どれを選択すればいい?理科3科目物理、化学、生物の選び方
2019年04月28日 | 理科
皆さんは、選択科目を選ぶ際にどのようにして選べば良いか悩んではいないだろうか?
理科の選択科目には、化学、物理、生物、地学の4種類がある。
この中から自分が今後勉強していく科目を選択していくわけであるが、まず初めに今回は地学については触れないことをお伝えしておく。
地学を選択する受験生は少なく、またそれを教える先生や参考書なども少ないので、色々な面で不利になってしまう。
受験科目でも地学を使って受験できる大学は限られているので、自分の進める大学の選択肢の幅を狭めてしまうことになるのでオススメできないのである。
なので、今回は化学、物理、生物の3科目の中からどれを選択していけば良いのかについてお伝えしていく。
これを読んでおくことで、皆さんが化学、物理、生物のどれを選択すれば今後に活かしていけるのか理解できることは間違いない。
それぞれの科目の特徴
まずは、化学、物理、生物の3科目のそれぞれの特徴についてお伝えしていく。
どれを選択すれば良いか迷っている人は、どの科目が自分に合っているのか、以下の内容を読んでみてしっかりと吟味していくと良い。
化学について
化学は、暗記の分野と計算の分野が同じくらいの割合で含まれていてバランスの良い科目だと言える。
理論化学のような計算がメインとなる分野と、無機化学や有機化学のような暗記がメインの分野に分けられている。
特に化学が苦手になってしまう原因となるのが、物質量(mol)だと言われている。
物質量(mol)についてしっかりと理解できて、計算問題にも対応できるようになればほとんどの問題は解くことができると言っても過言ではない。
しかし、物質量(mol)も概念を理解するまでは難しいと感じるかもしれないが、概念について理解できればスラスラと問題を解くことができる。
ただし、小数点以下の計算など、有効数字に気を使わなくてはならないので、電卓が試験では使えないため計算ミスなどを起こしやすいので注意が必要である。
暗記の部分に関しては、しっかりと理論を理解したうえでの体系的な暗記が求められる。 だが、丸暗記しているだけでは問題に対応することはできない。
覚えた内容の意味をしっかりと理解し、多くの問題を解いてパターンに慣れることで化学の点数は格段に高得点を取れるようになってくるのだ。
酸や塩基など、暗記部分も覚えつつ計算問題を解きながら意味を理解していくのが効果的な勉強法となってくる。
物理について
物理は、二次試験で理科を使って受験する人のほとんどが選択する科目である。
暗記分野はほとんどなく、多くは公式を理解して計算問題を解いていくという形式だ。
物理の難しいところは、本質を理解して問題文に書かれている現象を頭の中でイメージしていかなければならないところだ。
ただ単に公式を暗記しても、問題文を読んでどの公式を使って正解を導いていくのかを理解できなければ点数はもらえない。
なので、公式の意味を理解できていない人は、少し複雑な問題が出てきてしまったら途端に解けなくなって苦手意識が生じてしまうのである。
だが、この物理特有の壁はほとんどの人が経験することなので心配する必要はない。
大切なのは、わからなくなっても諦めずに理解しようとすることである。
それを乗り越えれば物理の点数は急激に上がるので、あとはたくさんの問題をこなしていけば入試において得意科目として武器にすることができる科目だ。
生物について
生物に関しては、私たちの日々の生活の中で最も触れ合う機会が多く、抵抗がある人は少ない科目だ。
細胞や生態系など、暗記科目がほとんどなので数学が苦手な人でも取り組みやすい科目である。
生物の中で最も難しいと言われている遺伝についても、簡単な法則で成り立っているので、コツを掴んでしまえばすぐに点数に結びつけることができる。
しかし、生物を選択すると自分の受験できる学部がかなり狭められてしまうのが難点だ。
農学部や理学部の生物学科など、自分が行きたい学部がはっきりしているのならば生物を選択しても良いが、多くの理系受験生であれば物理を選択するのが一般的である。
実際、東大理系受験者の6割以上が物理と化学を選択しているので、理系で2科目が必要な人はしっかりと考えなければならない。
センター試験でしか理科を使用しないのであれば生物を選択しても問題ないが、生物は物理と比べても論述が多く問題文もかなり長いので、二次試験において物理よりも不利になってしまうことがあるのである。
ただ、もともと生物が大好きな人であれば生物を選択することをオススメする。
覚える内容がとても多いため、生物を好きという気持ちがないと途中で内容の多さに挫折してしまうことになってしまう。
また、理系選択者であれば数学とつながりのある物理を選ぶ方が望ましいので、物理が苦手だから生物を選択しようと考えている人は、今一度考え直してみた方が良さそうだ。
どの科目を選択しようか迷ってしまう原因
さて、ここまで読んだ皆さんは化学、物理、生物のどれを選択しようか迷い始めたのではないだろうか?
