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【傾向と対策】早稲田大学法学部を日本史で受験し、合格する方法

2022年05月11日 | 早稲田大学

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今回の記事では、早稲田大学法学部の日本史の入試の傾向と対策について説明しよう。

まずは基本情報から紹介していく。

早稲田法学部日本史の基本情報

時間/配点

  • 制限時間/合計点…60分/150点満点
  • 地歴(選択科目、地歴・公民・数学の中から1科目選択)…40点
  • 国語(必須科目)…50点
  • 英語(必須科目)…60点

上記選択科目について、数学を選択した場合は共通テストの数ⅠA、数ⅡBの合計200点満点分を40点満点分に換算する方式になる。

その他の科目は個別試験による一般選抜となる。

なお、法学部は全科目で得点調整があるので注意すること。

出題形式/回答方式

問題構成は大問4問から成り、回答方式は記述式。

この記述問題については詳しく後述するが、用語を書かせる問題が大半を占め、論述問題は出題されない

用語記述とマーク問題が半々くらいの割合だと考えておこう。

早稲田法学部日本史の特徴 

次に早稲田法学部日本史の特徴について説明していこう。

難易度は高い。細かい知識まで必要。

1点目の特徴として、難易度が高く細かい知識までが必要とされる点がある。

早稲田法学部自体が私大文系の中でもトップクラスの難しさを誇る学部なので、どの受験科目をとってみてもある程度の難易度があるのだが、この日本史ついてもまた同様にハイレベルな内容と言えるだろう。

攻略するためには、基本的な知識を網羅して覚えておくことは当然のこととして、さらにそれ以上の知識量も求められる

具体的には、教科書や資料集の隅の方に書かれているような内容も頻繁に出題されるし、場合によっては一般的な教材には書かれていないような箇所からの超難問が出ることもある。

もちろん、全てがこのような問題ばかりではなく、中には非常に基本的な知識を問う問題も散見されたりするので難問しか出ないという訳ではないのだが、様々な難易度の問題がある中でも相対的には難しい問題の方が多いというイメージで捉えて欲しい。

結論として、早稲田法学部の日本史は、かなり細かいところまでの内容が頭にきちんと入っていないと得点に繋がらない試験だと言えるだろう。

半数程度が記述問題

先ほど述べたように、早稲法の日本史はマークと記述の割合が半々くらいになっており、記述問題の出題が多いと言えるだろう。

しかも、この記述問題は論述形式ではないものの、用語をそのまま書かせる形式になっている。

実はこの問題形式は、単純に用語を頭で覚えているだけではなく漢字で正しく書く能力がないと得点に繋がらないという落とし穴がある

用語の漢字までもしっかり間違えずに書くためには、日本史としてはかなりの勉強量が必要になってくるだろう。

早めに基礎レベルの学習までは終わらせておかないと、早稲法の日本史には太刀打ちができないのだ。

なお、残り半分のマーク問題については正誤問題が中心になっている。

早稲田の日本史のマーク問題は他の学部においてもそのほとんどが正誤問題で構成されているのだが、一口に正誤問題といってもいろいろなタイプがあり、正解を1つ選ぶ形式の一般的なものから正解を2つ選ぶ特殊な形式の問題、あとは正誤組み合わせといって正解と間違いの組み合わせを選ぶ問題などがある。

早稲田の日本史問題では、このように実にいろいろな形式の正誤問題が出題される。

そして早稲法については、他の学部に比べると、正解を2つ選ぶ形式がかなり多くを占める

この問題は正解を1つだけ選ぶものより難易度がぐっと上がるので、その辺りも早稲法の日本史の難易度が高くなっている要因のひとつだろう。

史料問題は同人物の書物問題のみ!

3つ目の特徴は、史料問題は同じ人物の書物問題が出されるという点だ。

そしてこの書物問題以外は、史料問題は基本的に出題されない。

一般的な日本史の入試問題は、史料問題が中心となって設問が設定してある問題もあれば、普通の日本語の文章で設定してある問題の大きく2つのパターンがあるが、早稲法の日本史はこのうちの後者で、史料問題はここで説明する形式のもの以外は基本的には出ない。

