慶早進学塾

仮面浪人にて早稲田合格!現役明治政経進学するも諦めきれず早稲田受験

2021年04月26日 | 合格体験記

慶早進学塾オンラインコースご案内

今年はこれまでに比べて仮面浪人する学生が多かったのではないのだろうか。

コロナ禍となった2020年は、オンラインでの講義がほとんどとなり、多くの学生が思い描いていたキャンパスライフとはかけ離れた生活を強いられた学生も少なくないはずだ。

今年、岐阜校に通ってくれた山内くんも例外ではなかった。

現役で明治大学政治経済学部に進学するも、思ったような大学生活が送れず、

自宅で過ごす日々が積み重なるにつれて、現役時代届かなかった早稲田大学へ進みたいという気持ちが大きくなっていったのだ。

出会い

彼が仮面浪人を決めたのは、8月だった。

一般的に考えると、浪人生活を開始する時期としては遅いかもしれない。

ただ彼の場合は、入学してから大学生活をある程度過ごしてみて、やっぱり諦められない!!という気持ちに至り、再受験を決意したのだ。

そこで元から岐阜が地元だったこともあり、慶早進学塾に入塾することが決まった。

現役で明治大学に合格している十分な実力はあったが、やはり半年間のブランクは大きく、基礎事項からの勉強を再度丁寧に復習していくことが求められた。

彼の受験科目は、「英語」「国語」「日本史」の3科目になる。

英単語、英文法、古文単語の基礎的な暗記ものから、丁寧におさらいしていくという地道な勉強を重ねるということから仮面浪人がスタートした。

入塾初期

現役時代にしっかりと勉強していたこともあって、知識系の進みは非常に良好であった。

特に英単語、古文単語のような暗記事項については、反復を繰り返していくことで一度覚えていた知識が蘇っていく様子であった。

また、現役時代自身の勉強を積み重ねていたものの、新たな慶早進学塾での勉強方法にも非常に柔軟で、慶早進学塾式の『高速反復』を実践することができていた。

彼自身の学力はもちろんだが、この素直さも彼の仮面浪人での成功に大きく貢献したと思う。

実際、古文単語を学習するのに、通常見出し語(大学受験ではおおよそ340語程度)を学習生徒がほとんどだと思うが、山内くんの場合は、塾で指示していた参考書の目次まで全て覚え切る(目次の単語で語彙は700近くにまで到達する)ことをこなしてくれて、古典の得点安定に大きく貢献した。

ただ、本人のなかでかなり「焦り」があったようで、その葛藤が大きな課題となっていく。

基礎事項はしっかりとやらなくてはいけないと思う反面、同じ志望校を目指す周りの生徒との参考書の進みに差がある

このギャップに大きく苦しむことになる。

入塾中期

10月から11月ごろ、慶早進学塾では進みの早い子から随時、共通テスト演習や実際の志望校の過去問に入っていく生徒も多くいる。

その中で山内くんは、夏から勉強を再開したこともあって、問題演習というよりかは参考書での学習を続けていた。

例えば日本史ではまだ通史の途中であり、その内容を押さえていくことが最優先事項であった。

入塾初期の項目でも述べたように、現役時代も明治大学に合格できるだけの学力があったため、勉強の進み自体は悪くなかったし、それ相応の学力がついていた。

しかし、彼の課題は、学力そのものにあるというわけではなかった。

現状自分のしなくてはいけないところがわかってはいるものの、それを周りと比べてしまって、今の自分のことに集中することができていないとところだった。

その課題が浮き彫りになった出来事がある。

慶早進学塾では、1週間に1度、少人数制指導の時間を設けている。その時間では1週間分の宿題の出来を小テストを通じて、確認していく時間だ。

テスト結果だけでなく、宿題の範囲における重要事項や、その週の勉強時間やその中身などが正しくなされているのかを確認していく非常に重要な時間となる。

彼は、その少人数制指導の時間を仮病でサボってしまうということがあった・・・(笑)

(今思えば、充分、笑い話で済ませられることだが、、、笑)

その理由が、同じ志望校を持つ周りの人に対して自分の進みが気になってしまうということや、小テストで出来が悪かったらどうしようという不安から、塾にくるのが億劫になってしまったというものだった。

こんなときこそ、慶早進学塾の心理学的合格法の本領発揮である。

彼の場合は、他人と比べて自分のやるべきことに取り組めなくなってしまっていたり、結果がでることを恐れてその結果に対して、素直に向き合えなくなってしまっていた。

彼に伝え続けた内容は極めてシンプルであり、おおよそこの2点である。

  • ・自分のコントロールできない内容については考えない。
  • ・その代わり、自分のコントロールできる課題(今自分がするべき勉強の内容)にのみ集中していく

非常に単純な内容である。

1点目の、「自分のコントロールできない内容」というのは、

  • ・他人の成績
  • ・自分の試験結果

などである。

これらをコントロールすることはできない

自分の結果については、その良し悪しを改善していくことはできるが、結果自体を自分でコントロールすることはできないのである。

2点目の「自分のコントロールできる課題にのみ集中する」というのは、

未来に対する不安は、今の自分を改善していくことでしか解決できないため、コントロールすることのできる「今の自分」のやれることにのみ取り組んでいく、というものである。

これらを伝え続け、その都度何が大切であるのかを指導していった結果、周りや現状の自分の成績に囚われずに、日々やるべきことをこなしていくことができた。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

心理学合格法について知りたい方はこちらをご覧ください!

