【完全攻略】早稲田大学国際教養学部の英語の難易度と対策
2022年05月16日 | 早稲田大学
今回は早稲田の国際教養学部の入試における、英語の傾向と対策について説明していこう。
早稲田国際教養英語の基本情報
時間/配点
以前はReadingパート、Writingパート合計で85分だったが、2021年から別々となり、Readingパート90分、Writingパート60分となった。配点は合わせて80点。
他教科の詳しい得点配分についても見ていこう。
2020年までは共通テスト利用方式という受験方法があったのだが、2021年からはこれは廃止された。
現在は個別試験と共通テストの両方を併用したような形式のみとなっている。
内容は以下の通りだ。
- 共通テスト:100点(国語50点+地歴・数学・理科の1科目50点)
- 個別試験(英語):80点
- 外検:20点
外検の内訳はそれぞれの階級によって20点の中の点数が決まり、例えば英検であれば1級保持者は20点、準1級保持者は14点、となる。
早稲田の他の学部で有名な得点調整は、2021年から国際教養学部では実施されなくなった。
よって、過去に比べ2021年からは合格最低点が25点から30点ほどプラスになっている。
これは単純に調整がなくなったからなので気にする必要はない。
出題形式/回答方式
出題形式は2021年から変わり、Readingパートは大問が3つで、全て長文問題となっている。
この3つの長文についての設問形式は同様のものとなっている。
Writingパートも大問は3つで、英作問題が2つ、日本語要約が1つとなっている。
早稲田国際教養学部英語の特徴
次に、国際教養英語の個別試験の特徴について説明していこう。
文章量・難易度ともに高レベル
まず1つめが文章量・難易度ともに高レベルということだ。
学部名の国際教養という名に恥じない通り、入試問題も本当に難しい。
しかし、国際教養学部はそもそもその授業の9割が英語で進められる形式をとっていて、入学後も英語が出来ないと話にならないような学部である。
そして教える教職員は外国人が多く、学生のうちの3割程度を留学生が占めることからキャンパス内で常に英語が飛び交っており、英語を学ぶ学部ではなくむしろ英語で学ぶといった学部である。
つまり、入試の英語くらいはできていないとその後が厳しくなり、まったく話にならないのだ。
この試験は単純に合格者を選別するためのものではなく、のちの環境に適合する人材を見極めるための考査でもあるので、この入試に耐えられないような人はそもそもこの学部を受験しない方が良いだろう。
まずReadingパートの文章量がかなり多い。
そして設問に関しても内容一致問題や語句挿入問題などといった、読むスピードと細かい知識の両方が求められるような問題が多くを占める。
国際教養学部はネイティブスピーカーや留学生も受験する学部だが、そういった受験生はおそらく知識系の問題はすらすら解けるだろう。
当然一般受験生も彼らと同じ土俵で戦わなければならず、これにはかなりハイレベルな知識が求められる。
Writingパートについては、英作文と英文の日本語要約が問われる。
こちらもかなりボリューム感があるので、難関国公立大学受験相当の対策をしっかりしておかないと点が取れない。
このように、ReadingパートもWritingパートも非常にレベルが高いと考えて欲しい。
内容一致問題の選択肢が多い
次の特徴は、特にReadingパートにおいて内容一致問題の選択肢が多いという点だ。
大問はどれも似たような形式になっており、2021年の最初の大問における設問1は、それぞれのパラグラフの要約について正しいものを選択せよ、というもの。
設問2は、文中の難しい単語について、意味を言い換えたときに適切な選択肢を選ぶ問題。
ネイティブ受験生はこういった類の問題を単純に知識で解いてくるだろう。
もちろん一般受験生は文脈から正しいものを読み取るしかないが、こういった設問でネイティブ受験生との差がつきがちではある。
最後は設問3だが、選択肢が10個ある中から4つ、内容と「一致していない」ものを選べ、という問題が出た。
これは非常にややこしい。
選択肢が多いと、どうしてもその選択肢の該当する箇所は本文のどこにあるか見つける作業が入り、選択肢と本文を行ったり来たりせざるを得ない。
そしてその選択肢の根拠の場所が、選択肢と同じ順番どおりに並んでいるわけではなく、本文内のいろいろなところにバラバラに散らばっているため、ここでかなりの時間を食ってしまう。
国際教養を受ける人は、この内容一致問題についての特化的な対策が必要だ。なるべく時間をかけずに解く方法を必ず習得しなければならない。
要約・英作問題は標準レベル
最後の特徴はWritingパートの部分についてだが、これは標準レベルといえるだろう。
問題構成は、大問1と2が英作文で、大問3が英語の文章を日本語に要約するというもの。
この部分については、国公立大学の英語の入試問題と似たような形式だ。
なかなか私立大学でここまでガッツリと文字を書かせる問題は出ないので、重点的に対策する必要はあるが、問題レベルとしてはそんなに難しくはなくきちんと対策をたてて取り組めばしっかり点が取れる箇所でもある。
ここはきちんと、時間をできるだけ費やさないような対策を取っておいてほしい。
早稲田国際教養学部英語の対策
では次に国際教養英語の個別試験対策について、説明していこう。
速読力が何より重要!
