最強の単語帳「シス単」を使った偏差値を20上げる3ステップ学習法

ターゲット、速読英単語、単語王、鉄壁…
いまや世の中には数多くの単語帳が存在する。
それはありがたいことであり反面、迷いの原因にもなるのだ。
筆者も受験期にどの単語帳を使用すれば良いのか頭を悩まされたものである。
特に近年は単語帳の数が急増しているように感じるが、その一方で実は成績を効果的に引き上げてくれる単語帳というのは昔からさほど変化がない。
ここではどの単語帳が最も優れているのかを使い方と共にお伝えしよう。
優秀な単語帳を、効率的な方法で学ぶ
そうすれば、あなたの成績が劇的に改善されること間違い無しである。

最も優れた単語帳はシス単である!

数ある単語帳の中で、中堅校以上を狙う受験生にとって最も優れた単語帳は駿台文庫の【システム英単語】である。

比較的有名な単語帳であり、しばしば「シス単」と呼ばれる。
友人が持っていたり、あるいは名前だけでも知っていたりする人は多い。
実はシス単にはいくつかの種類が存在する。

  • Basic版
  • 改訂新版
  • premium版

以上の3つが存在するが、ここでは標準的な改訂新版についてお伝えしていく。

シス単が凄い3つの理由


なぜシス単が他の単語帳よりも優れているのかについて簡単にお伝えしておこう。
これから迷いなくシス単を使用して勉強してもらうためには、まずはシス単の特徴を把握しておく必要があるからだ。
シス単が優れている理由は以下の3つである。

レベル別の構成

世の中の大抵の単語帳は、分野や品詞で分類されていることが多い。
たとえば1章で動詞を扱い、2章で形容詞、次に名詞、…といった具合だ。
だが、この章立ては受験生にとって扱いにくい面がある。
というのも、自分がどこまで勉強する必要があるのか見えにくいためだ。
全ての受験生が英語学習にたくさんの時間を注げる訳ではない。
もちろん「全単語を学習してやる!」という心意気も大切だが、それは理想的な姿に過ぎない。
大抵の受験生は、自分が覚えなければならない単語のみを勉強したいと思うものだ。
だが、品詞別・分野別で単語がまとめられていると、その取捨選択ができないのだ。
どこまで学習したらよいか分からず。結局だらだらと全て学習することとなる。
それは面倒であるのみならず、モチベーションの低下を誘発する。
しかし、システム英単語は各章がレベル別で構成されており、その心配は不要だ。
改訂新版の場合は以下の通りだ。

1章…高校初歩レベル
2章…センター試験レベル
3章…MARCH、国公立大学レベル
4章…早慶、難関国公立レベル
(5章…多義語)

5章の多義語以外は全てレベル順に構成されていることが分かる。
これは自分の志望校の大学のレベルに応じて勉強すべき量を調整することを可能とする。
つまり、

  • センター試験、中堅私大レベルまでの人…1,2,5章
  • MARCHレベルまでの人…1~3,5章
  • 東大京大早慶レベルまでの人…1~5章

このようにどのような学力の人でも勉強しやすい状況となるため、非常に効率良く必要な単語を吸収していくことが可能となるわけだ。

単語の意味が適切

受験生にとって、英単語学習で気になるのが「頻出度」や「意味」である。
今自分が勉強している単語がどれだけ入試で出やすいのか。
頻出であれば勉強のモチベーションは上がるし、マイナーな語だとなかなか勉強する気が起きない。
当然ながら、単語帳は出題頻度の高い語が中心であってほしいものだ。
また、単語の意味についても同様に頻出なものが望ましい。
たとえばrightという単語に「右、正しい」という2つの意味のみが載っていた場合、これは不十分である。
もちろんこれらの意味は正しいのだが、ご存知のようにrightには「権利」という意味もある。
rightが権利という意味をもつことを知らないと、長文読解で困惑することとなるに違いない。
このように、ただ重要単語を載せるのではなく、その意味も頻出のものであるべきなのだ。
頻出単語を厳選するには、やはり実際の入試問題を徹底分析するほかないが、それは大変な話だ。
しかし、システム英単語はそれを達成している。
システム英単語は最新の入試にあわせ、のべ8000回も試験問題を分析し、大学入試に頻出の単語や意味を厳選して載せてある。
これはどういうことかと言うと、シス単を勉強すれば載っている単語がそのまま試験に出題される、ということである。
どうせ勉強するのであれば、あまり試験には出ない単語を勉強するのではなく、試験によく出るものに絞って勉強を押し進めていくべきである。

ミニマルフレーズが優秀

システム英単語が最も優れているのはこのミニマルフレーズであろう。
ミニマルフレーズと言われてもいまいちピンとこないかもしれない。
しかしシス単を説明する上で外せない大事な内容だ。
ミニマルフレーズに関しては次節でまとめてあるので、よく理解してもらいたい。

3. 英単語学習の強力な武器「ミニマルフレーズ」とは?


