慶早進学塾

偏差値55から驚異の追い上げで慶應経済に現役合格

2021年05月19日 | 合格体験記

慶早進学塾オンラインコースご案内

今回は、慶早進学塾大垣校の生徒に関して紹介する。大垣校の歴代の生徒の中でも最も成績を伸ばし、そして見事に現役で慶應経済に合格した生徒の話だ。

早慶志望かどうかに関わらず、この記事を読んだ受験生の自分の勉強への取り組む姿勢を見直す機会になればいいなと思い書いている。

出会い

彼との出会いは、もともといた塾生に連れてこられて高校2年生の冬に来た。

彼はもともと卓球をがんばっていて、勉強を塾にくるまでほとんどしてこなかった。

記憶は正確ではないが、たしか塾に来た時に見せられた定期テストの成績が36人中30位くらいで、進研模試の偏差値も55くらいだった。

そこから体験をスタートさせて、一から単語の確認や文法をやっていった。

当初から彼を見ていて感じたのが、勉強が多少雑だが、こちらの言ったやり方をしっかりと再現してくれてペースも早く飲み込みの早い生徒だなという印象だ。

ターゲット1900なんかは体験の2週間で1周終わらせた。

文法に関しては、中学校の範囲を暗記で乗り越えてる面があったので、2週間で中学範囲の徹底理解に徹した。

そのあと、正式に入塾してからはやることを徐々に増やしていき、勉強は軌道に乗っていった。

まだ3年生になってもいないのに、この頃からほぼ毎日部活帰りに塾にきてかなりがんばっていた。

受験期

そして、3年の春を迎えた。

3年の春休みは、みなさんもご存知の通り、コロナの影響で学校の定期テストも部活動も中止となり、よりいっそう勉強にのめり込んでいった。

そして、大多数の受験生はこの頃はまだ友達と遊んでいたり、とりあえず学校の春課題を必死になってやるといった感じでかなりのんびりしていた。

しかし、彼は違った。

指導の内容は合格するのが当たり前で、それに加えて、自分でターゲット1900の次の新たな単語帳を追加したりと春の受験生としてはかなり前のめりに勉強していた。

また、勉強の内容でもかなり質問もしていたのが記憶にある。

そして、しばらくして緊急事態宣言が発令されて、みんな自宅学習を余儀なくされた。

こちらとしても、自宅での学習なので、ダラダラしたり、勉強時間が減るんではないかと懸念をしていたが、彼はしっかりと取り組んでいた。

チャットを通して質問をしたり、オンラインでの指導でもどんどん勉強の進めややり方についての相談をしたりと相変わらずだった。

そして、緊急事態宣言が終わりを告げ、塾が再開した。部活のほうも大会が中止になり、引退の時期が早まったことで勉強に対して闘志を燃やしていた

塾は通常22時に閉まるのだが、彼は「まだキリがよくないと」言って、毎日22時半から23時くらいまで残って勉強し、時には悩みを聞いたり雑談をしたりもした。

そして、勉強面でもメキメキ力をつけて、夏にはマーク演習で8割をとれるレベルにまでなった。

この頃から彼の勉強の視点もだんだんと変わっていったように思う。

たとえば、入塾当初は単純に参考書のここがわからないといったものが多かったが、こういう解釈もできるんじゃないか、こういう解き方もあるんじゃないかといったものが多く、講師たちと議論をよく活発化させていた。

このように、講師や友人と一緒になって楽しくかつストイックに勉強して夏が過ぎた。

秋になったころに、共通テストの出願が開始されたころだろうか、急に顔色が変わった。

受験が目の前に迫ってることを実感しだして気が今まで以上に引き締まったといった感じだった。そして、実際にそれが行動として顕著に現れていたので今でも忘れられない。

というのも、今までみたく塾の人と勉強の息抜きに雑談をするということとかがほとんどなくなり、塾に来たら一度もトイレに行ったりご飯も行かず、机から離れずに塾を閉める時間まで勉強していたのだ。

