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慶應義塾大学商学部(慶商)一般入試の世界史の傾向と対策

2020年08月28日 | 慶應義塾大学

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この記事は慶應義塾大学商学部(慶商)の一般入試の世界史についてである。

そのコスパの良さから我々慶早進学塾が特にお勧めしている慶應商学部だが、中途半端な対策のまま挑戦してもその高い倍率に弾かれてしまう。

この記事では対策の中でも世界史に絞り、実際にA方式で一般入試を突破し合格した講師による体験談を絡めながらその傾向や攻略法について詳細にお伝えしていく。今回紹介する情報を活かしてぜひ周りの慶商志望者に差をつけていって欲しい。

世界史以外の内容を確認したい人は以下から確認しよう。

形式、配点

慶應商学部において、世界史の配点はA方式、B方式ともに100点を占める。実に得点全体の四分の一だ。

試験時間は60分

問題は大問3題構成であり、主に世界史のテーマに沿った長文の穴埋めを記号選択で回答する問題が50~60題程度、さらには人物名や事柄を書きとらせる問題、20字~40字程度の小論述というように大きく分けて三種類の出題形式がある。

世界史の特徴

平易な出題

慶商の世界史は一問一答の参考書の高校世界史の範囲を逸脱するような事柄を無理に覚えようとしなくても、教科書に記してある基本的な語を完璧にアウトプットできるようにしておけば8割の得点率は硬いだろう。

つまり、高得点勝負となり、ほかの学部以上に他の受験生が確実に得点する問題を取りこぼさないことが重要になってくる。

一般常識的な出題もみられる

これは他の難関私大にも共通することだが、やはり教科書を通した世界史学習だけではカバーしきれない問題が出題されることがしばしばある。

しかし、商学部の場合はこれが必ずしも難問というわけではなく、日本の歴代首相を問う問題など、世界史の教科書に直接載っているわけではないが誰しもが一度は耳にしたことがある“一般常識”からの出題が目立つ。

テーマ史の深堀に要注意

出題方法として一つのテーマについて深く問うていく場合が多いため、出題される範囲の知識があやふやなものだと大幅な失点をくらう恐れがある。

実際、私も過去問演習で苦手だった東南アジアの王朝の歴史や地理的要因も含めた旧ユーゴスラビアの対立構造、中央アジアの遊牧国家に関する問題などが集中的に出題された際に、細かい知識がインプットできておらず得点が振るわなかったことがある。歴史が得意で得点源にしたい人でもこういった思わぬ落とし穴に引っかかってしまうと一気に戦況を悪化させかねないので注意しておきたいポイントだ。

地名や年号の問題も比較的多く出題

最近のニュース関連するものでいえばマカオや香港が租借・返還された年などの重要年号や、植民地や国際貿易に関連するあまり知名度の高くない商業拠点の地名はよく出題される傾向にある。

もちろん得点できることに越したことはないのだが、ピンポイントの年号や知名度の低い地名などは他の受験生の正答率も低いと考えられる。そのため、余力のある人は覚えるべきだが比較的学習の優先順位は低い分野だといえる。

近現代史寄りの出題

経済学部と同様に16世紀以降の西欧近現代史が多い印象だ。出題範囲が限定されているわけではないが、まんべんなく学習しつつ特にこの時代の知識の抜けをなくしていこう。

論述問題の文字数が厳しい

論述での文字数オーバーの問題は一度商学部の世界史に取り掛かった者ならば、一度は経験することだろう。

自分の中でぼんやりとはイメージできているが、いざそれを端的な数十字の言葉で示すのは意外にも難しい。本番でもそこまで長い時間論述にかけることはできないため、慣れるための訓練が必要不可欠な問題だと言える。

対策

ではここから先はより具体的に慶應義塾大学商学部の世界史で合格点を超えるにはどうしたらいいのかに関してだ。確認していこう。

論述

各予備校の過去問の解答などを参考にしながら普段の演習から説明を書く際の情報を取捨選択する力を訓練させていくことが有効だ。

また、歴史の流れだけでなく「○○主義」といった概念の説明ができることも必要事項。少なくとも頻出である商業・経済に関する語句は確実に説明できるようにしておこう。

紛らわしい語句の区別を確実に

 ロックフェラー,カーネギー、ウィルソンなど近現代の発明家や資産家と業績はきちんと結びついているか?軍縮に関する条約の区別はきちんとできているか?出題者側は必ずこういった出題をしてくる。