ここからは、なぜどの科目を選択しようか悩んでいるのかの原因について考えていく。
これを読めば、どの科目を選択しようか悩んでいる原因の解決策を見つけ出せるはずだ。
受験する学部が決まっていない
そもそも自分が行きたい大学や学部が決まっていなければ、どの科目を選択すれば良いのかわからない。
なので、まずは自分の目標とする大学や学部を決めることから始めるべきである。
目標とする大学や学部が決まれば、そこを受験するために必要な科目がわかるようになるのだ。
しかし、自分の行きたいところがどうしても決まらなくて選択できない人もいるはずだ。
一般的には、文系の人は化学か生物を選択する人が多いが、どちらを選択するかは自分の得意な方の科目で問題ない。
文系の人はセンター試験のみなのであれば、生物を選択する人が多いように感じる。
理系の人は、学部が決まっていないのであれば物理と化学では物理を選択することを推奨する。
先ほども少し述べた通り、行きたい学部も決まっていないのに生物を選択してしまうと受験できる学部が大幅に狭まってしまうのである。
物理を選択しておけば志望する学部の選択肢の幅を狭めることはないので、学部が決まっていない人は物理を選択するべきなのである。
得点で不利になりたくない
化学と物理と生物で、どの科目が点数が取りやすいか、どの科目が最も少ない勉強時間で高得点を取れるのか考えたことはあるだろうか?
正直いうと、どの科目を選択しても得点で不利になるなどということはありえない。
もしそんなことがあれば、みんな有利になる科目を選択しようとするからである。
科目ごとの特徴でいえば、化学は計算と知識が半々、物理は計算がメイン、生物は知識がメインの科目である。
なので、どの科目に対しても好きだという気持ちがないならば、自分が暗記が得意なのか計算が得意なのかを考慮して科目を選択するのも一つの手なのである。
そうすることで、わざわざ苦手な分野を勉強する必要がなくなるので、得点でも高得点を狙いやすくなるのだ。
よって得点で不利になると言うことはなくなるのである。 なので、センター試験でしか理科を利用しない人はそのような選び方をするのが効果的だ。
二次試験でも理科を選択する人は、学部によって必要な科目を選択し、3つのうちどれでも良いと言う人は自分の得意不得意を考慮して選んでいくべきなのである。
大学に入ってから困りたくない
大学に進学してから、理科の科目の勉強で困ることにはなりたくないはずである。
文系の人にとっては必要ないかもしれないが、理系の人はほとんどの人が理科を用いて勉強していくことになる。
その時に、高校から勉強してこなかった分野の勉強をしていくことになると、ある程度は他の人よりも大変な思いをしなくてはならなくなるのだ。
しかし、大学受験のための勉強をして大学に入学した人ならば、大学に入ってから習う分野があったとしてもついていくことは可能なのである。
なので、どの科目を選んだからといって大学に入ってから困ると言うことはないのだ。
理系の人は、一般的に物理を選択する人が多いので物理を選択していれば大学での内容につまづくことはない。
仮に大学から生物の勉強をすることになったとしても、生物は暗記の分野の方が多いため十分に対応することは可能なのだ。
逆に、高校で生物を選択していた人が大学から物理を勉強することになれば、物理の概念や考え方を理解するまでは苦労することになるはずだ。
しかし、周りの人に教えてもらったり、講義を聞きながら理解していけば問題はないのである。
なので、大学での内容を決めれない人は自分の得意だと思う科目を選択して大学受験をしていくのが望ましい。
理科の選択パターン
第3章では、理科の選択科目のパターンについて説明する。
理系と文系の人で選択パターンは変わってくるが、これらについても述べていく。
理系で2科目選択、理系で1科目選択、センター試験のみで使用のの3パターンについてここでは詳しくお伝えする。
これを読んで理科の選択肢のパターンを理解することで、参考にしていただきたい。
理系で2科目選択
これは多くの理系の人が選ぶであろうパターンである。
多くの人は化学と物理の2つを選択するが、化学と生物という選択パターンもある。