休みの日なんかは、12時間ほど、飲まず食わずでスマホも一切いじらずに勉強をしていた。

まさに、消しゴムとペンと参考書以外は彼の机では何も動いていないといった状態だ。

これが習慣化したころだろうか、記述模試での偏差値が70を超えるようになったのだ。

この頃には、指導では本人の主体性に任せても大きくズレることなく勉強をできるようになった。

冬には主な指導は慶應の小論文や現代文の添削指導をやったり、リスニングをやったりなどと盲点となる部分を一緒になって補ったりしていた。

こうして、みんながマーク演習をしている中、一般に向けた勉強をやりこんで年が明けるのだった。

受験本番

年が明けて、ようやくマーク演習に乗り出した。

そして、出願校についても一緒に話して、共通テスト利用で立命館大学と明治大学の法学部を受験、一般で慶應大学の経済学部、商学部、同志社大学の法学部、経済学部を受験することで方向性を定めた。

しばらくして、共通テストを迎えた。共通テストでは、そこまで過度な緊張をすることもなくいつも通り受験をすることができ、本番ではトータルで82%だった。

まずは、共通テスト利用だが、共通テストの自己採点後の感触としては、立命館大学は安パイ、明治大学は当落線上といった感じだった。

こんな安心と不安が入り混じった状態で同志社大学の1回目の試験を迎えた。試験から帰って来た後、どこか凹んだ様子だった。そこで、話を聞いた。

自分:「お疲れ様!はじめての一般入試はどうだった?」

生徒:「ちょっと渋いです。」

自分:「どうしたの?そんなに事故起こした?」

生徒:「古文が全然できませんでした。」

自分:「難化したんじゃないの?古文今までだってできてたし。」

生徒:「他はそこそこできたんですけどね。」

自分:「まぁ一般入試一発目だしまだ慣れてない部分はあるだろうしね。でも、同志社もう一回あるし大丈夫でしょ。他の生徒も試験の回数重ねるごとに手応え感じ始めてる。それに過去問でも合格点取れてたからね」

生徒:「そうですね。次に切り替えます」

といったような会話をした。

その後は、二回目の同志社は手応えがあったらしくホッとした。

そして、しばらくしたら立命館大学も明治大学の合格通知が届いた。

共通テストの平均が思ったより全体的に高かったので、明治は厳しいと思っていたが、合格してくれてよかった。そして、その後も、同志社大学の経済学部と法学部両方から合格通知が届いた。

同志社は得点開示をしてくれる。

そこで、結果を見た所、古文がダメと言っていた方は合格最低点プラス20点で、二回目の方は、合格最低点プラス40点での合格だった。

これで、本人も慶應に向けてがんばれるとかなりの自信になっていた。

そして、間もなくして慶應の試験を迎えた。彼の過去問の点数を見てると、どちらの学部も合格最低点を上回っているので、受かってくれると信じていた。

彼は慶應は13日に経済学部、14日に商学部を受験した。

経済学部は、英語も社会もできたが小論文で論点がズレた状態で回答を書いたかもと言っていた。

一方の商学部は、英語が想像以上に分量が多く、自信がないと言っていた。例年、経済よりも商学部の方が受かる生徒が多く、商学部の出来があまり良くないのは非常に心配な部分だった。

しばらくして、慶應の合否がでた。

結果として、商学部は不合格、経済学部は合格という形となった。彼の手応え通りの結果だ。

経済の小論文は不安が残っていたが、経済の小論文は配点が低く、そこまで影響が出なかったのかもしない。もしくはそれなりに良い答案が書けていたということだ。

この結果からわかることは、同志社は仮に何か1つダメだったとしても、他で挽回すれば合格できるが、早慶となるとそれが厳しくなってくるということだ。

ただ、本人は商学部よりも経済学部に行くことを希望していたので合格してくれて本当によかった。

塾長も自分の後輩が自分の塾から誕生して大喜びだ。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

大垣校から初めての慶應合格者ということで本当に嬉しかった!

