現役時他塾で全落ち。浪人を慶早進学塾大垣校で過ごし、南山大学に合格
2021年05月13日 | 合格体験記
この生徒は現役のときに全落ちを経験。
勉強の基礎も構築できてないまま浪人したが、もう一年勉強の末に一年で東海の難関大である南山大学に合格した。
彼の記事を通して、浪人生活の辛さを少しでもみんなにわかってもらえればと思う。
はじめまして
彼との出会いは大垣校が開校した当初だった。
彼の友人が塾に連れてきたのがはじめての出会いだ。
ハンドボールをやっていて、部活のないときに塾に体験に来てたといった感じだ。
当時の彼の志望校は実家から通える大学を探してたらしく、地元国公立か東海圏の私立大学だった。
現役だったときの彼の成績は、正確には覚えてないが、名城大学や愛知大学などすべてE判定(よくてもD)だった。
彼が通っていた高校が偏差値50ちょっとくらいで、学校の勉強以外やってこなかったことを考えれば当然で、我々のほうでもこれから(成績を)上げていけばそれでいいと考えていた。
そんな矢先だった、彼に勉強のやり方も教えて軌道に乗り始めていた。
だが、彼は入塾を断って他の塾に行ってしまったのだ。
あとから理由を聞いたら、料金面の問題と言っていた。
だが、この選択が彼の浪人生活への道のりの始まりだったのかもしれない。
二度目まして
1年後、案の定、彼はセンター試験本番で失敗し、私立大学も全滅したのだった。
そして、うちに通ってくれた彼の友人にうちで1年がんばってみればという申し出もあり再び塾に来てくれた。
そして、彼とははじめに、がっつり勉強する前に現役のときなんで失敗したのかなどの話をした。
自分:「現役のときなんで落ちたと思う?」
生徒:「純粋に勉強量足りてなかったです。」
自分:「そうなの?慶早来て勉強していればなぁ。」
生徒:「ほんとそれですよね笑。あと、落ちた原因もう一つありました。受験をなめてました。高校受験と同じノリで受けてました。」
自分:「大学受験と高校受験を一緒にしちゃだめだよ。倍率違うじゃん。」
生徒:「正直、南山は難しいのはわかってましたが、名城は名前書けば受かるような大学だとなめてましたから笑」
こういうことを話した。
みなさんはご存知だろうか。岐阜県で大学受験に落ちる原因で一番多いのが、大学受験を高校受験のノリで受けることにある。
そもそも、岐阜の高校入試は高くても倍率は1.2~1.5倍くらいで、首都圏の入試みたく2倍を超えることはまずない。
高校受験で、特に首都圏で、難関高校を受験した生徒は倍率4倍~7倍ほどの競争を勝ち抜いてる。
そんな中で高校受験感覚の受験生が熾烈な競争の中にどっぷり浸かってきた受験生たちに勝てるわけない。
彼は現役のときの悲惨な結果でそれを痛感したのだ。
そして、その後、2週間の体験を経て入塾に至ったのであった。
受験期
1年間どうやって勉強して国公立に受かろうかという話になって、彼は大学の受験料を自分で稼がないといけないという事情からバイトをしながら勉強をしていくという話になった。
そこで、勉強を規則正しくやるためにどういうサイクルでやってこうかという話になった。
自分:「バイトとどうやって両立してこうか?」
生徒:「そうですね。あんまりやりすぎないように気をつけたいです。」
自分:「そうだよね。いつの間に受験勉強よりもバイトがメインになったら本末転倒だからね。バイトはどういうサイクルでやろうか」
生徒:「今考えてるのは、朝塾に来て、夕方まで勉強して深夜までバイトしようと思ってます。バイト終わってから塾に来るとなると疲れて勉強できない気がしますし。」
自分:「うん、いいね。バイトはいつまでやる?さすがに直前期まではダメだよ。」
生徒:「お盆までを目安に考えています。それまでに受験料が貯まると思うので。」
こんな感じで計画を一緒に考えた。
それからは、計画通りに朝一番で塾に来て夕方まで勉強をし、夕方になったら塾を出て、深夜12時までバイトをしていた。
ただ、これはここで書いてる限りだと一見難なくこなせそうだが、かなりのハードスケジュールである。
実際、彼は体調を2回ほど崩した。
バイトをしながら彼はキツキツで勉強していたが、毎回の指導はしっかり合格していた。
毎週宿題をきっちりこなし、一見順調に進んでいるようだったが、彼は早い段階で国公立を諦めた。
そこで相談されて、以下のような会話をしたのを覚えている。
生徒:「どこの国公立でも出願できるように5教科7科目勉強してますが、このままだとしんどいので国公立を諦めようと思います。」
自分:「見切るの早いね。」
生徒:「数学けっこうがんばったんですけど、全然わかりませんね。現役のときからほんと嫌いで避けてきて、今から必死になってやってできるようになるのきつくないですか?それに数学の次は理科基礎ともあるし」
