1週間で英語の得点を1割UPする英熟語の効果的な勉強法
2017年09月15日 | 英熟語
君は英語の勉強というと何を思い浮かべるだろうか? 単語を暗記することだろうか?
単語帳や参考書を片手に書かれている単語を頭に叩き込むことはもちろん大切なことだ。
まさに受験における英語の勉強のイメージといったところだろう。 文法や構文を覚えることだろうか?
文法が多少でたらめでも通じてしまう日本語と違って、英語は文法を守らないと意味が通じないため、もちろんそれも大切だ。
けれど、それできみの英語の点数は望むほどに上がっているだろうか?
上がっているという人はこの先を読む必要はないだろう。 しかし、そうでないのなら、ぜひ次のことを試してみてほしい。
それは、英熟語を徹底的に学ぶことだ。
なぜ英熟語は重要なのか
英単語や文法を「どうでもいい」という受験生はまずいないが、どういうわけか、英熟語を軽視する受験生は少なくない。
だが、英熟語は大学受験において極めて重要な要素だ。 単純な問題だけでなく、さまざまな設問に直接関わるため、下手をすれば問題文そのものを誤って理解することになりかねないからだ。
問題文を間違えて理解することは点数をとる以前の問題点である。
英熟語の学習に力を入れれば、熟語そのものの理解が深まるだけでなく、熟語で使われている単語を覚えることにもなる。
前置詞関連の文法問題にも強くなるだろう。 そうやって単語と熟語の両方が分かるようになれば、必然的に構文も頭に入ってくる。
そうなれば長文や英作文はもちろん、リスニング問題すらも容易になるというわけだ(きみの耳を鍛える必要はあるが)。
そんなに都合がいい話があるかって? そんなきみに、あのホリエモンの言葉を紹介しよう。
つまり、東大受験は英語がキーポイントなんです。まあ、東大に限った話じゃないけど。
で、英語の勉強法なんですが、ずばり単語の暗記です。単語さえ読めれば文脈を想像できますからね。
文法なんてクソ食らえです。スラングや慣用句をあまり話さないので、話すほうはアレですが、いまでも聞くほうはなんとかなります。まあ、結構役に立ってるなあと。
彼は2009年に書いたブログの中で大学受験は英語がキーポイントと前置きした上で、受験における英語の勉強法を「単語の暗記」だと言い切っている。
なんだ、やっぱり単語だけ覚えておけばいいんだ、と思ったそこのきみ、甘い。 ホリエモンはまた次のように続けている。
単語の暗記といっても、生半可な暗記でなく、用例や派生語をページごと覚えるのです。
200ページくらいあった単語帳を1日見開き2ページ。100日の計画でしたが、実際は前倒しして70日くらいで達成しました。
最後は丸暗記してるので、最初っから最後まで閉じたまま、そらんじていました。
これくらいなら気合入れれば誰でもできると思います。
ホリエモンが言う「単語」には、単語帳のページに載っている「用例や派生語」までが含まれている。
つまり、彼は単純に単語を覚えるだけではなく、その単語を使った英熟語も暗記していたのだ。
例えば use なら、 useful / useless, used, in use, have no use for, … などの派生語や熟語、さらにはこれらを使った例文も丸々覚えるということだ。
ホリエモンは「単語さえ読めれば文脈を想像できる」とも言っているが、英熟語は複数の単語が結びついて一つになったものなので、単語をばらばらに覚えているだけではなかなか理解することは難しい。
もちろん、彼は単語と同時にこれらも覚えたのだろうが。語学とは究極的には語彙の多寡である。 文法や構文ももちろん大切だが、語彙が貧弱では言葉として成立しない。
逆に言えば、語彙さえあれば何とかなるものなのだ。 ホリエモンが単語の暗記が大事だといったのはそのためである。
そして、きみが英単語を懸命に覚えることで獲得してきた点数を超えるには、単語とは違った語彙へのアプローチが必要になる。
それが英熟語だ。 英熟語の重要さを理解してもらえただろうか。
そして、これを軽視するのがどれほど恐ろしいものか分かってもらえただろうか。
熟語を覚えるには
熟語はイメージすることがカギ
さて、英熟語の勉強法を紹介する前に、簡単に熟語とは何かについて触れておこう。
熟語とは複数の単語から構成されていて、一語だけの場合とはまったく違った意味になる単語群のことだ。
一つ以上の単語から成り立つので単語ではないが、ひとかたまりの語句として使われるのでワンセットで覚える必要がある。
だが、もともとの単語と意味合いが違う場合があるために、その成り立ちを理解しないで丸暗記しても実際に使うことができないし、ずっと覚えておくことも難しい。
いろんな場面で使われる例えだが、メロンとメロンパン並に違うのだ。 したがって、英熟語を覚えるには次の2つの力が必要になる。
- 「なぜ、その組み合わせがこの意味になるのか?」を考える力。
- 前置詞の意味をイメージする力。
この2つの力はそれぞれ別のものというより、2が1を補完する関係にある。
先に書いたように、熟語の組み合わせには必ず意味がある。 その意味を考えるとき、前置詞の訳を単純に覚えているだけでは足りない。
例を挙げると「on = 上に(乗っている)」というのは一般的な訳だが、たとえば、これが「on ~ ing」という形になると「上に」では意味が通じなくなる。
実はonという単語には単純な「上に」だけでなく「くっついている」というニュアンスがあり、これをイメージできないと「on ~ing」の意味も分からないというわけだ。
英語ができる人とできない人の差は、この「イメージする力」の差であることが少なくない。「イメージする力」があると次のようなメリットがある。
