小説文の読解で満点を取るための3つのコツと勉強法
2016年11月27日 | 国語
皆さんは、国語の小説文の読解で苦戦したことはないだろうか?
小説とは、ただひたすら長い文章を読んで問題を解くだけで何を勉強したらよいか分からないという人もいるだろう。
センター試験でいうと小説は国語の中の四分の一を占めていて、かつ時間がかかってしまうものだと言われている。
なので、小説を速く正確に解けるようになればそれに越したことはないのだ。
大学受験における小説問題は高校受験の頃のものと違い、文章の中に書かれていない隠れた意味や、登場人物の心情の変化などを的確に読み取っていくスキルが求められる。
なので、今まで国語が得意で小説が得意だったという人でも、高校生になってから苦手になる人もいる。
そこで今回は、どんな問題でも点数に結びつけるための小説文の読解方法についてお伝えしよう。
ここに書かれていることを実際に問題を解く際にも心がけていくことで、今まで安定して高得点を取ることができなかった方たちも克服できるようになるに違いない。
小説文の読解が苦手な人の特徴
小説を読み進めて問題を解いていくうえで、どうしても苦手意識を持ってしまっている人は、以下のような特徴がある。
小説が苦手だと思っている人は、以下のことが自分に当てはまっていないか考えてみるべきだ。
主人公になりきってしまう
小説の文章を解いていく際に、苦手な人はどうしても主人公の価値観や考え方に合わせることができず、自分の価値観や考え方で読んでしまっていることが多いのだ。
中には自分がその小説の中の主人公のような気分になって、テスト中に文章を読み終わって感動したりしてしまっている。
そういった人たちは問題を解く際にも自分の価値観で、「これはうれしい時に言うセリフだ」などと決めつけてしまって作者の考えとまったくそりが合わないのだ。
なので小説問題の読解の際には、文章に出てくる主人公になりきろうとするのではなくできるだけ客観的に、自分の気持ちを押さえて読む方が確実に問題の正答率も上がってくるのだ。
一般常識の知識が少ない
小説の問題のパターンとして、分かりにくい言葉の言い方や表現などは注釈を書いてあることが多い。
基本的な漢字の読み方や、単語の意味など、問題の製作者がこのくらいなら分かるだろうと判断したものには読み仮名や注釈が書かれていない。
制作者がこの程度なら分かるだろうと思ったものには注釈がつかないので、小学校や中学校で習ったような熟語や語彙などはきちんと理解しておく必要がある。
なので、熟語や語彙に自信がない人は復習しておくべきである。
長文を読むのが遅い
小説文の読解というより、そもそも文章を読むこと自体が苦手な人もいる。
そういった人たちは文章を読むのが遅く、内容を理解するのに時間がかかってしまうため、結果的に限られた時間の中で問題を正確に解いていくという段階までたどり着けないのだ。
普段から本や新聞を読んで文章に慣れるというのも一つの手であるが、過去問などの小説問題をたくさん解いていく過程で自然と読むのが早くなるという方法もある。
どちらが良いかは人それぞれではあるが、元々本や新聞などを読まない人たちは過去問を解いて慣れていく作業をしてみよう。
また、漢字が読めなかったり熟語の意味が分からなかったりで文章を読むのが遅くなってしまう人もいるので、そういう人はまず基本的な知識から身につけていかなければならない。
その作業を怠ってしまっては、いつまで経っても文章を読んでも満足に理解できず点数に結びついていかないのである。
小説問題に対する勉強法
さて、ここからは小説文の読解で点数に結びつけるための具体的な方法についてお伝えする。
小説は日本語で書いてあるため、文章自体を読むための勉強は他科目に比べて時間はかからずハードルもそこまで高くはない。
なので、先ほど書いた小説が苦手な人の特徴を踏まえて、それらを克服していくためにもぜひとも読んでほしい。
基本的な語彙の意味を知る
まずは基本的な語彙についてだ。
文章を読んで理解するためにも必要であり、語彙について問われた問題を解いていくためにも必要な知識である。
登場人物の性格や人物像など、それらを説明ている文でも頻繁に用いられる単語などもあるので、基本的な語彙については理解しておくべきである。