現代文の圧倒的成長

彼の早稲田合格を語る上で、非常に重要になってくるのが、現代文である。

現役時代は現代文の勉強に時間を割くことがあまりできず、過去問を解いていくくらいしかできなかった、と合格体験記の動画でも語ってくれている。

事実、現役生にはあまり時間がなく、現代文の勉強を疎かにしてしまうということはよくある話である。

(この記事の執筆者の岐阜校舎長:鴨井渉太も現役時代、現代文に勉強時間を割くことがほとんどできなかった)

そこで、浪人での時間では現代文の勉強にもしっかりと注力した。

彼が取り組んだ教材はこちらだ。

  • ・船口の最強の現代文
  • ・キーワード読解
  • ・読解の基礎講義

これらの参考書を活用して、学習を進めた。

とくに読解の基礎講義では添削を通じて、みっちりと学習を深めていった

最初の方の解答は、本当に酷いものであった(笑)

解答用紙が、修正の真っ赤で染まっていた。

しかし、数をこなしその都度しっかり復習と解説を繰り返していった結果、

参考書の後半の問題では、非常に素晴らしい解答を作ることができており、確実に根拠を抑えて、読解できていることが明らかであった。

その頃に彼が言っていたのが、

「マークの問題では、選択肢を読む前に、大方自分の中で答えを作ることができるようになっていった。

自分で抑えた根拠を基に、選択肢を吟味することで間違えることがほとんどなくなった。」

まさにこれこそが指導していた内容であり、現代文の問題を解く上での要といっていいだろう。

その後、過去問の得点率でも現代文は9割、悪くても8割を推移して、それが武器となって受験本番に臨むことができただろう。

入試本番

彼は、入試直前まで、朝から夜になるまで塾にいて勉強を続けていた。

本番が近づくにつれて、緊張感も高まっていき、そわそわすると言っていたが、勉強する手を休めることはなかった。

先に述べた現代文をはじめとして、勉強自体はかなり順調に進んでいた。

実際に、慶應大学文学部の過去問演習では、小論文も含めて、非常によい出来に仕上げることができていて、かなり合格が有力なのではないかと思っていたほどである。

しかし、本番当日はそう簡単にはいかなかった

これまでも不安視していたメンタル面で、大きな苦難に出くわすことになる。

非常に問題と相性がよく、仕上がり具合のよかった慶應大学文学部の試験に行く途中の電車で、精神的な面からくる腹痛に襲われてしまったのだ。

試験前の腹痛ほど恐ろしいものはない。

「治るのだろうか」「このままだと試験に集中できるのか」「トイレは間に合うか」など

不安事項が頭に浮かんでは、消えて、浮かんでは、消えて、の繰り返しだっただろう。

彼の場合は、そのまま試験に臨まなくてはいけなくなってしまい、英語の試験では一度離席をしてしまい、いたって冷静な状態で試験を受けることはできなかった。

そして、慶應大学文学部は不合格となってしまったのだ。

しかし、彼はそのことで、沈み込んでしまうことはなかった。

そのような状態で試験に臨んできたことを、試験が終わってから連絡をくれた。

一時はかなり落ち込んでいたものの、このままそれを引きずっては残りの試験結果に大きく響いてしまうことを本人が一番わかっており、

「起こったことは仕方がないもの」として認めてしまい、次のためにできる限りのことをやるという考え方にシフトすることができていた。

そして、早稲田の試験が始まっていくタイミングでは前向きに試験に望むことができており、試験後はその問題の復習、甘かった知識の確認を繰り返し、早稲田大学社会科学部の合格を手にすることができた。

彼は、社会科学部の試験にくれた連絡で、

「国語、英語、日本史の3科目ともよくできた気がする。試験の中で初めて3教科とも噛み合ったかもしれない

と言っていた。

たしかに、これまで受けていた学部では、ある教科がよくできても、他の教科がうまくはまらなかったというパターンが多かった。

しかし、最後の最後まで諦めず、前を向き続け、やるべきことのみに集中していった結果、

早稲田・慶應入試の最終日にあたる早稲田大学社会科学部の試験で結果を出すことができたのだと思う。

自分自身の課題に向き合い、それを乗り越えて、掴んだ合格はこれからの彼の人生で大きな価値を持つようになるだろう。

本当によく頑張った!合格おめでとう!

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