早稲田大学人間科学部化学の傾向と対策
2021年10月12日 | 早稲田大学
早稲田大学人間科学部には文系方式だけではなく、理系方式もあることはあなたはご存知だろうか?
理系方式を選択した場合、理科を物理、化学、生物の中から1つを選んで受験することになる。
その中でも今回は早稲田大学の人間科学部、理系B方式の入試における化学の傾向と対策について説明する。
特に化学は理科の中でも最も受験科目として選択する人が多いのではないだろうか?
早稲田大学人間科学部を化学で受験しようとしている人は、ぜひ参考にしていただきたい。
理科以外に英語、数学の記事も公開しています。
そちらの内容も必ず確認するようにしてください。
早稲田人間科学化学の基本情報
まずは基本的な情報について順番に確認していこう。
時間、配点
制限時間が60分で配点が50点。
他の科目の配点は以下のようになっている。
- 英語:50点
- 数学:50点
- 理科:50点(化学・物理・生物から一つを選択)
上記のように、物理は理科の中に該当し、物理、化学、生物の中から選択するという形式になっている。
また早稲田大学理工学部とは異なり、理科は1科目のみの選択で良いということも大きな特徴だと言えるだろう。
出題形式、回答方式
出題形式は大問5つによる構成。全てマーク式で解答する。
早稲田人間科学部化学の特徴
それではより具体的な早稲田大学人間科学部の化学の特徴について確認していこう。
基礎〜標準レベルの知識問題が多く解きやすい!
早稲田人科の化学については慶應や早稲田の他学部の入試に比べると非常に簡単な部類だ。
通常、他の化学の入試問題は、あるテーマに沿った知識問題が最初の方にあり、続いて複雑な計算問題が出てくるなど、どんどん後ろの方に行くに従って難しくなっていくような構成が多い。
しかし、この人科の化学に関しては全ての解答がマーク式なので答えを選択肢の文章の中から選べばよいという特徴がある。
あとは知識系の問題が多く、計算に時間を取られるということもあまりない。
それゆえ知識系の問題がよく分かっている人にとっては、計算などで頭を使う時間が少なく、体力を温存することができる。
入試の際に慌てて間違えてしまうなど、そういったミスは努力で極力減らせるのではないかと思う。
逆に知識系で勝負の問題ということは、その肝心の知識がないと歯が立たないということでもあるので、そこはあらかじめ学習をして対策をとっておいて欲しい。
化学は無機を始め、知識が正確にインプットできていれば解ける問題が多い。
そのような問題で確実に得点に繋げることができるように、正確に暗記しよう。
計算問題も必ず出題
他の入試の化学に比べると計算問題は少ない傾向だが、完全に出ないという訳ではなくもちろんある程度は出題される。
大問1は毎年知識系の問題に偏ってはいるが、大問3・4・5あたりになると計算問題もちゃんと含まれる。
そして化学の入試で一番躓いたり時間がとられたりする部分のひとつがこの計算問題だと言える。
よってこの分野については基本姿勢として、参考書での演習が必要だ。
化学において計算問題対策をするということは特に早稲田人科の化学だけに必要なことではなく、他の入試の化学においても必須の対策である。
そのため、人科では出題数が少ないからといって手は抜かず、他大学併願の対策も兼ねてある程度はしっかりと演習を積んでおいて欲しい。
全範囲から出題 頻出のテーマもあり
範囲的には全分野から万遍なく出るという形になっている。
ただし過去問を見てもらうとわかるが、毎回出題される分野や特化した深い内容を出す分野がいくつかある。
その1つに金属の酸化還元反応の知識問題がある。
この分野から毎年数問は必ず出題されるので、ここについてはしっかりと対策を取って押さえておいて欲しい。
あとは有機の範囲の中では、特に生活に関わるものについての深い視点の問題がよく出題される。
例えば服の繊維・素材に関する問題やビニール樹脂に関わる問題、薬品がテーマの問題などが毎年必ず出されている。
しかもこれらについては教科書で習うレベル以上の問題であったりする。
自ら特別な対策を取って特化的に学習をしておかないと、この部分の攻略は難しいと言えるだろう。
早稲田人間科学部化学の対策
早稲田大学人間科学部の化学で合格点を確保するには、具体的にどのような対策をしていけばいいのだろうか?
