これで完璧!絶対に失敗しない周期表の覚え方

周期表である。   「水兵リーベ僕の船♪」という語呂合わせを聞いたことのある人も多いのではないだろうか。

周期表を覚えるにあたり先人たちが開発してきた語呂合わせは数多く存在する。

ここでは覚えやすい語呂合わせを複数紹介することで、諸君の勉強の手助けをしようと思う。

その前に、そもそも周期表とは何か?これについて説明していこう。

1.周期表とは何か

周期表

(化学の迷路より)

周期表を見たことのない人は少ないだろう。

しかし、なぜそのなのか?なぜその順番なのか?

こうしたことを全て完璧に理解している人は少ないのではないだろうか。

ただ漫然と語呂合わせで覚えるだけでは、いざ問題を解こうとした時には太刀打ちできない。

周期表の持つ意味を完全に理解した上で、効率よく周期表を覚えよう!

1.周期表の形

1から始まる周期表は、上のように実はいびつな形をしている。

これにはもちろん理由があり、その理由こそとても重要なのである。

ここでは周期表をタテヨコ双方から見ることで、この形の訳を説明していこう。

1.周期表を横から見る−周期

周期表を横に見てみると、7つの列があることに気づくだろう。

それらを上から第一周期、第二周期…と呼ぶ。

ここで、不思議なことに気づかないだろうか?

第四〜第七周期はぎっしり元素が詰まっているのに、第一〜第三周期は穴がある。

これには実は深い意味があり、これこそ周期表がいびつな形をしている所以となるのである。

原子の構造を思い出してみよう。下の図のように、原子核の周りには電子がぐるぐると回っている。

ただ、このぐるぐる回る電子の数は各々異なるのである。

 

電子がぐるぐると回る軌道のことを、電子殻という。

この電子殻は原子核に近い方から順番に、K殻、L殻、M殻、N殻…と呼ばれる。(ちなみになぜKからかというと、もっと内側に殻があるかもしれないとのことで10個のアルファベットを猶予として残しておいたからである。)

そしてその電子殻に入ることのできる電子の数も決まっている。 K殻には2つ、L殻には8つ、M殻には18個…というように。

これはK殻から順番にn=1,2,3,…とした時に、2×n2と表せる。   さて、ここまで話すと見えてきただろうか。

つまり、周期表の第一周期には、電子殻がK殻だけのもの(水素、ヘリウム)があり、第二周期にはK殻とL殻のものが、第三周期にはK殻、L殻、M殻のものが入っているというわけだ。

ちなみに少し複雑な事情もあるので、興味のある人は以下も読んでほしい。

単純に考えれば、M殻には18個電子が入るのだから、第三周期には18の元素があるのでは?と疑問に思う人もいるだろう。

それは至極真っ当な疑問である。

ただし、K殻に2つ、L殻に8つ、そしてM殻に8つ電子が入った後は、その次の電子はM殻ではなくN殻に入ってしまうのだ。

これは微妙なエネルギーバランスの差によるもので、原子番号19番のカリウム(K)と20番のカルシウム(Ca)はこの例外に当てはまる。

つまり、下のような構造を持っているということだ。   

2.周期表を縦から見る−族

さて、今度は周期表を縦に見ていこう。

縦に見た時にできるグループのことを左から順に第一族第二族…と呼ぶ。

同じ族に属する元素は似たような特徴を持っていることが多く、特別な名前がつけられているものもある。

ここではその特別に区分けされている4つの族について簡単に紹介しよう。

これらについての覚え方も後の章で提示するのでぜひ参考にしてほしい。

アルカリ金属元素

これは第一族元素のうち、水素(H)を除いたものの総称である。

つまり、リチウム(Li) ナトリウム(Na) カリウム(K) ルビジウム(Rb) セシウム(Cs) フランシウム(Fr)   のことである。

これらに共通する特徴は1価の陽イオンになりやすく、また他の元素と反応しやすいということである。

なぜ1価の陽イオンになりやすいのか?

