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【理系必見】微分積分/基礎の極意を使用し、数3の実力を引き上げる方法

2022年05月26日 | 数学

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今回紹介する参考書は、東京出版が出している「微分積分基礎の極意」という参考書だ。早速その特徴を紐解いていこう。

基本情報

まず、本書の基本情報から説明していこう。

  • ジャンル…数学の問題集
  • 目的…微分積分を極める
  • 対象者…旧帝大またはそのレベルの難関大学を目指す人向け
  • 使用時期…二次対策における標準レベルまでの問題が解けるようになってから取り掛かることを推奨
  • 問題数…92問
  • おすすめ度…★★☆☆☆

特徴

次に本書の特徴について説明していこう。

微分積分を極める

まず1点目の特徴は、タイトルにもあるように本書は微分積分の分野に特化してそこを徹底的に極めるような参考書ということだ。本書は3部構成になっている。1章目にはたくさんの計算問題が載っており、とにかく量をやらせることで計算力の向上に焦点を当てているパートだ。2章目は一変して知識をインプットするための読むパートとなっており、この章で微分積分の本質的な意味合いだったり、問題を解く際に背景として知っておいた方がいい知識だったりが豊富に書かれている。そして3章目は、そこに至るまでに1章2章でしっかり学習を積んだ人のみが解けるような、過去問の中でも標準レベルから応用レベルまでに該当する難しい問題が掲載されている、という仕組みである。

難易度は入試標準〜応用レベル

次の特徴として、本書の難易度は入試標準から応用レベルという点がある。タイトルに「基礎の極意」と書かれているので誤解されがちだが、内容はその名の通り基礎レベルというわけでは全くない。やはり傾向的に「基礎=簡単」といったイメージで捉えている人が多いと思うが、本書の言う「基礎」はそのような意味合いではなくあくまで「微分積分の基礎」という意味であり、微分積分を解くうえで割と汎用的に使う「核としての一番本質な部分」を基礎と呼んでいる。よって別に内容が簡単という訳ではない。むしろ難易度としては先ほども述べたが旧帝大レベルの難しい大学を受験する人向けなので、簡単な内容だと思って手を出すと痛い目に合う。本書は、普通の地方国公立大や中堅私大を狙う人にとっては、やる必要がないレベルの参考書かもしれない。そのくらいのレベルだ。

概念や計算テクニックの伝授

特徴の3点目として、本書は概念や計算テクニックを伝授してくれる参考書という事を伝えておこう。この、「本質や概念やテクニックを知ること」が微分積分の分野はとても大切だ。その理由を上げよう。実は微分積分は大学生になってからもよく扱われるテーマの一つなのだ。物事の本質的な事象や科学現象などは微分積分を使って計算することが多いので、数学だけではなく物理や化学といった他の様々な分野の中で微分積分が密接に関わってくる。このように受験が終わってからも重要になる分野のひとつなので、そのイメージをきちんと捉えておかないと大学入学後に苦労することになるだろう。そしてそれ以前の入試に臨む時点においても、本質を知っておけばいざ問題を解くときに不安要素が消えるという利点もある。微分積分は単元として難易度が高く、授業だけではその本質がつかめない人も多くいるだろう。理解を深めるためにも本質をきちんと知るのはすごく大切だ。微分積分においては、本書のような本質の解説に特化した参考書を利用することは、非常に大きな利点がある。

それに加えて、計算力がすごく重要な単元でもある。微分の問題はまだ簡単な方だが、その先の積分はとにかく計算が難しい。高校の数Ⅲまでの範囲の中では一番計算が難しい単元と言っても過言ではないだろう。それゆえ、計算ミスも起こりやすく失点もしやすい。得点力を上げるためには、高い計算能力が必須なのだ。

その点本書においては、1章のところでしっかりと計算力を叩き込み、2章のところで数学的な概念や本質的なイメージを伝授してもらえる仕組みなので、微分積分に大切な2大要素をしっかりと押さえている。そして計算においてはこういうやり方で計算をしたらよいとか、計算ミスを減らすにはこうしたらよいなどの、テクニック面についてもきちんと補足的に説明されているので、フォローの部分もばっちりだ。この2章まででしっかりと微分積分の足固めをし、最後に3章の比較的難易度の高い問題にチャレンジしていくというようなステップアップ式の学習ができるというのも、本書の非常に良い特徴の一つである。