まず、国際教養の英語を攻略するためには速読力が欠かせない。
出題される長文問題は、どれも文章量が長めでかつ設問の内容も濃いため、ここでいかに早く内容を読み取れるかどうかがポイントである。
ところで、国際教養のみならず英語を受験で使う場合は必ず速読力が肝になってくる。
共通テストの英語問題も同様に速読力が求められるので、ここは良い機会と捉えて対策を徹底しておこう。
方法としては、日ごろから演習でいろいろな長文問題を解くと思うが、解いた後に必ず再読み込みを徹底して行うこと。これが速読力を上げる1番の方法になる。
具体的に説明をしよう。まず、長文を黙読で何回も読み込む。
音読はしないでおこう。わざわざ口に出してしゃべってしまうと、そちらの方に脳の容量が使われ、口も動かすのでスピードが遅くなってしまうからだ。
必ず黙読を心がけ、だいたい20セットを目安にして何度も何度も読み込むこと。最速のスピードになったなと自身が感じるまで、これをとにかく続ける。
日頃の長文問題を解くときに必ずセットで行う事で、徐々に、確実に速読力を高めることができる。
また、全体の文章の構成がどうなっているかをいち早く見つけることが重要だ。
通常評論スタイルの英語の文章であれば、最初と最後に主張や重要な結論が書かれ、その間の部分に結論を裏付ける具体例や細部の情報を述べるパラグラフが挿入される。
長文を読むときは、今読んでいるパラグラフが抽象的なものかそれとも具体的なものか、全体の文章の中でどういう位置づけにある部分なのかということを意識しながら、全体的に構造を把握することが重要だ。
繰り返しになるが、演習のたびにスピード感のある黙読を毎回行うこと、文章全体の構造を読み取るよう意識すること。速読力を鍛えるために、この2点をしっかり意識しておこう。
内容一致問題の選択肢は覚えよう
国際教養学部の英語では、内容一致問題が良く出る。
先ほど説明したような、10個の選択肢の中から4つの間違いを見つけなさいという類の問題だ。
これらの問題はたいてい選択肢が多く設定されていて、1つ1つの選択肢の根拠となる部分を本文中から見つける作業に毎度骨が折れるものだ。
まず選択肢を読んで、そこから本文に戻り…という作業を繰り返す中で何度も読み返す事になるので、非常に時間がかかる。
このようになると時間が足りなくなってしまうので、ここではそうならないための対策が必要だ。
有効なのが、選択肢の内容を最初に読んだ段階で、頭に入れてしっかり覚えておくという方法だ。
覚えた後に長文を読み込んでいって、選択肢の内容に該当する箇所に行き当たったら、その選択肢が正しいのかどうかを1つ1つ確認していくのである。
これであれば、選択肢と問題の行き来を何度も行う必要がなくなり、時間短縮ができる。
選択肢を覚えることはとても大変な作業ではあるが、出来る限り最初の短い時間内でやりきるようにすること、これには結構な特訓が必要なので、過去問を通して何度も演習を積んでおこう。
利用する過去問としては、早稲田の法学部も同様に選択肢が多めの内容一致問題が出るので、法学部の過去問を使ってもみても良いだろう。
要約・英作問題で得点を稼ごう
Writingパートは、私立大学の英語入試ではなかなか例がないほど書く分量が多いので、慣れるまでは難しく感じるかもしれない。
しかし、1度慣れてしまえば、しっかりと得点出来るようになるだろう。
問題のレベルもそこまで難しい内容ではないので、ここはきちんと対策を行って得点を稼ぎたいところだ。
国公立大学が第一志望で国際教養を併願で受けるという人にとっては、このパートに関しては国公立の対策とほぼ同じになるので、それに沿って学習しておくとよいだろう。
ちなみに、国際教養を受ける人は英検で準1級以上をとってないと加算が少なくなり不利になるため、出来る限り取得するようにしよう。
そして、準1級を取っている人は、その受験時に英作文問題の演習をたくさん積んでいると思う。
英検の対策を行って受けた経験があり、1級や準1級などに合格した実績がある人なら、ここについてはある程度は勉強時間を削減できるだろう。