それはこれらの元素の構造を考えてみれば明らかである。

ルジビウム以下は省略するが、上3つを見比べてみればなぜ1価の陽イオンになりやすいのかわかるだろう。

これらの元素は全て、最も外側の殻に1つだけ電子を持っている。

これらが安定しようとしてイオン化するとき、その1つの電子を放出すれば安定した構造になりうる。

だから1つ電子を放出=1価の陽イオンになりやすいのである。

アルカリ土類金属元素

これにあたるのはベリリウム(Be)とマグネシウム(Mg)を除いた第二族元素である。

つまり、   カルシウム(Ca) ストロンチウム(Sr) バリウム(Ba) ラジウム(Ra)   のことである。

これらに共通する特徴は2価の陽イオンになりやすいということである。

なぜ2価の陽イオンになりやすいのかは前述したアルカリ金属元素についてと同じ原理である。

つまり、これらアルカリ土類金属元素の最外殻には電子が2つある。

これら2つの電子を放出すればイオン化して安定になれるため、2つ電子を放出=2価の陽イオンになりやすいのである。

ハロゲン元素

これにあたるのは周期表の右から2番目にあたる第17族の元素たちである。

つまり、   フッ素(F) 塩素(Cl) 臭素(Br) ヨウ素(I) アスタチン(At)   のことである。

これらは1価の陰イオンになりやすい。例としてフッ素の原子構造を見てみよう。  

フッ素の最外殻はL殻である。このL殻には8つの電子が入りうるが、今は7つしか入っていない。

安定するためには電子を1つ持って来れば良いので、電子を1つ取り込む=1価の陰イオンになりやすいのである。

希ガス元素

これにあたるのは周期表の一番右、第18族の元素である。

つまり、ヘリウム(He) ネオン(Ne) アルゴン(Ar) クリプトン(Kr) キセノン(Xe) ラドン(Rn)   の6つのことである。

希ガス元素の特徴は、とにかく安定していることである。そのため他の元素と化合物を作りにくい。

というのも、この希ガス元素の原子構造は他の元素が目指すような安定した原子構造を持っているのである。

例としてネオンの原子構造を見てみよう。  

ネオンの最外殻の電子数は8つと過不足がない。だから非常に安定した特徴を持つようになるのである。

3.典型元素と遷移元素

元素は典型元素と遷移元素に二分でき、それは周期表において上のように綺麗に二つに分かれている。

ここでは典型元素とは、遷移元素とは何なのかを軽く見ていこう。

典型元素

上の周期表では青色に塗られた部分、つまり1族と2族、それと12族~18族の元素のことである。

特徴としては、価電子の数が属している族の一の位の数に一致することが挙げられる。 例えば2族のカルシウム(Ca)の最外殻には電子が2つ、つまり価電子の数が2つであり、17族の塩素(Cl)の最外殻には電子が7つ、つまり価電子の数が7つである。

例外として、18族は最外殻には8つの電子が入っているが、価電子の数は0と表現する。

典型元素では族ごと同じような化学的性質を持ちやすい。これは上に見てきたようなアルカリ金属元素などの性質の似通い方からもわかるだろう。

遷移元素

上の周期表ではオレンジ色に塗られた部分の元素、つまり3〜11族の元素のことである。

特徴としては、価電子数が1か2でほとんど変化しないことが挙げられる。

典型元素のような周期性ははっきりと見られず、そのためその元素の前後左右のものと同じような性質を示すことが多い。

また、遷移元素は全て金属元素である。(金属元素が全て遷移元素である訳ではないので注意!)

2.周期表の順番

それでは今度は、周期表の順番について考えていこう。

周期表には実に118もの元素が載っている。その順番はいったい何によって決まっているのだろうか?

答えはズバリ、原子番号である。 原子番号の数字はその元素の陽子の数に等しい。

例えば原子番号1番の水素(H)の陽子の数は1つであり、原子番号18番のアルゴン(Ar)の陽子の数は18である。

そしてこれは原子の質量にも関係してくる。  

原子の質量はほとんど原子核の質量で決まる

というのも電子の質量は無視できるほど軽い(電子の質量は陽子の質量の1/1840)からである。

原子核には陽子と中性子が同じ数ずつある。つまり、陽子の数と原子の質量は比例するのだ。  

ここまで来れば言いたいことがわかっただろうか?つまり、元素の周期表の順番はその質量の軽いものから順に並んでいるというわけだ。

2.必勝!語呂合わせ集

さて、では本題に入ろう。ここでは周期表の語呂合わせを紹介していく。

語呂合わせは暗記にあたってとても効果的である。以下の引用を読んでほしい。

語呂合わせを利用すると暗記がラクになるのは、「記憶の精緻化」がおこなわれているからです。 精緻化とは、覚えたい内容をほかの内容と結びつけること(連合)によって、知識をより豊かな内容にすること。 精緻化してものごとを連合させると、思い出しやすくなります。

