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【合格体験記】12月の直前期に入塾して大逆転で立命館大学に現役合格!

2021年05月24日 | 合格体験記

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一般論として、受験勉強というものは、ただ量をこなしてひたすら勉強していればいいと思われがちだ。

しかし、どんなに学力が高くてもメンタルの状態が本番の点数に何十点何百点と影響を与え、合否の可能性を大きく揺るがすのだ。

この記事を読むことでメンタル面がどれだけ重要な要素かをわかってもらえれば幸いである。

出会い

彼女に出会ったのはアポなしで急に塾にふらっと来た時だった。

そのときの彼女の顔が今でも忘れられない。語らずとも絶望感に打ちひしがれて死んだような目をしていたからだ。

面談のときに話を聞いていて以下の会話をした。

自分:「この時期に受験生で塾を探してるのはめずらしいね」

生徒:「はい、塾に行ってたのですが勉強がやる気にならなくて・・・」

自分:「そうなの?今までのどういうふうに勉強してきたかとか受験に対して思ってることとかせっかく来てくれたんだし教えてほしいな」

生徒:「実はずっと(とある)塾に行ってたんですが、勉強が途中でいやになって、夏あたりに失速して全く勉強が手につかなくなったんです。

それで、秋の後半くらいから少しずつ勉強を再開したんですけど受かる気がしなくて、落ちたら浪人をするつもりでいます。

だから、今のうちに基礎力を盤石にしたり今後どうやって進めてこうかを考えたくて、それで塾を探してたんです。」

自分:「そういうことだったんだね。でも、はなっからあきらめて浪人前提で勉強してると絶対に受からないよ。

だから浪人前提で残りの期間を過ごすんじゃなくて、残りの期間で受かるためにできること一緒にやっていきたいな」

このような会話だった気がする。彼女の表情は非常に曇っており、声色からも今にも不安で押しつぶされそうだった。

より詳細に現状を知るために、秋のマーク模試の成績をそのとき見せてもらった。

たしか、英語と国語がなんとか7割、数学IA・IIBと物理・化学が共に5割だった。

文系科目が取れていて、もともとの読解力はあるんだなという印象だった。

そして、そのあと何回かお話を重ね、直前期だったというのもあって、体験期間を凝縮して(通常は2週間です)、一気に入塾に至った。

受験期

初めのころは勉強をがっつりやるというよりひたすら話を聞いた。

この生徒が非常に暗い顔をしていて、受験に対してネガティブな気持ちを抱いているのは明らかだったからだ。

話を聞いているときによく泣いていたのが印象的だ。

話を通して感じたのが、彼女には自分が受かる未来が描けなくて、具体的に何をすればいいのかわからず、先行きが不安で、自分で自分を信じられないといった状態だった。

そこで、「私たちスタッフは、君の合格をあきらめてないし、良い形で受験を終わるよう力になりたいと思っている。

だから、君自身があきらめたら受かるものも受からないよ。」といったようなことを言ってポジティブな気持ちで勉強できるように励まし、話を何度も聞いた。

そして、どういうふうに勉強していこうかということを早速お話した。

自分:「記述式よりマーク式のほうが得意な感じするね。だったら、もう時間もないしセンターに絞って勉強していこうよ。こういうときこそ、選択と集中だよ。」

生徒:「でも、それだと国公立の二次がしんどいですよね?」

自分:「そもそも国公立はセンターとれないと圧倒的に不利になるし二次に比べてセンターは点とりやすいからそっちに力入れるべきだよ。

それにセンター利用で私立も取れるからね。二次のことはセンター終わってから考えよう」

生徒:「ただセンターの理数科目が取れるか心配です。」

自分:「そこは演習して試行錯誤して精度高めてこうよ。センターは量重ねれば次第に点数上がってくから。

あと、君は国語と英語が取れるからこれを強みにしてこう。ワンチャン経済学部や商学部とか経営学部いけるぞ」

生徒:「そっちですか?ずっと理系で情報系で考えてたのでそういう考えが全くなかったです。」

自分:「そういうのもあるよってことだからね。直前期に言うことではないかもしれないけど、選択肢を狭めてはほしくないんだ。

みてて、理系の方面での進学でいいのかなっていう迷いみたいなのを君から感じたしね。受験に受かることも当然大事だけど、大学に入ってからも君の人生は続くからね。学部学科はよく考えて選択してほしい。」

こういう会話をして、センター対策に全振りした

最初の方は、マーク演習の点数はよくなかったが、一緒に苦手分野を見つけて、そこを参考書で補うなどしてやってくことでマーク演習で6割後半から7割は取れるようになった。