標準レベルまでの知識を固めよう
これは早稲田人科の化学のみならずどの入試化学の学習をする際も必ず必要な対策と言えるが、特に人科は全範囲から万遍なく出題されることから、基礎から標準レベルまでの知識を隈なくしっかりと学習しておくことが大切だ。
化学という教科は知識をしっかりインプットしておくだけでも比較的点が取りやすい教科という側面があるので、知識の基礎固めは化学の基本対策として必ずやっておく必要がある。
計算問題は解き方まで覚えること
知識のインプットの次は、やはり計算問題を解けるかどうかというのが入試で点数を上げるためのポイントになってくる。
そもそも化学分野で問われる計算問題というのはそんなに多くの種類があるわけではない。
よってこの問題が来たらこういう解き方をするといった形で全ての問題と解き方をセットで覚えておくと、実際の入試でパニックにならず冷静に解くことができる。
問題と解法をセットで覚えて整理しておくやり方は、ある意味で計算問題も知識系問題と同様インプット学習で解決できる方法と言える。
つまり最初のインプット学習の部分で、計算問題の対策も同時にできるという事だ。
まずは知識として解法を覚え、次に実際の計算時に使えるようにトレーニングをしておいて欲しい。
注意点
化学の計算問題に関して、一点注意点を記載しておこう。
化学が得意な人は問題ないとは思うが、化学が苦手な人ほど、その式変形の意味合いを考えずにそのまま計算を覚える形でなんとかしようとしてしまいがちである。
そうではなく、なぜここでこの公式を使うのか、どうしてそのように式が変形されるのか、そのような意味を理解しながら、解き方をインプットするようにしよう。
ここを意識していないと、ただ答えをそのまま暗記するという形になってしまい、全く本番で活用できなくなってしまう。
あくまでも知識は使い方を知った上でその力が発揮されるものだ。ここは非常に重要なポイントである。
普段の学習時に気をつけてもらいたい。
頻出テーマは細かいところまで学習
先ほど金属の酸化還元反応に関する問題は毎年出題されると話した。
あとは生活にまつわる繊維や樹脂、薬品に関する有機の分野。
この辺りについては、自ら率先して細かいところまでの知識を学習しておいて欲しい。
まずは資料集などを使って学習してもらってもよいし、それで情報が足りなければ自分でインターネットや雑誌・本などを使って周辺の知識をどんどん蓄えていってもらうのも良いだろう。
過去には特殊な薬品名など、知識がないと手が付けられない問題・きちんと特化的に学習している人でないとわからない問題も多く出題されていて、対策が出来ているかどうかで得点度合いにも大きく影響が出る。
まずは過去問で傾向を把握するなどし、この周辺の頻出テーマについて細かい部分までなるべく深く学習しておくと良いと思う。
面倒ではあるが、有機の生活に関わる知識は入試の問題を解くためだけではなく日常生活の中でも役に立つ知識が多い。
ここは入試のためだけに学ぶのではなく、生活の中の知識として身に着けておくと役立つだろうというプラスな思考で学習を進めていってほしい。
また、たとえ入試問題で全く知らないことが問われたとしても、問題文をしっかり読んでいけば選択肢の中にも数々のヒントがあり、しっかり読むことと蓄えた知識を使えば中には解ける問題もあるため、諦めずに解こうとする意識が重要だ。
大切なのは、対策をとっている時から問題に直面する時まで一貫して、自分の中で解くための情報をなるべく多く集めようとする前向きで積極的な姿勢である。
早稲田人間科学部化学対策のおすすめ参考書
早稲田大学人間科学部の化学で合格点を確保するために、おすすめの参考書を何冊か紹介しよう。
これらの教材を1冊ずつこなしていき、人科の化学で合格点を確保できるようにしよう。
岡野の化学が初歩からしっかり身につく
化学をはじめ、理科では、最初に学習内容を体系的に理解することが極めて重要だ。
それをしないと、問題集を解く時に、自力で問題を解くことができず、また解答をそのまま覚えるということになってしまいやすい。
その結果、その問題だけしか解けないという状態になってしまい、新規の問題を全く解くことができないということになってしまう。
それを防ぐには、まずは化学の内容を体系的に理解することが重要だ。
この参考書は学校の授業で化学があまり理解できなかった人や、化学を本当に基礎からやりたい人に向いている。
基礎が分かっている人であっても、実際の現象や具体的な仕組みのイメージがあまり掴めていない人も一読しておくと良いだろう。
