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【早稲田志望者必見】早稲田大学新思考入試の内容と対策

2020年05月21日 | 早稲田大学

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あなたは早稲田大学の新思考入試というものを聞いたことがありますか?

私立大学では多くの大学でAO入試と呼ばれる入試制度があり、特に近年はAO入試の枠が増えてきています。

そのような中で早稲田大学は「新思考入試」と呼ばれる独自の入試方式が存在します。

今回は実際に2020年度に早稲田大学文化構想学部の新思考入試で合格した私が、早稲田大学の新思考入試について丁寧に解説していきます。

新思考入試とは?

今回ご紹介する入試方式の新思考入試は始まったのが2018年度です。

現状、この入試方式は早稲田を受験する受験生のほとんどに知られていません。(この先どうなるかは不透明ですが、今であれば非常にチャンスの大きい試験制度です。)

そのため合格するポテンシャルがあったにも関わらず、この入試方式を知らなかったがために一般入試で不合格になってしまって浪人するなどのケースになることが多いのです。

これは非常にもったいないことだと言えます。

そのような状況を防ぐためにも今回はこの新思考入試について徹底解説を行っていきたいと思います。

アドミッションポリシー

まずはじめに早稲田大学のホームページよりこの新思考入試のアドミッションポリシーを引用したいと思います。


※以下引用です。

新思考入試とはグローバルな視野と高い志を持って、社会的・文化的・学術的に地域へ貢献する意識を持った学生を求めます。すべての都道府県からの受け入れを目標とし、入学後は所属学部の学びに加え「地域への貢献」をテーマとした全学共通の活動を行うことで、当入試出願に至った志を入学後の学びにつなげる「高大接続」型の入試制度です。

https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/system/wacel/

このアドミッションポリシーだけ見ると頭に「?」が浮かびますが、

要するに「この入試方式を通して地域に貢献できる人材を発見し、そこから早稲田大学での学びを通してさらに地域との関わりを強めて発展させていこう」というコンセプトの入試方式です。

他大学ではあまり見られないいかにも早稲田らしい入試方式になっています。

しかし、ここで「なんだ、僕・私は特に課外活動も行ってきていないし評定もそこまでよくないからこんな入試どうせ受けてもダメだろう」と思う方が多いかもしれません。

ですが、ちょっと待ってください。

の入試方式はこれまでの学習や当該地域での経験で培われた「地域貢献」の意識を持つ人材であれば、出身地や居住地などは一切問われないのです。

その上、学校での評定の制限等が一切ないため誰でも試験を受けることができるのです。

ということはつまり基本的には誰にでも門戸が開放されており、誰もが合格できる可能性がある入試方式だということなのです。

それでは新思考入試の出願期間や出願条件などを見ていきましょう。

出願期間

以下が新思考入試の出願から最終合格までの一連の流れです。(2019年度の場合)

高校の調査書などを含む出願期間(2019年8月20日(火) ~ 9月3日(火)【締切日消印有効】)

1次選考(課題レポート、志願者評価書)

1次選考(課題レポート、志願者評価書等書類審査合格発表:9月27日)

2次選考(総合試験:10月27日)

2次選考(総合試験合格発表:11月21日【人間科学部とスポーツ科学部は11月15日】)

3次試験(センター試験:1月18、19日)

最終合格発表(2月8日:法学部、商学部 2月9日文学部、文化構想学部 2月15日人間科学部)

※あくまでも以前の情報となっているため、詳しい日時は必ず大学のHPで確認するようにしてください。

出願書類

出願書類としては以下のものが必要とされています。(こちらも最新の年の情報を必ず確認するようにしてください。)

1出願書類チェックリスト 

2 入学志願票

3 出願資格を証明する書類

 4 課題レポート

5 志願者評価書

6 活動記録証明書(任意)

出願条件(出願における注意点等)

新思考入試を実施する学部は、2020年5月現在で、法学部・商学部・文学部・文化構想学部・人間科学部・スポーツ科学部の6学部です。

残念ながら現時点では看板学部の政治経済学部などを受験することはできません。しかし、法学部が追加されたように今後他の学部を受けることが可能になるかもしれません。

一方で早稲田大学新思考入試は学部間で併願することはできません。出願は一学部のみとなります。

しかし、新思考入試で合格しても必ず通わなければいけないという制約はありません。つまり私立大学一般入試(早稲田大学の他の学部受験も含む)や国公立大学との併願が可能な入試方式です。

