慶應義塾大学看護医療学部一般選抜(一般入試)対策や偏差値まとめ
2021年08月15日 | 慶應義塾大学
あなたは慶應義塾大学看護医療学部の受験を考えてる方だろうか?
間違いなく、私立大学看護系学部の中で最高峰である。
慶應看護において、絶対に抑えておかないといけない項目がいくつかある。
そこで、この記事では、私立大学の看護学部の最高峰となっている、慶応義塾大学看護医療学部の一般選抜について解説していく。
慶應看護の受験を考えている人は、この記事を熟読し、実際の学習に役立てて欲しい。
慶應看護医療学部一般入試の制度
まず、慶應義塾大学看護医療学部の入試制度の特徴を見ていこう。
科目
1次試験の科目は英語、理系科目、小論文となっている。
理系科目は、数学(数Ⅲを除く)、化学、生物のなかから1科目を選択する。
2次試験として、面接が行われる。
面接では、1次試験日に実施する小論文が参考として使用される。
配点
- 英語:300点
- 理系科目:200点(数学(数Ⅲを除く)、化学、生物の中から1つ選択)
以上2科目の500点満点の出題となっている。
英語の配点が非常に高いことが特徴だ。
3科目が出題される場合と異なり、2科目のみで500満点となるため、それぞれの科目でしっかりと対策をすることが必要だ。
なお、1次試験通過後に2次試験として面接が行われる。この面接は1次試験時に受けた小論文も参考となるため、小論文の対策もしっかりと行うようにする必要がある。
定員
定員は70人となっている。
入学後、看護医療学部は、SFC(湘南藤沢キャンパス)に通うというところが特徴だ。
なお、毎年、看護医療部はAO入試で、10名弱を募集している。
今回は一般入試に関して詳細に話していこう。
慶應看護医療学部の倍率と合格最低点
ここからは、慶應義塾大学看護医療学部の倍率と合格最低点について過去の数値を見ていこう。
倍率
以下は、2018~2020年の過去3年間の倍率のデータだ。
年度 | 倍率 |
2018 | 4.1 |
2019 | 3.5 |
2020 | 3.1 |
倍率は近年減少傾向となっている。
それでも3倍以上の倍率となっているため、しっかりとした対策が必要だということは言うまでもない。
合格最低点
倍率よりも重要なのは、合格最低点の推移である。
以下は、2016~2020年の過去5年間の合格最低点のデータだ。
年度 | 合格最低点 | 満点 |
2016 | 306 | 500 |
2017 | 303 | 500 |
2018 | 293 | 500 |
2019 | 273 | 500 |
2020 | 297 | 500 |
いずれの年も、合格最低点は300点前後となっている。
つまり、6割以上の点数をとることができれば合格にかなり近づくことができるだろう。
例えば、慶應義塾大学理工学部の場合で考えてみよう。
理工学部も合格最低点の目安は6割だ。
しかし、理工学部の方が看護医療学部よりも問題が難しく、計算量も多い。
理工学部と比べると、看護医療学部は入試の通りやすさで言うと容易だと言える。
これについては後でまた説明していくこととする。
慶應看護医療学部の一般入試の特徴
それではより具体的に慶應看護の一般選抜の特徴について確認していこう。
難易度
慶應義塾大学看護医療学部の偏差値は60.0となっている。
私大の看護学部では最も難易度が高いが、実際のところ、そこまで難しくはない。
詳しく見ていこう。
問題の難易度は標準レベル
英語、理数科目ともに問題の難易度は、基礎から標準レベルである。
たまに難しい問題も出題されるが、基礎から標準レベルの問題がしっかり解けていれば、合格最低点の目安である6割に到達する。
基礎から標準レベルの問題をしっかり解けることが重要になるだろう。
全科目、問題のクセが強い
難易度が高くないと説明したが、一方でクセの強い問題が出題されるため、科目ごとに対策が必要となる。
看護医療学部の問題については、過去問をみると分かる通り、どの科目も、クセのある特徴的な形式や問題となっている。
クセが強いと聞くと、マイナスなイメージを持つだろう。
しかし、問題はそこまで難しくない。
まずは、基礎から標準レベルまでをしっかり学習することが重要だ。
その上で、看護医療学部を目指す人は、過去問を見て傾向と対策を探っていってほしい。
数学、化学、生物の科目選択
慶應看護の最大の特徴が、数学、化学、生物の科目選択である。
どの科目を選択しても、そこまで大きく難易度が異なるわけではない。
