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慶應義塾大学経済学部小論文廃止!2027年度以降の配点や変更点まとめ

2025年05月20日 | 慶應義塾大学

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2025年2月、慶應義塾大学経済学部から大きな入試改革のニュースが発表された。

2027年度入試から小論文試験が廃止され、入試科目が英語と数学(A方式)または英語と社会(B方式)の2教科型へと変更されることになったのだ。

この改革は、長年慶應経済学部の入試に親しんできた受験生や予備校関係者にとって衝撃的なニュースとなっている。

特に、慶應経済学部の小論文は、他の慶應学部の小論文対策の基礎としても広く活用されてきたため、その影響は経済学部志望者だけにとどまらないだろう。

本記事では、この入試改革の詳細、背景にある大学側の意図、そして受験生にとってどのような影響があるのかを徹底的に解説していく。

2027年度入試はまだ先のことだが、現在高校1年生や2年生の方々にとっては非常に重要な情報となるので、ぜひ最後まで読んで欲しい。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

慶應経済出身の僕としては衝撃のニュースでしたね。動画でも解説しているので、そちらもあわせてご確認ください。

慶應経済学部入試改革の詳細

現行の入試制度(2026年度まで)

現在の慶應義塾大学経済学部の一般入試は、A方式(英数型)とB方式(英社型)の2つのルートがある。

どちらの方式でも、英語と数学または社会に加えて小論文が課されている。

A方式(英数型)の現行配点:

  • 英語:200点
  • 数学:150点
  • 小論文:70点
  • 合計:420点

B方式(英社型)の現行配点:

  • 英語:200点
  • 社会:150点
  • 小論文:70点
  • 合計:420点

小論文は配点こそ70点と低めだが、慶應経済学部の特色ある入試科目として長年親しまれてきた。

また、この小論文試験は、理系志望者が文系学部を受験する際の心理的なハードルとなっていた側面もある。

新入試制度(2027年度以降)

2027年度入試からは小論文が廃止され、純粋な2教科入試となる。それに伴い、各科目の配点や試験時間も変更される。

A方式(英数型)の新配点:

  • 英語:200点(変更なし)
  • 数学:200点(50点増加)
  • 合計:400点

B方式(英社型)の新配点:

  • 英語:200点(変更なし)
  • 社会:200点(50点増加)
  • 合計:400点

配点変更の詳細比較

特に注目すべき点は、数学と社会の配点が50点増加し、試験時間も20分延長されることだ。

これにより、数学・社会の重要性が大幅に高まることになる。

小論文廃止の理由と大学側の見解

慶應義塾大学経済学部が公式に発表した小論文廃止の理由は、「小論文を課すことによりはかろうとしてきた志願者の能力は、他の科目ではかれると判断したため」というものだ。

さらに、「小論文を廃止し試験科目を絞り込むことで、入学後に必要な基礎的な能力を集中的に評価できるメリットがある」としている。

この見解からわかるのは、慶應経済学部が考える「入学後に必要な基礎的な能力」とは、英語力と数学的・論理的思考力(A方式)または社会科学的知識と分析力(B方式)であり、小論文で測定していた文章構成能力や論理的思考力は、これらの2教科でも十分に評価できるという判断だ。

実際、経済学部で学ぶ内容を考えると、特にA方式では数学的思考力が重視されることは理にかなっている。経済理論や計量経済学など、現代の経済学は高度に数学化されており、数学的素養は非常に重要だ。

一方で、この改革には別の戦略的意図もあると考えられる。それは、優秀な理系学生の獲得を狙った動きであるという見方だ。

入試改革がもたらす影響

受験生層の変化

小論文の廃止は、慶應経済学部の受験生層に大きな変化をもたらす可能性がある。

これまで小論文という「未知の科目」に不安を感じていた受験生、特に理系の学生にとって、純粋な2教科入試になることでハードルが下がることが予想される。

慶應経済のA方式は、もともと理系科目である数学を含むため、理系学生でも受験しやすい入試形態だった。

しかし、小論文があることで「文系特有の科目がある」という印象を与え、一部の理系学生が敬遠していた可能性がある。小論文の廃止により、この心理的障壁がなくなるわけだ。

理系学生の流入増加の可能性

実は、現在でも慶應経済学部のA方式合格者の中には、東大理系や医学部を併願する理系学生が一定数存在する。小論文廃止と数学の配点増加により、この傾向がさらに強まる可能性がある。