こうして何回も話を聞き、受験への道筋が見えたところで、彼女に不安そうな表情が消えていて、どこかしら吹っ切れたようだった。

センター試験直前期には、担当講師やスタッフの人と勉強の合間に雑談をして彼女から笑みがこぼれるようになった。

受験本番

年が明けて、直前までセンター試験の過去問演習をやり本番を迎えた。

メンタルも安定してこの調子のままセンターうまくいってくれと思っていた。

そして、自己採点の結果、国語が178点(現代文満点!)、数学IA67点、数学IIB70点、英語161点、世界史B80点、化学61点、物理46点をとったのだ。

見事に過去最高点をとってくれた。メンタル面の安定とやることを絞る戦略が功を奏したのだ。

ここで志望校をどうするのかという話を本人とした。

自分:「今回やったね!センター利用とか国公立の受験校とかどうしようか」

生徒:「そうですね。ずっと理系で、情報系とか理工系で考えてましたけど、大学入ったら大変そうなのと理工系とか実際のところあんま興味ないので経済とか商学部を受験しようかなって考えてます。」

自分:「まさかの文転!文系科目できるし、理科と数IIIなくなるってだけで君の場合は勝てる勝負が一気に増えるよ。

センター併用とかセンター利用でもだいぶ受かる大学あるからね。あと、社会一つでも受けれる国公立もあると思うから考えてみよう」

こんな会話をして本人と受験校を一緒に決めていった。

考えに考えを重ねた結果、国公立は大阪府立大学に出願した。

そして、私立大学は立命館大学や名城大学などを受験し、センター併用や一般、センター利用などフル活用しての出願をした。

実際、立命館大学も名城大学も合格を勝ち取ってくれた。そして、国公立の受験の一週間前くらいだろうか、進路のことで話を聞いた。

生徒:「大阪府立ですが、受験するのやめようと思います。」

自分:「えっ?どうしたの急に?」

生徒:「大学でしたいことを考えたところ、資格をとるための勉強をしたいので、そのためのサポートも充実してるのが立命館なんでそっち行きたいと思いました。それに琵琶湖キャンパスなんで実家から通えますし。」

自分:「将来のことを考えての選択だね。でも、国公立は受験しないで後悔はしない?」

生徒:「はい、自分のやりたいことを考えたら立命館が一番マッチしてるんで」

こんな感じで会話をし、はじめは国公立を受けようか本人は悩んでいたが、自分は大学で何をしたいのかを考えたところ立命館がベストという結論がでたところで彼女の受験は終わった。

指導

彼女の性格を考え、以下のように指導した。

人格面

非常に素直な生徒だった。
わからないことはどんどん聞いてくれるし、こちらのやり方や戦略などを疑うことなく素直に飲み込み愚直に行動してくれた。

ただ、最初で述べたように、メンタル面が不安定になりやすいのが課題としてあった。そのため、受験が終わるまで話をたくさん聞き、具体的にやるべきことを提示して何をやっていいのかわからず不安になる状態を払拭した。

勉強面

文系科目が得意だったが、理系科目で伸び悩んだ(最後は結局使いませんでしたが)。

特に理科なんかは、化学現象がイメージできずパターンで解くといったことをしていて、初見問題に対して応用ができなかった

そこで、残りの期間で、マークの教材を使って、わかってない部分のポイントや概念を説明していった。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

慶早進学塾のメンタル面の指導に関して、ここから確認できます!

成績の推移

12月の入塾当初はたしか、定かではないが、マーク模試で5教科7科目で450点~500点くらいだった。

そこから、本番までの1ヶ月でがっつりマーク演習をやり、本番で650点くらいまで伸ばした。

とくに、英語・数学・国語の伸びは顕著で、センター本番で、国語は現代文満点、数学は普段のマーク演習で5割を切るくらいなのに本番で7割をとった。

また、理系にも関わらず世界史Bで80点取れたのはかなり健闘したと言える。

入試を終えて

受験を終えて、初めて塾に来た頃の暗い雰囲気はなくなり、彼女はすでに大学での勉強、次のことを考えていた。

そして、受験が終わって改めて話した。

生徒:「今までありがとうございました。」

自分:「ほんとによくがんばったね。はじめて来た時は浪人前提みたいだったけど、浪人しなくてよかったでしょ?」

生徒:「ほんとですよ。こんな生活が1年続くって考えたら気が狂いそうです。本当に受かってよかったです。」

自分:「だよね?それと最後まで理系でいこうとしなかったのも勝因の一つだよね」

生徒:「文転してよかったです。理数科目が伸びないから文転したとかというより、大学でやりたいことを考えたら理系じゃないって思ったんですよね。

自分は何をやりたいのかを改めて考えたら、会計に関することやりたいなって思いました。」

自分:「ほんと勇気のいる決断だったと思うよ。今回は受験科目の強みも活かせてやりたいことの方向性もしっかり持てたから本当によかった。」

生徒:「これで自分の将来の方向性定まったので大学入ってからも勉強がんばります。」

このような会話を最後にして彼女は巣立った。

この約2ヶ月の受験生活で彼女を見てて思ったのは、可能性を十分に秘めてるにも関わらず、メンタル面がボロボロのせいで本来の力を全くだしきれない生徒が少なからずいるんだなということも感じた。

彼女もその一人だった。今回の出会いで、彼女はうちの塾のスタイルにかなりハマってくれて、我々も可能性を十分に引き出せたと自負している。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

受験にメンタルが大事だということを示した例の1つだと思う。

また自分の進むべき進路も見えたようで、本当によかった。

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