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【高得点必須】慶應義塾大学法学部(慶法)の英語の傾向と対策

2021年05月19日 | 慶應義塾大学

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慶應法学部は私立文系学部の中でも最高峰レベルの一つである。

慶應義塾大学であれば経済学部、早稲田大学の場合は政治経済学部や法学部が難関学部であるが、その難関学部と比較しても慶應法学部が一番難しいと感じる人が多いのではないだろうか。

試験科目の中でも慶應法学部では英語が最重要科目である。

この記事では、なぜ英語が最重要科目であるのか、また、具体的にどのような対策をしていくべきなのかについて詳しく説明していく。

慶應法学部を受験予定の人はこの記事を読み、どのように対策をしていくといいのかを学んで日頃の勉強に生かしてほしいと思う。

慶應法学部英語基本情報

まずは慶應義塾大学法学部の英語に関する基本情報について確認していこう。

配点

  • 英語200点
  • 歴史100点
  • 小論文100点

上記の配点で400点満点である。

英語の配点が全体の半分を占めている。そのため、英語が慶應法学部では最重要科目であることが分かるだろう。

合格最低点

法学部の合格最低点は以下のようになっている。

法律学科

年度受験者平均点(英語)合格最低点
2020124.06252
201990.25227
2018112.27246
2017116.90263
2016100.93242 

政治学科

年度受験者平均点合格最低点
2020124.43258
201993.23224
2018116.34249
2017121.07266
2016106.00249
https://keidai.kawai-juku.ac.jp/exam/average.php

