【完全攻略】慶應義塾大学文学部の小論文の特徴と対策
2020年10月31日 | 慶應義塾大学
この記事では、慶應義塾大学文学部の小論文科目について説明していく。
慶應文学部を受験しようと思っている方はどのくらいいるだろうか?
慶應義塾大学の一般入試に関しては、商学部の論文テストという特異な例を除き、経済学部、法学部、文学部、総合政策学部、環境情報学部などいずれも小論文が出題されるようになっている。
法学部に関しては論述力というタイトルで記事がすでに上がっているが、この記事では文学部に関してどれくらいの難易度でどのような特徴があり、どういう出題がされどのような対策をしなければいけないのか、という点を詳しく説明していこうと思う。
小論文は慶應文学部合格のカギを握る科目でもあるので、文学部の受験を考えている方はこの記事をしっかりと読み、対策の参考にしてもらいたい。
慶應文学部は小論文対策は欠かせない。この記事をしっかりと熟読してほしい。
慶應文学部の配点
小論文は配点が100点。ちなみに他科目は英語150点、歴史100点で合計350点満点となっている。
平均点と合格最低点は以下の表を参照してもらいたい。
2020 | 2019 | 2018 | 2017 | 2016 | |
小論文受験者平均点 | 56.17 | 53.63 | 55.70 | 54.23 | 54.31 |
総合合格最低点 | 250 | 233 | 228 | 231 | 233 |
慶應文学部小論文の形式
試験時間は90分である。一つの文章があたえられ、それに対して設問が2問出される。
一つ目は、いわゆる要約系の問題だ。文章を完全に要約しろというパターンではなく、部分部分で設問に要求されたところを要約していくようなものだ。
二つ目は、課題文に沿った何らかのテーマに対して自分の意見を書くという問題だ。この二つの設問で構成されている。
慶應文学部小論文の特徴
では本題に入ろう。
実際に慶應義塾大学文学部の小論文をこれまで多く添削してきて、感じていることは以下の通りだ。
これらをより詳しく確認していけたらと思う。
本文の分量が長い
例えば経済学部の場合、試験時間が60分で設問の形式も文学部と大差無いが、文学部はそれよりも30分長い90分となり、それに伴い課題文の文章量も非常に増加している。
よって、設問を解く前にじっくりと長時間文章を読まなければならないため、日頃から長い文章を読むのに慣れていない人にはかなりきついだろう。
活字慣れしていないと相当きつい。日頃から難しい文章は読むようにしたい。
本文が難解
やはり文学部というだけあり、かなり文章のレベルは高い。最難関大学の現代文の文章として出題されてもおかしくないような、非常に高度な内容の文章が出題される。そのためさらっと読めるような文章が出題されることは少なく、ひとつひとつじっくりと読んで内容を理解するといったことが求められている。
ちなみに、よく出るテーマとして自己や他者をめぐる認識の問題があげられる。文学部にありがちな問題ではあるが、他にも自己と他者の関係性や、言語・記号といったテーマがよく出題される印象である。
経済学部の場合だと、実際に世界で起こっている社会問題に関したテーマが多いが、文学部はやはり「文学」というように哲学や文学部系統に関した出題が多い。
設問はスタンダードな出題
上記のように、文章は非常に分量が多く難解なことが多い一方、設問に関してはかなりスタンダードな出題となっている。
形式でも説明したが、一問目が要約系の問題であり、二問目が自分の意見を書くタイプの問題である。設問としては全くおかしくない普遍的なものであり、解答する際トリッキーなことをする必要が無いことが特徴として挙げられる。
一方で、本文は非常に難解なため、要約にすごく時間を取られてしまったり、文章が全然理解できず設問に対して何を書いていいのか分からなかったりすることが起こりがちである。
個人的には設問はそこまで難しくはないとは思うが、問題全体としての難易度はかなり高い。
重要度が高い
慶應文学部の配点は英語が150点、歴史が100点、小論文が100点の計350点満点で、合格最低点が例年200点ちょっとだった。しかし、2020年度は少し上がって250点ほどまで高騰しており、近年最低点がやや上がり気味な印象がある。
その中で、100点分も小論文が占めていると考えると適当な対策は許されない
最低限本文の内容を正確に理解するだけの読解力を持ち合わせておく必要があるということと、試験時間内に求められるクオリティの解答を書くという2点は必要になってくる。よって、過去問演習を中心にそれなりに対策を積んでおく必要があるのではないだろうか。
