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早稲田大学商学部日本史の傾向と対策

2022年06月28日 | 早稲田大学

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あなたは早稲田大学商学部の受験を考えている方だろうか?

この記事は早稲田大学商学部の日本史の傾向と対策に関して、余すことなくお伝えしたものだ。

日本史を攻略することができれば、合格圏まで到達しやすくなるだろう。

今回は早稲田大学の商学部の入試における日本史の傾向と対策について紹介したい。

受験を考えている人は、ぜひ参考にしていただきたい。

早稲田商学部日本史の基本情報

今回は早稲田大学の商学部についての傾向と対策について、詳しくその特徴を見ていこう。まずは基本情報から説明しよう。

時間/配点

  • 制限時間:60分
  • 配点:60点

早稲田商学部の一般選抜には「地歴/公民型」「数学型」「英語4技能テスト利用型」の3受験方式があるが、日本史はこのどの方式においても上記の制限時間と配点になる。

他の学部と同様に全科目で得点調整があるので、その点には注意が必要だ。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

早稲田大学は素点で合格点が決まらず、成績標準化による得点調整によって合格が決まります。

例年日本史や世界史は平均点が高くなりがちなので、大きく失点しないことが重要です。

出題形式/回答方式

出題形式は大問6問による構成で、解答方式は記述式

早稲田商学部日本史の特徴 

次に早稲商の日本史の特徴について、説明していこう。

全時代からバランスよく出題

まず1点目として、早稲商の日本史は全時代からバランスよく出題される。

日本史受験問題のここ最近の全体傾向として、近現代からの出題がどんどん増加しており、早稲田の他学部についてもほとんどの学部にその傾向が見られている。

商学部でも同様に若干その傾向はあるものの、この問題は大問ごとにそれぞれ古代・中世・近世・現代と出る時代がわかれている。

全体的に見ると、全ての時代からバランスよく出題されるような形式になるので、その点は知っておいて欲しい。

正誤問題に注意

さて、早稲田大学商学部の日本史の大きな問題は、正誤問題の出題が多いという点だ。

これは早稲田の他学部の日本史問題とほぼ同様の形である。

そして先ほど述べた正誤問題についてだが、これも「次のうちから正しいものを1つ選べ」という形式のみではなく、「正解を2つ選べ」という、少々複雑なものもそれなりに出題される。

さらに、3文ほどの文章に続いてこれが正解か間違いか、その正誤を記した選択肢が何点か提示されている中から正しい組み合わせのものを選ぶという「正誤組み合わせ」の問題もある。

この様に、一口に正誤問題といってもいろいろなパターンをもって出題されるので、注意が必要である。

問題数が多い

また、小問の問題数は毎年全部で約60問ある。制限時間が60分の中での約60問なので、大体1問を1分ペースで解かなければならないため、時間配分に気を付ける必要がある。

解ける問題については、出来るだけスピード感をもって解いていかなければならないだろう。

近現代は記述がメイン

次に、近現代は記述式がメインで出されるという点がある。

私大文系の地歴の科目はマーク式で解答させる試験内容が多いが、早稲商は記述式である。

そして、この用語を漢字で書かせる問題は、大半が近現代から出題される。

その為、近現代の用語についてはきちんと正しい漢字まで覚えておく必要がある。

現代からの論述問題が毎年1題

3点目は、毎年1題は現代から論述問題が出題されるという点である。

以前は20字から30字以内だったため、そこまで難しいものではなく関連用語や情報をある程度覚えておけば書けるような内容だった。

しかし2021年出題の論述問題はこの文字数制限が「80字以内」に増え、求められる文章量が少々多めに変化した。

さらに、これまではなかった「次の5つのワードを使ってこの事柄について説明しなさい」という制限が加えらた。

2022年には、20字以内と15字以内の2問出題され、文字数は下がったものの問題数が増えた。

今後80字といった論述が再び復活する可能性も十分ある。

早稲商は早稲田の数ある学部の中でも、その問題に癖がなく受けやすい学部という側面がある。

そのため、このような問題でしっかり点を取り、他の人と大きく差を付けてほしい。

論述問題はその最たる部分で、得点できると合格への早道になるだろう。

早稲商を第一志望で頑張っている人は、特に論述対策には力を入れておいて欲しい。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