主に重要語彙のまとめられた本を読んで、分からない単語やすぐに意味が浮かんでこなかった単語をノートや単語帳にまとめておくのが良い。
そうすることで、自分が分かっていない単語だけがリストアップされる。
あとはそれを繰り返し暗記していくことで重要語彙を効率よく覚えていくことができるのである。
また、単語帳を使うほかにも、普段の日常生活からでも語彙の知識を得ることはできるのだ。
例えば、テレビや漫画などを見ていて意味が分からない単語や熟語などが出てきた時に、そのままにしておくのではなく調べて理解する。
こういった日々の生活の中でも自分の知らない単語などは利用されているので、その都度それらを調べて理解しておくことが大切なのだ。
文章に慣れる
文章を読んで理解するまでが苦手な人は、まず長い文章に慣れることが重要である。
小説問題は国語の問題の中の一部であるため、小説問題だけに時間をかけてしまうのは、国語全体としてのことを考えると良くないのである。
なので、まずは長い文章を読むことに慣れることが欠かせない。
これは先ほど述べたようにとにかく文章をたくさん読む習慣をつけて、小説を読んでから理解するまでの時間を短くしていくのが良い。
そのようにして文章を読むスピードを速くすることによって、小説の問題にかけられる時間やほかの問題にかけられる時間が増えるので文章には慣れておくべきである。
解説をしっかり理解する
問題を解いて答え合わせをしたときに単に間違えてしまったということだけで終わり、解説を見たり聞いたりしないまま終わってしまうのは非常に勿体ないことなのだ。
小説問題を読解してみて間違えてしまったところは、しっかり解説を見たり聞いたりして理解しておく必要がある。
そうしなければ、次に似たような問題が出題されたときに同じ間違いをしてしまうことになりかねないのだ。
なので、解説を読んで分からなかったところは誰かに聞いたり調べたりして理解しておくべきなのである。
特に心情や感情について問われている問題などはコツをつかめば解けるようになってくるので、それらはこのあとに書かせていただくのでぜひとも読んでほしい。
また、最初は解説を読みながらでも良いので、接続詞の後にマークを付けたりして接続詞を意識することに慣れていくのも効果的である。
基本的に、「だから」や「なので」のような順接の接続詞のあとには詳細な説明が書かれており、「しかし」や「だが」のような逆説の接続詞のあとには、登場人物の心理変化、状況変化など、問題を解いていく過程でとても大切なワードが書かれているので、チェックしておくべきである。
そうすることで、文章のどこで状況が変わったり、重要なことが書いてあるのかが分かりやすくなるのだ。
小説文読解のコツ
さて、ここからは小説文の読解についての具体的な方法についてお伝えする。
ここまで読んできた皆さんは小説で何が大切なのか理解できたと思うので、ここからの内容はそれらを理解しているという前提で話していく。
小説はただ単に長い文章を読んで問題を解くだけというほど簡単なものではない。
正しい読み方と解き方を知っていれば、どんな問題が出されたとしても間違えることなく対応できるようになるのだ。
逆を言うと、正しい読み方と解き方を知らなかったらいつまで経っても小説問題で満点を取ることは難しい。
なので、今まで小説問題で満点を取れなかった人は、以下でお伝えする方法を実践していってほしい。
感情移入しすぎない
小説問題でなかなか正答率が上がらない人は、文章を読んでいく際に本文中から根拠を探して問題を解いていないのである。
そういった人たちは文章を主観的に読んだりフィーリングで読んでしまっているため、問題を解いても出題者のひっかけ問題に騙されてしまいがちなのだ。
なので自分がその物語の主人公になりきるのではなく、その物語を客観的にみているイメージで読み進めていくのが良い。
小説問題が苦手な人は、人の気持ちは文章中に書かれていないと分からないと思ってそこに自分の感情を重ねてしまいがちだ。
そういう人は、必ず文章中に心情を表す行動や言動が書かれているのでそこを探すところから練習すると良い。
過去問や模試の回答のほとんどには、そういった描写などに関する解説が丁寧に書かれている。
