併願する私立大学選ぶときに絶対に気をつけるべき3つのポイント
2019年04月28日 | 大学受験基礎知識
私立大学はどこを受けようか真剣に考えたことはあるだろうか? 国公立大学志望の人も、私立大学志望の人も受験期になれば、志望校以外にどこの大学を受けるか考えるようになる。 ほとんどの人が理由は何であれ、私立大学を受けることになるだろう。 しかし、私立大学を受けることで、自分に対して良い影響が現れることもあれば、悪い影響が現れることもある。 そのことをよく知って自分の志望校選びに役立てていってほしい。 ここでは、大学受験で受験する私立大学の選び方を徹底解説していく。 正しい知識をしっかり身につけた上で自分の受験する私立大学を決めて欲しい。
大学入試における私立大学の立ち位置
まず大学入試における私立大学の立ち位置について説明しよう。 なぜ多くの受験生が志望しているか否かに関わらず、私立大学を受験するのかが分かるだろう。
入試形式について
私立大学の入試は一般入試、推薦入試、AO入試、センター試験利用入試の大きく4つに分かれている。 それぞれについて詳しく説明して行こう。
一般入試について
私立大学入学者の約半分が一般入試で受験している。 各大学が作成した入試問題を解き、その出来で合否が決まるものだ。 いわゆる学力試験である。 私立大学の場合、試験は主に1月下旬~2月中旬に行われ、各大学で試験日が違うため、試験日が重ならなければ何校でも受験できる。 さらに、同じ学部学科でも2つ以上の入試方式があり、併願できる場合がほとんどだ。 たくさん受験すればその分合格のチャンスが増えるが、時間や受験料・交通費などの負担があることも考えながら、受験計画を練ることが必要である。 受験科目としては理系、文系でも3教科型が基本である。 文系では英語、国語、地理・公民や数学から1科目選択、理系では英語、数学、理科が課されることが多い。 1~2科目の場合もあり、小論文などが受験科目として課されることもある。
推薦入試について
推薦入試は、高校での成績や取り組みをもとに、受験生の意欲や個性を測る入試である。 これまでの頑張りや、自分の強みを評価してもらえるのだ。 ほとんどは一般入試に先駆けて始まり、10~11月頃に最も行われている。 大きくは「公募制(公募推薦)」と「指定校制(指定校推薦)」の2つのタイプがあり、違いは「高校の指定があるかどうか」である。 公募制では一般的に全国の高校に在籍する生徒が対象になる。 指定校制では大学が指定した高校の生徒だけが出願可能である。 指定校制では人数の関係によっては校内選考なども行われる。 他に高校の推薦が不要な「自己推薦」もある。 さらに、公募制は「公募制一般推薦入試」と「公募制特別推薦入試」に分かれている。 公募制一般推薦入試は、成績基準があることがほとんどで、募集人員が多い。 それに対して、公募制特別推薦入試は、スポーツや文化活動で優れた成績を収めた人や、委員会活動、社会活動などの課外活動に積極的に取り組んだ人に向いた入試である。
AO入試について
AO入試は、大学が求める人物像(アドミッション・ポリシー)に合う人物を採用するための入試である。 求める人物像は大学・学部学科によってさまざまで、「リーダーシップがある」「新しい環境に挑戦する意欲がある」など資質や個性について定められている場合もあれば、特定の技術や資格、海外経験などが求められる場合もある。 AO入試は高校からの推薦が必要ないため、条件を満たせば誰でも出願でき、志望校に直接熱意をアピールすることができる。 いかにこの大学に入学し、学びたいかの熱意を伝えることが大切なのだ。 選考では「求める人物像と合っているか」「入学への強い意欲があるか」「大学・学部学科のことをよく理解しているか」「入学後の明確な目標があるか」などが重視され、大学・学部学科にふさわしいかが審査される。 AO入試では、自分がその大学が求める学生像に合うことをうまく伝えられるかどうかがポイントになる。 選考方法は書類審査や小論文、面接などが一般的ですが、大学によってさまざまである。 セミナーやプレゼンテーション、模擬講義などバラエティ豊富な試験・課題があり、じっくり時間をかけて選考される。 自分のことをよく見てもらえる反面、万が一不合格だった場合は、他の入試に向けて対策を練ったり受験勉強をしたりする時間が少なくなってしまう。 そのため推薦入試や一般入試も視野に入れておいたほうが良い。 また、最近は基礎的な学力を測ることも多くなってきた。
