【東大京大一橋志望】最難関国公立志望者のための早慶併願戦略完全攻略
2025年05月25日 | 一橋大学

普段は慶應義塾大学や早稲田大学の情報を特にお届けさせていただいているが、見ていただけているだろうか?
実際に早慶を第一志望にしている人もいれば、現実には早慶を併願に考えている人も多いのではないだろうか?
かつて私も早慶は併願校として考えていた。
そして東大、京大、一橋、東工大、国立医学部などの最難関国公立大学を第一志望とする受験生にとって、早稲田大学と慶應義塾大学の併願戦略は極めて重要である。
本記事では、国公立志望者が効率的に早慶を併願するための具体的な戦略を、文系・理系に分けて詳しく解説する。
早慶を確実に合格できる状態を作ることで、東大、京大、一橋、東京科学大、国公立医学部など第一志望に安心して挑めるようになるはずだ。しっかり知識を吸収していただきたい。

圧倒的な学力があればいいものの、意外と早慶を軽視して、第一志望だけではなく、早慶も不合格になってしまう人も多いです。
そうならないようにこの記事で万全の準備を施してください。また動画でも丁寧に解説していますので併せてチェックお願いします。
早慶併願の基本的な考え方
国公立志望者が早慶を併願する際に最も重要なのは、以下の3つの条件を満たすことである。
- 受かる可能性が十分にある
- さほど対策の必要性がない
- 進学する可能性がある程度ある
この3つの条件を念頭に置いて併願戦略を立てることで、限られた時間と労力を効率的に活用できる。特に最難関国公立志望者は、早慶に過度な時間を割くことで本命の対策が疎かになることを避けなければならない。

まずはこの3つの条件を完璧にインプットして、その上で次の文章を確認してください。
※この情報は2025年度入試の情報を基にしています。最新の年度の情報を必ず確認するようにしてください。
文系受験生の早慶併願戦略
まずは文系の受験生からだ。
文系は早稲田も慶應も学部が多い。そのため色々なパターンが想定される。
ここで考えたいのが、まず共通テストの得点率がどの程度かである。共通テストの得点率によって併願戦略を決めるのがいいだろう。
順番に確認していこう。
共通テスト得点率による戦略の分岐
文系の国公立志望者が早慶併願を考える際、最も重要な判断材料は共通テスト本番の得点率である。この結果によって、その後の併願戦略が大きく変わる。
共通テスト高得点者(9割超)の戦略
共通テストで9割を超える得点を獲得した場合、早稲田大学の共通テスト利用入試が現実的な選択肢となる。
早稲田大学では以下の学部で共通テスト利用入試を実施している。(共通テスト併用や個別試験があるものを除く。)
- 政治経済学部
- 法学部
- 社会科学部
- 人間科学部
- スポーツ科学部
共通テスト利用入試の出願締切は共通テスト2日目の翌日であるため、共通テストリサーチの結果を待つことはできない。しかし、自己採点で好結果が見込める場合は、多少志望学部系統から外れても出願しておくべきである。
なぜなら、共通テスト利用で合格を獲得できれば、その後の学部個別試験の受験数を大幅に減らすことができるからである。また、費用も学部個別試験の半額程度で済むため、コストパフォーマンスも高い。
共通テスト高得点者の場合、その後は2〜3学部程度の受験で十分である。具体的な選択肢は以下の通りである。
文学部系統志望