根本的なイメージや知識を再認識するにはとてもよい参考書だ。
そしてこの先の伸び悩みを未然に防いでくれる。3冊あるが、非常に読みやすい構成になっているため、丁寧に学習を心がけることが重要だ。
セミナー化学/リードα
この2冊の参考書はほとんど形式が同じなので、まとめて説明しよう。
それぞれの単元ごとに、内容・要点の整理に当たるページが最初に数ページ、その後に基礎から標準レベルまでの問題と続いて、最後に応用レベルの問題も少し載っているという形式だ。
この参考書をしっかりやりこめば、早稲田大学人間科学部の化学で合格点を確保することは十分可能となるだろう。
化学については特に基礎から標準レベルまでの問題を解けるかどうかが入試の点数に大きく関わってくるので、この標準レベルの参考書を何サイクルもやって定着させておく事が非常に重要になってくる。
たとえ旧帝大や早稲田慶應などの難しい大学を目指す受験生であっても、化学に関してはこの標準レベルの参考書を繰り返すことに一番時間を使ってもらいたい。
使い方
あまりにもセミナーやリードαをやり込んでおくことが重要となってくるため、簡単にではあるが、使い方を解説しておこう。
まず単元の最初のページを何回か読んでしっかりインプットをすることが大事だ。先ほどから何度も述べている通り、事前の知識のインプットが正しくなされていないと、この先問題の答えをそのまま暗記するということになってしまうから気をつけよう。
次に、それが出来てから問題へ進む。それも基礎的な問題から順番に進めるという形をお薦めする。
次の問題を解くステップだが、この2つの問題集は基本的な問題が多いので、自身にとって簡単な問題については何周もする必要はない。
1周目で解いたときに難しいと感じた問題や鍵となる問題にチェックを入れておき、2周目以降で演習をするときにその問題だけをやればよい。
こうすれば足りない時間を有効に使い、効率的な勉強ができる。ただし計算問題については問題のレベルに関わらず全てを必ずピックアップし、何回もやり込み、自分の中で解法と問題をセットで整理して覚えておく事が大切だ。
最終的には全ての問題が一瞬で解けるようになるまで繰り返し反復するようにしよう。
河合塾 マーク式問題集
最後に河合塾のマーク式問題集を薦める。
この問題集は全ての科目で用意されているが、特に早稲田人科の化学はこのマーク式問題集と形式が非常に似通っている。
そして問題の難易度も高すぎず知識を問う問題が多いので、これをやることでかなり実際の入試に似たような形式で解くことができるのではないだろうか。
基礎レベルの問題ではあるものの非常に良い問題ばかりが集められているので、解いた後に内容を見直して得た知識をおさらいしておくと、着実に実力がつく。
あとはやる時に時間を測るなどし、例えば計算に係る自分のスピードや時間がどうなのかといった、試験環境下での実践的な実力を把握するのに役立ててもらっても良い。
共通テストレベルで安定して8割以上確保できるようにするのが1つの目安だ。そこに到達した上で人科の過去問演習にトライするようにすればいいだろう。
早稲田人間科学部化学のまとめ
以上が早稲田大学人間科学部化学のまとめである。いかがだっただろうか?
この早稲田人科の化学については早稲田慶應も含めた他学部・他大学の化学の入試の中では非常に簡単なレベルに位置すると言えるだろう。
マーク式回答で知識勝負の問題も多いので、全範囲の基礎から標準レベルまでをしっかり対策して基礎を固めておけば、かなりの高得点を叩き出せるのではないか。
あとはそれに加えて計算問題に関しては、解法までをセットで整理して覚えておけるかどうか。
さらに身近な有機分野の知識について、細かいところまでしっかりと学習出来ているかどうか。
そこが点数の分かれ目なのではないかと思う。
くれぐれも注意してほしいのは、早稲田人科の化学は簡単だからと言って対応策を怠ってもよいという事ではなく、簡単な問題だからこそ皆が点を取ってくるという部分を忘れないで欲しい。
むしろしっかり細かい部分まで学習をし、特化的な分野についてはきちんと対策をとっておくことで、周囲よりプラスに点を取ることが出来て合格に一歩近づけるだろう。
ここは少しでも他の人と差をつけるんだという意識を持ち、前向きに学習に取り組んでいって欲しい。
化学ではなくて、物理を受験科目にしている人はこちらをご確認ください!
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