これ1冊で難関校へ!「ハイレベル理系数学」とその使い方

数学の勉強が進んでくると、大抵の問題集では物足りなくなってくる。
特に難関校受験者は、受験学年になると難易度の高い問題演習をしたくなることだろう。
難関校入試レベルの問題のみ収録されている問題集というのは少ない。
過去問演習とは別に何をやったらよいのか、特に理系の受験生は困ることとなる。
そういう受験生を救ってくれるのが、「ハイレベル理解数学」、通称「ハイ理」だ。

ハイ理は理系の難関校受験生を対象とした問題集で、難しめの問題が取り揃えられている。

今回は、そんなハイ理の内容・使い方を紹介していく。
現状の数学の勉強が物足りなく感じてもっと上を目指したいという人は是非この記事を読んで、「ハイレベル理系数学」でさらなる受験数学の高みを目指そう!

ハイ理の概要

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文字通り理系の難関校受験者を対象とした問題集だ。
まずは、ハイ理がどういう参考書なのか知っておこう。

予備知識

ハイ理は、河合出版から発売されている参考書だ。
難関大入試の合否を分ける良問200題を厳選し、まとめたものである。
価格は税込1,425円。問題数の豊富さ・内容の難しさを考えるとお手頃といえる。

構成

200問は、例題50問と練習問題150問に分かれている。
いくつかの単元に分かれており、各章の初めに例題が数問あったのちに練習問題が並んでいる、という構成だ。

ハイ理の思想

文字通り、ハイ理は理系大学受験生の中でもハイレベルな層を対象としている。
それも、数学が得意で、大きな得点源にすることを狙っている受験生だ。
したがって、内容に妥協・遠慮がなく、端的に言うと難しい参考書になっている。
難関大入試を突破するには、計算力だけでは足りない。
ノーヒントの状態からいかにして解法を見出すかと言う発想力も重要だ。
また、自分の予想を論理的に、抜け目なく証明する力も要求される。
実際、河合出版の商品紹介ページでは次のように述べられている。

  • 難関大の頻出問題を確実に解く学力を、短期間に効率よく習得できます。
  • 理系ハイレベル受験生必須かつ重要問題を50の例題で紹介。さらに計算力・論証力・発想力・数学的センスを磨く演習問題を150題収録。
  • 標準的解法の他に、多くの種類の別解詳しい解説を示しました。

http://www.kawai-publishing.jp/book/b-01/index.php?sesIsbn=978-4-7772-1364-1

二点目に着目すると、上で述べたことがハイ理の狙いであることが見てえくる。
難関大入試を突破するために必要な数学力をつけるというのが根底にある考え方だ。

ハイ理のメリット

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ハイ理は現在3訂版(新課程版)まで出ており、長期に亘って人気を博す参考書だ。
まずは、そんなハイ理のメリットを探っていこう。

難関大に的を絞った問題チョイス

ハイレベルな問題を収録している参考書自体は少なくない。
しかし大抵の場合、最初のほうの問題は簡単で、あとになるにつれ次第に難しくなっていくというパターンである。
そういう形式の方が、最初でつまづく可能性が低いと言う意味では良心的である。
ただ、難関校を志望している受験生にとっては、そういう展開がありがた迷惑であることも多い。
最初のほうの簡単な問題のせいで、本当に解きたかった難し目の問題が少なくなってしまうのだ。
ハイ理はそうではない。
例題こそあるものの、その例題も高難度なものとなっている。
また、演習問題も下手なレベル分けを施しておらず、良い意味で「配慮」がなされていない。
考え方によって良くも悪くも捉えられるが、難関大の受験生にとっては価値ある構成になっているのだ。

