【得点標準化】早稲田大学人間科学部数学の傾向と対策
2021年10月05日 | 早稲田大学
早稲田大学に所沢キャンパスというキャンパスがあることはご存知だろうか?
その所沢キャンパスには、人間科学部と、スポーツ科学部という2つの学部が存在する。
今回はその中でも早稲田大学人間科学部の数学について詳しく話していこうと思う。
早稲田の人間科学部は文系であっても理系であってもどちらでも受験可能である。
そしてそのどちらであっても数学が非常に鍵を握る出題になっていると言える。
受験を考えている人は、ぜひ参考にしていただきたい。
早稲田人間科学数学の基本情報
文系、理系共に数学の出題あり
早稲田大学人間科学部は、受験方式が文系方式と理系方式の2つがある。
そのため文系の学習をしている人は文系方式、理系の学習をしている人は理系方式で受験するのがセオリーだと言えるだろう。
文系方式は英語、国語が必須となっており、歴史(日本史、世界史)、公民(政治経済)、数学から1科目選択するという形である。
一方で、理系方式は英語、数学が必須で、理科を1科目選択するという形である。
この記事では文系も理系もどちらも解説しているので、早稲田人間科学部を受験する人はぜひ参考にしてもらいたい。
時間/配点
文系方式、理系方式共に、早稲田大学人間科学部数学の制限時間は60分で数学の配点が50点という形式である。
また配点に関しては以下の通りだ。
文系方式
・英語⇨50点
・歴史、公民、数学から選択⇨50点
・国語⇨50点
理系方式
・英語⇨50点
・数学⇨50点
・物理、化学、生物から選択⇨50点
文系方式、理系方式共に全ての科目が均等配点となっていることが大きな特徴だ。
出題形式/回答方式
文系方式、理系方式共に、大問は5問構成であり、回答方式はマーク形式となっている。
全ての大問で、答えだけを指定されている通りに答えの数値をマークシートに記入するということで、途中過程や計算が一切評価されないという点に気をつけたい。
文系理系共に人科は英語を攻略することも重要です。
人科の英語対策は以下から確認することができます。
早稲田人間科学部数学の特徴
それではより具体的に早稲田大学人間科学部の数学の特徴について確認していこう。
全範囲から出題
早稲田人間科学部数学の一つ目の特徴が、文系であれば数学Ⅰから数学ⅡBまで、理系であれば数Iから数Ⅲまで全ての範囲から毎年バランスよく出題されるという事だ。
その中でも特によく出題されるのが、確率と図形の問題である。
確率は単なる確率の問題が出題される年もあれば、漸化式を絡めた確率漸化式の問題が出題される年もある。
また図形の問題はベクトルはもちろんのこと、空間図形の問題がよく出題される印象だ。
この2つは特に抑えておいた方がいいだろう。
一方で各分野バランスよく出題されるということは間違い無いので、あまりヤマを張らずに満遍なく学習しておくことをオススメする。
見た目以上に計算量が多い
本入試は、見た目以上に計算量が多い。
人間科学(以下文内で人科と略す)の数学の問題は、過去問を見てもらえばわかると思うが少し独特な形式だ。
普通の入試問題だと1つの大問に対して3つくらいの設問が用意されているものが多いのだが、人科の数学は大問1つに対して設問数1~2個くらいと少ない。
往々にして大問1つに対する問題数が多いと、問題内でどんどん内容を掘り下げていく形式になり難しく見えるものだと思うが、その点では人科の問題は見た目としては簡単そうに見える。
ただし実際に問題を解いてみると内容は印象ほど簡単ではなく、1つの問題内で求められる計算量が多いという特徴がある。
それゆえ制限時間60分内で5つの問題を解き終えるのにかなりのスピーディーさを求められる。
なおかつ回答方式がマーク方式のような回答のみを書く形になっていることがすこし難易度を上げている。
途中計算を書くような問題であれば、たとえ答えを間違ったとしても途中計算過程で部分点を稼げたりもするが、この形式だと最後の解答を間違うと点数が全て取れないという結果になるので、そこには注意が必要である。
見た目は簡単そうに見えても、意外と時間がかかったり面倒な問題が多かったりする。
この辺りは過去問演習でしっかりと慣れておいてほしい部分だ。
7割を目指そう
次に目標得点について説明しよう。大体7割を目指そうといったところだ。
大問が5つあって幅広い範囲からバランスよく出るが、問題のレベルとしては標準レベルまでがほとんどという構成になっている。
もし応用問題でわからないところがあっても、標準レベルまでの問題をしっかり正解することが出来れば、合格ラインの6割から7割はしっかり取れるのだ。
よって難しい問題を攻略するというより、標準レベルまでの問題を取りこぼさずにいかに得点できるかどうかというのが、合否のポイントになると言える。
文系は得点標準化が鍵。
得点標準化をご存知だろうか?
