【合格体験記】高三に文転して静岡大学に現役合格!
2021年05月18日 | 合格体験記
今回は大垣校の立役者の一人を紹介する。
この生徒は、もともとは理系で、そのまま理工系に進む予定だった。
だが、途中で進路変更をして文転し、紆余曲折を経て国公立大学に合格した。
この記事を通して、文転を考えてる人の参考になればと思っている。
出会い
彼との出会いは高校2年生の6月頃だろうか、2年生になってはじめての定期テストの前だった。
友人に連れられて塾にきた。
彼の友人がかなりクセのある生徒で、彼に影響されてか勉強も2年生ながらかなりやる気になっていた。
その友人が連れて来た生徒だから彼もひと癖、ふた癖あるに違いないと思いつつ話をした。
案の定かなりクセの強い生徒だった。
まだ体験期間中なのに、他の生徒の鼻息がうるさいからと、机を移動させて別の自習室で勉強したり、塾に枕とか寝袋を持ってきて勝手に泊まろうとしたこともあった。
他にもいろいろとあったが、彼は自分がこうしたいと思ったらとことんそれを実行する生徒だった。
だが、彼が勉強しやすいようにやりたいことを許容したことがよかったのか、塾のことをずいぶんと気に入ってくれて入塾に至った。
高校2年時
彼が入ったのは大垣校ができたての頃で、塾長ともよく会話をしていた。今でも覚えてるのが塾に何がほしいかについてだ。
生徒:「暑くなってきたんで、塾に冷蔵庫ほしいです。あとベッドほしいです。」
塾長:「ベッド?泊まるなよ笑」
生徒:「家遠いんで塾に泊まりたいです。」
塾長:「それはだめだって」
生徒:「じゃあ、カップラーメン食べたいんでティファールほしいです。」
塾長:「それだったらいいよ。ただ、校舎は開校したてで、金ないから友達連れて来てくれ笑」
こんな話をしていた。実際、彼は友人がとても多く、何人か連れて来た。
そして、彼の勉強への高いモチベーションにつられてか、彼の友人たちも2年生なのに、ほぼ毎日塾にきた。
そして、後日彼の要求通り、ティファールと冷蔵庫が届いたのだ。
これがwinwinの関係ってやつ?笑
2年生のうちは、友人たちと塾に集まって勉強というよりもみんなでワイワイやっていた。
ただ、それをできる環境にすることによって彼らの塾に来るハードルは下がったように思う。
実際、2年生にも関わらずほぼ毎日塾に来ていた。
だが、彼は一見塾で友人たちと談笑したりしてそこまで勉強してない感じがしたが、毎回の指導できっちり合格点をとっていた。
だが、はじめのうちは、勉強に関しては、あまりこちらの言うことを聞かなかったのを覚えている。
そのせいか、指導ではきっちり合格はしているが、塾のやり方に沿わない方法だったので、模試などの初見の問題と対峙したときの成績は良くなかった。
ただ、秋頃からだろうか、きっかけがなんなのかは全くわからないが、こちらの言う通りに勉強するようになったのだ。
彼自身も「塾の言う通りやらないで落ちたら悔やんでも悔やみきれない」と言っていて妙に素直になっていた。
それからは、チャットや直接会った時などを通して、塾長や講師などもからアドバイスをもらおうと頻繁に会話をしていた。
そして、それを元に修正していくということをしていくうちに成績が上がっていき、彼の勉強の方向性も定まりつつあった。
非常に良い状態で受験学年への準備が進んでいた。
受験時
春休みになり、かなり貪欲にがんばっていた。
極め付けは、塾長に友人たちと頼み込んで家にお泊まりして勉強していたのだ。
当時塾長は岐阜校の上に住んでいて、そこにいれば、エレベーターで降りればすぐに岐阜校で勉強をできるといった感じだ。
彼らは二泊三日で塾長宅に泊まり、「合宿」と称して勉強に励んだ。
このような感じで、勉強に対するモチベーションは高いが、塾長にご飯をご馳走させたり、頼んで家に泊まり込んだりと、普通の生徒ならしないような要求を平気でする性格は相変わらずだった。
さて、5月のはじめくらいだろうか、彼から相談を持ちかけられたのだ。
生徒:「相談があるんですけど・・・文転しようかなって考えてます。」
自分:「どうしたの?急に。今まで化学と物理あんなにやり込んでたじゃん。数IIIをもうすでに少しやってるよね?」
生徒:「そうなんですけど、大学入ったあとのことを考えたら、俺このままでいいのかなって思って。実験とかやる気ないし、工学とかに正直魅力を感じません。今まではみんな理系いくし、ただ就職に有利になるかもって思ったから理系選んだだけですし。」
自分:「へっ?じゃあ今はどういう系統でいきたいと思ったわけ?」