慶應文学部小論文の対策
では実際に慶應義塾大学文学部の小論文を攻略する上でどのような対策をしないといけないか述べていこう。
慶應義塾大学経済学部小論文の過去問演習
慶應義塾大学の経済学部の小論文は、試験時間が60分で文章量も平易で、設問も要約と自分の意見を書くタイプという点で、非常にスタンダードな出題になっている。そのため、いきなり文学部の過去問を解くのではなく、まず経済学部の問題を出していくという形で慶早進学塾では指導している。
文章のテーマに関してはなかなか被ることはないが、設問の形式や、小論文とはどのようなものなのか、どのようなことを意識しなければならないのかといったことに関しては、経済学部の過去問が非常に参考になるため、まずはこれで小論文の基礎的な学力を養成しておくのは非常に有用な対策ではないかと思う。
ある程度経済学部の問題に慣れてきたら、いよいよ本格的に文学部の過去問演習を開始していくという流れでいいのではないかと思う。
経済の小論文は小論文の基本を確認できる良問。文学部はいきなりはハードル高いので、まずは経済で大事な内容をおさえていこう。
経済の小論文はこの記事から確認できる。
背景知識の理解
文学部でよく出されるテーマないしは現代文まで拡張したときに、現代文でよく出るテーマに関しておさえておくことは非常に効果的だと思う。慶早進学塾では、Z会のキーワード読解という参考書をよく生徒にやらせる。そういったもので、よく出るテーマについて事前に把握しておき、またその背景知識に関しても理解を深めておくことで、設問が非常に解きやすくなるのではないかなと思う。
一方で注意してほしいのが、いわゆる小論文でよく出るテーマや時事的なことを集めるという感じではなく、入試現代文において頻出のテーマを集めるというイメージの方が文学部に関しては重要だと個人的に思うので、そこを履き違えないようにしてもらいたい。
慶應文学部の過去問演習
当然ではあるが、一番必要なものになってくる。
文章の難易度や、どのように解答を構築していくのかというところは、慣れるまでは徹底的に過去の問題を遡って演習するのがいいと思う。自分の意見を書く設問については意外とそれほど難しくなく、どちらかといえば要約で苦戦する人が多いのが文学部の特徴だと言える。よって、難解で文量が多いものに対して、何らかの設問の条件がついた中で要約してまとめるといったことは、過去問演習などで日頃から意識して取り組むべきことではないかと思う。
必ず添削をしてもらう
小論文において添削はマストである。
客観的に見て自分の答案はどこが良くてどこが悪いかというのは、ある程度慣れてこないと自分ひとりでは判断しづらいところがあると思うので、(もちろん最終的にはそれができるレベルまでもっていってほしいが)信頼できる優秀な先生と一緒に添削を進めていくのがいいだろう。
添削に関して。ただ回答の是非を論じるだけの添削は意味なくて、どのように回答を良くしていくかの指針をだせる人にお願いすべき。
それがいないなら、ぜひ慶早進学塾の添削指導を受講してほしい。
解答は複数確認する
基本的には赤本を使う人が多いと思うが、それ以外にも東進の過去問データベースにも解答が載っている。(東進の解答の精度はそれほど高くないが。)
それ以外にも、ネット上で個人的に載せている人もいれば、他の塾でも掲載していることもある。様々な答案を見ると、どの答案がよくてどの答案が悪いといったことが見えてくることもあるため、複数の解答を確認して、自分の解答にフィードバックを送るのがいいのではないかと思う。
また、添削に関しては、慶早進学塾でも各校舎及びオンラインコースで慶應にも強い小論文対策を実施している。ぜひ活用して欲しい。
まとめ
以上が慶應義塾大学文学部一般入試の小論文の特徴と対策についてである。
文学部はやはり小論文も含め色んなことを記述しなければいけない学部であり、英語も小論文も非常に文章レベルが難解であるというのが特徴になっているので、難しい文章を読み解く練習を粘り強くするようにしていってほしい。
他の科目の対策を確認したい人はこの記事をぜひ確認してほしい。
また、慶早進学塾では、各校舎やオンラインコースで小論文の添削指導や対策講義を実施しているので、興味のある方は是非一度お問合せしていただければと思う。
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