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【傾向と対策】早稲田大学商学部を世界史で受験し、合格する方法

2022年05月12日 | 早稲田大学

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あなたは早稲田大学商学部の受験を考えている方だろうか?

もし受験を考えているのなら、必ずこの記事を最後まで読んでほしい。

世界史を攻略することができれば、合格圏まで到達しやすくなるだろう。

そこで、今回は早稲田大学商学部の世界史について詳しく解説していこうと思う。

受験を考えている人は、ぜひ参考にしていただきたい。

早稲田大学商学部世界史の基本情報

今回は、早稲田大学の商学部における世界史の傾向と対策を説明しよう。

まずは基本情報から説明していく。

時間/配点

  • 制限時間:60分
  • 配点:60点

早稲田商学部の一般選抜には「地歴/公民型」「数学型」「英語4技能テスト利用型」の3受験方式があり、世界史についてはどの方式も上記の制限時間と配点になる。

他の学部と同様に全科目で得点調整があるので、その点にも注意しておこう。

出題形式/回答方式

次に出題形式だが、大問4問による構成。回答方式は、大問1から3まではマーク式大問の4は記述式

その記述式パート内に、論述問題が1問設けられている。

早稲田商学部世界史の特徴 

次に早稲商世界史の特徴について、説明していこう。

標準レベル。問題形式もクセなし。

早稲商世界史のレベルは、それほど高くはない。

同じ早稲田の中でも法学部や社会学部の問題は非常に難しいが、早稲商に関してはそれらとは大きく異なり、大半の問題はきちんと教科書レベルまでを学習しておけば取れるような内容になっている。

では、さっそくその問題内容を詳しく見ていこう。

早稲商の世界史は大問1問ごとの初頭の部分に、必ず問題文が設定されている。

そしてその後に続く小問は、その文中の空欄を補充する空欄補充問題と、問題文の内容に即した正誤問題の2つのタイプが軸になって構成されている。

ここで正誤問題といえば、「次のうちから合っているものを2つ選べ」というような形で正解を2つ選ぶもの、もしくは3文程度の文章の内容正誤がどうなっているかを組み合わせで選ぶ「正誤組み合わせ」といった、比較的難しい方式も思い浮かぶだろうが、実はこの早稲商の世界史に関してはそのような難易度の高い形式は全く出題されない。

全ての正誤問題が「正解1つを選べ」といった、最もオーソドックスな内容なのである。

他の学部に比べて難易度がそんなに高くないと言われるのは、これが最も大きな理由だ。

例えば、同じ早稲田でも人間科学部の世界史では、正解を2つ以上選ぶ問題や、場合によっては選択肢内に間違いがないような場合もある。

このような試験は正しい選択肢を選び取るのが難しいため、難易度も必然的に高くなっていくのだ。

早稲商の世界史がいかにスタンダードな内容か、お分かりいただけるだろう。

このように、早稲田大学は学部ごとに設問の設定形式が全く異なってくるので、受ける学部に応じて特化対策をしないとならず、そこが難しい部分でもある。

しかしその中でも、早稲商はどの教科・科目においても比較的問題に癖がなく、非常にとっつきやすい

受ける際に早稲商用の特化対策が少なく済むので、併願におすすめの学部ともいえる。

近世以降は記述式

2点目の特徴として、近世以降の問題は記述回答方式という点がある。

先ほど問題構成のパートにて説明した大問4問の中身は、大問ごとに時代設定が組まれている。

最も古い時代から大問1、2、3、と順番に当て込まれ、問題が進むと時代も進んでいくような形式だ。そしてここの大問1から3の部分はマーク式回答になっており、大問4の近世以降問題についてのみ記述方式となっている。

つまり近世以降は書いて回答する事が必須となるので、重要用語についてはきちんと漢字も含めて正しく記述できるようになっておくこと。 また、早稲田の他の学部でも同様の特徴があるのだが、年代知識に関する問題が毎年1〜2問は出題されている。

知識の基礎固めに加えて、ある程度の年代に関する知識が必要になるだろう。

この部分の対策方法については、後述する対策のパートで詳しく説明しよう。

100字以内の論述問題

3点目の特徴として、100字以内の論述問題が出題される。

早稲商は入試問題に癖が少ないことが有名だが、その中でもそれぞれの教科で少々記述させる問題が出るという点もまた、大きな特徴の1つだ。

そしてこの世界史に関しても、大問4のパート―近世以降の部分で、100字以内の論述問題が毎年1問出題されるのが恒例になっている。

この論述問題についてだが、近世の中でもかなり現代に近い時代からの出題が多い。

例えば戦後や、もしくはもう少し昔に遡ったとしてもせいぜい1900年より後の時代からの出題が、そのほとんどなのだ。

よってこの現代に近い近世付近の知識については、なるべくきちんと論述して書けるようにしたい。

当時の知識や当時の世界情勢・出来事の前後のつながりを、そのバックグラウンドも含めきちんと学習しておこう。

具体的な事例を見てると、2020年は、2015年のイギリスのEU脱退について論述させる問題が出た。

ここまでくるともうほとんど時事問題に近いような内容だと思うが、早稲商世界史では、このようなきわめて現代に近い近世の論述問題も出る。

近年はコロナウイルスの世界的蔓延の影響もあって、世界情勢が様々な形でどんどん変化してきている。

その辺りもまるごと近世から現代への動きと捉えられて、その知識を問われる可能性もあるので、ごく近い過去も含めた近世以降の世界の動向をしっかり把握しておいた方が良いだろう。