このような形で彼の受験は幕を閉じた。

指導

1年間で一気に成績を伸ばしてくれた生徒だったが、以下の点を意識しながら指導を重ねてきた。

人格面

非常にマイペースな性格だった。

定期テストの勉強は全て捨てて、受験勉強に全振りしたり、数ヶ月に一回の頻度で塾に3日ほど来ないで遊んでるということがあった(もちろんこのときの指導の結果は悲惨ですが)。

ただ、これが彼の息抜きになってたようで、勉強で大きな失速はなかった

我々のほうでも彼はがんばりすぎてて心配な面があったので、多少の息抜きは必要と判断し、これは許容していた。

そして、これと決めた一つのことにのめり込む力が頭一つ抜けていた。

受験期間は、まるで勉強のこと以外に関してどこか抜けていた。

そのせいか、模試の申し込みを忘れるということもあった。

何回かやらかしたことはあったが、こういうことが頻発しないように、こちら側でも彼の受ける模試や受験を把握し、忘れないように促していた。

勉強面

処理スピードが非常に高く、自分でもこれが必要なのではないかという仮説を立てることができていた。

その上でかなり貪欲に勉強をしていた。

ただ、その貪欲さ故に、明らかに不要な参考書をやろうとしてこちらで止めたことも何回かあった。

彼自身も後半のほうで、あれもこれもとやろうとする面を自覚するようになって、毎回の指導で話し合って調整するようになった。

その繰り返しで、大きくはずすことなく良い方向性で勉強できるようになった。

成績の推移

入塾当初は進研模試で英国歴で偏差値52くらいだった。

そこから勉強をはじめ、夏のマーク模試で早速日本史で成果がみられた。

そのときは、英語と国語は現状維持の状態で、日本史に限っては偏差値65まで一気に伸びた。

実況中継の読み込みの徹底と一問一答を毎日やる習慣を身につけさせることを日本史を始めた頃から徹底したのが早速功を奏した。

そこから、受験期のところでも書いたが、秋以降の勉強に取り組む姿勢の変化が現れたときに成績が爆発的に伸びた。

河合塾の記述模試で国語は偏差値60台で英語と日本史は偏差値70付近を常にキープするまでになった。

日本史に至っては、校内でベスト3に入る成績にまで伸びた。

受験を終えて

ご存知の人は聞いたことあると思うが、東京の私立大学は日東駒専があり、その上にMARCH、そしてさらにその上に早慶という序列がある。

しかし、MARCHと早慶の差はそんな単純なものではなく、途方も無い差があるのだ。

毎年、早慶の壁が厚すぎて、それに跳ね返されてMARCHや関関同立のどこかに進学という形で受験を終える生徒が全国に大勢いる。

今回紹介した生徒の勉強への取り組みや勉強に対する意識などを通してほぼゼロベースから早慶に入るのはこれくらいやらないといけないということがわかっていただけただろうか。

勉強することはもちろんだが、勉強に対する姿勢やマインドセットが明らかに他の受験生と異質

また、早慶や旧帝に受かる生徒は自分でも自発的にどうやればもっとよくなるかと勉強時間以外でも常に思考をめぐらせており、しかもそれを大きくはずすということがない。

また、処理速度がずば抜けて高いのが特徴である。

与えられた宿題を100%にするだけで終わる生徒はまず受からない。

イメージとしては、慶早のメソッドを徹底的に叩き込み、勉強がサクサク進むようになってきたら慶早のメソッドをベースに自分なりにアレンジを加えて自分のやりやすやすいやり方で勉強を進め、指導を通して穴が見つかったところや、自分の足りないものが何かを常に考えてそれを塾の宿題プラスアルファといった形で補うといった感じだ。

彼はこれを体現してくれた。必要に応じて、我々のアドバイスを受け止めてくれて、また講師との指導を通して勉強に対する姿勢や考え方が変わっていくのが目に見えた。

いかがだっただろうか。

巷には、早慶合格体験記が蔓延っているが、ほとんどがどういう参考書をやったかとか、1日何時間勉強したかくらいだろう。

この記事では、一人の生徒を通して、どういう考えをもって普段取り組んでいるのか勉強に対する姿勢などを中心に語ってみた。

早慶志望のみなさんの参考になれば幸いである。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

2021年度入試は他にも多くの難関大合格者が誕生しています。

ぜひこちらの体験記もご覧ください。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

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