早稲田大学の入試は、素点で合格点が決まるのではなく、科目間の不公平をなくすために、一度得点が標準化され、その標準化後の得点が合否が定まる。
そのような特徴があるため、早稲田大学の場合、1科目平均点を下回る科目を作ってしまうと、合格の難易度が一気に上がるという特徴がある。
さて、早稲田大学人間科学部の場合はどうだろうか。
理系の数学に関しては、全員が必須で受験をするため、科目間の優位などについては考える必要がない。
もちろん標準化後の得点が合否が定まるため、数学で足を引っ張る状況を作るべきではないということは言うまでもない。
一方で、文系の場合はどうだろうか?
文系の場合は数学が必須ではなく、歴史や公民からの選択となっている。
そこで確認したいのが、各科目の平均点である。
例えば2020年度入試の場合、各科目の平均点は以下の通りである。
・日本史…28.732
・世界史…33.571
・政経 …25.379
・数学 …14.901
圧倒的に数学の平均点が低いことがわかるだろうか?
他の年度を確認しても、数学は20点を下回る年が多く、ほぼ間違いなく地歴公民の平均点を下回る。
そのため得点標準化によって、平均点をしっかりと超えることができれば、標準化後の得点が大幅に上がるということなのである。
もちろん数学は解けたか解けなかったか0か100かになってしまうこと、また計算ミスなどの要因が平均点を引き下げているわけで、全く解けなかったらその時点で合格を勝ち取ることができなくなってしまう。
しかし、数学が得意な人は、特に早稲田人間科学部の文系数学において恩恵を受けやすいだろう。
この特徴は必ず理解しておいてもらいたい。
早稲田人間科学部数学の対策
それでは早稲田大学人間科学部の数学で合格点を確保するには具体的にどのような対策をすればいいのだろうか?実際に確認してみよう。
標準レベルまでの問題を取りこぼしなく演習
全範囲から偏りなく出題されるので、特定の箇所を応用レベルまで極めるというよりは全体的に基礎から標準レベルまでをしっかり定着させておくという事が重要である。
そのためには、特に標準レベルまでの内容に関して、それぞれの単元ごとにインプットするべき情報について繰り返し演習を積んでしっかりとインプットを行い、頭の中で各問題の考え方をきちんと整理しておく必要がある。
解法を瞬時に思い出せる訓練を
早稲田人科の数学は計算量が多く制限時間内に5問解き終わるのが難しい問題なので、問題を見た瞬間にいかに短い時間で解法を思いつき取り掛かれるかというところが非常に重要になってくる。
回答のスピードを上げるためには、途中の計算をある程度省く方法を考えるなどの工夫次第でスピードを上げることはできる。
しかし、計算をあまりにも雑にしてしまうと、結局計算ミスに繋がり最終的に点が取れないという形になってしまう。
先ほど言ったようにこの早稲田人科の数学は答えのみを記入する解答形式になるので、途中計算で部分点が取れず解答そのものが点を取るための全てだ。
それゆえ計算ミスはできるだけしないように丁寧に計算して欲しい。
となるといかに早く解けるかというのは、計算スピードそのものを上げるというよりもその問題を見てから解き方をいかに早く思いつけるかどうかということの方が大きい。
時間の節約度合いがかなり変わってくるので、この部分についてはしっかり対策を練っておく必要がある。
具体的には、それぞれの問題についてこういう問題が出たらこういう様な解き方をするという、最初の第一歩となる問題の解き方の糸口の部分を、イメージレベルでよいのでインプットしておくことだ。
さらにそれを各々の問題ごとに整理しておくことが重要である。
入試では取れそうな問題から解こう
