【傾向と対策】早稲田大学教育学部を世界史で受験し、合格点を取る方法
2022年05月04日 | 早稲田大学
あなたは早稲田大学教育学部を受験する予定があるだろうか?
今回は早稲田大学教育学部の入試における世界史について、その傾向と対策を紹介したい。
世界史を武器にすることができれば、残りの英語と国語を安心して受験できるようになることは間違いないことだろう。
丁寧に早稲田教育の世界史の特徴と対策を説明していくので、この記事でより具体的にどのような対策をしていけばいいかを確認してもらえたらと思う。
早稲田大学教育学部を日本史で受験する人はこの記事ではなく、以下の世界史の記事をご確認ください!
早稲田教育世界史の基本情報
まずは簡単な基本情報から確認していこう。
時間/配点
制限時間が60分、配点が50点となる。
教育学部の入試問題は、基本的には全科目同じ50点配点となっているのだが、ここで2つの注意点がある。
まず、得点調整という制度があるということ。
これは選択科目ごとの難易度のバラツキを調整し不公平をなくすための制度なのだが、早稲田大学の入試はこの得点調整が入る事で有名で、その中でもこの教育学部については全科目で獲得後の点数に得点調整が入ることになっている(ドイツ語とフランス語は除く)。これがまず1点目の注意点だ。
さらにもう1点の特徴として、同じ教育学部でも例えば英語や国語だけ配点が高くなるなど、学科によって英語や国語の配点が異なることがある。
この部分も、それぞれ受ける学部によって確認が必要である。
この2点について、よく注意した上で受験勉強に臨んで欲しい。
学科によって英語や国語の配点が大きくなるということですね。もちろん社会も重要ですが、配点が大きくなる科目は高得点を取れるように勉強をしておきたいところです。
出題形式/回答方式
出題形式は、大問4問構成となっている。回答方式についてだが、実は近年その形式が若干変わった。
2020年までは回答は全て客観式(論述などの形式と違い、誰が見ても答えが1つに定まる方式)で、8割近くがマーク式の問題、残りの2割で用語を書かせる問題があるという形だった。
それが2021年は完全マーク式に移行した。
よって昨年の問題は一切用語を書くということがなく、全部記号だけで回答する形だった。
予想としては恐らく今後もこの形式が続いていくのではないかと思うが、どうなっていくか今のところは不明である。
先に回答方式の説明をしたが、出題形式の部分についても補足で説明しておく。
問題構成は大問が4つで、その内容は2020年までは大問1・2がヨーロッパ史、大問3・4で東アジア史、4のところでその他の地域や他のテーマの出題も少々されているという形だった。
ところが2021年は大問1・2のところでヨーロッパ史、3のところで民族の変遷といった少々異なるテーマ史が入り、大問4で東アジア史という形になっていて、ここにも変化が見られた。
選択科目世界史で早稲田の教育を目指す人は、2021年に完全マーク式に切り替わり、大問によっての出題範囲の傾向も多少変わったというこの事実に、きちんと目を向けておいて欲しい。
直近で形式に大きな変化が見られます。必要な学力自体はさほど変わらないですが、どのような問題が出てきても問題ないように学習を進めるようにしてください。
早稲田教育学部世界史の特徴
次に特徴について説明していこう。
内容を問う正誤問題
一点目の特徴は、内容を問う正誤問題という点だ。
早稲田教育の世界史と日本史はだいたい形式が同じである。
違うところと言えば、日本史の方はそれぞれ大問1点につき史料問題が出て、それに沿って正誤問題が設定してあるという形だが、世界史は史料問題ではなく単純に文章が載せてあり、その文章に対しての正誤問題が設問として設定されているという部分だ。
実際のところ、設問のほとんどが正誤問題になる。そしてこれには、実にいろいろなパターンの正誤問題が出現する。
例えば、4つのうちから正しいものを選べというスタイルや、1つだけ誤っているものを選べというスタイル。
あとはある一定数の問題に対してそれぞれ「正しい」「誤り」を記した選択肢が2・3個ほど用意されており、その正誤の組み合わせとして正しいものを選べと言った問題もある。