中身

実際に本書の中身をご覧いただこう。下図は第2章、インプット系パートの1ページである。このような形で、微分積分のイメージをうまく掴ませてくれる内容になっている

出典元:https://www.amazon.co.jp/

使い方

次に本書の使い方について説明して詳しく説明していこう。

1章の計算問題から自力で解く

まず1点目として、1章の計算問題からなるべく自力で解くようにしよう。微分積分は本質的なイメージも大事だが、まずは計算力を高めないとどんな問題も解けないので、1章はとにかく計算力を磨くように努力する事。ただその1章の段階でも既にある程度の難易度があり、入試の過去問ばかりが選ばれているので、中にはかなり難しい問題もある。よって計算問題ではあるが割と時間はかかると思うので、その点はある程度覚悟をした上で取り組んで欲しい。

その際、とにかくなるべく自力で解くこと。難しくはあるが、おそらくこの参考書に手を付けるレベルの人であれば、計算問題パートの問題ならばほとんどが自力で解けるだろう。ここでしっかりと自力で取り組み、その中でスピード感という部分も少々意識して、可能な限りミスなくスピードを最大化するというようなねらいをもって取り組んで欲しい。きっと計算力を高める良い練習になるはず。

解説を読んで理解する

使い方の2点目を説明しよう。問題を解き終えたら、解説を読んで理解すること。これは1部の問題でも3部の問題でもそうだが、問題を解いてその後丸付けをするときに、自分が解いた答えがあっているかどうかだけはなく、解いたプロセスが回答と一致しているかどうかという部分をきちんと確認して欲しい。数学はとにかくこの部分がすごく重要だ。答えまでのプロセス、最初にこういう方針で解いていくといった解法の糸口が合っているかどうか、そして途中計算で無駄な回り道をせず、スマートに計算ができているかどうか。これらの部分を確認し、その上で自分のやり方が間違っていたところについてはしっかりと読みこんで理解する。そして次回同じ問題が出たときは学んだ解法の形で確実に解けるように、再度しっかりと自分の中にやり方を落とし込む作業をしておくことが必要だ。

随時、2章を読み込む

使い方の3点目として、随時2章を読み込むと良いという事を伝えておこう。本書の全3章のうち2章だけが毛色が違い、問題集ではなく読み込んで理解するパートだ。微分積分のイメージを掴む・背景知識を把握するための部分であり、理解しインプットすることが目的になるページなので、2章については問題を解く作業とは別軸で進めていったらよいのではないかと思う。1章をやる前から着手しても良いし、随時他の計算パートと並行して読んでいくといった進め方でも良いだろう。再三述べてはいるが微分積分はとにかく計算が大変なところがあるので、2章で得られる背景知識を知っておくだけでもその問題に対する重圧のようなものが軽くなったりすることもあり、背景知識を知ることは実は非常に有用だ。2章の内容を可能な限りインプットしておくことが、この微積の問題を解くときの負担を減らす方法の一つになるかと思う。

反復演習

使い方の4点目としては、反復演習を心がけて欲しいという事だ。数学は特に、1度解いた問題についてそれを解きっぱなしにするのではなくその後何度も何度も反復することが重要だ。初見で詰まらずに解けた問題については必要ないが、それ以外の間違った問題や難しくて理解できなかった問題には必ずチェックマークを付けておき、その後何度も反復するようにして欲しい。やり方について具体的に言うと、1度目の時に問題を見ても解法がわからず答えを見たとしよう。その時に、回答を見たことでわかった気になるのではなく、内容を理解した後できちんと再度自分の手を使って解きなおすという作業を行うこと。その後、1日の学習が終わった際にもう1度最初から解きなおすことができれば理想的だ。つまり1つの問題に対して、初見で解けた問題は除き、解けなかった問題について最低2回は手を使って解くことを心がける。

そして後日以降は、わざわざ昔やった問題を全て自力で解き直すことまでは必要ない。そうではなく、その問題のポイントや解法の糸口を頭の中で想起するという方法にシフトして欲しい。これによって非常に効率的な反復学習を行うことが可能になる。とにかく最初は手を使って解き、その後は何度も頭の中で想起するという形で反復を繰り返して欲しい。このような作業を繰り返すことによって、類題が出たときに「あ、これはこう説くんだ」といった具合にすぐにアウトプットができる状態になる。そうなるともうどこの大学の入試でもしっかり対応ができるだろう。必ずそのレベルまで到達するように、できる限りの反復を繰り返そう。