これは日ごろの勉強をする上での対策というより入試で実際に人科の数学を解く際のコツになるが、問題を見たら最初に5問全てを確認し、これなら解けそうと感じた手ごたえのある問題から手を付けていくことが重要だ。
5問の中でも毎年難易度にブレがあり、簡単な問題は割とすぐに解ける。
ただし難しい問題から解き始めると全く解けないという事態が起こり、そこで時間がかかってしまって簡単な問題まで無駄になってしまうという事がよくある。
最初にパッと見て簡単な問題を見抜けるような、難易度を把握する目を養っておくとよい。
早稲田人間科学部数学対策のおすすめ参考書
次にお薦めの参考書を紹介していきたい。
基礎問題精講
1冊目の問題集は数学の基礎から共通テストレベルまでの問題を揃えている参考書となる。
問題と解答が別々の冊子で用意されている参考書もあるが、この問題集はまず問題があって同じページの下部に解答が書いてあるという形式になっている。
また、この問題集は収められている問題数が割と多い。
それも1つの参考書の中に数Ⅰから数Ⅲまでの全分野が入っている形式ではなく、数ⅠA・数ⅡB・数Ⅲという形でそれぞれの分野ごとに冊子が分かれている。
その分1冊のなかに問題がたくさん詰め込まれているという形だ。
それゆえ、基礎から標準レベルまでのいろいろな問題を幅広く解きたいという人にはお勧めの参考書だ。
この参考書でしっかりと基礎固めをし、その後に標準レベルから応用レベルまでの問題に入ってもらいたい。
基礎固めは何周も復習しなおすことで知識を定着させることができる。
その時にできれば問題と解法をしっかりセットで覚えておき、かつそれらを単元ごとに内容を整理して頭の中に入れておくとよいだろう。
基礎問の記事は以下から確認できます!
文系の数学実戦力向上編
ここからは基礎問題精講をマスターした人向けの教材だ。
文系の人は、この文系の数学実戦力向上編がまさに早稲田人間科学部の数学対策において、ドンピシャな教材と言える。
このレベルまで学習しておけば、あとは過去問演習と本番での計算に注意すれば、問題なく合格点を確保できるようになるだろう。
文系の数学の記事は以下から確認できます。
赤の重要事項習得編と、青の実戦力向上編の2冊があることに気をつけてください。
Z会理系数学 入試の核心 標準編
次に理系の標準から応用レベルまでの参考書を2冊紹介する。
最初に「Z会理系数学 入試の核心標準編」という参考書をお薦めする。
割と古くからあり、共通レベル以上の一般入試対策用の参考書なのだが、非常に見やすい構成になっていて白黒のみでなく紫色を効果的に使われている。
それに加えて標準から少し難しいレベルの大学までの入試問題が過不足なく1冊に収めてあるので、どの入試問題にもしっかり対策することが出来る。
また、難易度の高すぎる問題はなく、付録されている問題集も多すぎないので、1冊仕上げるのにそれほど時間がかからないといったところも特徴である。
この1冊には非常に良い問題ばかりが集められているので、演習の際はしっかり解説を読んで1回だけではなく2,3回復習してほしい。
このレベルの参考書になってくると2~3周をするのに結構時間がかかってしまう。
そのため、1周目をやる時に間違えた問題や重要な問題にチェックを入れておくと、2回目以降にはチェックした問題だけを解けば良いため、勉強を効率化できる。
このように取り組み方については自分で工夫しながら進めていってもらいたい。
そしてこの参考書は解答のところに『核心』という部分が設けてあるが、それはその分野の解法のポイントの部分になっている。
この部分でわかりやすく整理されて書かれてあるというのも大きな特徴のひとつだ。