最後の日本語要約パートについては、過去問を使って演習しておくことが一番の対策になる。
早稲田国際教養学部英語対策のおすすめ参考書
今回は、4つのおすすめ参考書を紹介しよう。
旺文社 英検準1級でる順パス単
この英単語帳はよく「パス単」と省略して呼ばれる。
全体的に有名でよい単語帳シリーズだが、この英検準1級のパス単が早稲田・慶應レベルを受験する人にとって1番適当なレベルである。
他にも有名な単語帳としてシス単やターゲット1900というものがあるが、それらよりももう少し細かく学びたい、もう少し語彙力を増やしたいという人にぴったりの一冊だ。上記2つの単語帳の学習が終わった後に、これを追加で学ぶというのが1番おすすめのルートだ。
このパス単では、入試で出る順にそれぞれの単語にA、B、Cのランクがついている。
そこまで難しい学部を受けない人はBくらいまでを勉強すれば良いが、早稲田の国際教養や社会科学部、法学部などの難しい学部を受ける人は、Cレベルまでしっかりとやりこんでおこう。
このように出る順にランクがついていて、自分の志望校の難易度に合わせて勉強する箇所を変えられるのが、この単語帳の非常によいところだ。
旺文社 スクランブル英文法・語法
これは英文法を学習するための参考書なのだが、同じような参考書の中でもこのスクランブルシリーズは一番網羅的に収録されている。
非常に丁寧な1冊でおすすめだ。文法については、このスクランブルを仕上げておけばどんな大学にも対応できるだろう。
もっとも国際教養学部レベルになってくるとかなり細かい知識までが必要とされるので、スクランブルをもってしても一部対応できないところも出題されてくるが、これを仕上げても対応できないところは最悪もう捨ててしまってもよいというくらい、この本はしっかりと知識の大半を網羅出来る参考書になっている。
そして、1番の利点は、知識がきちんと整理整頓されて視覚的にも非常に見やすいレイアウトで作られていることだ。
分かりやすく、かつ抜けなく覚えられる仕組みが、この本にはある。
河合塾 やっておきたい英語長文500・700
やっておきたいシリーズは、長文問題演習のための参考書になる。シリーズは300から始まり、この数字が上がるごとに難易度が上がってくる。
商学部など、英語が標準レベルまでの学部を受ける場合は500までをしっかりとやっておけばよいだろう。しかし国際教養に関しては、長文問題もかなり難しいので700くらいまではやっておきたい。
これをやる際、問題を解いて解説を読み、日本語訳に目を通して終わりではなく、先ほどお伝えしたように何度も黙読を行う事。
それによって速読力を高めるというのが非常に重要になのだ。
むしろ、問題を解き終わった後の黙読こそが一番重要な対策で、それをやるための参考書といっても過言ではない。
ぜひ、この本で読み込みを徹底しよう。
語学春秋社 登木健司 難関大英語長文講義の実況中継
次は文章の長文解釈のための参考書だ。
この登木の実況中継は、早稲田慶応などのハイレベルな大学にも対応できる内容だ。1つ1つ、非常に詳しく解説されているのが特徴である。
内容としては、11個の長文があってそれぞれの問題を解く。その後に1つ1つの長文についての細やかな解説がある。
特に構造に対する部分が詳しく書かれていて、難しい長文に対しても文章の形を掴んで精読する力が付く。
早稲田・慶應レベルの英語を受ける人には本当にお勧めの参考書なので、是非積極的に取り組み、長文読解力を上げてもらいたい。
早稲田国際教養学部英語のまとめ
国際教養学部は入学した後に英語で授業を受けることが決まっているので、やはり試験もそれに対応すべく非常に難しい内容になっている。
あくまで試験は通過点であり、その後の大学生活に備える意味でも、レベルの高い英語知識の隅々までをあらかじめ獲得しておく必要がある。
合格した後の大学生活も踏まえ、英語については特に網羅的に高いレベルで学習しておく必要があると言えるだろう。
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