それをきちんと理解していくようにすると同じような間違いをすることが無くなり、小説の正答率が格段に上がってくるので試してみると良い。
心情の変化を読み取る
まず登場人物の心情を読み取るために、物語の場面設定を頭の中で思い浮かべ整理することが重要である。
5W1H (いつ・どこで・誰が・何を・どうした)を意識しながら読み進め、その場面での登場人物の心情の変化を把握しながら問題にとりかかると間違えることが少なくなるのだ。
しっかり時間をかけて印やマークをつけながら読み進めてみると行動や描写で主人公の気持ちの変化が読み取れるので、心情の変化を問われる問題が苦手な人は最初はゆっくり時間をかけて練習してみるところから始めよう。
あくまでも本文の中から根拠を探して心情の変化を読み取っていくのが大事なのであり、自分の価値観やフィーリングで読み進めている間はいくら何年分の過去問を解いたところでまったく意味がないのである。
なので、文章の中のどこで登場人物の心理状態が変化し場面が動いているのか、文章を読みながら印をつけておくべきである。
古文や漢文、英語など翻訳が必要な科目では問題文を先に読んでから文章を読み始めるスタイルがある。
しかし、現代文に関しては先に問題を読んでおかなくても日常使われる日本語なので文章を読むことはできる。
先に問題を読んでもよいが、同じ文章を2回読んで時間がかかってしまうというデメリットもあるので、小説文の読解に慣れてきた人はいきなり本文から読み進めた方が時間効率が良くなる。
本文中の根拠となる部分を見逃さない
これは先ほどの「心情の変化を読み取る」のところでも話した内容が重なるところがあるが、本文中の根拠となる部分に気付けるようにならないと、その物語での主人公の心情の変化は正確に読み取れないのである。
例えば、「外に遊びに行きたい」というセリフがあったとして、病気のときにベッドで言うのと、難しい授業を受けているときに言うのとでは、その言葉に込められた心情はかなり違います。
このように、「いつ」「どこで」「だれが」「どうした」などをしっかりと把握することが心情を把握することに必要な要素になります。
引用:ベネッセ
このベネッセのサイトの引用文でも書かれているように「外に遊びに行きたい」というフレーズでも、その言葉の裏にはその物語で使われるための意味があるのである。
「外に遊びに行きたい」と書かれた周辺をよく見てみると、どんな状況でその言葉を言ったのか、どこにいる人がそれを言ったか等、ヒントとなる部分が必ず書かれている。
その部分をきちんと読み取り頭の中にイメージさせることによって、どんな作品の時でも登場人物の気持ちが分かってくるのだ。
ほとんどの問題がそういった文章の大事なところを扱っているので、そこに注目するだけで小説の内容理解の問題は簡単に解けるのだ。
また、よく問われるケースとして心情の変化のほかに「心情の交錯」というものがある。
「心情の交錯」とは、「友達が自分の片思いの人と付き合ったときにそれを祝福したい気持ちもあれば、つらい気持ちもある」という矛盾した感情が同時にその人の中に存在することを言う。
こういったケースを表すキーワードも文章中の表現に隠されているのでしっかり読み取れるようにしておくべきなのだ。
まとめ
いかがであっただろうか?
今回は「小説文の読解で満点を取るための3つのコツ」についてお伝えした。
小説文の読解はコツをつかむまで苦戦するだろうが、これらのやり方をマスターすることでいろんなタイプの小説文に対応できるようになり、安定して満点をたたき出すことができるのだ。
また、小説で時間が掛からなくなればほかの分野にその分時間をかけることができるので、結果として国語の点数全体として高得点を取れるようになるのでぜひとも今回お伝えした内容はおさえておくべきだ。
なので、小説でもう少し点数を上げたかった人はこの記事の内容を実践して、正しい小説文の読解のもと、どんな問題にも対応できるようになっていってほしい。
そして、この記事を読んで実践した皆さんの得意科目が「小説」となっていただければ幸いである。
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