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【難化傾向】慶應義塾大学法学部(慶法)の日本史の傾向と対策

2021年06月01日 | 慶應義塾大学

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慶應義塾大学法学部は、早慶文系学部の中でも最高難度の1つであるだろう。

経済学部が看板学部と言われることもあるが、入試の難易度としては、法学部が間違いなく最難関だ。

どの教科も難易度が高いが、その中でも日本史は、早慶の中でも頭一つ抜けているほど難しいため、法学部を日本史で受験する人に向けた記事を書いていこうと思う。

慶應法学部を日本史で受験しようと考えている人はこの記事を読み、万全な対策をしていただきたい。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

日本史ではなく、世界史を受験科目に考えている人は以下から確認してほしい!

慶應法学部日本史基本情報

ここでは、慶應法学部日本史の基本情報についてまとめていこう。

配点

  • 英語:200点 
  • 歴史:100点 
  • 論述力:100点

合格最低点

以下が直近5年分の法学部の合格最低点だ。240点から260点ほどを推移している印象だ。

法律学科

年度日本史受験者平均点合格最低点
202051.05252
201948.03227
201842.27246
201764.68263
201649.87242

政治学科

年度日本史受験者平均点合格最低点
202054.27258
201950.25224
201849.76249
201767.20266
201654.06249
https://keidai.kawai-juku.ac.jp/exam/average.php

出題形式

難しいと言われるため、論述を書いたり、語句の記述が多くあったりということを想像するかもしれないが、全ての問題がマークシートになっている。

大問数が4題で、合計小問が50問あるが、いずれの大問も語群に語句がある

前半は、リード文を読みながら、空所に語句を埋めていく形式だ

後半は、選択問題であるが、正誤問題や年代順に並べ変えるような問題や資料問題など多様性に富んだ出題方法である。

出題分野

年によってばらつきがあるが、長い目で見ると(3年~5年ほど)満遍なく出題されている。

一方で、近現代の出題が多いため、しっかりと抑えておくとよいだろう。

制限時間

制限時間は60分となっている。

難易度

早慶文系学部の中でも最高難度の一つになってくる。

日本史は、世界史と比較すると取り組みやすい印象があるが、難易度が高いことには変わりないだろう。

目標得点

6割をとれるようにしておくとよいだろう。

難易度の高い年であれば、6割を取ることができればよいが、比較的難易度の低い年は、7割以上取れるようにしておくとよいだろう。

一方で、慶法の場合、社会の配点が高くなく難しいため、どちらかというと英語と小論文が重要になってくる。

そのため、どこまで社会に取り組むかは、全体のバランスを見て決め、英語と小論文を優先して勉強していくとよいだろう。

慶應法学部日本史の傾向

ここでは、慶應法学部日本史の傾向についてまとめていこう。

近年難化傾向

日本史は、世界史ほどではないが、出題が難しいのに関わらず難化傾向にある。

出題形式の分野が幅広くなっているのが特徴だ。

正誤問題や時代の成立順や年号が関わってくるような問題が増えているため、用語を暗記するような勉強だけでは対応しきれないだろう。

世界史と同様に日本史も用語を暗記するだけでは、間違いなく太刀打ちできないため、通史学習から非常に丁寧に学習を進める必要がある。

全問マーク形式

世界史と同様日本史も全問マーク形式になっており、大量にある語群から語句を選択し、マークする形だ。

後半の設問も含め、全てマーク形式になっている。

 (1)(2) 07(宇多)  (3)(4) 44(堀河) (5)(6) 13(経国美談)

