【完全攻略】慶應義塾大学の文学部の日本史の傾向と対策
2021年05月19日 | 慶應義塾大学
慶應義塾大学文学部の一般選抜は方式が分かれていない。
例えば、経済学部や商学部では、A方式、B方式というように分かれているが、文学部はそのような形式になっておらず、全て1つになっている。
その中で社会が、日本史か世界史のうち、どちらかを選択するという形になっている。
慶應の文学部は別の記事でも書かれているが、文章を書かせる場合が大変多い。
英語であれば、国公立大学の2次試験の問題に近いような和訳や英作文、内容説明の問題のようにたくさん日本語を書かなければならない。
小論文も少し重ための出題がある。
そのような点から、私立大学の中でもトップクラスに文章を書かなければならない学部の1つだと思う。
それを嫌だと感じる人もある程度いると思う。
その中で社会はどうなのかを考えた時に、試験の本番に小論文で多少外してしまったり、英語で的外れな回答を書いてしまったりする人は少なからずいると思うが、多少小論文や英語でミスをしてしまったとしても、社会で非常に高得点を取りやすいのが文学部の特徴の1つだ。
社会を攻略することがそのまま文学部の合格の可能性を高めてくれることにつながる。
そのため、文学部は他の学部と比べても社会の重要性が高い学部の1つだと考えている。
その中でもとりわけ日本史を選んでいる人はこの記事を熟読して頂いて、社会で必ず高得点を取れるように仕上げたうえで本番に臨んでもらいたい。
世界史選択の人は、この記事ではなく、世界史の方の記事を確認してくださいね!
慶應文学部日本史の基本情報
ではまずは慶應義塾大学文学部の日本史に関する基本情報を確認していこう。
配点
英語150点、小論文100点、日本史または世界史100点の350点満点という形になっている。
このうち100点分が世界史または日本史ということになる。
合格最低点
年度 | 入試名 | 合格最低点 |
2020年 | 一般入試 | 250点 |
2019年 | 一般入試 | 233点 |
2018年 | 一般入試 | 228点 |
この過去3年分の合格最低点の表を見て頂いたら分かるように、近年文学部は合格最低点が上がってきている。
合格最低点が上がってきている中で、社会を取りこぼしてしまうと一気に不利になってしまうことが懸念される。
さらに、多少小論文や英語でビハインドしたとしても、社会で高得点を取れていればかなり安定感が増す。
近年合格最低点が上がってきているという傾向を考えた時に、社会での取りこぼしはやはり極力防ぎたい。
大問数・形式
大問数は5問あり、近年はその形で定着してきている。
選択問題、記述問題、論述問題がバランス良く入っているのが、文学部の特徴になる。
大問1,2は、とても短めのリード文にその都度、選択肢、語群がある。
若干大問1と大問2で形式は異なるが、どちらもそれを空所に入れていくという選択問題になっている。
一点気を付けてもらいたいのが、大問によっては語群の中に適当な語句が無い場合には“0”を記入せよという注意書きがついている。
全ての大問で毎回それがあるわけではないが、文学部独特のユニークな出題だ。
大問3は、語句の記述で、10問前後の出題がある。
大問4,5は、史料問題になっていて、史料を読んだ上で語句の記述や論述問題が出題される。
おそらく文学部の日本史はこの大問4と大問5をどのようにして攻略するのかが最大の鍵になってくると考えられる。
得点調整
日本史と世界史が選択制であることは前述の通りだが、日本史と世界史の難易度の差による不公平を解消するために得点調整が日本史と世界史のみで行われる。
早稲田大学では各科目それぞれ共通のものも含めて全て標準化するが、慶應大学文学部の場合は日本史と世界史のみで得点調整が行われる。
慶應大学文学部の社会は、年によって難易度の違いが若干あるという印象だ。
その不公平さを無くすために得点調整が行われていると考えられる。
年によって日本史の方が上がることもあれば、世界史の方が上がることもあるが、文学部の得点調整に関してはそこまで気にする必要は無いだろう。
得点調整あるものの、自分ではどうしようもないので、あまり気にしなくて大丈夫です!
慶應文学部日本史の傾向
前述したように慶應大学文学部に合格したい人は、社会で安定して高得点を取れるようにしておくことが大変重要になってくる。
合格最低点が高騰していることに加えて、英語、小論文が記述や論述系の問題が多いということを考えた時に、社会に関しては努力量だけですぐに得点の安定につながる。
英語と小論分もしっかり正しい方法で努力すれば誰でも点数を取れるようになるが、かなり思考力が問われるため、向き不向きが当然出てくると思われる。
その中で、社会の勉強が追い付いていなくて点数を取りこぼしてしまうのは、文学部を受ける上では致命傷になりかねない。そのため、社会の勉強は徹底的にしてもらいたい。
基本的な出題が多い
早稲田大学もそうだが、慶應大学文学部は意外と用語のレベルがそこまで難しいわけではないという特徴がある。
出題される用語や知識の大半が教科書や一問一答に載っているようなレベルになっている。
一部少し難解なものが出題されることもあるが、あまり気にする必要は無い。
用語を記入する問題にも用語を書く問題にも言えることだが、基本的な問題で大幅に失点することだけは絶対に避けて頂きたい。
ここはとても需要なポイントである。
史料は初見史料が出題される
教科書や資料集に載っているような史料が出題される大学、学部もあれば、初めて見る史料が出題される学部もある。
慶應大学文学部は基本的に初見の史料が出題されると思っていた方が良いだろう。
初見の史料をこれまで学んできた日本史の知識や背景を駆使して読み解いていく能力が求められているというのが、大きな特徴の一つだ。
論述問題が最大の鍵
文学部の日本史では論述が出題される。
大問4と大問5にそれぞれ100字の論述が出題されるが、慶應大学文学部の日本史の論述はただ知っている知識を吐き出せば良いというわけでは無い。
事前に与えられている史料から読み解いた情報も盛り込みながら記述をすることが求められる。
史料から与えられている情報をヒントにして、そこから更に思考することがこの論述問題で試されている。
やはり文学部はそのような能力が必要となる学問だ。
例えば、英語だったら難解な文章を読み解いた上で内容を説明する能力が求められたり、小論文だったら難しい文章が与えられた上で情報を整理して、自分の意見を書かなければならなかったりする。
日本史では、そのような要素が論述問題で求められているということは絶対に押さえておいてもらいたい。
これらの傾向を踏まえた上で、慶應大学文学部の日本史の対策について順番に確認していきたい。
慶應文学部日本史の対策
ではこれらを踏まえた時に、慶應文学部の日本史はどのような対策を行えばいいのだろうか?