慶法の英語は平均点が年度によって差が激しいことがいえる。

どのような年に該当したとしても、一定水準以上の得点を確保できるようにしたい。

制限時間

試験時間は80分である。

他大学や学部の試験時間と比較してもかなり短い時間である。

大問構成

例年4~5問、全問マーク形式で構成されている。

その年度によって出題内容に差がある傾向がある。

主に発音・アクセント、文法・語法、語彙推測、会話文、長文読解が出題される分野であり、この中から4~5問で構成される。

難易度

やや難といったレベルである。

そこまで難易度が高い試験内容ではないが、受験者平均点からもいえるように多少難易度に差はみられる。

慶應法学部英語の特徴

それは慶法の英語には具体的にどのような特徴があるのだろうか。順番に確認していこう。

難易度がブレる

先ほど述べた通りではあるが、その年度によって難易度が異なる傾向がある。

直近5年では2020年度がかなり簡単になった。

平均点も124点で約6割あるため、かなり平均点が高く試験内容も優しくなったといえるだろう。

慶應法学部を受験する人は共通テストレベルより高いと思うが、共通テストの平均点も6割近いことを考慮すると平均点はかなり高い方である。

一方で、2019年度は平均点が90点になる。英語でこのように平均点が上下する学部はなかなかない

その年度によってかなり差があるため、冷静に対応する力が求められるだろう。

 語彙レベルが非常に高い

慶應法学部は圧倒的に語彙レベルが高いため、それに特化した対策をする必要がある。

法学部では法曹関係に就く人が多いため、入学後はかなりの量の知識をインプットしていくことになるのではないかと思う。

そのような勉強に耐えられる人材なのかを一般入試を通してみているのではないだろうか。

その中でも英語では、語彙などの知識をきちんと学習してきているかを一つの判断材料としているとも考えられるだろう。

設問が独特

慶法は慶應の他の学部と比較しても、設問が非常に独特である。そこに困る人も多いかもしれない。

より詳しく見ていこう。

読解問題

長文の出題テーマが幅広い

時事問題の出題をはじめ、社会、科学技術、医療、健康、法律、経済などの出題がテーマとして取り上げられる

特定分野のみの出題はほぼみられない。

法学部ということもあり、医療や健康など一見理系の色を強く感じるが、法律の内容が絡んでいる文章内容になっていることが多い。

本文から判断した正しい記述とはいえない記述を選ぶ、というような問題もある。

設問でも引っかけがある問題もあるため注意が必要である。

選択肢が非常に似ている表現であるため、内容をしっかり理解できていないと正しい選択肢を選ぶことができない。

そのため、一文一文をただ和訳できれば解けるようなものではなく、文章自体を理解しないと解けない。

一方で、パラグラフごとに設問があるため解きやすさは感じるだろう。また、読解問題は出題形式が安定している

会話文

慶應法学部の英語の特徴として、会話文が一つの大問として出題されるのが特徴の一つである。

問われているレベルは高くないが、文章の流れを追えていないと一気に分からなくなる

場面を掴みにくい問題や知らない表現が出てくる年度もあるが、読み飛ばさずに読み進める必要がある。

近年は易化傾向でかなり解きやすくなった。

しかし、会話文は苦手としている人が多い分野の一つであるため、しっかり対策をしてほしい。

発音、文法・語法

慶應法学部独特の問題である

発音・アクセントが出題される年度や文法・語彙、言葉の定義を問う問題、誤文訂正など様々である

深い知識が問われる問題のため、しっかり対策してほしい。

発音・アクセントや文法・語法問題は基本的な内容が問われるため、基礎レベルの知識だけで十分である。

しかし、設問が英語であるだけでなく、他大学や学部の入試でもなかなか見ない問題が多いため設問を読み飛ばさずに読むようにすることを癖にしてほしい。

インタビュー問題

慶應法学部の英語にはインタビュー問題と呼ばれる問題がある。

これまでは数年に一度出題されていたが、2020~21年は2年連続で出題されている。

以前まではインタビュー問題が出題されるとその年の受験者平均点が低い傾向にあった。

しかし、2020、2021年度は難易度が低く、慶應法学部を受験する人であれば全問正解も難しくないレベルになった

以前と比較すると受験者平均点も下がっていないため、反対に落としてはいけない問題になったように感じられる。

読解問題で安定してとれるようになるとインタビュー問題でも安定してとれるようになるため、特別対策が必要ではないが過去問演習を通して問題に慣れる必要がある

配点が全体の半分を占める

400点のうち200点が英語である。

簡単な年度では受験者平均点が6割であることから英語が最重要科目であるといえる。

どのくらいの得点をとればいいのかは年度によって異なるが、安定して7~8割とれる実力があると合格が一気に容易になる

多少歴史や論述力で得点が振るわなかった場合でも、かなり余裕をもって合格できるだろう。

そのため、とにかく合格を勝ち取りたい人は英語を勉強することが重要になってくる。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

慶法は間違いなく英語が最重要科目。

出題が独特であるため、早め早めの対策を意識していきたい。

慶應法学部英語の対策

それでは順番に慶法の英語の対策に関して確認していこう。

まず大前提として、共通テストレベルは余裕を持って終わらせること。

慶應法学部に限った話ではないが、このレベルの学部を受験しようと考えている場合、共通テストレベルで点数が取れないようでは話にならない

時間を余らせた上で、なおかつ、1~2ミスか満点が取れる学力まで仕上げてほしい。

遅くとも、受験学年の夏までにはそのレベルに到達してもらいたい。

ここに到達して初めて慶應法学部の対策をどのようにやっていくかを具体的に決めていくことになる。

語彙の徹底強化

慶應法学部の英語は明らかに読解問題の語彙レベルが高い。

それだけでなく、設問や文法・語法、イディオム問題でも問われるため語彙レベルを徹底的に強化する必要がある。

一般的にはシステム英単語やターゲットなどの単語帳を一冊勉強すると大半の入試では大丈夫だが、慶應法学部を受ける場合は一冊目の単語帳の派生語や関連語などを全て暗記した上でさらに2、3冊目に進んでも問題ない

そのくらい知識レベルを高くしておいてほしい。

発音、会話文対策

発音、会話文は一番対策しにくいと感じる人が多いと思うが、ネクステージやスクランブルを使用している人は後ろの方にある発音のルールや単語帳にのっている全ての単語の発音・アクセントを確認しておいてほしい。

また、単語帳で音を確認しながら進めるところまでやり込んでも構わない。

会話文はネクステージやスクランブルで定型表現をおさえた後、会話問題に慣れるまで会話文を扱った教材等で演習をして定型表現をきちんと覚えられているか確認をしてほしい。

近年の会話問題は難易度があまり高くないため、落ち着いて読めると大丈夫だろう。

過去問演習は必須

過去問演習は必ずやっていただきたい

慶應法学部は問題形式が様々であるだけではなく、他学部と問題の傾向がかなり異なるため、第1~2志望の人はどの形式にも慣れた上で入試当日を迎えてほしい。

そのため、かなり前の過去問まで遡って解いてもらいたい。

その年度によって出題内容が全く異なるため、過去問を新しい演習問題として扱い、10年ほど前まで遡って解くことで対応力を上げていくことが有効だろう。

慶應法学部英語対策のおすすめ参考書

これらの傾向を踏まえた上で、慶法攻略のためのおすすめ参考書に関して紹介しよう。

リンガメタリカ

語彙レベルが高いだけではなく、様々な分野の文章の難易度も高い

リンガメタリカに掲載している単語や長文が慶應法学部の英語に対応している。

システム英単語やターゲットなどの基礎的な単語帳を一冊勉強し終えた後にリンガメタリカは取り組んでほしい。

また、リンガメタリカを完璧に仕上げた後にパス単準一級などの単語帳を3冊目として使っても特に問題はない。

解体英熟語

慶應法学部ではイディオムが出題されるため、解体英熟語などの標準レベルの熟語帳を一冊勉強しておくことが不可欠である。

解体英熟語は前置詞のとらえ方の解説やイディオムの細かいニュアンス、どうしてその意味になのか、などが詳しく書かれているためおすすめである。

だが、使いにくいと感じる人も多いため自分に合う参考書を選んでいただけたらと思う。

桐原1000

文法・語法問題に余裕を持って対応したいと考えている人はこれを使ってほしい。

語法の量が多いだけでなく、整理しやすいようになっているため勉強しやすいだろう。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

これらおすすめ参考書を使いながら、とにかく語彙の強化をしていきたいところ。

慶應法学部英語まとめ

以上が慶應法学部英語の傾向と対策である。いかがだっただろうか。

独特な出題形式であるだけでなく、語彙レベルが高かったり、400点のうちの半分を英語が占めていたり、という以上慶應法学部を受験予定の人はこの英語を乗り越えないと受からない。

他学部を受ける人とは多少対策が異なるが、徹底的に語彙を増やしつつ、読解もできるように勉強してほしい。

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