上記のように慶法だけでなく、慶應の入試でありがちなこととして1問が連番になっており、数字を2桁塗らなければならないため、マークミスをしやすい出題となっている。         

語群が細かい

語群を選択するだけであることは、簡単だと思うかもしれない。

しかし、日本史では、苗字が同じで漢字が1文字しか違わないこともあり、正しく用語の判別ができていないと正解にたどり着くことは難しいだろう。

用語を書く必要まではないが、このような難しさがある。

多くの史料問題

これは、慶法に限った話ではないが、史料問題が多く出題される。

そのため、日頃から多数の史料を読み解く練習をしておくべきだ。

慶應法学部日本史の対策

ここでは、慶應法学部日本史の具体的な対策についてまとめていこう。

通史学習は早く正確に

このレベルの大学に合格するためには、通史の学習は早くしっかりとやっておくことに越したことはない。

センター試験や共通テストレベルの問題は、当たり前のように満点を取ることができるレベルでなければ合格することは難しいだろう。

雑に勉強をしているとセンター試験や共通テストレベルならば対応することができるかもしれないが、慶法レベルの問題になると対応することができなくなってしまうことがある。

標準的なことが関わる問題しか解くことができず、正誤問題が全くわからない、用語も細かい用語には対応することができないというようなことが起こってしまう。

そのため、踏み込んだ勉強をするためにも通史の学習を早く進め、正確に勉強してほしい。      

政治史、法制史を重点的に

法学部には政治学科も含まれるため、政治史・法制史がよく出題される。

慶法を第1志望としていたり、法学部系統に行きたいと考えていたりする人は、日本史のこの2点を重点的に意識して踏み込んだ勉強をしておくとよいだろう。

この2分野はよく出題され頻出だ。

文化史対策も万全に

慶法では、文化史や思想史もよく出題される。

文化史を毛嫌いする人は多い印象だが、毎年のように出題されている(2016年は儒学、2017年は蘭学、2019年は近現代の芸術分野)。

このような形で文化史が多く出題されているため、しっかりと意識して学習しておいたほうが良いだろう。

1文字違いの用語など正確に理解すること

基本となる学習は、教科書(注釈も含めた)に書かれている用語や内容をインプットしてアウトプットできるようにすることが最優先事項である。

しかし、後に説明する用語集などを活用しながら日本史は1字違いであったり、用語は違うだけで内容が全然違ったりすることがあるため(藤原家など)、一人一人を区別できるよう勉強することが重要になる。

毎年のように語群には似たような用語が並べられ出題されることが多いため、これが区別することができるようになれば有利になるだろう。

慶應法学部日本史のおすすめ参考書

ここでは、慶應法学部日本史のおすすめの参考書を紹介していこう。

実況中継

通史学習を自分で行っていくには、実況中継をおすすめしている。

内容が理解しやすく、初めの通史学習で踏み込んだ内容を勉強することができる。

こうした参考書は、一問一答と合わせながら使い、用語をアウトプットしていくとよいだろう。

一問一答は東進のものを使用する人が多いが、基本的にはなんでもよい。

日本史B用語集

慶法を受験する際には、頻繁に用語集を確認すると良い。

その用語がどのような文脈で問われるのか、一字違いの用語を順番に整理していくという面では用語集を使用したほうが非常に知識が整理しやすくなる。

これによって、知識の幅が広がり、どのようにしてその用語が聞かれるかがイメージしやすくなるため、そこまで踏み込んで勉強をしてほしい。

資料集 

史料問題が良く出題されるのが慶法の日本史の特徴だ。

教科書レベルを超えた内容が随所にちりばめられているので、日頃の学習を進めながら資料集を読み込んでおくことで、知識の幅が広がってくるだろう。

資料集を活用する際に、ただ史料を読むだけではなく、その史料が何を表しているのか、どのような内容なのか、どのような背景があったのかなどを類推しながら、史料の読解をする癖をつけよう。

そうすることによって、初見の史料問題にも対応できるようになっていく。

慶應法学部日本史のまとめ

以上が慶應法学部日本史の傾向と対策だ。いかがだっただろうか?

慶法は私大最高峰の学部の一つであり、どの教科も難しく、他学部であれば社会が得点の稼ぎどころとなるが、将来司法試験を受けるような人たちが通う学部であるため、社会も非常に難しい

そのため、用語集や資料集を活用しながら日頃からきめ細かい学習を進めていただきたい。

一方で配点を考慮した時、英語と論述の方が重要であるともいえるため、どこまで社会を勉強するかということは他とのバランスを考えながら勉強するようにしてほしい。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

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