センター試験利用入試について
センター試験利用入試はよくセンター利用と呼ばれている。 センター試験の受験科目によって複数の大学・学部に出願できる方式だ。 合否はセンター試験の点数で決まる。 一般入試とは違って大学独自の学力試験がないことが多く、出願するだけで自動的に合否が決まるため、合格のチャンスを増やしたい人に人気である(学力試験がある場合もある。以下参照)。 センター試験利用入試には、センター試験だけで合否が決まる「単独型」と、個別学力試験と合わせて判断する「併用型」の2種類がある。 どちらの場合も、6教科30科目の中から志望校が指定する科目を選び、センター試験を受験する。 指定される科目の数や配点比率は大学・学部学科によって違い、1科目だけの場合から国公立大学のように6~7科目を課す場合までさまざまある。 自分が受験しようと思う大学が課している科目を良く調べてセンター試験に臨むことが重要である。 また、センター試験利用入試の受験にあたって注意したいのが出願時期である。 センター試験「前」の場合と「後」の場合があるため、うっかり出願し忘れないように募集要項を確認しておくことが重要だ。 センター利用は私立大学の多くが実施している。 しかし募集人員が少なく、難易度が上がるケースも多い。 ほとんどの場合は一般入試と併願できるため、募集定員が多い一般入試3教科型をメインに考え、プラスアルファとして利用するのをおすすめだ。 国公立大学の志望者は、併願する私立大学の一般入試を受けなくてよくなるというメリットもある。
入試の流れ
次に主な入試の流れについて説明しよう。 年によって正確な期日などは変わってくるので、自分でしっかり確認しておくことが大切だ。
金沢工業大学「大学入試カレンダーがダウンロードできます」より
8月上旬~ 国公立大学、私立大学のAO入試の出願が始まる。
随時試験が行われ、結果発表が行われる。
9月下旬~10月中旬 センター試験出願が行われる。
10月上旬 私立大学推薦入試出願が行われる。 随時試験が行われ、11月いっぱいには結果発表が行われる。
11月上旬 国公立大学推薦入試出願が始まる。
11月中旬~12月中旬 国公立大学推薦入試試験、結果発表が行われる。
12月下旬~1月中旬 私立大学一般入試出願が行われる。
1月中旬 センター試験 私立大学のセンター利用試験の出願が始まる。
1月下旬 国公立大学2次試験の出願が始まる。
1月下旬~2月中旬 私立大学一般入試試験が行われる 随時結果発表
2月25日、26日 国公立大学2次試験 3月上旬~3月中旬
国公立大学2次試験結果発表 主な流れはこんな感じになっている。 是非参考にしてほしい。
私立大学の入試予定日
自分が受けたいと思っている大学の入試予定日を確認してみてほしい。
例えば慶應義塾大学の文系学部を第一志望としている受験生がいるとして考えてみよう。 今年(2017年度入試)の受験日は次のようになっている。
慶應義塾大学
- 文学部 2月15日(水)
- 経済学部(A方式) 2月13日(月)
- 経済学部(B方式) 2月13日(月)
- 法学部法律学科 2月16日(木)
- 法学部政治学科 2月16日(木)
- 商学部(A方式) 2月14日(火)
- 商学部(B方式) 2月14日(火)
またこの受験生は併願校として立教大学の文系学部、上智大学の文系学部、明治大学の文系大学を考えているとする。 これらの大学の受験日は以下のようになっている。
立教大学
- 文学部 2月11日(土)
- 経営学部 2月12日(日)
- 経済学部 2月13日(月)
- 社会学部 2月14日(火)
上智大学