地域性を重んじる入試ですが、卒業後に必ずUターンを求めるものではありませんので他府県や首都圏で就職することも可能です。

新思考入試の倍率

学部出願者数一次試験合格者二次試験合格者最終合格者
法学部6434126
文化構想学部7337209
文学部291352
商学部502853
人間科学部161163
スポーツ科学部271372

最終的には各学部ともに〜10倍近くの倍率ですが、重要なのは最終合格するまでの過程の試験での倍率です。

一次選考から二次選考。二次選考から三次選考はそれぞれ約2、3倍であることがわかります。

つまり最終選考は10倍を超える学部があるものの2、3倍の倍率過程を着々とこなしていくことで合格することはできるのです。

そのためあまりこの倍率に怖がる必要はありません。

一般入試が一回の試験で倍率10倍近いことを考えると、新思考入試をうける価値は十分にあると考えることができます。

新思考入試がおすすめな理由

新思考入試がおすすめな理由をお伝えします。

倍率

新思考入試は三次試験まであり最終的には10倍以上の倍率があるものの、過程では2〜3倍の試験の繰り返しなので一発勝負の一般入試よりも楽と言えるでしょう。

その上、昨今では文部科学省による私立大学の定員厳格化によって今までの一般入試合格者よりもかなり合格者数が減ってきています。

またその傾向は今後も続くことが考えられます。

事実、大学入試センター試験の廃止など入試制度や求める力などの入試改革が進んでおり、これからは新思考入試のような入試形態がメジャーになってくる可能性も十分あります。

受験生の認知度の低さ

この新思考入試はまだあまり多くの受験生に認知されていません。そのため一般入試と同じようなメジャーな入試方式になる今こそが合格を勝ち取れる絶好のチャンスであると言えます。

求められることや能力

一次試験(書類審査):課題レポート

まず一次試験では課題レポートを含めた書類審査が行われます。課題レポート以外の作成はそれほど困らないかと思いますので、課題レポートに関して説明しましょう。

 

新思考入試の一次試験で求められる課題レポートに書かなければならない内容は以下の通りです。

新思考入試は、グローバルな視野と高い志を持って、社会的・文化的・学術的に地域へ貢献する人材の育成・輩出を目的としています。

その目的を踏まえたうえで、以下の5点について所定用紙に記入します。

① どのようなことをその地域の課題と考えているか

② 志願者自身がその課題があることを意識したのはなぜか

③ その課題に関連して今までどのような活動を行ってきたのか

④ 当学のどの学部に入学し、何を学習したいと考えているか

⑤ 卒業後にどのように地域へ貢献することを考えているのか

自分が志望する学部での将来的な学びを考えた上で上記の5点を推考していく必要があります。

課題レポートのサンプル

以下にかなり簡略化はしていますが、課題レポートの書き方サンプルを掲載したいと思います。インターネット中を探してもあまり新思考入試の課題レポートサンプルはないと思いますので、ぜひ参考にしてください。

※あくまで書き方の一例ですので、参考程度に留めてください。

例えば法学部志望で課題レポートを提出する際には、以下の点を意識することが大事です。

 

①どのようなことをその地域の課題と考えているか

→地域特有の景観を守るための景観条例とそれに対する商工業者の財産権侵害の調整が図れていないことが課題であると考える。

② 志願者自身がその課題があることを意識したのはなぜか

→私自身の居住域にはかつてから景観条例が制定されていた。しかし、昨今の条例改正においての過度な建物の高さ制限などにより、私の父親の商業が景観条例によって制限されていると考えるからだ。というのも本来景観条例がなければ条例で定められた高さ以上に建設を行うことが可能であり、その部分で利益につながる活動を行えるはずであるからだ。商工業者にとっては財産権とは生存権であり、この基本的人権の一部である権利を地方自治体が制定する条例によって制限されることに疑問を感じて以来この問題を意識するようになった。

③ その課題に関連して今までどのような活動を行ってきたのか

→この景観と財産権の問題について私は今まで地方自治体に対するヒアリングや実際にエビデンスに基づいたEBPMでの政策提言を市町村に行ってきた。

④ 当学のどの学部に入学し、何を学習したいと考えているか

→そこで私は早稲田大学法学部に入学したいと考えている。貴学法学部では一年次からゼミナールを受講できることや少人数制による教育で1年次の導入演習(法学入門)をスタートとして、2年法学演習、主専攻法学演習(ゼミ)、教養演習(副専攻ゼミ)と法律学の知識を体系的に習得することができる。その特徴を生かし、条例に関する知識と憲法の知識の学習に励みたい。