この正誤組み合わせ問題はその中に果たして正解が何個あるものが正しいのかの予測が全く立てられないので、比較的難易度が高い。
このように難易度が高い類の正誤問題も数問出題されているので、その辺りもしっかり対策を取らなければならないところだ。
基礎問題が大半
二点目は基礎問題が出題の大半という点だ。
早稲田教育の世界史は、実はほとんどが基礎問題で構成されている。
しっかりと基礎固めさえしておけばほとんどの問題が得点できる内容なので、なるべく取りこぼしの無いようにしっかりと対策を練ること。
逆に部分的に見られる細かい知識まで問われるような難しい問題については、最悪捨ててしまってもよい。
基本問題だけをしっかり得点しておけば合格ラインには達する事が出来るので、とにかく基礎が大切だ。
ただし、基本問題が多いゆえに得点はある程度取れるとは思うが、逆にその結果平均点も高くなり、先ほど冒頭で説明した得点調整によって調整後の点数が大幅に下がる場合もある。
これがあるので、簡単だからと言って絶対に油断してはいけない。
また、2020年までは東アジア史のところに中国史なども絡んでくる関係で漢字を書く設問があり、それゆえ漢字もしっかり書けるようになっておく必要があったが、先ほども述べたように2021年は完全マーク式に移行したことでそこを書かなくて良くなった。
もし今後もこの形式になるようであれば漢字などは書かなくてもよいという事になり、早稲田世界史の対策はますますやり易くなるだろう。
早稲田教育の世界史は正誤問題の難易度が他学部ほどは高くない印象です。丁寧に通史学習を行い、過去問などで正誤を見抜くポイントなどを把握しておけば、ここはそれほど難しくはないでしょう。
年代知識を問う問題
特徴の三点目は、年代知識を問う問題ということである。
これは日本史でも見られる特徴だが、年代の知識が頭に入っていないと解けない問題というのが複数出題される。
例えば「次の4つのものを年代ごとにならべよ」といった年代整序問題や、「この時代に起きたこととして正しいものを選べ」というような問題が出たりする。
きちんと各時代の流れと出来事をリンクして覚えておく必要がある。
早稲田教育学部世界史の対策
ここまでは早稲田大学教育学部の世界史の特徴に関する解説であった。
次に対策について説明していこう。
基礎固めを徹底する
まずは徹底的に基礎固めをしよう。
早稲田教育の世界史の問題は基本問題が大半という特徴があるので、基礎を穴の無いように固めておけるかどうかが合否を分けるラインになる。
そして2021年のような完全マーク形式という出題傾向が続くのであれば、中国史等の問題の漢字記述でミスをするという事もなくなってくると思うので、漢字など細かいミスで点差がつかなくなりなおさら基礎がわかっているかどうかが大切な要因になってくる。
とにかく徹底的に基礎固めをするという事が重要である。
また、正誤問題が大半の問題なので、基礎固めをするときに用語だけを覚えるのではなくて、その用語についての内容をしっかりと理解しておくような学習法が大切だ。
特に教育学部は基本に忠実な学習が求められます。
難しい用語の暗記ではなく、基礎知識を正確にインプットすることが非常に大切になってきます。
過去問で正誤問題に慣れる
そもそも正誤問題という形式は、世界史・日本史・地理等ではわりと頻出する形であり、正誤問題への対応力を鍛えておけばいろいろな大学や学部の受験に対応できる。
早稲田教育を滑り止めとして考える人にとってもここをやっておいて損はないので、是非正誤問題に慣れておいて欲しい。
対応力を上げる方法としては、センター試験や共通テストの過去問、またはマーク演習の参考書で訓練する事もできるし、あとは早稲田内でいえば法学部・商学部でも正誤問題はよく出題されているので、その辺りの学部の過去問を使って正誤問題に慣れていく事も良いだろう。
同じ早稲田大学内であればその出題の傾向なども自然と身につくので、この方法が一番効果的かもしれない。
基本事項を正確にインプットしておけば、演習を通じて正誤を見分けられるようになってくるはずです。ある程度演習を重ねてその感覚がわからない場合は、通史学習が不足していると考えてください。
用語は年代と関連付けて覚える