正誤問題を中心にバランスよく出題されるのが早稲田商学部の日本史ですね。

思考力を求められるので、暗記一辺倒の学習にならないように気をつけましょう。

早稲田商学部日本史の対策

では次に、具体的な対策について説明していこう。

基礎固めを徹底しよう

まずは基礎固めを徹底しよう。

難関大学と呼ばれる早稲田の中でも、社学や法学部などの特に難しい学部では、同じ日本史でも非常に細かい知識を問われる。

しかし、率直に言ってこの商学部の日本史については、正直そこまでのレベルではない。

きちんと教科書の内容がわかっていれば、確実に点が取れる問題がほとんどなのだ。

確実に得点するためにも基礎固めを徹底することに注力して欲しい。

年代的には先述した通り全範囲から出るため、基礎固めから穴が無いように網羅的に学習する必要がある。

先ほど言った近現代の分野について、全ての用語をきちんと正しい漢字で書けるようになっておくことが必須である。

正誤問題については、2つ選ぶ形式や正誤組み合わせのような少々難しい問題も出るが、これは他学部でも頻出であるため、他学部の過去問を使って対策しておこう。

早稲田特有の年代知識に関する問題や史料についても、受験対策の最後にいろいろな学部の過去問で演習を積んでもらいたい。

出来事の背景や流れをアウトプットする

次に、出来事の背景流れをアウトプットするように努めよう。

これは完全に論述問題の対策用演習である。

長文系の論述問題は、出来事やワードをただ単体で覚えておくだけでは点が取れない。

その出来事がどうしてこうなったのかという出来事の前後のつながり因果関係をきちんと把握してほしい。

それを想起しながら自分の言葉でアウトプットする力が試されることになる。

このアウトプット力は受験直前の短期的な対策だけでは絶対に身につかない能力なので、日頃の学習からこれを高める演習を取り入れていこう。

具体的にどうするかというと、毎日の勉強で学んだ通史の中に、必ずキーワードや代表的な出来事がいくつかあるはずだ。

その日の学習が終わった時点で、その大切な各ポイントについて、もう1度自分で考察してみよう。

それがなぜそのようになり、なぜそういう事件に繋がったのかというところまで、流れを意識しながら自分の中で掘り下げていくことが大切だ。

そして次にその一連の流れについて、先ほど想起した内容を文字化するイメージを持ちながら、なるべく具体的に自分の言葉で文章化してみよう。

通史学習の際は、必ずこのアウトプット作業も欠かさず行うようにすること。

これを日々実践しておくと、いざ本番の試験に臨んだ時にも、それぞれの時代の風潮や背景、そこから起きた出来事、その結果繋がるまた次の出来事…という風に、単体の出来事だけではなく起こったことの関連情報もスムーズに想起できるようになり、問われたことに対する論述文が滞りなく書けるようになるのだ。

この学習法を是非早めに身につけ、そして習慣化しておいて欲しい。

頻出テーマについては特化対策!

最後に、頻出のテーマについては特化対策を行うこと。

まず早稲商の日本史は、その商いという文字が表すとおり、経済関連の問題が頻出分野のひとつである。

具体的には、円高・円安に関する問題、外交関係・諸外国との経済面のやり取りに関する問題などである。

もちろん日本国内での経済関連事象についても頻出箇所になってくるので、経済分野については特化的に関連情報を整理して覚えておこう。

そしてやはり早稲田大学ということで、創設者の大隈重信関連の問題もよく出ている。

本人に関してだけではなく、彼と関連の深かった人物の情報なども聞かれることもあるため、大隈関連の周辺情報を整理してまとめておこう。

文学史やノーベル賞授賞者関連の問題も過去問を見ていると頻繁に出ているため、ここについても見ておくといいだろう。

もっとも頻出分野ではあるものの、その問題数としては全体で1問出るか出ないかといったところなので、1度はおさらいしておいて損はない。

対策時間に余裕があったら、ここもチェックしておくことをおすすめする。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