詳しい解説

問題集は、問題数が置ければ多いほど、一問一問の解説が雑になってしまうものだ。
問題集によっては、証明問題では略証を示すのみで終わっていることもある。
センター試験のみでしか数学を使わない、という生徒であればそれでいいかもしれないが、難関校入試となるとそうはいかない。
たとえば証明問題でも、着実に手順を踏んだ正確な記述が求められる。
ハイ理は、その点妥協をしない。
模範解答として期待される内容はもちろん確保されているし、一般的な問題集以上に丁寧な解説が施されている。
難問であればあるほど、解説は丁寧な方が良いに決まっている。
問題演習をしていて解けないものがあったとしても、解説をじっくり読めばきっと理解できるはずだ。
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解法のポイントを1行で説明

ハイ理では、解説の最初に大まかなアプローチを一行でコメントしてある。
これが地味ながら見逃せない長所だ。
難しい問題の解説を読むことを考えよう。
ある程度学力が付いていれば、解説を読むだけできっと内容は理解できるはずだ。
しかし、何段階も手順を踏んで解かなければならない長い問題だと問題が起こる。
それは、一行一行の意味はわかるが、全体として何をやってきたのか不明になってしまうことだ。
受験生が解説を読むときは、一行一行という細かいスケールでの論理展開・式変形の理解に追われてしまう。
そういうミクロな理解に傾倒していると、解説を読み通した時に「あれ、結局どうやって解いたんだ?」と疑問に思ってしまう。
マクロな解法、つまり問題へのアプローチの仕方に目が行かなくなってしまうのだ。
ハイ理に付いている一行コメントは、そのような事態を防いでくれる。
「こういう方針で解いていきます。」というのを明示してあるので、それを意識して解説を読んでいくことで、マクロな解法を見失わずに理解していくことができる。
たった一行の内容だが、見た目以上に役立っているのだ。

豊富な別解

ハイ理特有の長所として、別解が豊富に載っていることがある。
普通の参考書には、別解がたくさん載っているものは少ない。
正直なところ、解法は最低1つ書いておけば問題ないからである。
ただ、別解が少ないというのは、それだけ受験生を狭い発想に縛り付けているとも言えるのだ。
もちろん、「この解法が一番明快ですよ!」というのは存在するだろうし、それさえ受験生に伝えれば参考書としての最低限の役割は果たされているのかもしれない。
だが、その問題で登場した別解が、他の問題では一番わかりやすい解法になる可能性だってあるはずだ。
「こういうパターンの問題はこう解くのが良い。」という個別のテクニックを身につけること自体は否定しないが、それだと初見の問題に対応できず、困惑することになる。
難関大入試ともなれば初見の問題や幾つかの分野を複合した問題も登場するわけだから、どんな問題にも対応できるような柔軟性が要求されているのだ。
日頃から別解をたくさん学んでおけば、未知の問題を目にした時でも様々な発想が湧いてくる。
そうすれば、今まで扱ったことのない問題であっても解法を発見できるはずだ。
問題を解けたからといって満足せずに、自分が解いたものとは異なる解法が載っていたらそれにも目を通す価値がある。
ハイ理に載っている豊富な別解は、受験生の豊かな発想力を育ててくれるはずだ。

ハイ理のデメリット・注意点

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難関校向けの参考書としてたいへん丁寧に作り込まれているハイ理だが、幾つかデメリット等も存在する。
内容の質が高いからこそ、扱いに際して気をつけるべき点があるのだ。

「易しい」問題がない

タイトルの通り、そして先述の通り、ハイ理は理系受験生向けのハイレベルな問題を取り揃えている。
ただしそれは、裏を返せば「平易な問題が無い」ということでもあるのだ。
数学の参考書の多くは、最初に簡単な問題があって、そこから少しずつ応用的な問題に持っていく、という形式である。
したがって、最初の方は頑張れば解けるような問題が多い。
しかしハイ理は必ずしもそうではない。
もちろん難易度の傾斜は少しはあるが、はじめの例題からそれなりの難易度の問題が登場する。
そのため、十分な実力が備わっていない状態でハイ理に取り組もうとしても、正直なところ歯が立たない。
むしろ全然解けないのでやる気を削がれて終わってしまうだろう。
学校の定期試験や全国模試レベルの問題を解くのに苦労を感じているのであれば、ハイ理に手をつけることは正直おすすめできない。
一般的な問題集の問題をスラスラ解けるレベルになってから取り組むべき教材である。
そういう意味で、人を選んでしまう参考書といえるだろう。
これはハイ理のコンセプトにどうしても伴ってしまうデメリットだ。

