、自らの方法で解答へアプローチすることで、問題の意図を理解し、実力をつけることができる。
受験が近づき、焦ることがあってもポジティブに頑張ってほしい。
やさしい理系数学のデメリット
やさしい理系数学のデメリットとしては問題が難しいということだ。
対象レベルとしては、旧帝大、医学部医学科受験者である。
その中でも、基本が完成しており、標準的な入試問題は完璧に解くことができる人、数学が得意で数学を得点源にしたい人、入試問題がある程度解け、余裕のある人である。
ぜひやさしい理系数学という名に騙されないでほしい。
やさしい理系数学の使い方
ここからはやさ理の使い方について説明していこう。
時間的に余裕のある人ない人で使い方がずいぶん違ってくる。
ぜひ自分にあった使い方を学んでほしい。
ちなみに上のフローチャートは基本的な数学の勉強の仕方である。
これも参考しながら、やさ理を完璧に使いこなせるようになろう。
長期間(入試まで半年以上)の時間がある人の使い方
受験まで長期間ある人はぜひ例題、演習問題ともにすべての問題を繰り返し解いてみてほしい。
ステップごとに詳しく説明していこう。
どんな問題でも時間を取って自分なりの解答を作る
問題の取り組み方としては全く手が動かなくても、1問の問題につき、最低15分は時間を取って考えてほしい。
正規のやり方でも、別解でもよいのでとにかく自分で考え、解答のアプローチを組み立てることが大切なのだ。
この時、求め方の記述は汚くても良いので自分なりに書いてみよう。
必要に応じて、図やグラフなども書くと良い。
また、途中の計算式なども残しておくと、解答を見たときに自分の解答と比べやすい。
答え合わせ、別解の理解
15分経ったり、問題が解けたりしたら、答え合わせをする。
この時に大切なことは、自分の解答とやさ理の解答を見比べることと、別解を読み込むことである。
自分の解答に赤ペンなどで不備のあったところを加えたり、別解を書いてみたりして、理解を深めることが大切だ。
理解するまで何回も繰り返し解く
そして時間が経ってから、不備のあった問題はもう一度解いてみる。
この時、別解も合わせて解いてみるとよい。
入試の時にこの問題が出題されたと思って、解答の道筋を立てながら、解答を書いていこう。
言い回しなどはできるだけ解答・解説に書いてあるように書くのが望ましい。
理解するまで、時間をかけていいので、繰り返し解いていこう。
これを全問題において行うことができれば、確実に他の受験生と差をつける力を得ることができる。
大変だと思うが、やさ理を信じて頑張ってほしい。
入試まで時間のない(入試まで半年以下)人の使い方
入試まで時間のない人でも例題だけはすべてやってほしい。
例題といっても簡単な問題はほとんどない。
入試の基本問題がある程度できる人であっても、見たことのない問題や解くことのできない問題も多いはずだ。
しっかり最低でも15分以上時間をとって考えてみてほしい。
そして解答と自分の作った解答を比べ、どこが足りないかを理解し、理解できるまで繰り返し解いてみてほしい。
まとめ
この記事を読んでいただいた方の中でも自分にやさ理は合わないなと思った人もいるだろう。
しかし数学の入試で点を取るために必要なことは
- 分からない問題に出会ったとしても、すぐに解答・解説を見ずに、自分で考える時間を設け、自分なりに解答へのアプローチを書いてみること
- 別解を考えてみて、問題の様々なアプローチの方法を知ることを意識してみること
- 解説を読んで理解したら、別解も含め、繰り返し解いて、問題に対する理解を定着させること
自分のレベルにあった問題集でも、これができれば、自分の求めるレベルを容易に超えることができるだろう。
やさ理は典型問題がほぼ無く、計算力、記述力、発想力、数学的センスを鍛えるのに特化した問題集となっている。
やさ理を使う人はどんなに分からない問題に出会っても、めげずに取り組んでいってほしい。
最初は手が出なくても、段々と理解していくことで実力は確実に上がっていく。
やさ理を信じて頑張っていってほしい。
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