早稲田特有の知識、また商学に絡むような設問も早稲商の日本史は出題されます。そのあたりの対策も抜かりなく行うようにしましょう。

早稲田商学部日本史対策のおすすめ参考書

では、おすすめの参考書を3冊紹介しておこう。

語学春秋社 日本史B講義の実況中継

まず1冊目は語学春秋社が出している、日本史B講義の実況中継だ。

本書は歴史の通史を学習するための参考書になる。

全シリーズで4冊あり、1冊1冊それなりの厚みがある。4冊全てをやって、全時代をコンプリートできる仕組みである。

ボリューム感があり、一見網羅するのは大変そうに思うかもしれないが、その内容は教科書よりも非常にわかりやすく書かれていて、「入試問題を解くためにはここを理解しておかなければならない」といったポイント部分が詳しく説明されている。

細かい知識もすべて網羅されているので、慶応・早稲田レベルを狙うなら、最初からこの実況中継を使うことをおすすめする。

これをきちんと隅々まで学習すれば、十分に対応できるだろう。

使い方としては、先ほど論述対策で話したように、この本でその日の通史学習が終わった後に、その日学習した出来事や背景を1度自分で想起して流れをアウトプットするというやり方が良い。

Z会 入試に出る 日本史B 一問一答

2冊目の参考書はZ会の出している一問一答問題集である。

これは先ほど紹介した通史の参考書と並行してやっていく形の参考書だ。

実況中継で学習をしたそのすぐ後に、この一問一答を用いて、実況中継で学習した用語を頭に入れ直すやり方がいいだろう。

このように、通史参考書と一問一答系問題集を併用して学習していくのが、世界史・日本史といった歴史学習の基本的なスタイルになる。

一問一答系問題集はいろいろな出版社から出されているが、このZ会のものはかなり細かい内容まで網羅されていてレベルが高い。

慶應早稲田レベルまでしっかり対応できるだろう。

あとは、最後に「テーマ史」「史料問題」の章が入っていて、これが他の問題集と違ってよいところだ。

早稲田は全体的に史料問題やテーマ史を主軸にして設問が作られているので、その部分への対策もこの1冊できちんと対応できる。

全ての大問がテーマ史で構成されているような学部については少々これでは物足りないかもしれないが、早稲商に関してはそのような事もないのでこの1冊で十分だ。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

実況中継と一問一答を使い、流れが自分の頭の中で再現できるようにしたり、歴史の各項目の深掘りをしていきましょう。

Z会 実力をつける日本史100題

参考書の3冊目は、Z会の実力をつける日本史100題になる。

これは基礎固めが終わった次の段階、過去問演習に入る前に取り組んで欲しい1冊だ。

受験勉強の後半に投入する部類の本なので、内容はある程度レベルが高い。

また、記述式と論述対策の両方が入っている問題集になるので、国公立受験対策にも、使える1冊として活躍するだろう。

この1冊をきちんと最後までやり遂げたら、早稲商については合格得点が取れるレベルまで達する事ができる。最後の仕上げ段階には、是非こちらにもチャレンジしてみて欲しい。

早稲田商学部日本史のまとめ

最後にまとめよう。

早稲商の日本史問題は、他学部に比べて比較的問題の癖は少ない部類になる。

それゆえに、基礎固めを徹底して行っておこう。それ以外のポイントとしては、近現代問題は漢字で用語を書くことが求められるということ、そして戦後の現代パートから論述問題が必ず1題は出題されることがある。

論述については、きちんと普段の学習の中から対策に取り組んでいかないと攻略できないので、この対策は日常的に行うようにすること。

あとは、早稲商ならではの頻出テーマが幾つかあるので、そのポイントについて特化対策が必要だ。それぞれの関連知識を、自分の中で整理して把握しておいてほしい。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

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