細かい式変形が省略されている

難易度の高い問題集で肝要となるのは、問題に対してどのようにアプローチするかである。
複雑でどこから手をつけたら良いのかわからない問題をどのように攻略していくのかが、難関大受験生にとって必要なものだ。
ハイ理も例外ではなく、「解法」、「アプローチ」に焦点が当てられている。
しかし、裏を返せばこれは欠点になる。
つまり、解法以外のところ、たとえば細かい式変形などは省略されていることが多いのだ。
具体的な値を代入して計算するところや、部分積分をしているところなど、ただの計算をする箇所はさほど丁寧ではなく、簡潔に記されているのみだ。
紙幅の都合上仕方のないことなのかもしれないが、読者からすると「なぜこう変形できるのか?」と思ってしまう箇所がある。
解法そのものの解説が丁寧だからこそ、こうした計算部分の「行間の広さ」という欠点が生じてしまている。
これも忘れてはならないデメリットだ。

短時間で扱えない

ハイ理は難関大入試向きの問題を揃えているというのは幾度も述べてきた通りだ。
したがって、1問1問にかかる時間が必然的に長くなってしまう。
大学入試の数学というと、大問1つにつき普通は数十分かかってしまう。
数問解くだけなら大したことはないだろうが、ハイ理には計200問も収録されている。
この全てを解き切るとなると、並大抵の時間では達成できないのは想像に難くないだろう。
かといって焦って雑にやってしまうとそれこそ学習効果が得られない。
このように、扱う上でどうしても多くの時間を要するというのがハイ理のもう一つのデメリットだ。
通常の数学問題集と異なり、どうしても1つ1つがヘビーになってしまっている。

ハイ理の効率的な使用法

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ここまで、ハイ理の良いところ、悪いところを見てきた。
サクッと取り組めるライトな問題集ではないため、扱う上での注意点は多い。
しかし内容は一級品なので、正しく使えばあなたの学力向上に必ず貢献するはずだ。
いよいよ、ここでは「ハイレベル理系数学」をつかった効率的な勉強法を紹介する
自分には合いそうだと思った人はここに書かれた勉強法を守ってハイレベル理系数学」を使いこなしていこう。

前提として意識すべきこと2つ

具体的な使用法はあとで説明するが、その前に意識しておかねばならないことが2つある。
1つ目は、ハイ理じっくり、時間をかけて解いていかなければ意味がないということだ。
問題の質および難易度が高いのはいうまでもない。
ハイ理に収録されている問題数がかなり多いのは事実だが、たくさんの問題を消化することばかり考えてしまい、一問一問にかける時間が少なくなってしまうのは、正直なところほとんど意味がない。
難関大入試レベルの問題をそんなにあっさり勉強したところで、高い数学力は身につかないからだ。
大学入試本番ですら。一問には数十分もの時間をかけて取り組むものである。
したがって、日頃の勉強ではそれ以上の時間をかけてゆっくり解くことが期待される。
これが1つ目のポイントだ。
2つ目は、少し考えてわからなかった場合でも、粘り強く考えるということだ。
中堅校レベルの入試問題であればスラスラ筆が進むだろうが、難関校だとそうはいかない。
答案を書く時間よりも、解法に悩んでいる時間の方が多くなるはずである。
したがって、ぱっと見で分からないからといってすぐに諦めて解説を読んでしまうというのは実力養成に結びつかない。
受験勉強の時間に限りがあるのは重々承知のうえで、それでもハイ理をやる時は粘り強く考える癖をつけてほしい。
実際の入試でも、その忍耐力が結果に結びつくものである。
これら2点を肝に命じた上で、以下の使用法を読んでいってほしい。