- 早稲田大学文化構想学部
- 早稲田大学文学部
- 慶應義塾大学文学部
法学部系統志望
- 早稲田大学法学部
- 慶應義塾大学法学部
経済学部系統志望
- 慶應義塾大学経済学部A方式・B方式
- 慶應義塾大学商学部A方式
- 早稲田大学政治経済学部
- 早稲田大学商学部
- 早稲田大学社会科学部(幅広い志向の場合)
特に共通テストで好結果を出し、かつ学部系統にこだわりがない場合は、共通テストが絡む早稲田の学部個別試験を優先すべきである。例えば政治経済学部や社会科学部では、共通テストの得点が持ち点として有利に働くためである。
共通テストと2次力に自信がある受験生の戦略
東大や京大の模試で良好な判定を獲得している受験生の場合、いわば「やりたい放題」の状況である。このレベルの受験生は、早慶の看板学部を中心に狙うのが最も効率的である。
具体的には、以下の4学部から2〜3個を選択することを推奨する。
- 慶應義塾大学経済学部
- 慶應義塾大学法学部
- 早稲田大学政治経済学部
- 早稲田大学法学部
東大志望者の多くはこのような受験パターンを採用している。十分な実力があれば、特別な対策をせずとも合格を狙える学部を選択することで、国公立対策に集中できる。
共通テスト利用が厳しい場合の戦略
共通テストの結果が芳しくない場合でも、早稲田大学には共通テストと個別試験を組み合わせた方式がある。政治経済学部、社会科学部、国際教養学部、人間科学部、スポーツ科学部がこれに該当する。
5教科全体では不十分でも、特定科目の選択で有利になる可能性があるため、各学部の配点を詳しく検討すべきである。特に国公立志望者は特定科目で高い実力を持つケースが多いため、この方式で大きなアドバンテージを得られることがある。
ただし、人間科学部やスポーツ科学部については、そもそも進学する意思がない場合は受験を避けるべきである。前述の3つの条件のうち「進学する可能性がある程度ある」を満たさないためである。
総合問題への対応が困難な場合
政治経済学部や社会科学部の総合問題に対応が困難と判断した場合、また前述の共通テストの得点率が悪い場合は、慶應義塾大学に重点を移すことを強く推奨する。
慶應義塾大学は国公立志望者にとって最小限の対策で合格しやすい大学である。特に以下の学部は非常に対応しやすい。
- 経済学部A方式・B方式
- 商学部A方式
- 文学部
共通テストの結果が不十分で、かつ2次力もそれほど高くない場合、現実的に早慶への進学可能性が高まる。そのような状況では、確実に早慶の1〜2学部を抑えられる戦略を構築することが最優先である。
具体的には、最も志望する学部系統の受験校を決定した後、現実的に合格しやすい学部を1〜2個追加するのが効果的である。
国公立併願者が避けるべき学部
慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部(SFC)
SFCは小論文が配点の半分を占めるため、やることが山積している国公立志望者には推奨できない。小論文対策に割く時間を考慮すると、コストパフォーマンスが悪い。
注意が必要な学部
避けるべきとまでは言わないが、注意すべき学部も存在する。
慶應義塾大学法学部
2025年度から小論文という名称に変更されたが、配点は低くても相当な難易度である。また、英語・社会の知識レベルがかなり高いため、早稲田大学法学部の方が対応しやすい場合が多い。