システム英単語の大きな長所に「ミニマルフレーズ」がある。
システム英単語の冒頭部分にこのような事が書かれてある。

  1. 『システム英単語』では、単語記憶のパワフルな武器として、だらだらした例文を廃し、超コンパクトなフレーズを採用した。
  2. 単語をバラバラに孤立した形で覚えようということ自体、きわめて不自然な行為なのである。
  3. 多くのミニマルフレーズではデータ分析により、その単語の最もよく用いられる表現形をとりあげている。

これらはミニマルフレーズを端的に表した3文であるといえる。
ミニマルフレーズとはどういうもので、どれほど役立つのか。
それをここで説明しておこう。

ミニマルフレーズとは

ミニマル(=minimal)は「最小限の」という意味。
ミニマルフレーズとは、2~5words程度の非常に短いフレーズのことである。
完結した一つの文ではなく一つの句のようなものであり、文字通り「最小限の」フレーズとなっている。
例文より長すぎることはなく、逆に単語だけの無味乾燥としたものでもなく、扱うのに丁度良い分量で構成されている。
そしてこのフレーズが次のような特徴を生むのだ。

非常に覚えやすい

実際にシス単を使用したことのある人はわかると思うが、シス単のミニマルフレーズを使用した暗記は非常に覚えやすい。
なぜなら、例文みたいに長すぎるために暗記しにくいわけではなく、また単語1つだけのように何もヒントがない状態で暗記を強要されることもないからだ。
学校の英語の授業で、たくさんの例文を暗記させることがある。
やったことのある人であれば、それがいかに大変か分かるに違いない。
例文というのは主語、動詞、目的語などが揃っている文であるため、単純に量が多く暗記するのが大変である。
それに、覚えなければならない単語以外も暗記しなければならないので非効率的だ。
たとえば「priority」という単語に次のような例文が付いていたとする。

Nowadays, almost all trains in Japan have priority seats.

これを暗記するということは、priorityのみならずnowadaysやalmost all ~といった他の要素も覚えなければならないのだ。
本当に覚えたいのはpriorityなのに、他の単語に邪魔されてしまうことが分かる。
一方、上の文でいうとミニマルフレーズとは「priority seats」である。
上の文を丸々覚えるよりは、このように一つのコンパクトなフレーズを暗記した方がよほど効率的である。
ミニマルフレーズはいわば単語に関わる簡単なヒントがある状態である。
そのヒントが脳の中で単語と関連づけてくれるため、結局脳に残りやすくなるわけである。
しかも、こうして覚えたフレーズは英作文やスピーキングでも大きな力を発揮する。
コンパクトで扱いやすいフレーズなのでそのまま使える場合もあるし、少し改変して使えることもある。
暗記しやすく汎用性が高いというのがミニマルフレーズ最大の長所だ。

頻出のフレーズや語法

またこのフレーズを何度も見返していくと、単語暗記だけではなく、文法語法にも強くなる。
ミニマルフレーズは入試で最も頻出の語法などを使用している。
語法というのは、端的にいうと単語特有の文法である。
たとえばdiscussが他動詞であるため、discuss about the issueではなくdiscuss the issueにする、という具合だ。
こうした語法は、文法の知識だけで補うことができないのが大変なところ。
各々の単語について個別に学習していかなければならない。
それなら、単語学習と同時にやってしまおう、というのがシス単の長所である。
英単語をフレーズと一緒に覚えておけば、自ずと入試頻出の文法や語法問題にも対応できるようになるのだ。
以上の理由からシステム英単語を選ばない理由はないことが分かるだろう。

シス単を使った偏差値を20あげる効率学習法3ステップ


ここまで、シス単の構成や長所などについて述べてきた。
ではここからはシス単の効果的な使用法について説明する。
この勉強のやり方をマスターすれば、あなたの英語の成績は急上昇間違い無しである。

分かる単語と分からない単語を区別する(1周目)

単語学習に限った話ではないが、闇雲に全ての内容を勉強するのは到底ほめられた方法ではない。
まずは自分の分かっている単語と分かっていない単語を区別することが重要だ。
これはシス単だけに限らず、どの参考書を勉強するにしても、全てが分からない内容だということは普通ありえないからだ。
どんな単語帳であっても、幾らかは既知のものが含まれているのである。
それも合わせて勉強するというのは時間の無駄になってしまう。
そのため、まずは分かっている情報と分かっていない情報を区別しよう。
そうすればすっきり整理した状況になり、暗記の手助けとなることに疑いの余地はないはずだ。
具体的には、付属の赤シートで単語の意味を隠し、すぐに答えられるものはOK、答えられなかったものや答えられたものの時間がかかってしまったものなどはNGとし、どちらかにチェックを入れる。
このようにすればどの単語が分かっていて、分かっていないのか一目瞭然の状態になるはずだ。
こうして単語をふるいにかけ終わったら、次の段階へ進んでみよう。