弱点の補強に

先述の通り、ハイ理の問題はどれもヘビーで、全てをこなすのは大変だ。
それを回避するために、弱点の補強に用いるという使い方が考えられる。
センター試験レベルならどの分野でも大丈夫だが、二次試験になるとちょっと…というような苦手分野は、誰にでもあることだろう。
たとえばセンター試験の確率の問題は余裕だけど、二次試験で確率漸化式のように合わせ技で来られると厳しい、という受験生は多いのではないだろうか。
そのように苦手な分野がある場合、それを集中治療するためにハイ理を使うというのは効率のよい使用法だ。
得意分野は無理に解かなくて良いのだから、理にかなっている。
模試の前、あるいは本番直前になったら、弱点を少しでも補強するためにハイ理を使ってみてはどうだろうか。
具体的には、まず志望大学の過去問を数年分解いてみる。
そうすることで、難関大入試レベルでの苦手分野というのが見えてくるはずだ。
そのあと、ハイ理を使って該当分野の「治療」をする。
良質な問題にいくつも触れていれば、自然と力がついてくるだろう。
先ほど述べたようにすぐに解説を見るのはナンセンスだが、じっくり考えて、それでも分からなかったら解説を読めば良い。
ハイ理の丁寧な解説は、あなたを必ず理解に導いてくれるだろう。

長期休暇でのトレーニング教材に

問題数が多いハイ理は、平日(授業期間)には扱いにくいかもしれない。
しかし逆に言えば、長期休暇(夏休み、冬休み)であれば格好の題材になるだろう。
勉強法は簡単で、毎日2,3問ずつ解き進めていくだけだ。
これでも時間がかかってしまうので、平日はなかなか実現できない。
良質な演習問題を毎日こなせるのは長期休暇くらいなので、大変ではあるが我慢して毎日勉強してみよう。
継続して勉強すると、根気強く考える力も備わる。
数日で結果が出る類のものではないが、「継続は力なり」。
後々必ず大きな力になるのだ。

入試直前の演習教材として

入試直前は、本番同様のレベルの問題を解きたくなるはずだ。
そういう時にもハイ理は役に立つ。
過去問題集をやっても良いが、1年分一気にやるのは時間がかかるし何より負担が大きい。
1,2問だけとりあえず演習したい、と思う受験生は多いはずだ。
そういう時、ハイ理からランダムで問題を選んで解いてみよう。
演習の題材として適しているし、実力チェックにもなるに違いない。
入試直前期は、時間を設定して解いてみるのもいいかもしれない。
たとえば、「2問選んで1時間以内に解いてみよう!」といった感じである。
じっくり考えるのは大切だが、直前期は時間配分も気になるところだろう。
自分で適当だと思う時間を設定して、本番を意識して演習して見るのだ。
その際、もちろん解答はノートに書きなぐるだけでは不十分だ。
解答用紙に答案を書くつもりで、考え方や途中式も丁寧に書くよう努めたほうが良い。
とにかく、本番を意識して、ダラダラ解かないようにするのが吉だ。
上に挙げた使用法のようにとにかくじっくり取り組んでみるのも悪くないが、入試が近づいてきたらこれらのことも意識できると、実践力が身につくことだろう。

まとめ

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ハイ理の概要や、メリット・デメリット、それに使用法などを紹介した。
繰り返しになるが、ハイ理は難関大受験生にとって格好の教材となることだろう。
また、解説が丁寧なので必ず理解につながる仕組みになっている。
しかし、その質の高さゆえに、雑な扱いをすると学習効果は大きく減ってしまう。
ひどい場合は、自信を失くしただけで終わってしまう可能性もある。
したがって、ハイ理は中堅校入試を突破できる程度の学力を前提として、心して取り組む必要があることに注意しよう。
もっとも、真摯に、集中して解いていけば必ずあなたの数

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