これは非常に大きな特徴の1つである。

そしてこの唯一の史料問題はすごく特徴的な形式で、まさに早稲法ならではの問題になっているので、攻略するためには特化的な対策が必要である。

問題内容を具体的に説明しよう。

同じ歴史上の人物が過去に書いた書物の中から4つくらいの引用文が史料として出されていて、その史料をもとに問題が構成されている

このタイプの大問が必ず問題のどこかに1問存在し、そしてそれは毎年ほぼ同じ形式で出題される。

過去問を使って積極的に、この種類の問題の特化対策しておく必要があるだろう。

ちなみにこの書物系史料問題以外の大問については、中世から近現代あたりまでが年代ごとに1つの大問になっているという、ごく一般的によくある形式そのものだ。

時代別の構成比はやや近現代の問題が増加傾向にあるが、このように近現代の問題が増加する傾向というのは最近全国的にどの大学・学部の日本史でも起きている現象だ。

この部分は特に早稲法だからということではなく、一般的な傾向として押さえておいて欲しい。

早稲田法学部日本史の対策 

では、具体的な対策の説明に入っていこう。

教材の隅から隅まで読み込もう

まず、教科書は隅から隅までしっかり読み込んでおこう。

早稲法の日本史問題はかなり細かい知識を問われる内容であり、マーク問題の選択肢についても非常にきわどい内容のものばかりが並ぶ。

もちろん学習の当初は基礎的な部分や重要な事柄から順に覚えていくであろうが、正直なところその辺りの学習は早々に終わらせ、ごく早い段階からもっと細かい知識までをきちんと詰めていく必要がある。

木でいえば、末端の枝葉の部分に至るまで、最終的にしっかり最後まで覚えきるイメージだ。

そのような心構えを持っておかないと、早稲法の難解な選択肢の中から正解を選びとることが出来ず、結果としてなかなか得点に繋がらない。

よって、日本史を選択して早稲法を目指すことが最初から決まっている受験生は、とにかく早めに日本史の受験勉強を開始しよう。

目標として、夏くらいまでには共通テストレベルで8〜9割程度が取れるレベルまではやっておきたい。

用語は漢字で書けるように

次に、全ての用語はきちんと漢字で書けるようにしておこう。

ここの記述がきちんと出来ないと、その問題が半分程度を占める早稲法の日本史では合格ラインに乗るのが難しい。

そして傾向として、比較的難しい漢字が含まれる用語を問われることも多いので、漢字の正確さまでも含めて、正解をしっかり書ききる能力が必要である。

この学習には通常の用語の暗記に加えて難しい漢字を多数覚える作業も入ってくるので、勉強量的にはかなりの負荷がかかってくるはずだ。

この面からも、先ほどから繰り返し伝えているように、早め早めに根幹学習を終わらせて細かい知識や用語の漢字学習に充てる時間を確保していく必要がある

学習の最終段階には、覚えた用語内の漢字があっているかどうか、今一度再チェックをするための時間も残しておいてもらいたい。

特化問題への対策は必須

早稲法ならではの特化的な問題への対策は、早めに行っておこう。

先ほど説明したように、早稲法では同一人物の書物系史料問題の出題が定番になっていて、これは他の学部では出題されない形式・内容になっているので、受験することが決まっている人は早めに過去問問題集などでこの形式に慣れておこう。

そして早稲田の日本史と言えばだが、早稲田大学創立者の大隈重信とその関連人物にまつわる知識系の問題が、どの学部でもよく出る傾向にある。

早稲法を受ける際もまた、大隈重信関連については、周囲の人物の情報までも含めて1度しっかりまとめておき、その内容を把握しておくことが必須事項だ。

最後に年代整序の問題についても、早稲法ならではの攻略法を伝えておこう。他の学部も含めて定番になっている年代整序問題とは、4つくらいの出来事を年代順に並び替えよという類の問題だが、これは早稲法でも時おり出題される。

しかし、他の学部と違って毎年は出ず隔年で出され、それなのに出る時は2問くらいがまとめて出ることもあるという、非常に不定期な出題傾向を示している。

他にも、早生法の年代整序問題には少々厄介な面がある。

この問題は起こった年が離れたものばかりの選択肢で構成された問題は非常に簡単なのだが、同じ年内の数か月しか離れていない中で起こったような出来事が存在する場合、難易度が一気に上がる。

正しい順序を導き出すためには、機械的に年代のみを覚えるだけでは追い付かず、それぞれの内容をストーリー仕立てで流れとして理解することが必要になるからだ。

早稲法の年代整序はこの後者の難しい形式のものになり、完璧な対策をするためには非常に多くの時間がかかる。

もちろん万全にしておけば稼ぎ点になるのは間違いないが、その出題割合は出たとしても年に1〜2問程度で、時に全く出されない年もあるとすると、ここに時間をかけすぎるのはバランス的に少々コスパが悪いと言える。