自分:「たしかに最近まで数学がんばってたけど、数Iの最初のほうで詰まって、他の科目の進捗も遅くなるの見てたら渋い感じはするね。今後、5教科7科目をやると考えたらメイン科目を今以上にもっと進めてほしいよね。」
生徒:「そうなんですよ。国公立目指して5教科7科目やるとメイン科目が手薄になって去年みたく私立全滅になる可能性もありますもんね。」
自分:「国公立の人は広く浅くやらないといけないからね。そういうデメリットはあるよ。そういえば、私立の科目で受けられる国公立もあるからそこを目指してやればいいんじゃないのかな?」
生徒:「なるほど。それでいきましょう。メイン科目を深堀して勉強しつつ国公立を目指せそうですし。」
こういう会話をして、英語、国語、世界史をかためていこうということになった。
このように普段から勉強を進めつつも一緒に話し合って方向性を定めた。
そして、時の経過とともに、徐々に彼の勉強に対する姿勢にも変化がでてきた。
バイトをやめる夏までは、塾で課された宿題を全部やるだけで、休憩時間も友人と一緒に動画をみたりして談笑をしていた。
だが、秋以降はバイトをやめて時間ができたからというのもあると思うが、塾で課した宿題を早急に仕上げて、そのあとプラスアルファで併願校の過去問とかを自分でどんどんやっていた。
また、休憩時間も動画を見たりしてのんびりすることがなくなり、友人と世界史の一問一答を一緒に出し合ったり、英文法の問題の説明を理解できてるか一緒にやっていた。
また、宿題とプラスアルファで過去問演習などをやる際もよく話し合った。
生徒:「私立の過去問とかってもうやってもいいですか?それともセンター優先ですかね?」
自分:「マーク模試で点数とれるようになったし私立の過去問でいいんじゃないかな?ちなみに私立ってどれくらい受けるの?」
生徒:「まだ未定ですけど、国公立含めて7~8校受けれればなと思ってます。」
自分:「多いね。それだったら解けそうな英語や世界史から始めてもいいんじゃないかな?文系の怖いところは、たくさん出願したけど結局最後に対策が追いつかなくて過去問演習できなくて本番突入ってのがあるからね。センター終わってはじめて私大の過去問は絶対にしんどい。早めにやれるに越したことはないよ。」
このような会話をして秋から冬にかけて過去問演習をがっつりやった。
そして、12月下旬からセンター試験本番まではセンター試験の過去問演習とマーク演習に集中してやった。
受験本番
年が明けてセンター試験を迎えた。センター試験の前日に彼とお話をした。
生徒:「センター去年受けてるのにめっちゃ緊張します。模試と全く違いますね。」
自分:「そうだよね。逆に聞くけど、去年は緊張とかなかったの?」
生徒:「去年は全く勉強してなかったのでお気楽でしたw」
自分:「今これだけ緊張してるってことはこの一年本気で勉強してきたってことだよ。でも、センターが終わったらだいぶ緊張和らぐから大丈夫。」
こんな会話をして翌日にセンター試験を受験した。
特になんの連絡もなかったのでこちらとしては心配したが、自己採点の結果、英語が8割、国語が7割、世界史B9割の点数をたたきだし、過去最高点を本番でだした。
本人はもっと取れたんじゃないかと悔しがってたが、こちらとしては実力を出し切れてる感じがして安心した。
そして、志望校のプランニングが始まった。最初は現役で落ちた経緯からか、記憶の限りだと、併願校を2月のはじめから7日連続で受験しようとしていた。
これに関しては、塾長とも話し合って、現実的に3日連続が限界ということで、適宜休みを入れた。
また、センター利用やセンター併用も最大限活用して一般受験校を減らした。
そしてすぐに一般入試が始まった。センター試験が終わって一瞬は緊張から解放されたが、一般入試が始まって再び彼にプレッシャーがのしかかった。
センター利用では名城や愛知を出願したが、結果が出るのが一般入試が全部終わったあとで、合格という安心感を感じられないまま一般入試を全て消化することとなったのだ。
相当なストレスを感じていたのか、胃腸炎になって病院に行ったほどだ。
そして、後日合格通知がきた。南山大学(センター併用)、愛知大学(センター利用)、名城大学(センター利用)に無事合格することができた。
彼から緊張仕しきっていた表情が和らいだ。
そして、後日、南山大学は一般入試で不合格だったのだが、繰り上がりで合格した。そして、国公立は滋賀大学を受験したが、そちらは残念ながら合格には至らなかった。
だが、彼は東海圏の私立大学を制覇し、南山大学へ進学することに非常に前向きになっていた。
こうして、彼の浪人生活は無事終わった。
指導
現役時全く勉強量が足りていなかったわけだが、一から慶早進学塾で指導するにあたり、以下の点を気をつけながら指導するようにした。