慶法は2025年度入試から小論文や地歴で大幅に傾向が変わっています。受験予定の人はこちらの記事を必ずチェックしてください。
早稲田大学商学部
文系で数学が得意と考えて受験し、数学で失敗するケースが散見される。安定して高得点を取れる自信がない限り、リスクが高い。必ず過去問を時間を測って複数セット解いておくべきである。

早稲田商学部の数学は非常に難しいです。受験予定の方はこちらの記事をチェックしてください。
学力レベル別の注意点
東大・京大・一橋志望でも、2次力が十分でない場合や、阪大・名大・その他旧帝大志望で、学習レベルが国公立よりも早慶の方が下回る場合は、対策の必要度合いが大幅に変わる。
東大・京大・一橋で現実的に合格可能性が高い受験生は、過去問を数セット解く程度で対応できるが、そうでない場合は秋頃に過去問を解いて、早慶にどの程度の対策が必要かを慎重に検討する必要がある。
実際の指導経験では、阪大や名大志望で早慶に合格した受験生は、阪大・名大にも余裕で合格し、むしろ共通テスト後の直前期は早慶の過去問により多くの時間を割いていたケースが多い。国公立に余裕がない状況で早慶まで手を出して共倒れになることは絶対に避けなければならない。

学部にもよりますが、東大京大一橋以外となると、そもそも早慶の方が問題レベルが上になります。そのため併願として機能するのが難しくなります。むしろ早慶対策の方が必要になりますので、その点を踏まえてどのように受験するのかを考えるべきです。
理系受験生の早慶併願戦略
次に理系の受験生に関してだ。
理系受験生の早慶併願は、進学希望により大きく2つのパターンに分かれる。
理系学部進学のみを考える場合
理系学部のみを志望する場合の併願戦略は文系よりもシンプルである。対象となる学部は以下に限定される。
慶應義塾大学
- 医学部
- 薬学部
- 理工学部
早稲田大学
- 先進理工学部
- 創造理工学部
- 基幹理工学部
- 教育学部(理系)
- 人間科学部(理系)
早稲田大学の理工学部については、3つのうち1つのみの受験となる。
基本的な戦略は、自分の志望学部系統のみを受験することである。医学部志望者は医学部を、理工学部志望者は理工学部を中心に据える。
ただし、医学部志望者が保険として慶應義塾大学理工学部や経済学部を受験するケースや、理工学部志望者が薬学部を視野に入れるケースもある。これらの判断は、国公立重視か確実性重視かによって決まるだろう。
理系受験生が文系学部を併願する場合
理系ではあるが、文系学部を併願するというケースもあるだっろう。
理系受験生が文系学部を併願する背景には、私立理系学部の選択肢の少なさがある。早慶の理系学部を外すと、次の選択肢は東京理科大学やMARCHレベルとなり、大きな差が生じる。また、国公立の後期入試も減少傾向にあるため、早慶文系学部が魅力的な選択肢として浮上する。
特に現役生に多いのが、理科の学習が追いついていないが英語・数学は十分なレベルに達しているケースである。このような受験生には、理系学部よりも文系学部の方が現実的である。
実際の例として、慶應義塾大学経済学部A方式のクラス25人のうち、外部出身者が15人弱、そのうち5人程度が理系出身であったという実績がある。これは決して珍しいことではない。

私は慶應経済出身ですが、理系出身の人も多かったです。上記のような理由で受験した人も多かったということでしょうね。
理系受験生におすすめの文系学部
理系受験生が文系学部を併願する場合の選択肢は以下の通りである。
- 慶應義塾大学経済学部A方式
- 慶應義塾大学商学部A方式
- 早稲田大学政治経済学部
- 早稲田大学商学部
- 早稲田大学社会科学部
この中で最も推奨されるのは慶應義塾大学経済学部A方式である。
慶應義塾大学経済学部A方式が理系受験生に最適な理由
- 受験科目が英語・数学・小論文で、小論文の配点が小さい(27年度以降は小論文も廃止される。)
- 理科が不要で、理科の学習が追いついていない受験生に最適
- 入学後も数学を多用するため、理系的思考が活かせる
- 対策の負担が最小限で済む
理科の学習が遅れているが英語・数学が得意な受験生にとって、これ以上に適した学部はない。

慶應経済は27年度入試から小論文も廃止され、A方式は英語と数学だけになります。これは理系の人からしたらかなり大きいですよね。
動画にて慶應経済の最新の情報をまとめてありますので、そちらもご確認ください。
早稲田大学商学部の特徴
早稲田大学商学部は数学の難易度が非常に高いことで知られている。平均点が60点満点で一桁になる年もあるほどで、数学に絶対的な自信を持つ受験生なら、英語・国語のレベルがそれほど高くなくても文系受験生を圧倒できる可能性がある。
東大数学で9割超の得点を取るレベルの受験生でも、早稲田商学部の数学だけは文系の中でレベルが違いすぎると評価するほどである。

理系で数学にかなり自信ある人は早稲田商学部で無双できるでしょうね。動画でも解説してあるので、そちらも参考にしてもらえたらと思います。
その他の学部の評価
早稲田大学政治経済学部 共通テストが必要で国語が必須、さらに総合問題もあるため、理系や数学が得意な受験生の優位性があまりない。
そのため文系受験生同様、共通テストで高得点を獲得した場合の選択肢程度に考えるのが適切である。
慶應義塾大学商学部A方式
地理を共通テストで使用している場合は選択肢となる。知識を最後に整理するだけで受験可能であり、それほど労力はかからない。実際に名古屋大学理系に進学予定で、慶應義塾大学経済学部は不合格だったが商学部は合格したという事例もある。
ただし、地理を受験科目として使っていない場合は現実的ではない。
慶應義塾大学商学部A方式は、東大・京大レベルまで学力が達していないが、理工学部や経済学部は五分五分という受験生には特におすすめである。受かりやすさという観点では非常に有効な選択肢である。