- 単に熟語を丸暗記するより覚えやすい
- 似たような英熟語の区別をつけやすい
イメージすることで、熟語の意味を推測する過程が入り、それによって熟語と意味の結びつきが強くなり、頭に入りやすくなる。
そして、丸暗記するだけでは「同じ意味」にしかならない英熟語も、動詞の違いや、前置詞の違いからニュアンスの違いを区別することができ、混乱を避けることができるのだ。
「イメージする」ことをもう少し具体的に見ていこう。
複数の意味はもとの意味から派生させよう
「go off」 という英熟語があるがこれには複数の意味が存在する。
「off」には「分離」の意味があるので、直訳すると「~から離れていく、元の状態から離れた状態になる」といったところだろう(後者は go の原義から少し離れてしまっているが)。
これから、イメージを膨らませて意味を少し飛躍させていく。
「go off」の場合は主語や目的語を変えることで意味が変化する。
「go off」が目的語をとらないときを考える。 主語が人であれば「去る、離れる」という訳になる。
単にある場所に出かけるときにも使う。 ・I went off to a convenience store. 私はそのコンビニへ行った。
主語が音源なら「鳴る」という訳になる。 ・The alarm went off. 警報が鳴った。
主語が花火のような爆発物なら「爆発する」という訳になる。
この場合の「off」は「1つの物体が分離してバラバラになる」ようなイメージだ。
・The fireworks went off with a bang. 花火がボンと音を立てて爆発した。
ここでは数例だけ挙げて省略するが、他にも主語を変化させると多様な意味になるので各自調べてみてほしい。また、「go off」が目的語をとるときも考えてみよう。
直訳してみると、「S が O から離れる」という意味になる。
目的語が「もの」であれば、そのまま「~から離れる」という意味や、「~の興味をなくす~を嫌いになる」や「~をやめる」という意味にもなる。
・Let go off the rope. そのロープから離れなさい (そのロープを離しなさい) 。
・Alice has conpletely gone off coffee lately. アリスは最近きっぱりとコーヒーを飲まなくなった。
このように、1つの熟語の意味は、もともとの意味からイメージすれば導き出せるのである。
似た意味をもつ複数の熟語はもとの意味から区別しよう
先の例では1つの熟語の複数の意味の違いを見てきたが、複数の熟語、特に前置詞・副詞だけが異なっている複数の熟語についても見てみる。
「look into」と「look over」には「~を調べる」という意味が存在する。 この2つをイメージで区別してみよう。
「into」は「~の中へ」という意味で、「look into」は視点が中に移る意味合いでそのまま「~を覗き込む」という意味がある。
ここから派生する「~を調べる」というニュアンスは「~の中に入ってゴソゴソと調べる、調査する」という感じだ。
何かしらの事象や原因を調べるときに使われる。
・The company is looking into the possibility of building another plant.
その会社はもう1つの工場を建てる可能性を調べている。 それに対し、「over」は「弧を描くように上を往復する・越える」という意味で、「look over」は視点が行き来する意味合いで「見渡す」という意味がある。ここから派生する「~を調べる」というニュアンスは「ざっと目を通す」という意味になる。
左から右、上から下へ視点が動きながら書類を見る感じがすると思う。
・Please look over that document carefully. その資料にしっかりを目を通してください。
2つの例を見てきたがいかがだっただろうか。 上の例で取り上げたように、「go off」という熟語にはたくさんの意味があるのだが、もともとの意味を理解し、そこからいろんな場合に分けて意味を想像するだけで日本語訳が分かるのだ。
「look into」と「look over」ももともとの意味を理解していれば、似た意味でもニュアンスの違いをしっかりを理解することができる。
つまり、大事なことはその単語がもともとどういう意味でどういう訳なのかをしっかり1つ1つ見ていくことなのである。
ここから日本語訳への飛躍が「イメージする」ということなのだ。
ここまで考えることができればそう容易く忘れてしまうこともなくなる。
これができたら、英熟語が得意になるはずだ。
なぜ英熟語を覚えるのか
上の例で見てきたように、英熟語はもともとの意味合いを考えて訳をあてはめるだけで解決してしまうものである。
おそらくこのことが英熟語を軽視させてしまうのだろう。 ホリエモンの話に戻ると納得がいく部分がある。
要するに、具象から抽象を理解していたのだ。 抽象とは、多くの物や事柄や具体的な概念、つまり具象から抜き出した、それら全部に共通な概念である。
単語や派生語、英熟語の意味を具象とみれば、語源、もともとの意味は抽象だ。
おそらくだが、ホリエモンは単語と用例や派生語、英熟語をまとめて覚えることでその単語のもともとの意味合いを理解していたのだろう。 だが、入試本番を考えてみてほしい。
試験中は自分が見たことのない単語だけでなく、熟語集に載っていない熟語もポンポン出てくるのだ。
その単語の接頭語、接尾語、語根や文脈からだいたいの意味を創造することはできるかもしれないし、熟語に関してももともとの意味から派生させることはできるかもしれないが、果たしてそんな時間的余裕はあるのだろうか?