理系学生にとって、慶應経済学部は「理系の知識・能力を活かせる文系学部」として、魅力的な進学先の一つとなる。数学を得意とする学生にとっては、数学の配点が200点に増えることで、より自分の強みを発揮しやすくなるわけだ。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

事実、僕が慶應経済に在籍していた時、25名のクラスで、理系出身の子が5名ほどいました。10数名が内部出身である事考えると、外部が15名弱が外部受験組で、その中の5名が理系というのはそこそこ多い人数かと思います。それがさらに増える可能性があるということです。

合格難易度への影響

入試科目の変更と配点の見直しは、必然的に合格難易度にも影響を与えるでしょう。シンプルに英語と数学または社会だけの2教科入試になることで、より多くの受験生が挑戦しやすくなり、志願者数の増加が予想される。

特に、慶應義塾大学のブランド力と相まって、全国の優秀な受験生が集まりやすくなれば、合格難易度は上昇する可能性がある。

入試がシンプル化されることで、純粋な学力勝負の側面が強まり、より高い学力が求められるようになるかもしれない。

また、小論文があった時代は、英数や英社の得点が少し足りなくても、小論文で挽回できる可能性があった。

しかし、2教科だけになると、その2科目でしっかりと得点を稼ぐ必要があり、より一層の実力が問われることになる。

慶應経済受験対策はどう変わるべきか

A方式(英数型)の対策

A方式を選択する受験生は、数学の配点と試験時間の増加に注目すべきです。数学が200点満点、試験時間も120分に延長されることで、より深い数学的思考力や解答力が求められるようになるだろう。

具体的な対策ポイント:

  1. 数学の学習時間を増やす: 配点増加に伴い、数学の重要性が高まります。特に、経済数学に繋がる微分・積分、確率・統計などの分野を重点的に学習しましょう。
  2. 過去問で出題傾向を把握する: 慶應経済の数学は、基本的な問題から思考力を問う応用問題まで幅広く出題されます。過去問を解き、出題傾向を把握することが重要です。
  3. 時間配分の練習: 試験時間が延長されますが、それだけ問題量や難易度も上がる可能性があります。模擬試験などで時間配分の練習をしておきましょう。
  4. 英語力の強化も忘れずに: 英語の配点は200点と高いままです。英語の基礎力を固めることも合格への近道です。

B方式(英社型)の対策

B方式を選択する受験生は、社会の配点と試験時間の増加に注目する必要がある。

社会が200点満点、試験時間も120分に延長されることで、より広範な知識と深い思考力が求められるようになる。

具体的な対策ポイント:

  1. 社会科目の学習範囲を広げる: 慶應経済のB方式では、日本史・世界史・地理・政治経済から選択できます。選択科目の知識を深めるとともに、経済学部志望であれば政治経済の知識も身につけておくと良いでしょう。
  2. 時事問題にも注目する: 慶應経済の社会科目では、時事問題や経済問題が出題されることがあります。日頃から新聞やニュースに触れ、現代社会の動向に敏感になっておきましょう。
  3. 記述問題の対策: 社会科目では、単なる知識の暗記だけでなく、それを活用して論理的に記述する能力も問われます。小論文がなくなっても、社会科目内での記述力は重要です。
  4. 英語との両立を図る: B方式でも英語は200点と高配点です。社会一辺倒にならず、英語力の強化も怠らないようにしましょう。

2教科入試のメリットとデメリット

2教科入試になることで、受験対策はよりシンプルになるが、それぞれの科目での高得点がより重要になる。

メリット:

  • 対策科目が絞られ、効率的な学習が可能になる
  • 自分の得意科目(数学または社会)で勝負できる
  • 小論文という「慣れない科目」への不安がなくなる

デメリット:

  • 2科目での勝負となるため、苦手科目があると致命的になる
  • 志願者増加による競争激化の可能性がある
  • 小論文で挽回するチャンスがなくなる
鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

英語が特に重要なのはこれまでと変わりません。慶應経済の英語の対策記事は以下から確認できます!