しかし、多くの学部に対応するためには、化学と物理を選択する必要がある。
理系選択者であっても、数学があまり得意でないひともいるだろう。
そういう人で農学部や医学部、理学部生物学科などを受験する予定のある人は生物を選択しても構わない。
物理は最初の方の問題を間違えてしまったら大問ごと点数がもらえなくなってしまうので、プレッシャーが大きくなってしまう。
そういったことを加味して、暗記メインの生物を選択するのは賢明だ。
ただ、平均点の点で見ると物理の方が高くなっている。
なぜなら、生物は良い問題集などが少ないため高得点を取れにくくなっているのである。
しかし、そういったことは全国入試問題の生物を解いていけば良いので解決はできる。
大切なのは、自分がその科目を選択して勉強を続けていけるかどうかなのかである。
ここで、物理と生物でどちらを選べば良いかについての記事を載せておく。
●物理→コツをつかめば一気に成績が上がる 法則・公式を問題に応じて使いこなせるようになるのに、問題演習を積み重ねることが必要。
一度マスターすれば実力が落ちにくく、満点もねらえる。一方で計算を誤ると思わぬ失点をするリスクもある。
●生物→基礎事項を押さえれば、安定した得点が期待できる 計算は少ないが基礎知識を押さえるためには時間がかかる。
知識部分の比重が大きいため、基礎事項をしっかり押さえれば、ある程度の得点は期待できる。ただし、考察問題もあり、満点はねらいにくい。 以上のように、ずは志望する学部から検討するのが最優先。
そのうえで、得意・苦手などを考慮して、選択していくとよいだろう。
このように、それぞれの特徴を考慮して選択するのが望ましい。
ただ、理系選択者であるならば数学的な考え方で解いていけるので、物理を選択することをここでは推奨しておく。
理系で1科目選択
理系で1科目選択であるならば、化学を選択する人がほとんどである。
事実、医学部を受験生の9割以上は化学を選択し、もう1科目を物理か生物で悩むのである。 化学は多くの問題集が出版されていて、内容も語呂合わせで覚える部分が多いので楽しく勉強を進めていくことができるのである。
それらの問題集をひたすら解き、分からない分野を重点的に復習していけば高得点をとっていくことができる科目なのだ。
なので、多くの人は化学を選択するということを頭の片隅に入れておくのが良さそうだ。
センター試験のみで使用
センター試験でしか理科を使用しない人であれば、多くの人は生物を選択する。
暗記問題が多く、問題の難易度もそこまで高いものがないので高得点を狙いやすいのである。
センター試験でしか理科を使用しない人の大半は生物を選択することが効率が良く、他の科目の勉強にも力を入れながら勉強できるので全体的な勉強ができるのである。
ただ、化学を選ぶという選択肢もあるので、どちらの科目が自分にとって勉強しやすいかを考慮して決めていくのが賢明だ。
まとめ
いかがだっただろうか?
今回は理科の物理、化学、生物の選択科目についてそれぞれの特徴を述べた上でお伝えした。
受験で理科という科目に重きをおくのであれば志望学部などを考慮して選択していけば良いが、センター試験でしか利用しないなどであれば好きな科目を選んでも問題ない。
今回お伝えした内容を理解して、今一度自分がどの科目を選択すれば良いか考えてみてほしい。
そして、皆さんの選択した科目が受験で役立っていただければ幸いである。
慶早進学塾の無料受験相談
- 勉強しているけれど、なかなか結果がでない
- 勉強したいけれど、何からやればいいか分からない
- 近くに良い塾や予備校がない
- 近くに頼れる先生がいない
そんな悩みを抱えている人はいませんか?
各校舎(大阪校、岐阜校、大垣校)かテレビ電話にて、無料で受験・勉強相談を実施しています。
無料相談では
以下の悩みを解決できます
1.勉強法
何を勉強すればいいかで悩むことがなくなります。
2. 勉強量
勉強へのモチベーションが上がるため、勉強量が増えます。
3.専用のカリキュラム
志望校対策で必要な対策をあなただけのカリキュラムで行うことができます。
もしあなたが勉強の悩みを解決したいなら、ぜひ以下のボタンからお問い合わせください。