- 経済学部経済学科 2月4日(土)
- 文学部英文学科 2月6日(月)
- 経済学部経営学科 2月7日(火)
- 法学部法律学科 2月9日(木)
明治大学
- 経営学部 2月10日(金)
- 文学部 2月13日(月)
- 法学部 2月14日(火)
- 商学部 2月16日(木)
この受験生の志望校は慶應義塾大学なので慶應義塾大学の試験日である2月13日(月)、14日(火)、16日(木)は慶應義塾大学を受験しに行くとする。 そうすると立教大学の経済学部、社会学部、明治大学の文学部、法学部、商学部は受験することができない。 よって、併願する大学を考え直さなければならなくなる。 このように受験日がかぶったりしないように併願校を選ぶのが大切だ。 移動の時間なども考えられるとよい。 次の章で併願校として受験する私立大学の選び方について詳しく説明する。 是非参考にしてほしい。
併願する私立大学の選び方
ほとんどの受験生が第一志望校の他に併願校、いわゆるすべり止めとして私立大学を何校か受験するだろう。 もしも第一志望校に落ちてしまったときのために、自分の興味のある大学を受けるのが一般的だが、あくまでも第一志望校の受験に支障が出ないように日程を組んでいってほしい。
第一志望校受験日の最低3日前には他大学の入試を入れない
1つ目に大切なことは第一志望校受験日の近くには他大学を受験しないほうが良い。 国公立大学が第一志望の人はあまり問題はないが、私立大学が第一志望の人は十分気を付けてほしい。 あくまで第一志望校に合格するのが目標である。 是非、第一志望校の受験日の前には、第一志望校の過去問を解いたり、自分の苦手な分野を復習したりと、第一志望校に受かることだけを考えてほしい。 他大学を受験することによって肉体的にも精神的にも疲れてしまう。 受験する以外にも、受験会場の移動や宿泊することなども考えると、体や心をしっかり休めることができないことも多い。 受験というのは1日だけでもとても疲れる。 是非第一志望校を万全の体調で受験できるように他大学の受験の予定を立てていってほしい。
あまり興味のない大学は受けなくても良い
併願する私立大学の受験にはメリットもデメリットも存在している。 メリットとしては、受験の雰囲気を知ることができる、合格すれば自信になるなどあるが、デメリットとしては肉体的、精神的に疲れる、勉強する時間が減る、不合格だった場合、精神的に落ち込むなどがある。 デメリットの面を考えると、あまり興味のない大学は受験しないほうが良い。 合格をもらえるというメリットもあるが、入学する可能性の少ない大学なら受験しないほうが良い。 受験料、移動費、宿泊費もかかるし、肉体的、精神的にも疲れる。 受験する代わりに、勉強する時間にあてたほうが良い。
結果発表の日程も考えて併願校を選ぶ
結果発表の日程を考えて併願校を選ぶことは意外にも大切なことである。 結果発表の日程を考えている人は少ないと思う。 大学によっては、結果発表の日程が国公立大学の受験日の前日などもある。 合格をもらってやる気になる人もいれば、合格をもらったことで満足してしまい、勉強のモチベーションが下がってしまう人もいる。 また、不合格だった場合に、ショックで落ち込み、勉強に手が付かなくなってしまう人もいるだろう。 是非、自分の性格なども考慮し、結果発表の日程もよく調べて併願校を選んでいってほしい。
まとめ
上記で私立大学の入試形態や大学の選び方について詳しく説明してきた。 第一志望校が私立大学である人はもちろん、第一志望校が国公立大学である人も私立大学は受けるだろう。 上記の選び方などを様々な内容を参考にして選んでほしい。 第一志望校を受けるのに影響が出ないように気を付けてほしい。 上記のことをしっかりと気をつけて私立大学の受験校を選んでいけば、第一志望校の受験に悪影響を及ぼすことはない。 この記事を読んで、しっかりと自分の満足のいく結果が出せるように、自分の私立受験校を決めよう。
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