通史学習の徹底
基本的な問題がたくさん出題されるということを考えたら、日頃の教科書学習や参考書、一問一答での学習が圧倒的に大事になってくる。
ここを丁寧に用語もひとつひとつ書けるようにしていって、教科書に載っている内容は隅々まで正確に理解するような学習をしていれば、それだけで文学部は十分に合格点を狙えるようになる。
そのため、ここをないがしろにして難しい対策ばかりするのではなく、通史学習は受験本番まで丁寧に続けるようにして頂きたい。
史料対策は必須
初見の史料が出題されるため、それらにどのように対策したらいいかというと、まずは教科書や資料集に載っているような史料は全てくまなく目を通すようにする必要がある。
色々な史料を読み解いていく中で、史料の内容を通常の通史学習と併せて関連付けながら学習することが大切だ。
そのように史料への読解力を高めたり、日本史の関連する出来事や背景知識に関する理解を深めたりしていくうちに、初見の史料が出てきても読み解く力が身についてくる。
史料はくまなくチェックして徹底的に対策をしておくことが重要なポイントになってくるため、是非意識してもらいたいと思う。
論述対策のやり方
慶應大学文学部は前述の通り、知識をただアウトプットして終わりというわけではなくて史料の情報と関連付けながら論述を書かなければならない。
そのようなことを考えた時に、論述のテーマとして頻出のものを通史学習や論述用の参考書を通じて押さえるということはしっかりやって頂きたいが、それに加えて感触を確かめるために過去問演習は欠かさずやっておいた方が良いだろう。
史料をしっかり読み解きながら論述につなげていくという勉強をする時間は設けて頂きたい。
ただ丸暗記するような勉強ではなくて、日頃から日本史の学習をする時に、史料から読み解くことができる内容や関連付けられる出来事などについて自分で仮説を立てながら史料を読み解いていくことができていると、慶應大学文学部の日本史の論述にはかなり対応しやすくなると思われる。
逆に、論述の領域まで暗記をしようとすると、大変なことになりかねない。
そもそも慶應大学文学部は英語、小論文の科目の設問を見た時に、全て丸暗記して対処できるような問題ではない。
難しい文章や史料を読み解いていく中で、内容を府に落として、自分で表現していく能力が求められている。
暗記が必要となる分野もあれば、暗記に頼ってはいけない分野もある。
この論述の分野に関しては、当然暗記に頼ってはいけない分野になってくるため、本当に気を付けて頂きたい。
慶應文学部は本当に社会が重要。社会で高得点取れれば一気に合格に近づくので、しっかりとした対策を施したい。
慶應文学部日本史のおすすめ参考書
慶應大学の文学部の日本史は基本に忠実な出題が多い一方で、初見の史料の出題がされる。そのような場合にどのような対策をしていけばいいかについて、いくつか参考書を紹介したい。
実況中継
通史の学習を行う上で教科書で勉強をするのも良いが、実況中継のような分かりやすい講義系の参考書を使って丁寧にひとつひとつ順番に押さえていくという勉強のやり方が大変良いだろう。
これを何周も繰り返し読んで、用語の丸暗記ではなくて、内容をしっかり理解するような気持ちで勉強してもらえると、とても内容が頭に入ってくると思われる。
Z会の一問一答
一問一答の参考書であれば、東進や山川などでも構わないが、1冊選んで頂きたい。
それで一問一答をしっかり潰し切ることによって、用語を書く問題などが出てくるため、そこを押さえられるようにして頂きたいと思う。
東進の史料の一問一答
史料問題で初見のものが出るということで、資料集と一緒に様々な史料について触れておいてもらいたい。
もちろん内容を全て覚えきるという意味合いで網羅するのではなく、多くの史料に触れることによって、史料に書かれている内容から史料の時代や詳細などが分かるようにしておいて頂きたい。
そのようなことができるようになると、慶應大学文学部の日本史対策になると思う。
のため東進の史料の一問一答のような史料用の問題集を1冊使って丁寧に学習するのがとても良いだろう。
慶應文学部日本史まとめ
以上が慶應義塾大学文学部の日本史の傾向と対策に関してだ。いかがだっただろうか?
慶應大学の文学部は、やはり世界史にしても日本史にしても、どちらも基本に忠実な問題が出題されるため、とにかく日本史で高得点を取っておいて、英語と小論文にいかに負担を掛けさせないであげられるかがかなり重要なポイントだと思う。
そのため、本当にがっつり社会を勉強するようにして頂きたいと思う。それがダイレクトに合格につながるため、それを信じて勉強してもらいたい。
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また、慶早進学塾では文学部の合格者が近年かなり出るようになってきていて、より深い相談を受けられるようになっているため、是非慶早進学塾の無料受験相談を活用して頂きたい。
勉強のやり方とともに慶應大学の文学部を目掛けてどのような対策をしていくべきかをレクチャーさせてもらえたら幸いだ。
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