1つの科目の対策にかけられる時間はおのずと限られてくる。より有効的に時間を使うならば、この年代整序に対する学習は一番後回しにした方が良いだろう。

いっそ、最後に自身の余力があればフォローするというくらいでも良いかもしれない。

点数はなるべく、地道な対策によって確実に攻略できる他の部分で稼ぐようにしよう。

早稲田法学部日本史対策のおすすめ参考書     

次に、おすすめの参考書を挙げておこう。

語学春秋社 日本史B講義の実況中継

この本は、教科書では理解しづらかったり読みづらかったりする箇所についても非常にわかりやすく解説してある通史の参考書である。

そしてわかりやすいだけではなく、内容の全てが入試で点が取れるポイントばかりと言っても過言ではないくらい、きちんと必要な知識だけが網羅されている本である。

通史を学習するなら、このシリーズが何より1番のおすすめだ。1冊だけでもわりと厚い本だが、シリーズ4冊で全ての時代がそろう形式になっているので、教材としてはかなりボリュームがある方だろう。

しかし早稲田・慶應レベルの大学を目指す人であれば必ずこの程度の教材が必要になる。通史は最初からこの本で学習していくことをお奨めする。

もちろん、最初から全項目を完璧に覚える必要はない。

勉強始めは、木でいえば幹の部分・歴史上の核の部分だけをかいつまんで覚えていくとよいだろう。

そこから何度も反復するごとにすこしずつ細かい知識を付け足すように詰めていき、徐々に幹を太くするようなイメージで学習を繰り返していくと、このボリュームでも最後までストレスなく完走が出来る。

実況中継シリーズでの学習は、ぜひこの反復法にて進めていくことをお薦めする。

最終的に実況中継に出てくる内容・知識をきちんと細部まで頭に入れることができたら、間違いなく早稲法にも通用する日本史能力が磨かれるはずだ。

この参考書を信じて、最初から最後までをしっかり使いこなそう。

Z会 入試に出る 日本史B 一問一答

2冊目はZ会の一問一答をお薦めしたい。

一問一答系の参考書は主に用語学習のために使用するもので、通史の参考書と同時併用するのが日本史や世界史の一般的な学習スタイルになる。

方法としては、その日学習した通史の部分について、同日内に同じ個所の用語を一問一答で詰めるというやり方が理想的だ。

一問一答系参考書はいろいろな出版社から発売されているが、このZ会のものを勧める理由は2点あり、まずはレベル的に早稲田・慶應レベルといった難易度の高い大学レベルまでの学習にきちんと対応ができる1冊になっていること。

次に、巻末にテーマ史と史料問題の章が入っているのが良い点として挙げられる。

早稲田・慶應はテーマ史や史料問題が多数出題される入試形式なので、その部分にもこの1冊でしっかり対応できるメリットがあるのだ。

ただし史料問題やテーマ史問題が全大問にて設定されているような大学の対策には、この一冊だけでは少々物足りない。そのような大学を受ける場合は、また別途史料問題だけの一問一答問題集を購入して対策するようにして欲しい。

あくまでZ会の一問一答は、この1冊だけでもある程度高いレベルまでを網羅的に学習することが出来る点が、今回推奨する理由である。

Z会 実力をつける日本史100題

最後に実力をつける日本史100題を紹介する。

本書は入試の大問とまるで同じような問題構成で作られている問題集になっていて、見開き1ページにつき大問が1問出される。

大問の最初にまとまった文章が載せてあり、次にその文章に対して設定された各問題が続く。

つまりこの問題集で見開きを解いたら、それはそのまま大問1つを過去問で演習したような形になるのだ。

そしてこの実力をつける100題の用語問題は記述で書かせる形式になっているので、早稲法の漢字で書く用語問題にもきちんと対応できる。

早稲法の試験形式と異なる点としては、論述問題が大問の中に必ずコンスタントに含まれている点だ。

しかし、これがあることから国公立大学の受験にも対応できる本になっているので、例えば東大・京大が第一志望で早稲法が滑り止めというような受験生に対しても、ぴったり合致する問題集と言えるだろう。

もっとも、本書はかなり難しくハイレベルな知識を要する1冊なので、使用時期としては必ず最後の総仕上げ期に使って欲しい

この本でしっかりと高得点が取れるようなところまで学習しておけば、早稲法の入試でもきちんと結果を出すことができるだろう。

早稲田法学部日本史のまとめ    

最後にまとめよう。

今回紹介した早稲法の日本史は、やはり難易度が高い。

なので、受験までに細部に渡って様々な知識をきちんと学習しておく必要があるし、用語はすべて漢字でしっかりと書けるようになっておかないといけない

日本史で早稲法を受けるなら、なるべく早々に学習を開始した方が良いだろう。

あとは、先述した特化的な史料問題や年代整序問題、さらに大隈重信の関連人物周辺についても、各特徴を踏まえて学習し対策を練っておいて欲しい。

レベルは高めの問題だが、中には基本問題もきちんと挿入されている。

この記事の内容を参考に対策を積んでおけば、きっとしっかり太刀打ちができるはずだ。是非、自信をもって前向きに対策に取り組んでみよう。

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