注意点

次に本書を使う上での注意点について説明していこう。

「基礎」の文字に騙されるな

なんといっても、基礎の文字に騙されるなという部分が最も注意して欲しい点だ。とにかくこの問題集は想定外にレベルの高い1冊となっているので、タイトルに「基礎の極意」とあるからと言って、微分積分が苦手な人が最初に手を付ける本かというと全くそうではない。大学入試の標準レベルまでの問題が解けるようになった人が、更にしっかり微分積分を極めたい・この1冊で完璧に理解したいというような目的で手に取るような内容になっているので、そこだけはしっかり注意する事。逆に言うとこの1冊にしっかり取り組めば、東大から日本のどんな難易度の大学でも微分積分については対応できるように仕上がるだろう。そのくらい濃度の濃い一冊なので、難易度をわかったうえで取り組む方は安心してこの1冊に微分積分の能力向上をゆだねて欲しい。

類書との比較

次に「微分積分/基礎の極意」の類書について説明していこう。

角川 坂田アキラの微分積分が面白いほどわかる本

1冊目の類書は、角川が出している「坂田アキラの微分積分が面白いほどわかる本」だ。今回のブログでは3冊の類書、全て微分積分関係の参考書を紹介する予定だが、この坂田アキラはその中で1番難易度が低く、これこそ「微分積分が本当に苦手で、授業を聞いてもあまりイメージがつかないし問題も解けない」という人が手を付けるべき参考書になっている。なので、微分積分が苦手な人には今回の本書ではなく、この坂田アキラの方を薦めたい。本書である「微分積分/基礎の極意」は白黒印刷という事や文字がとても詰まって書かれているため、一見見づらかったりとっつきにくかったりという印象を持たれる方もいると思うが、一方でこの坂田アキラの方は中身の印刷表示にもカラーも使ってあり、その他のレイアウトなども見やすくなるような工夫が随所にされている。また解説が非常に丁寧で、ここまでわかりやすく書かれている本というのは他にないといったくらいに細やかに書かれているので、この1冊があれば微分積分が全然わからない、授業について行けないといった人でもきちんと基礎固めができるだろう。

河合塾 教科書だけでは足りない大学入試攻略 微分・積分

2冊目に「河合塾の教科書だけでは足りない大学入試攻略 微分・積分」を紹介する。これは、「教科書だけでは足りない」参考書シリーズの中の微分積分編に当たる。この参考書は比較的難易度が高い。今回の基礎の極意までは行かないが、ある程度基礎的な問題は解けて微分積分のイメージもまあまあ掴めているが、志望校の過去問などになると全く解けない…というようなレベルの人が手を出すと良い1冊だ。この教科書だけでは足りないシリーズについても、坂田アキラほどではないが、本質的なところも含めきちんと基礎から応用まで導いてくれるような参考書になっていて、基礎固めを改めて行いつつ応用レベルにまで確実にレベルを上げられる。印刷表示が2色刷りになっていていることや今回の基礎の極意のように詰め込み型ではなく結構ゆったりとページを使っていて空白部分なども多かったりするので、その辺りのポイントがまた見やすさを後押ししている。この1冊さえやれば旧帝大レベルまでも対応できる1冊になっているので、3冊の中では最も汎用的で確実な1冊と言えるだろう。

東京出版 解法の探求・微分積分

3冊目の類書として、東京出版が出している「解法の探求・微分積分」を挙げる。基礎の極意と同じく東京出版が出している微分積分の本になるが、こちらの方は「解法の探求」とある通り、どちらかというと微分積分の本質を極めるというよりは、微分積分の問題を出されたときにどのように解いていけばよいかという解法に焦点を当てている。今回のテーマの「基礎の極意」については、きちんと微分積分の本質とイメージを掴んで、いろんな問題に対応できるような知識・計算力・応用力を付けていくような参考書になるが、この解法の探求の方はどちらかというと入試でしっかり微分積分の問題を解けるようにするというテクニック寄りの参考書だ。こちらも基礎の極意同様印刷は白黒でそこまで見やすい内容ではなく、難易度としても基礎の極意と同じくらい高レベルのものになっているので、やはり初心者が手を出すような本ではない。ただ、「基礎の極意」とこの「解法の探求」で、微分積分に対する目的別に使い分けはできる。単純に入試で点を取るというポイントにフォーカスを当てて学習したい人は、この「解法の探求」の方がフィットするのではないか。

まとめ

最期にまとめておこう。今回紹介した参考書「微分積分/基礎の極意」については、微分積分の単元について本質のイメージ把握から最高峰の応用レベルまでをこの1冊で全て極めるといった内容になっていて、難易度もかなり高い。難易度の部分だけは、くれぐれも注意して取り掛かってほしい。

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