社会さえなんとかなれば慶商A方式おすすめですね。
理系受験生が文系学部併願で注意すべきポイント
理系受験生が文系学部を併願する際の最大の注意点は、入学後のミスマッチである。元々理系を志望していた受験生が文系学部に進学した場合、学習内容や将来の方向性に違和感を覚え、仮面浪人や再受験を考えるケースが少なくない。
慶應義塾大学経済学部でも、仮面浪人を考える学生は一定数存在する。東大文系への仮面浪人なら理解できるが、学部の違いによる仮面浪人もあるため、受かりやすさだけでなく、自分の学問への興味や将来のビジョンを十分に考慮して併願を決めるべきである。

あくまでも受かりやすさという観点での議論なので、そもそも文系学部進学がありえない場合にはここの議論は無視してください。
早慶併願における共通の注意点
早慶併願で気をつけるべき点をまとめておいたのでそちらも確認していただきたい。
過去問演習の重要性
どのレベルの受験生であっても、早慶を甘く見ることは禁物である。東大・京大・一橋志望であっても、過去問を解かずに受験するのは危険である。
特に以下の点に注意が必要である。
- 出題形式の特殊性への対応
- 時間配分の最適化
- 各学部特有の傾向の把握
最低でも過去問を数セット、時間を測って解いておくことが必要である。
併願校選択の優先順位
併願校を選択する際の優先順位は以下の通りである。
- 志望学部系統との適合性
- 合格可能性の高さ
- 対策の負担の軽さ
- 進学意欲の程度
この4つの要素を総合的に判断して、最適な併願戦略を構築することが重要である。
出願戦略のタイミング
早慶の出願は、共通テストの結果を踏まえて最終調整を行う。共通テスト利用入試の出願締切が早いため、事前に綿密な計画を立てておく必要がある。
また、学部個別試験の日程も考慮し、体力的・精神的負担を最小限に抑える日程調整も重要である。
学部別の対策効率と合格可能性
効率的な学部の特徴
国公立志望者にとって効率的な併願学部の特徴は以下の通りである。
- 国公立の学習内容と重複が多い
- 特殊な対策が不要
- 配点が国公立志望者に有利
- 出題レベルが適切
これらの条件を満たす学部を中心に併願戦略を組み立てることで、限られた時間を有効活用できる。
各学部の対策効率ランキング
これらを踏まえてあくまでも参考程度にはなるが、国公立との併願がしやすい順に並べておいた。
文系
- 慶應義塾大学経済学部A方式・B方式
- 慶應義塾大学商学部A方式
- 慶應義塾大学文学部
- 早稲田大学政治経済学部(共通テスト高得点者)
- 早稲田大学法学部
理系
- 各志望系統の理系学部
- 慶應義塾大学経済学部A方式(文系併願の場合)
- 早稲田大学商学部(数学特化の場合)
受験スケジュールの最適化
最後にスケジュールについても確認しよう。
併願受験の日程調整
早慶併願においては、受験日程の調整が極めて重要である。以下の点を考慮して日程を組む必要がある。
- 第一志望校との日程重複回避
- 連続受験による疲労の軽減
- 移動時間の最小化
- 宿泊の必要性の検討
理想的な受験パターン
最も効率的な受験パターンは、2〜3学部に絞り込み、それぞれに十分な準備時間を確保することである。多数の学部を受験することで表面的な安心感は得られるが、対策が分散し、結果的に合格可能性を下げるリスクがある。

あくまでも第一志望優先なので受け過ぎはどうかと思います。その点でも共通テストを有効活用できそうなら有効活用し、できないなら慶應と早稲田の共通テストを使わない学部の中である程度数を絞っての受験になるかなと思います。
まとめ:早慶併願成功の鍵
最難関国公立志望者の早慶併願において最も重要なのは、**「受かる可能性が十分にあり、さほど対策の必要性がなく、進学する可能性がある程度ある」**という3つの条件を満たす学部を選択することである。
文系受験生は共通テストの得点率を基準に戦略を分岐し、理系受験生は進学希望(理系学部のみか文系学部も含むか)を明確にした上で併願校を決定する必要がある。
いずれの場合も、早慶を過度に軽視することなく、適切な過去問演習を行い、自分の実力と志望に最も適した併願戦略を構築することが成功への鍵となる。国公立が第一志望である以上、早慶対策に時間をかけすぎることなく、効率的に合格を勝ち取る戦略的思考が不可欠である。
最終的に重要なのは、早慶併願が国公立合格への道筋を支える保険として機能することである。適切な併願戦略により、受験生は安心して第一志望校の対策に集中できる環境を整えることができるのである。

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