生徒:「商学部とか経済学部とか情報学部とか理系科目を活かせる学部考えてます。」
自分:「そういう考えか。国公立は理科基礎2つだし、今までやってきたので基礎科目はそんな勉強しなくともできるもんね。そして数学は数IIIなくなったのは大きい。ただ、問題は社会どうするかだよ。国公立文系だから社会二ついるよね。」
生徒:「学校で地理やってるんで地理とります。あとは倫政ですね。これは自力でやります。」
自分:「地理は2年からやってたしそんな苦手意識ないでしょ。数学と英語は学習進んでるから国語と地理詰めればなんとかなりそうな感じが見えてきた。」
このような会話をして彼は文転を決意したのだった。
彼はそこから地理や国語のビハインドを巻き返そうと猛烈な勢いで学習をしていた。
そして、夏休みに入った。毎日塾に来てコツコツ勉強していたが、お盆休みで勉強のリズムが狂った。
お盆休みで塾が休みになってから失速したのか、彼は塾にはほとんど来なくなった。
また、9月に学祭があることもあって、その準備に向けて学校で居残りをしないといけなくて、塾にしばらく来なかった。
そして、約3週間のブランクが明けて塾で再び勉強を本格的に再開した。
ここからの彼の勉強量は本当に凄まじかった。毎日学校が終わった瞬間に塾に来て、閉まるギリギリまで勉強する。もちろん土日も最初か最後まで塾にいて目一杯勉強してくれていた。
この頑張りが功を奏し、成績にも反映された。
12月には普段のマーク演習で国語で8割、英語で9割、数学も7~8割、地理7割くらいをコンスタントにとれるようになっていた。
試験本番
正月休みも返上し、塾で勉強をしていて、ついにセンター試験を迎えた。
他の受験生と違って、緊張した面持ちもなく試験を受けてきた。
そして、受験が終わり、塾に来てみんなで自己採点を行った。
自己採点の結果、英語が9割ちかくとれて、他科目も7割いくかいかないくらいの点数をとれた。
なにより一番衝撃的だったのが国語だ。国語の採点を英語が高得点だったので、そのテンションのまま採点した。
国語は普段の演習で8割をはずさないのに本番に限って6割を取ってしまったのだ。
本人もこれに関してはショックを隠しきれなかったようで、採点ミスなんじゃないかと何回も答えあわせをしていた。
実際、点数がおかしいと言って、別の年度のセンター試験の国語の回答を見てるんじゃないかと他の年度の回答も確認したほどだ。
その後、彼は現実を受け入れて、ずっとショックを受けていたが、今回の試験を全体的にみると、国語はコケたが、他の科目は健闘した。
そして、後日一緒に国公立のプランニングをした。
2年の頃から関東の国公立のどこかにいければいいといった感じだったが、現役で受からせることやセンター試験の結果を踏まえて、彼の行きたいと思える大学を探した。
そして、情報系の学部に焦点を当てて探したところ、静岡大学を受験することに決めた。
練習で受験した名城大学の試験を終えてからは、二次試験の英語と小論文に向けて対策をし、小論文は何回か添削してしっかりと書けるようになった。
英語のほうはもともと得意で二次力が高かったということもあり高得点を常にとれていた。
そして、国公立本番を迎えた。試験後に本人に出来を聞いたら、小論文はそこそこ書けて、英語は普通にできたと言っていた。
そしてしばらくして、名城大学と静岡大学の合格通知が届いた。
文転など紆余曲折はあったが、こうして彼の受験は終わった。
指導面
彼の指導では、以下のことを気をつけながら指導していった。
人格面
普段から思ったことをすぐにそのまま口にすることがあり、わからないことがあったときも考えることをしないですぐにわからないと言ったりすることが多かった。
なので、普段からなぜそれをやるのか、どういう意図でこれをやれと言われているのかということを考えてもらえるよう問いを投げかけたりして習慣づけをさせた。
これがうまくいったのか、勉強を重ね普段から思考する癖がついたからか言動や行動も良い方向に変化していった。
勉強面
慶早のメソッドでしっかり成績を伸ばした生徒の一人といえる。
はじめのころは、文法書は問題を解かずに解説のページに書いてあることを丸暗記し、数学もはじめから解説をみてやり方を覚えるということをやっていた。
ただ、それによって初見問題への対応力が非常に低かったので、はじめはできなくてもいいので自力で問題を解くということを徹底させた。
処理速度もどんどん速くなっていき、高校3年の夏休み終わりにはシス単を1時間で1周、文法書も高速で反復できるようになっていた。