他学部の小論文対策への影響

慶應経済学部の小論文は、他の慶應学部の小論文対策の基礎としても広く活用されてきた。

そのため、経済学部の小論文廃止は、他学部を志望する受験生の対策にも影響を与える可能性がある。

しかし、我々は「他の学部の小論文対策として、これまで通り慶應経済の過去問を活用する方針に変わりはない」と考えている。

つまり、2026年度までの慶應経済小論文の過去問は、今後も小論文対策の教材として価値があるということだ。

慶應義塾大学の他学部(法学部、商学部、文学部など)では引き続き小論文が出題されるため、それらの学部を志望する受験生は小論文対策を怠ることはできない。

慶應経済の小論文は「小論文の基礎を養うのに最適」と考えており、その過去問は引き続き貴重な学習材料となるだろう。

鴨井 拓也(塾長)
鴨井 拓也(塾長)

慶應経済の小論文は良問揃いのため、他学部受験の人は引き続き扱うと良いだろう。慶應経済小論文の記事は以下から確認できます。

まとめ:これからの慶應経済学部受験

2027年度からの慶應経済学部入試改革は、以下のポイントにまとめられる。

  1. 小論文の完全廃止: 70点分あった小論文が廃止され、純粋な2教科入試になる
  2. 数学・社会の配点増加: 150点から200点へ50点増加し、試験時間も20分延長
  3. 合計点の変更: 420点満点から400点満点へ変更
  4. 理系学生の流入可能性: 小論文という障壁がなくなり、理系学生が受験しやすくなる
  5. 競争激化の可能性: シンプルな2教科入試により志願者増加の可能性

この改革を受け、慶應経済学部を志望する受験生は、英語と数学または社会の2教科により集中した対策が必要となる。

特に、配点が増加する数学または社会に関しては、より深い理解と高度な解答力が求められるだろう。

また、この改革は慶應経済学部が目指す学生像の変化も示唆している。より数理的・論理的思考力を持った学生、あるいは社会科学的な分析力を持った学生を求めている可能性がある。

最後に、この改革は2027年度入試からの実施だが、現在高校1・2年生の方々は、この変更を踏まえた受験計画を立てる必要があるだろう。

残り一回となる現行制度での受験を目指すか、新制度での受験を見据えて準備するか、自分の強みや状況に合わせて検討しよう。

よくある質問

最後に慶應経済小論文や出題形式の変化にともなって、よくある質問をまとめておいた。重複する内容もあるが、確認していただきたい。

Q1: 慶應経済学部の小論文が廃止されるのはいつからですか?

A1: 2027年度入試から小論文が廃止される。つまり、2026年度入試(2026年2月実施)までは従来通り小論文がある。

Q2: 小論文廃止に伴い、他の科目の配点はどう変わりますか?

A2: A方式では数学が150点から200点に、B方式では社会が150点から200点に増加する。どちらも試験時間が100分から120分に延長される。英語は変更なく200点(100分)だ。

Q3: この改革で合格難易度は上がりますか?下がりますか?

A3: 一概には言えないが、入試のシンプル化により志願者増加の可能性があり、競争が激化する可能性がある。特に理系学生の参入が増える可能性がある。

Q4: 慶應経済学部の過去の小論文は今後も対策として有効ですか?

A4: 他の慶應学部(法学部、商学部など)の小論文対策としては引き続き有効だ。特に我々は「小論文の基礎を養うのに最適」と考えている。

Q5: A方式とB方式、どちらを選ぶべきですか?

A5: あなたの得意科目に合わせて選択するのが基本である。数学が得意なら A方式、社会科目が得意ならB方式を選択しよう。ただし、経済学部では数学的思考力が重視される傾向があること、また足切りが存在することにも注意すべきだ。

Q6: 小論文がなくなることで、どのような学生が有利になりますか?

A6: 英語と数学または社会の2教科に特化した学力を持つ学生、特に理系的思考に強い学生が有利になる可能性がある。小論文という「文章作成能力」での差別化ができなくなるため、純粋な学力勝負の側面が強まる。


以上、慶應義塾大学経済学部の入試改革について詳しく解説してきた。いかがだっただろうか。

この改革は受験生にとって大きな変化となるが、しっかりと情報を把握し、効果的な対策を立てることで、合格への道が開けるだろう。慶應経済学部を目指す皆さん、頑張ってください!


慶應経済科目別対策記事

最後に慶應経済の科目別対策記事も記載しておく。慶應経済を受験予定の方はぜひ確認するようにしてもらいたい。

英語

数学

日本史

世界史

小論文

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