この部分をしっかり読み込んでおけば、問題のそれぞれのポイントを把握し整理して覚えておくという早稲田人科の数学に対する対策も無理なく押さえることができる。
早稲田人間科学の数学であれば、この入試の核心標準編を隅々までこなしていれば、あとは過去問演習で問題ないでしょう。
河合塾 厳選!大学入試数学問題集理系262
理系の人でさらに学習を進めたい人に向けた参考書も紹介しておこう。
それが、「河合塾 厳選!大学入試数学問題集理系262」を挙げようと思う。
先ほどの核心よりもレベルが上がった問題集になっていて、問題数は核心の倍近い分量がある。
しかし重要な問題だけが集められているので、非常にコスパの良い参考書と言えるだろう。
ただしこの理系262は先ほどの核心のように他の色使いはなく白黒表記の形式なので、少し見づらさはあるかもしれない。
あとは核心に比べると若干解説の丁寧さは劣るが、別に解説が難しいわけではなく標準レベルまでがしっかり解ける人にとってはちゃんと理解できるような内容だ。
そして核心に比べてこちらの方が問題数が多いので、核心だけでは物足りないという人はこの262を選んでもらったほうが良いかもしれない。
それぞれを比べてみて、自分のタイプに合う気に入った方をやってもらったらよいと思う。
もしくは時間があれば2冊ともやるという方法もあるが、それよりは1冊を選んでそれについて何度も復習を重ねて隅から隅までインプットすることをお薦めする。
この教材はあくまでも余裕がある人がやるべき教材です。無理はしないようにしてください。
河合塾 マーク式問題集
これは共通テスト対策用の参考書だ。
ただ先述のとおり早稲田人科の数学問題は、問題レベルはそこまで高くないもののスピーディーさが求められる点や、解答も答えだけを記入する方式といったところがマーク式問題と似ている。
そのため、内容としてテスト形式に沿っていて対策に使えると思う。
そしてこの河合塾のマーク式問題集は毎年のように更新されており、しかもすごく重要な問題ばかりがいつも集められている。
そのため、これを1冊じっくり仕上げて苦手な穴がないように学習しておくだけでもかなりの人科数学対策ができるだろう。
さらには時間を図ることでどれだけスピーディーに解けているかを自分で把握するためにも利用できる。
共通テストレベルは確実に8割は取れるように、基礎学力を徹底するようにしてください。
早稲田人間科学部数学のまとめ
以上が早稲田大学人間科学部数学の傾向と対策である。いかがだっただろうか?
早稲田人科の数学は、一見すごく簡単そうに見えるが実際には割と難しい問題も中に紛れ込んでくる。
まずは簡単な問題から手を付けて標準レベルまでの問題をしっかり解けるようになっておく事。
そしてそれぞれの問題について解法と問題をセットで覚えておき、スピーディーに解けるよう心がける必要もある。
人間科学部はそもそも人科だけを受ける受験生が少なく他の学部と併用して受ける事が多い学部の一つだが、この人科の数学対策をしておくと標準レベルまでの問題をしっかり穴なく学習してスピーディーに解けるようになる。
このテクニックはどんな入試にも役立てることができるため併願校受験時にも効いてくるだろう。
対策を他の入試にも役立てられるというのは一つの大きなメリットだ。
これらの内容を踏まえて、人科はもちろんのこと多くの合格を勝ち取ってもらいたい。
早稲田大学には人間科学部を始め、学部問わず多数の合格者を輩出しているため、正しい勉強方法で勉強をしたいと考えている人は受験予定の大学を問わず、慶早進学塾の無料受験相談を活用していただきたい。
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