人格面
根は非常にまじめで素直で、毎朝寝坊など一切せずに塾にきて勉強していた。
与えられた宿題もしっかりとこなす努力家だった。
一方で、メンタルが不安定な部分があった。
模試の成績で一喜一憂することはなかったが、受験が近づくにつれて不安が増大していき、心が折れそうになっていた。
彼が平常心で臨めるよう、また本番で力を発揮できるように頻繁に連絡と取り合ったり、話を聞いて極力不安を感じないように務めた。
メンタル面の指導も重要だと考えています。
以下からその内容を確認してください。
勉強面
暗記色の強い社会は非常にできた。
だが、英文法などの理解が伴うものに関しては伸ばすのに時間がかかった。
はじめは、とにかく参考書を仕上げないといけないという気持ちからか、暗記で押し通す面が見られた。
そこを指導や普段の会話を通して、理解するところと暗記するところを明確化したりして彼が学習しやすいようにした。
国語も英語も理解が伴ってくことを実感すると同時に成績も上がっていった。
成績の推移
彼の性格を考え、実際に指導していったら、3教科いずれも順調に成績が伸びていった。
はじめのころのマーク模試は英語が6割くらいで、国語が5割、世界史が8割だった。
彼は世界史が現役のときに覚えきれてなかなかったので、初期の段階で詰め込んだのが早速成果としてあらわれた。
2回目のマーク模試は国語のマークミスをやらかし2割をとり、英語や世界史は現状維持の状態だった。
特に英語は7割の壁を超えられずに伸び悩んだが、解釈の勉強を改めてやることでその壁を超えることができた。
実際、最後のセンタープレテストでは英語も国語も8割で、世界史に至っては9割近い得点をたたきだした。
受験を終えて
受験を終えて彼と浪人生活を一緒に振り返った。
自分:「一年間お疲れ様。浪人生活どうだった?」
生徒:「いや、マジで辛かったです。もう二度と浪人はごめんです。」
自分:「受験期ほんとやばかったな」
生徒:「ほんとです。1つも合格が届いてないときの辛さはもう言葉では言い表しがたいです。」
自分:「浪人生の辛いところはそこだよね。現役生は受かればいいなくらいの感覚だったり、なんとかなるでしょっていう根拠のない自信があるけど、浪人生はもう落ちれないっていうプレッシャーだよね。」
生徒:「それあります。現役生はそれで心にゆとりがあるから本番で力を出し切れて受かるんでしょうね。それで浪人生より合格率高いってのはあると思います。」
自分:「あと1年間受験のためだけにがんばるってのもしんどいよね。」
生徒:「そうっすね。僕は一緒に勉強できる友人がいたのと、バイトがいい息抜きにもなってたので失速することなくやり切れました。あいつ(友人)がいなかったらほんとに失速してたと思います。」
自分:「今回東海圏の私立制覇だけど、受験初期のあのとき数学とかやってたらどうなってただろうね。」
生徒:「いやー受からなかったでしょうね。あそこで、数学を切って、世界史を強みにできたことはマジで大きかったです。英語も国語も最後のほう伸びましたし。
最初は浪人すれば国公立とか行けるでしょって軽く考えてましたけど浪人すれば伸びるってもんじゃないですね。」
こんな会話をした。
浪人生活は1年で終わる(多浪をしなければ)。だが、この1年が本当に大変なのだ。
浪人したから現在より2ランク3ランク上の大学に入れると思ってる人が多いが、そんな甘くない。
彼の浪人生活をみててそれを肌で感じた。
それに、1年間の時間があっても、彼のようにがんばりきれる人はそうそういない。みんな夏や秋を境に失速するのだ。
大垣ができたての春に会った時は、高校受験のノリでいて、そんながんばらなくてもなんとかなると高をくくっていた感じだった。
だが、この浪人生活での勉強を通して、物事を現実的かつシビアに捉えるようになったように思う。
また、大学受験を乗り越えたこと、一つの壁を超えたことで、メンタル面でもたくましくなったのではないだろうか。
その後、彼は大学に入学した。近況報告に卒業後も塾によく来る。
そこで彼から南山に入って(本人が)驚いたことを聞いた。それは、入学してみると、自分の出身高校は偏差値50そこそこの高校だが、周りの友人はみんな偏差値65前後の高校、もしくはそれ以上の人ばかりというのだ。
彼は南山は自分が行くような学校だから、同じレベルの高校出身の人が集まってるだろうと思ったらしい。
だが、周りはすごい高校の出身の人ばかりで、大学に入学して改めて自分は受験勉強がんばっていいとこ入ったんだなと受験が終わってから心から実感したと言っていた。
動画にもしているので、ぜひこの動画もご覧ください。
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