⑤ 卒業後にどのように地域へ貢献することを考えているのか

→四年間早稲田大学法学部での学びに従事した後、地元へと戻り地方自治体で勤務したい。そして積極的に政策立案を行いたい。その際にはこの課題レポートに記載している問題点のみに取り組むのではなく他の問題についても同じように対処していきたい。

自身の体験に基づいた記述をする

最後に意識すべき点として、内容はスポーツ科学部で法律的な問題意識について記述しても意味がないように、それぞれの学部での学びにつながるように書くのがベストです。

特に②の項目に関しては自分だけの体験に基づいた話題で書き進めることができると個性が文章に現れ、より説得力の増した文章が出来上がるでしょう。

教授陣は何枚もの課題レポートを読みます。ですので、同じようなテンプレートの内容を書いても教授陣はあまりしっくりこない可能性が高いです。そこで周りの受験生と差をつけるためにも個性が見出せる体験に基づいた文章を書くことを強くお勧めします。

 

二次試験:総合試験(資料読み取り型小論文)

一次試験に合格したら次に待ち構えているのは総合試験です。この試験は早稲田大学早稲田キャンパスで試験を受けます。

総合試験の問題内容

表やグラフから読み取り記述する問1と自分が書いた課題レポートについて書く問2の二問構成になっています。

問1に関しては日本の地域性に関連する表やグラフから読み取り800字から1200字で記述するというものです。こちらは予め早い段階からの小論文対策を行う必要があると言えます。

他大学の過去問や時事ニュースを活用しよう

何回も問題をとき、表やグラフから読み取り自分の考えを文章に書く能力を養う必要があります。二次試験対策として慶應義塾大学法学部FIT入試のB方式で課される小論文を並行して練習するのも良いでしょう。

また、日頃から時事ニュースにも関心を持つことが大切です。時事ニュースを正しく理解しておくことで表やグラフの背景が思い浮かび実際の試験でも文章を構成する上で役に立ちます。この背景知識は日本の論点100などの書籍をじっくりと読み、知識を深めていくことで手に入れられるでしょう。

問2の設問に関しては多少年度によって内容は変わるものの、主には自身が一次試験で記述した課題レポートに関する問題です。

この問2の対策に関しては二次試験を受験する前に自身の課題レポートをもう一度読み直すことが大切です。そして予め問2で課題レポートに関する問題が出た際の構成を軽く作っておくことで格段に対応しやすくなるでしょう。

三次試験:大学入試センター試験(大学入試共通テスト)

一次試験、二次試験と見事合格を果たした人に最後に待ち受けるのが三次試験のセンター試験です。

三次試験の合格条件

3次試験での合格条件は以下の通りです。

・英語(リスニング含む)

・国語(現代文、古文、漢文)

・選択科目(日本史、世界史、数学)

上記の三教科で240/300点で最終合格となります。

※英語100点 国語100点 選択科目100点の計300点満点です。(英語と国語は100点に換算して得点化します。)ただし、一部学部では配点が異なる場合がありますので各学部ごとに新思考入試の募集要項を確認してください。

※一部学部では英語の筆記+リスニングよりも筆記のみの点数が高い場合そちらの点数を得点とする場合などがありますので各学部ごとに新思考入試の募集要項を確認してください。

※選択科目に関しては一部学部では日本史世界史しか選択できない場合などがありますので、各学部ごとに新思考入試の募集要項を確認してください。

二次試験突破後

二次試験まで合格してしまえばあとはセンター試験で三教科8割を得点さえすれば早稲田大学に無条件で合格することができるということなのです。

三教科8割というのは早稲田大学の一般入試受験合格者なら全員が取れると言っても過言ではないほどです。もっと言えば一般入試で受かるには最低でも三教科9割は必要であると言えるでしょう。

まとめ

以上が早稲田大学新思考入試の内容と対策に関してでした。

 

まだ始まったばかりの入試方式ということで、今が狙い目なのは間違いありません。

一次試験の書類審査、二次試験の総合問題、そして三次試験の共通テストと、要求される能力は様々ですが、一つずつの難易度はそこまで高くはありません。

勉強面では丁寧に基礎的な内容を学習し、また書類作成や総合問題対策としては、将来を見据えて、自分自身の興味関心の向くことを深く追い求めていくことが大事です。

私は実際に早稲田大学新思考入試で、早稲田の合格切符を勝ち取りました。新思考入試を検討している方は、無料受験相談でいつでも相談に乗れますので、気軽にお問い合わせください!

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