「暗記と言えば語呂合わせ!記憶の鉄板技術「語呂合わせ」のしくみ」より

つまり、無味乾燥な知識としての記憶を、語呂合わせを使って個人的な情報や周辺環境に関連させることで経験的な記憶とし、忘れにくくすることができるというわけだ。   以下、覚えやすいと思われる語呂合わせを紹介していく。ぜひ自分に合ったものを見つけるなりアレンジするなりして、勉強の手助けとしてほしい。

必須!原子番号1~20

化学の問題を解くにあたり、必ず覚えておきたいのが原子番号20番までの元素である。

水兵リーベ僕の船(1~10)

水→1水素(H) 兵→2ヘリウム(He) リー→3リチウム(Li) べ→4ベリリウム(Be) ぼ→5ホウ素(B) く→6炭素(C) の→7窒素(N)、8酸素(O) ふ→9フッ素(F) ね→10ネオン(Ne)

七曲がりシップスクラークか(11~20)

七→11ナトリウム(Na) 曲がり→12マグネシウム(Mg)、13アルミニウム(Al) シッ→14ケイ素(Si) プ→15リン(P) ス→16硫黄(S) クラー→17塩素(Cl)、18アルゴン(Ar) ク→19カリウム(K) か→20カルシウム(Ca)   他にはこんなものもある。

水兵リーベ僕の船 名前があるシップスクラークか 水兵のリーベー(恋人)は僕の船。
名もあるシップス(船長)はクラーク(人名)か? 水兵リーベ僕の船、なーに間があるシップスクラークか

アルカリ金属元素

リッチな彼からルビーをせしめてフランスへ

リッチ→リチウム(Li) な→ナトリウム(Na) 彼から→カリウム(K) ルビーを→ルビジウム(Rb) せしめて→セシウム(Cs) フランスへ→フランシウム(Fr)   他に水素(H)を加えた1族の覚え方として、こんなものもある。

ヘイ!リッチな彼とルビーせしめてフランスへ 推理半ばで留守という スリの仲間とルビーせしめてフランスへ

アルカリ土類金属元素

カップと皿がバラバラ カップと→カルシウム(Ca) 皿が→ストロンチウム(Sr) バ→バリウム(Ba) ラ→ラジウム(Ra)   ベリリウム(Be)とマグネシウムを加えた2族の覚え方にはこんなものもある。

ベッドにもぐってかぶったスリッパばら色 弁当まじでかさばらん

ハロゲン元素

風船は演習用

風船は→フッ素(F) 演→塩素(Cl) 習→臭素(Br) 用→ヨウ素(I) これだとアスタチンが入らないため、以下のような覚え方もある。

ふっくらブラジャー愛の跡 フクロウバリへと

希ガス元素

変な姉ちゃん歩いてくるよ キセル咥えてランランラン

変な→ヘリウム(He) 姉ちゃん→ネオン(Ne) 歩いて→アルゴン(Ar) くるよ→クリプトン(Kr) キセル咥えて→キセノン(Xe) ランランラン→ラドン(Rn)   他にもこんなものがある。

変な姉ちゃん暗闇でキス連発 変ね、歩いてくるくせにランニング

発展編−原子番号21~29

坂道で僕の車で徹子にっこり 坂道で→スカンジウム(Sc)、チタン(Ti) ぼ→バナジウム(V) くのくる→クロム(Cr) まで→マンガン(Mn) 徹→鉄(Fe) 子→コバルト(Co) にっ→ニッケル(Ni) こり→銅(Cu)

3.まとめ

いかがだろうか。 周期表の仕組みを理解した上で暗記してみると効率的ではなかっただろうか?

語呂合わせはここにあるものだけではなく、ぜひ自分でも作るなりして完璧な記憶としてほしい。

いずれにせよ、この記事に書いてあることをインプットした上で周期表を覚えれば、化学の勉強において先手を取ることができると言って差し支えないだろう。

周期表の暗記は高校化学の土台。1日でも早くクリアしよう。

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