また、性格上雑な面があって、マイナスとプラスの符号を間違えたり、マークミスもあったので、普段から満点とってやると他の人以上にイキって試験に臨んでいたので、空回りしすぎないように注意を促したり、試験前に一緒に確認などをした。
成績の推移
はじめて塾にきて、すぐに中間テストだったのだが、そのときのクラス順位が40人中25位くらいだった。
また、記憶は定かではないが、夏の進研模試では偏差値50~55くらいをさまよい、冬の進研模試では、英語の偏差値60を超え始めた。
文転したということもあり、はじめのうちは国語で苦労をした。
知識すらも入ってないので偏差値40台をとることもあった。
また、数学はマークミスや記述では不等号を逆にしたりといったミスをしたりして大量失点をして、解けるのに点数に反映されずに伸び悩んでいた。
最後まで全体的に点数にムラがかなりあったが、回を重ねるごとに点数も上がっていった。
マーク模試の方も、ずっと500点台前半をさまよっていたが、演習回数を重ねることで精度が増していき、本番では600点を超える点数を取れた。
受験を終えて
受験を終えてから塾に来てもらって、今までのことを彼と一緒に振り返った。
自分:「受験お疲れ様。静岡に行くことになったけど、どう?」
生徒:「うーん・・・普通に納得はしてるんですけど、2年のうちにもっと勉強しとけばなって今になって思います。」
自分:「2年生のときからほぼ毎日塾に来てやってたでしょ。」
生徒:「そうなんですけど、意識の問題です。宿題をやってこないのは論外として、俺は入って初期の頃なんか宿題を流れ作業でやってたんですよ。
思考停止で。それぞれの宿題に対して、どうやって精度を上げていこうかとか、同じ科目でも他の分野とどう関連性あるのかとか何も考えずにやってました。ただこなせばいいでしょ、指導で合格点さえとれればいいでしょって感じで。
だから、感覚的にですけど、2年生の間は点のままで線になんなかったんですよ。」
自分:「そういうことか。意識の問題ね。2年のときからわからなくても考える癖をつけるように講師とか塾長がよくなんでこれをやるのかとか色々とこちらから投げかけてたでしょ。
まさに、そういうことに気づくきっかけになってくれればと思ったんだよ。そういうことに気づけて3年になって修正できたってのは考える癖がついて普段からの思考が変わったてことだと思うよ。」
生徒:「そういうことですかね?でも、前よりも物事に対してスルーしないで考えるようにはなった気がします。」
自分:「いいね。それは大学生になっても求められる力だからね。振り返ってみて他に何か思い出深いこととかある?」
生徒:「やっぱ文転ですよ。高校3年になる前の春に化学や物理や数IIIの参考書を揃えてめちゃめちゃ勉強してたの、あれなんだったの?って感じです。あの時間がなければもっと時間を活用できたのにってはあります。」
自分:「それはある。5月に急に相談してきたもんね。でもよかったと思うよ。数学とか理科とか文転してもうまく活かすことできたし。それに受験で受かることだけじゃなくて、しっかりと自分の将来見据えての選択をして、合格もしたんだからいいと思う。」
生徒:「そうっすね。今回この塾で学んだことを大学生になったら家庭教師とかのバイトをして活かしていきたいと思います。」
このような会話を彼とした。
彼は理科や数学は理系向けの勉強を前半はかなりやりこんでいてあの時間が無駄と言っていたが決してそんなことはない。
実際、数学も理科も理系として勉強してたおかげで学習が進んでいた。
なので、文転したことで、逆に理科や数学を強みにできたのだ。
また、彼は広い視野を持ち、先を見据えて勉強をしていた。だから、文転という決断もできたのだと思う。
いかがだっただろうか。文転を決意して心配から「今からでも間に合いますか」「数学とか無駄になるんじゃないか」など聞かれることがあるが、彼のように現役で合格している人も少なからずいる。
この記事を読んだあなたが文転をしようかと考えていたら、その背中を押すことできるのであれば幸いである。
ただ機械的に勉強するのでは意味がなくて、目的から逆算してその勉強の意味を見出しながら勉強できたら強い。文転する人や国公立目指す人はぜひ彼を参考にしてほしい。
また今回は大垣校の生徒の話でしたが、大垣校は浪人で結果を残している子もいます!
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