早稲田商学部世界史の対策 

では、実際の対策について説明していこう。

基礎を徹底せよ

何よりも基礎学習を徹底しよう。

何度も伝えてきたが、この早稲商の世界史では、とびぬけた難問はまず出題されない。

逆に教科書レベルから標準レベルまでの基礎知識をしっかり学習しておけば、ある程度の得点は出来る形になっているので、とにかく基礎固めを全時代に渡って穴なく学習しておくということが最重要になってくる。

あとは、先述したように年代関連問題も年に1〜2問は出ているので、年代の知識が必要である。

語呂合わせ等で年代そのものも覚えておいて欲しいし、またそれだけではなく出来事の前後のつながりや、「これが起きたから次にこれが起きた」といった因果関係もきちんと把握しておく必要がある。

基礎知識を覚え込むのはもちろんのことだが、早稲商の世界史は時おり思考力を試されるような問題も出題される。

この類の問題は教科書にもその回答は載っておらず、推測の上で答えを導き出させることが目的なので、暗記だけではなかなか対処しきれない部分がある。

思考力問題を取りに行く場合は、まず問題に当たった際にその用語や出来事の背景、出来事周辺の情報、あとはその時の国の情勢などといった、関連する知識を可能な限りたくさん想起すると良いだろう。

そして最良と思われる選択肢を、自分なりの考えをもとに可能なかぎり絞り込んでいくようにしよう。

なかなか1つに絞ることは難しく直感的には選べないかもしれないが、解答の正解確率を上げるイメージで、とにかく関連情報から推察して可能性が一番高いと思われるものを残す―そういったような解き方が要求される。

思考力系の問題以外は割と知識でパっと解けるようなものが多いのだが、この種類の問題についてだけはそうはいかないため、一気に時間がとられてしまうことも多いだろう。

対策のためには、日頃の学習から思考力を鍛え、このような問題についてのアプローチ法を自分なりに確立させておく必要がある。

これにはやはりある程度の練習が必要なので、日ごろから知識を漫然と覚えるだけではなく、必ず背景や起きた原因などについて考える癖をつけておこう。

そして先ほど言ったように、近世以降の用語については正確にその名称を覚える事が重要である。

世界史なので、漢字のみならずカタカナの表記や微妙な伸ばし棒の位置などにもミスが出やすいものだ。そのような事が無いように、しっかり正しく書けるようになっておく必要がある。

現代の世界情勢について背景や流れを抑えよう

対策の2つめは、現代の世界情勢についてその背景や流れを抑えよう。

これは完全に100字以内論述に対しての対策になる。

一般的な論述対策では、日ごろの学習の中でアウトプットを繰り返していく必要がある。

具体的には、まず用語とその周辺の出来事を覚えたら、その出来事と出来事を自分の中で関連付けて、どうしてこういう事象が起こったのか、それはなぜ、なぜ、という形でどんどん考察を掘り下げていって関連事象をつなげていくこと。

そして最終的につなげて考察したことを自分の言葉でアウトプットする練習を、日々の中で何度も積むこと。

これらが最も効果的と言われている方法だ。

もちろんこの学習方法を早稲商の論述対策に取り入れても良いが、早稲商の論述対策の場合には、どちらかというと掘り下げやアウトプットよりも、その前の関連付けの方に重点を置いた方が良いと考える。

なぜかというと、幸いなことにこの論述は指定文字数がそこまで多くない。100字というのは、ある程度の用語知識やその周辺事情がわかっていれば、それらをつなぎ合わせたら自然と文章が出来ていく、くらいの量である。

よって深い考察や論述手法・アウトプット力が問われるというよりも、問われたことへの関連知識をきちんと思い出すことができるかどうかという点が最重要になってくるのだ。

従って、この論述対策に対する早道は、とにかく関連知識をきちんと想起できるように、その流れをしっかり覚え込むことだといえる。

そして、この出来事が起こった時にはこの国はこういう情勢にあって、その時期に起こった海外の出来事はこういう形…というように、いろんな国で同時期に起こった事柄を関連させて覚えておくようにすること。

先ほど述べたようにこの論述は基本的には現代以降のテーマでしか出題されないので、少なくとも現代パートはこの学習法でしっかりと学んでおいて欲しい。

政治・経済テーマは特化対策!