慶應商学部の世界史では穴埋め型の選択問題の比率が高いため細かい語句まで覚えなくてもやんわりと結びつけるためのイメージがあれば正解を導き出せる場合が多く、時間がなければ広く浅く学ぶことでも選択問題の得点率は上げることができる。

また、一般常識的な問題に関してはまずは資料集にはしっかりと目を通すことが重要だろう。教科書レベルを逸脱したものに関しては一度見たことあるなというレベルで構わないのでそういった広く浅い知識を増やしていくことが対策の一つとなる。

さらに高い得点率で安定させたい受験生は世界史だけにとどまらず、地理や政経(日本の政治史)などの参考書に軽く目に通すのも有効だ。より満点に近づけるためには幅広い教養が必要である。こういった要因からも3教科に絞って学習を進める私立専願の受験生に比べると社会2科目受験の国立併願の者はやはり有利といえるだろう。

実際に2020年度の商学部の世界史を受験してみた感触

今回この記事を書いている中の人は2020年度の慶應商学部をA方式で受験し、補欠A判定ながらも最終的には合格することができた。せっかくなので実際に慶應の三田キャンパスで問題に立ち向かっていった時の感触をこの場を借りて紹介しようと思う。

A方式では一時間目外国語、二時間目世界史、三時間目数学という順番で受験していく。

英語でいい流れを作った私は直前に資料集や一問一答でよく間違う問題を復習し、世界史に突入した。演習では安定して8割をキープできていたので特別緊張することなく、リラックスして問題を解くことができた。

しかし、穴埋め問題を早々に片付けたのはいいものの、文字数制限が厳しい小論述の推敲に手間取り、思ったよりもギリギリでなんとか答案を作成したことをよく憶えている。やはり、基本的な質問に関してはほぼミスがない状態に仕上げておくことができたのがこういったいつもと違う状況に対応できるようになると強く感じた。

また、私が受験した日は2月14日のバレンタインデーだったため、問題文にもそれに関連する内容があり、そのことでTwitterが少しざわついた。受験の張り詰めた空気感の中でもそうした遊び心を忘れない慶應の学風に魅力を感じる出来事だった。

閑話休題、私は受験科目の中では数学が弱く、過去問演習でも得点のブレが大きかった。その不確定要素の不安を減らすことができるのは英語と世界史の精度を高めることだと信じ、本番で力を出し切ることができたのが合格の要因だと思う。A方式を受験する場合はまずは12限目の英語・社会を取りこぼさないこと。これが何よりの重要事項だということを頭に入れておいて欲しい。

おすすめの参考書

ナビゲーター世界史

 この参考書は受験で世界史を利用する人には最低限身に着けてほしい基礎知識が詰まっている。世界史は共通テストまでという人も、早慶をはじめとする難関私立大学を世界史受験で突破したいという人も基礎を固める最初の一冊として活用してほしい。

この参考書を仕上げ切れば、センター試験でも8割~9割は得点できる力が身につくだろう。具体的な使い方としては、著者が勧めるように1章ごとに3回通して読み、付属の穴埋め問題でインプットした知識をアウトプットする作業をおこなう。

3回の通読の内容は

一回目:読み物としてサーっと一周する。

二回目:少し人物名などの語句を意識しながら読む。

三回目:確認テストで得点するつもりで内容を覚えながら読む。

といった三段階の工程で行おう。そして、このインプットの作業を一通り終えたらひたすらアウトプットをおこない知識を定着させていく。

受験生にはこのようにインプットとアウトプットのバランスをうまくとりながら世界史学習を進めていってほしい。

まとめ

以上が慶應商学部の世界史についてである。いかがだっただろうか。

私大受験において最も安定感が求められる社会科。この精度を限りなく完璧に近づけられるかどうかでで合格の可能性は大きく左右されるだろう。

世界史以外の内容を確認したい方は以下から確認することが可能だ。

慶早進学塾では毎年度安定して慶應商学部の合格者を輩出している。この記事を読んでさらに合格のエッセンスを知りたいと思う受験生はまずは気軽に無料相談や無料体験にお越しいただき、通塾も検討していただきたい。

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