数学が苦手な人は化学や生物を受験すればいいし、また文系学部出身で数学を受験科目にしてきた人はそのまま数学を使えばいいということで、慶應看護は非常に受験しやすい学部の1つだろう。
実際の得意不得意をもとに、どの科目で受験するのかを検討するようにしてほしい。
小論文
慶應は大半の学部で小論文が出題されるが、看護医療学部もその例外ではない。
慶應看護の小論文は1次試験時に受験するが、その得点は2次試験の選考に採用されるとなっている。
そのため優先順位はどうしても英語や数学、化学、生物に比重がいってしまうが、最終合格を目指すのなら、小論文の対策も必要であろう。
慶應看護の小論文は長めの医療系のリード文が与えられ、それに対して設問が2問ある。1問は単純な読解問題、2問目は読解と自分の意見の記述など、やや年によって出題が異なる印象だ。
出題として、医療系の内容の理解力だけではなく、実際に現場において複数の選択肢が考えられる中で、どのように対応しないければならないかが冷静に問われる分野のため、より具体的な判断力が求められるような出題となっている。
慶應看護医療学部一般入試の対策
上記の通り、看護医療学部の入試の特徴は、基礎から標準レベルの問題であることと、クセのある問題が出題されることの2つである。
具体的な対策を確認していこう。
過去問を解くこと
とにかく、クセが強く特殊な形式になっているため、早い段階で過去問を1年分解き、特殊な問題形式を知っておくことが重要になる。
さらに、理数科目のどの科目を選択するのかについても、早い段階で決めておいた方がいいだろう。
基礎固めで合格ラインに
どの科目も、 クセは強いが、問題のレベルとしては基礎から標準レベルであるため、言ってしまうとそこまで難しくはない。
クセがあって解くのが難しい問題は、最悪の場合捨ててしまったとしても、合格ラインには達することは十分可能だ。
看護医療学部の入試において、基礎固めは、最も重要なポイントであると言える。
英語は文の挿入が鍵
英語の出題の傾向としては、長文があまり長くないことである。
大問の1つ1つが長くなく、また問題数が少ないため、解きやすいイメージだ。
他の大学の入試や共通テスト場合は、長文が長く、問題数も多いため負荷が大きい。
それに比べて、看護医療学部の問題は単発で区切れているため、簡単そうに見える。
ただ、高校レベル以上の語彙や文法が出ることもあるため、難しいと思ったら飛ばしてしまっても問題はない。
最後に試験時間が余ったらその問題に戻ればいい。
最悪、分からなかったら捨てても良いというくらいの気持ちで、標準レベルまでの問題をしっかり取りにいくという意識が必要だ。
特に英語の問題に関しては、難しい論説文から身近な話題まで色々なタイプの長文が出る。
「この一文は全体の文章のどこに入るか」というような文の挿入問題が多く出題される。
全体的な文章の把握、かつ、それぞれのパラグラフの全体の文章のなかでの役割、文の構成を意識して英語を読むことがポイントだ。
前後の文脈からも解けることはあるが全体の構成を意識しながら読んでいく方が点が取れるようになる。
慶應看護は間違いなく英語が鍵。
偏差値の割に語彙レベルや難易度が高く、また同時に配点も高い。
英語が攻略できれば一気に合格に近づく。
数学は基礎問題がメイン
看護系の大学を受ける人は
数学は基礎問題が多い。
関連式の問題も少なく、大問を全て落としてしまうという懸念も少ないため、点が取りやすいだろう。
難しい問題も出題されるため、英語の場合と同じように解けないときは飛ばして、最悪捨ててもOKという意識で点を取りにいってほしい。
数学は基礎的な問題を迅速に解けるようになっているかどうかが鍵。
基礎的な教材を何度も繰り返し反復し、共通テストレベルで高得点取れていれば、間違いなく慶應看護の問題にも対応できるはずだ。
化学・生物は独特な形式に対応しよう
化学と生物は、特にクセが強い。
化学については高分子の構造式を書く問題が出る。
構造式は非常に複雑なものを書く問題も出題される。
ここまで複雑な構造式を書かせる入試問題もなかなかないため、しっかり形式に慣れて対応していく必要がある。
生物はもっとクセが強い。
生態系や遺伝子、DNAの知識が伴った問題が毎年頻出しているため、対策が必要だ。
最新の科学技術の知識を使った問題も出る。
科学雑誌を見て、最新の科学について学んでおくとよいだろう。
近年で言えば、コロナやワクチン、PCRの仕組み、AI、ニューラルネットワークなどの話題は知っておくと対策になる。
慶應看護医療学部一般入試の科目別対策
より詳細な慶應看護の科目別対策に関して、それぞれ記事を用意した。