対策の3点目として、政治・経済テーマに関しては特化対策をしよう。

これは日本史の方でも同様だが、やはり商学部ということで政治や経済に関連したテーマの設問は頻出している。

ここについて、例えばプラザ合意などに代表される重要な経済の変革事象については、事前にしっかり見ておこう。

知識を補完するために、世界史の教材にとどまらず政治経済の教材をさらってみてもよいかもしれないが、とにかく1度は特化的に学習しておく必要がある。

流れを把握する為、この周辺をテーマ史という形で、自身で整理して学習してみても良いだろう。

早稲田商学部世界史対策のおすすめ参考書

次におすすめの参考書を紹介しよう。

山川 これならわかる!ナビゲーター世界史B

1つ目は、山川出版のナビゲーター世界史Bを紹介しよう。

歴史の学習というのは、通史参考書と、それを覚える一問一答系問題集の2冊を並行してやっていくのが最も基本的なスタンスである。

その通史部分の学習に使える代表的な参考書が、このナビゲーターになる。

本書は教科書を非常にわかりやすく紐解いたような内容で、なおかつテストで聞かれる部分がどういう点なのかといったことについてもとても詳しく解説してくれている参考書である。

全4冊をもって全ての時代の学習を完了できる。結構なボリュームがあるし、1冊1冊も厚いので、取り組んだ当初は「こんなにたくさんやらなければならないのか…」という気分になると思う。

しかし、1度中を開けば、非常に易しく分かりやい形で書かれているので、知識がスムーズに入ってくるだろう。

取り組んでいけば自然とかなり細かい知識までを網羅できる作りになっているので、ボリュームにそこまで恐れおののく必要はない。

知識の内容が細やかなので、早稲田・慶應レベルを狙っている人は、最初からこのナビゲーターを通史学習に選んでおくことをおすすめする。

一番最初から受験勉強の最後の段階まで、このナビゲーターシリーズだけで乗り切れるため、取り組んだら最後まで使うつもりで細部まで読み込んでいって欲しい。

なお、このナビゲーターには付録として「ポイントチェック」という名の確認用小冊子がついている。

簡単な用語を埋める問題集で、これが一問一答問題集の役割も果たしてくれる。

1冊で通史勉強と簡単な用語チェック作業が網羅できるので、そのような面でもお得な一冊だ。

Z会 入試に出る 世界史B 一問一答

次に、Z会の一問一答になる。

一問一答系問題集はいろいろな会社から出ているが、このZ会の一問一答については早稲田や慶応を目指す人にとってちょうどよい知識レベルだ。

難易度的に合致しているし、細やかな部分まで詳しく網羅した設問が書かれているので、早稲商を目指す場合も是非取り組んでみて損はない。

一問一答系の問題集については、先ほどのナビゲーター世界史を学習した直後に、一問一答で用語や関連知識を覚えるという使い方が良い。

必ずナビゲーターとセットで反復して、より多くの知識を覚えよう。

ところで先述したようにナビゲーターにも用語チェックの冊子はついているが、すごく細部までを極めるためにはやはりこの一問一答も並行して使う方がおすすめ。

もしくは、ナビゲーターでその都度のポイントチェックを行っておき、ナビゲーターが4冊仕上がった段階で、この一問一答を最終チェックに使うという形も良いかもしれない。

いずれにしても、最後の段階までのどこかでは必ずこちらを使用して知識の定着を図っておこう。

Z会 実力をつける世界史100題

参考書の3つ目は、Z会の実力をつける100題になる。

これは上記2冊よりもう少々難易度の高い参考書で、上の2冊できちんと基礎固めが仕上がった後に取り掛かってほしい1冊だ。

過去問と同じような形式の問題集になっていて、見開き2ページで大問が1問載っている形式である。

最初に問題文が書かれていて、その後空所補充や正誤問題が主軸となる小問が設定されている。

過去問演習の前にこれを使って総仕上げというやり方が、流れとしては良いだろう。

基本的に回答は記述式なので、早稲商の大問4のような記述問題に対応できているのも良い。

そして論述問題が見開き2ページの中に平均1題程度必ず含まれた形で構成されているので、論述対策としても使える面がある。

このように、早稲商とは非常に相性のよい参考書になっている。

そして早稲商の受験に使えるだけではなく、記述がメインという点から国公立対策にも使う事が出来る

国公立を第一志望にしていて、併願で早稲商を受けるというような人にも非常におすすめできる参考書だ。

早稲田商学部世界史のまとめ

最後にまとめよう。

今回の早稲田商学部の世界史は、標準的なレベルでありながらその中でも思考力が試される問題がちらほらある。

近世以降に関しての記述式回答であったり、100字以内の論述問題であったりがそれに当たるが、この辺りの問題を獲得できるかどうかがその合否を分けるポイントになってくるので、早稲商を狙っている人は必ずこの思考力が必要な部分の対策をするようにして欲しい。

今回のこの記事を読んで、どのような対策してどこにポイントを置けばよいか、しっかりお分かりいただけたと思う。しっかり熟読して、各々対策に励んでほしい。

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