熟語集に載っているものは最低限すぐ意味が出てこないと時間があっという間に尽きてしまう。
だからこそ、英熟語を覚えることは重要なのだ。
つまり、英熟語を覚えることは、もともとの意味合いから熟語の意味をイメージしつつ、アウトプット速度を上げることと言ってもいい。
英熟語の覚え方
では、どうやって「意味を考える力」「前置詞の意味をイメージする力」を身につけるのか?
答えは簡単、意味をイメージしながら覚えることを繰り返すことだ。 繰り返せばそれが習慣となり、自然と意味をイメージする力がつく。 さあ、イメージしながら英熟語を覚えていこう。
基本の流れ
まずは英熟語集を用意しよう。 大抵の英熟語集は英熟語、その意味、例文、例文和訳が記載されているはずだ。
まず、熟語と意味を、次に例文と和訳文を見る。 日本語訳を手で隠し、熟語と例文の日本語訳が言えるかチェックする。 思い出せなかったときは訳を見る。このようにして、「英熟語を見て、隠して、思い出す」という流れを繰り返す。
反復の仕方
英熟語を覚える際も、基本は単語と変わらない。 つまり徹底的な反復である。
違うのは「英熟語の組み合わせの意味を考え」ながら「前置詞がどういうイメージで訳されているのか」を意識することだ。
同じ前置詞でも、違う熟語では異なる訳になっていることがある。 その異なる訳が持つ共通したイメージを掴むことを意識してほしい。
これは先程も言ったが、具象から抽象を理解することである。 そうすることで熟語の意味の理解が深まり、覚えるのも簡単になる。
英熟語をしっかりと覚えるには何度も反復する必要がある。 基本の流れができたら、あとは以下の方法でひたすら反復してほしい。
これから紹介する方法は単語の暗記の反復方法と殆ど同じである。 詳細に関しては次の記事を読むことをお勧めする。
分かる熟語と分からない熟語を区別する(1周目)
まずは自分が理解できている熟語とできていない熟語を区別することが重要だ。
基本的に、先の一連の流れで日本語訳が出てこなかったものは理解できていない熟語だ。
理解できているものとできていないものとを分類することですっきり整理した状況になり、暗記の手助けとなるはずだ。
理解できているとした熟語の前置詞をイメージすることを忘れないようにしよう。 これが終わったら次の段階へ進む。
分からなかった熟語を覚える(2周目~約10周)
区別されたら、そこからは分からない熟語に絞って覚えていけばよい。
何度も回数を重ねることを前提として、その中で分からない熟語を何度も見ること、自分の中で覚えやすい語呂で覚えること、とにかく呟いて覚えること等、自分に合ったやり方で覚えるのがいいだろう。
全体を大量に高速で反復する(10周目以降)
多くの受験生は2の段階で勉強を終えてしまうが、これは非常にもったいない話だ。
試験で高得点を稼ぐためには、ある程度頭に入った熟語の情報を完璧にアウトプットできるようにする必要がある。
そのための段階が全体を大量に高速で反復する段階だ。 具体的には、全ての熟語の日本語訳を手で隠し、熟語の意味をすぐに答えられるようになることが目標だ。
これが問題なく達成できるレベルになれば、英語の得点が1割、きみの努力次第ではさらに上がっているに違いない。
ぜひ頑張ってほしい。
まとめ
以上が1週間で英語の得点を1割UPする英熟語の効果的な勉強法に関してであった。
英熟語の効果的な勉強法は以上だが、大切なことがもう一つある。
それは勉強に使う熟語帳のクオリティだ。 これについては、おすすめの熟語帳があるので別記事にて触れることにする。 あわせて参照してほしい。
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