慶應看護を受験する人は以下の記事に全て目を通し、完璧な状態で受験に挑むようにしてほしい。
英語
数学
化学
生物
後日公開予定です。
小論文
後日公開予定です。
慶應看護医療学部一般入試の併願校対策
ここからは、慶応義塾大学看護医療学部の併願校としておすすめの大学を紹介する。
国公立志望
千葉大学看護学部
まず紹介するのは千葉大学だ。
国公立大学のなかで、初めて看護という領域が、学部として独立して設立されたことが特徴だ。
多くの大学では、医学部なかの看護学科として設置されている。
学科ではなく、学部として設置されていることで、より看護に力を入れていて、サポートが厚い大学だということが分かる。
筑波大学医学群看護学類
次に紹介するのは、筑波大学だ。
筑波大学の特徴として講座制がなく、教員がぞれぞれの専門分野を自由に教えるため、バラエティーに富んだ授業を受けることができる。
横浜市立大学医学部看護学科
3つ目に、横浜市立大学を紹介する。
しっかりと充実したサポートを受けることができ、さらに国家試験の合格率と就職率が非常に高いことが特徴だ。
ここまで関東の大学を紹介したが、関西の大学では、大阪大学、神戸大学も同じくらいのレベルになるため、視野に入れておこう。
私立志望
私立大学で併願するなら以下の3つがおすすめだ。
聖路加国際大学看護学部
聖路加国際大学はキリスト教の大学である。
教員数が多いため、学生1人に対して教員1人ほどの割合で教員がおり、親密に対応してくれる。
日本赤十字看護大学看護学部
実習制度が手厚く、国際性で優れているところが特徴だ。
北里大学看護学部
北里大附属病院があるため、病院でしっかりと実際の看護師の人から話を聞くことができたり、実習もできる。
リアリティのある学習、経験が得られるところが魅力だ。
北里の看護は慶應看護を受験する人にとって、非常に受験しやすく、前哨戦として実際に併願校として考える人が多いのではないだろうか?
慶應志望、慶應の中で併願
そもそも、一般的に、看護医療学部は異なる学部学科と併願するような学部ではないと言える。
文系の商学部と経済学部であれば、似たような内容があるため、併願することもあるが、看護医療学部の入試には小論文と面接もあるため、看護医療学部を目指す理由が言えないといけない。
学部柄、慶應義塾大学の他の学部学科と併願するということはあまりないだろう。
その中でも慶應看護との併願が最も考えられるのが、薬学部だろう。
医歯薬系の学部ということと、数学と理科1科目どちらも学習しているのであれば、薬学部の受験は考えられるのではないだろうか?
ただし、慶應看護よりも慶應薬の方がレベルが高いため、その点は注意するようにしてほしい。
また、SFCを視野に入れる人もいるだろうか。
SFCが英語と数学、もしくはそれぞれ1科目と小論文であるため、対策ができないとは言えない。
看護医療学部のキャンパスがSFCなので、そのキャンパスに行きたい人はSFCを狙うといい。
総合政策もしくは環境情報の2つが併願で出せなくはない。
看護は少し特殊なので、あまり慶應の他の学部と併願というのは聞いたことがないですね。
他の慶應の情報を確認したい人は、以下の慶應のまとめページが便利です。
慶應看護医療学部一般入試まとめ
慶応義塾大学看護医療学部は、看護が学べる私大の最高峰である。
看護医療学部は入試のレベルが高くないため、基礎から標準の問題をしっかりと解くことができれば、合格ラインの6割には余裕で達することができる。
そのためには、全範囲の基礎固めを穴なくやること。
そして、問題の形式が独特であるため、最初に過去問を見て、どういう形式で出題されるのかをイメージした上で、詳しく問われる分野や難易度の高い問題に対策をしていくことが必要だ。
基礎から標準レベルといっても、いざ入試となると、解けるはずの問題も落としてしまう可能性もあるため、基礎固めをした後は応用レベルにも進んでほしい。
まとめると、
- 基礎固めを徹底的に
- 過去問から傾向を掴むこと
以上の2つがなによりも重要である。
看護医療学部については。この2つをしっかりやれば、合格ラインにかなり近づくことができる。
その上で、小論文と面接の対策もしっかりやってほしい。
慶應義塾大学には看護医療学部を始め、学部問わず多数の合格者を輩出しているため、正しい勉強方法で勉強をしたいと考えている人は受験予定の大学を問わず、慶早進学塾の無料受験相談を活用していただきたい。
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