分からなかった単語を覚える(2周目~約10周)

単語が区別されたら、そこからは分からない単語に絞って覚えていけばよい。
1周目で分別したおかげで、自分が暗記できていない単語がすぐ分かる状態になっているため、それだけを勉強するのだ。
何度も回数を重ねることを前提とし、その中で分からない単語を何度も見ること、自分の中で覚えやすい語呂で覚えること、とにかく呟いて覚えること等、自分に合ったやり方で覚えるのがいいだろう。
ここが単語暗記の肝になる部分であるから、めげずにしっかり暗記をしていきたい。

書いて単語を覚えるのは、結果的に非効率となる場合がある。
なぜならば、受験英語において、単語の綴りを完璧に書ける必要はなく、また書いて覚えるスピードは比較的遅いからだ。
どうしても覚えられないものに限り書いて覚えるようにするのがいいだろう。
単語を暗記する上で、ただ単語帳を読むのではなく音読をしてみるのがオススメだ。

音読をすることで頭もよく働くようになるし、発音も鍛えることができる。
日本の英語学習では「喋る」時間が少なく、それが英語力の限界を生んでいる現状がある。
自らすすんで音読をすることで、効率良く学習できるしアウトプットの能力の向上が期待される。
単語に限らず、長文やリスニングでも、音読は非常に効果的だ。
慶早が教える音読法については、以下の記事で詳しく解説している。
英語学習の効率化を図りたい人はぜひ読んでほしい。

 全体を大量に高速で反復する(10周目以降)

多くの受験生は先ほどの2の段階で勉強を終えてしまう。
当然のように見えて、これは非常にもったいない話だ。
自分では勉強しきったつもりでも、次の2つの意味で抜けが生じている可能性があるからだ。

  1. すでに暗記済みだった単語を、時間の経過とともに忘れてしまう
  2. 暗記した経験はあっても、それをすぐにアウトプットできるとは限らない

1点目は、単純に時間の経過により忘れてしまうケースである。
たとえば3周目で暗記でき、4周目以降では勉強しなかった単語の意味を、知らぬ間に忘れていた、というようなケースである。
誰にでも起こりうる現象なので侮れない。
2点目は、単語を暗記するというのとそれをアウトプットするのは別物、ということだ。
暗記はできていても、瞬時に意味を言えない場合がある。
それは暗記したつもりになっているのみであって、完璧な状態とは言えない。
試験で高得点を稼ぐためには、ある程度頭に入った単語の情報を、今度は完璧にアウトプットできるようにする必要がある。
そのための段階がここの、全体を大量に高速で反復する段階だ。
具体的には、全ての見出しの単語の意味を赤シートで隠し、1つの単語の1つの意味を1秒以内で答えられるようになることが目標だ。
またフレーズ、単語単独のどちらでも瞬時に意味が答えられるようになろう。
これが問題なく達成できるレベルであれば、1つの章を10~20分ほどで終えてしまうことが可能だ。
このやり方を実践してみてほしい。
実際にこのやり方を守ってきた生徒達が偏差値20上げた例は特別珍しいことではない。
学習の方針として、最後に一つ注意点を述べておく。

このやり方を実践するには一度に全ての情報を覚えようとしないことが何よりも重要だ。
1周辺りの密度は低くて構わないから、その代わり何周もこなすことが成功への最大の近道であることを肝に銘じてほしい。
たとえば1800個の英単語を1年で暗記しなければならないとしよう。

このとき、「1日5個ずつ勉強すれば1年で1800個を達成できる!」と考える生徒がいるがそれは誤りだ。
一度勉強した語を完璧に覚え続けられるのであればそれでも構わないが、私たちの脳はそこまで優秀にできていない。
コンピュータと違い、知識を定着させるには反復学習が前提となるのだ。
一回勉強してハイおしまい、ではなくなんども塗り固めていくイメージを持ってほしい。
同じ単語帳を何周もするというのは精神的に厳しく、根気を要する作業だろうが、我慢して取り組んでみよう。
闇雲に勉強するよりもずっと効率的であり、必ず良い結果をもたらす。

まとめ


最強の単語帳であるシステム英単語について、概要や長所、使用法を述べてきた。
いかがであっただろうか。
あなたのこれまでの単語学習と、ここに書かれてあったやり方を比較してみてほしい。
もしあなたがなかなか単語が覚えられない、覚えた内容をすぐに忘れてしまうと思っていたのなら、この記事の内容に改善へのヒントが転がっているはずである。
ぜひ今までの勉強法を修正し、スムーズに学力を高めるきっかけにしてもらえたら幸いである。
またシステム英単語以外の単語帳を使用している人は以下の記事もあわせて見ておくことをお勧めする。

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