年代を問う問題が割と出題されるという特徴から、ここはしっかりと年代を意識し、用語と年代をリンクして覚えておく必要がある。
たとえば一問一答問題集などで用語を学習するときに、その用語だけをバラバラに覚えるというやり方ではなく、きちんと各々の用語とその時代の流れとをリンクさせておく必要があるのだ。
そのためにどのような勉強をしたらよいかというと、まず一問一答をやる直前に、これからやる範囲の時代の流れについて頭の中できちんと想起する。この時代想起をしっかりとし終えてから、一問一答を実践する。
そうすると、木でいえば幹の部分に当たる時代の流れというものがまず頭に入り、その幹の部分に一問一答問題集のそれぞれの用語や内容が枝葉のようにきちんと接続する形になり、時代と出来事をリンクして覚えることが出来るのだ。
用語を覚える時は、必ずこの想起のステップを入れるやり方で学習して欲しい。
早稲田教育学部世界史対策のおすすめ参考書
次におすすめの参考書を紹介しよう。
山川 これならわかる!ナビゲーター世界史B
最初の1冊は、時代の流れを学習する教科書タイプの参考書だ。
いろいろな世界史の参考書があるが、この「ナビゲーター世界史」は細かな知識までが非常に詳しく載せてあり、早稲田・慶応・旧帝大といった難関大学を目指す人にとってはこれで学んでおくと非常に安心の1冊である。
注意点としては、このナビゲーターは全4冊あり、4冊すべてやることで全ての時代をカバーできるといった内容になっているのでかなりのボリューム感がある。
あらかじめ難関大を目指すことを決めている人は最初から手を付けてもいいかもしれないが、世界史が苦手な人や難関大を目指すかどうかはっきりしないという人は、もう少し軽めの参考書を選んだ方が良いかもしれない。
さもないと途中で挫折する可能性がある。
なお本書には「ポイントチェック」という一問一答のような小冊子がついているので、この冊子を使って用語だけを確認することが出来るという長所もある。
ナビゲーターは神書ですね。これを何周も繰り返し、正確に歴史事項をインプットしておけばそれだけで十分早稲田教育の世界史と戦えるようになっていることと思います。
Z会 入試に出る 世界史B 一問一答
歴史科目の学習方法としては、先述した「ナビゲーター世界史」のような時代の流れを学習する系の参考書と、用語を覚える「一問一答」系の参考書があり、この2種類の本をもとに学習していくのが一般的だ。
「一問一答」系にもいろいろな本があるが、「Z会 入試に出る 世界史B 一問一答」は網羅性や難易度的に慶応・早稲田レベルに対して一番良い参考書と考えられるので、ここに挙げさせてもらった。
学習方法としては、先ほども説明したように、必ず通史を想起した後で一問一答に取り掛かることが重要だ。
一問一答については、一度覚えてもすぐに内容を忘れることが多々あると思うので、何回も反復してやるようにお願いしたい。
具体的には、取り組む際にその日やろうと決めた部分だけではなく、その前までにやった範囲についても数回前までさかのぼって反復する。
これを毎回の学習ごとにやれば何回も何回も同じところを反復できる形になり、自然と身に着けた知識を長期記憶の方へシフトできる。
Z会 実力をつける世界史100題
これは慶應・早稲田レベルの一般入試や国公立の二次対策向けの、非常に難易度の高い問題集になっている。
形式としては、見開き2ページを使ってそこに説明文が書かれていて、その説明文の内容についていろいろな問題が出題されているという形で、これは早稲田教育の入試問題と同じようなスタイルだ。
ただ、本書はほとんどの問題が語句を手で記入する記述式となっている。
また30〜40字程度の論述問題も見開き2ページの中に1問程度は出てくるので、入試で語句の記述や論述の必要のない早稲田教育だけを狙う人にとっては、少々オーバースペックな参考書かもしれない。
しかしそもそも早稲田の教育学部はここを第一志望として受けるというよりは滑り止めとして受ける人が多い学部である。
そして本書は国公立大学の二次対策としても有効な1冊になっている。
論述も対策する必要がある学校も併願する場合は、早稲田教育と問題形式の近いこの本の演習は両方の受験対策にある程度役に立つだろう。
自分の志望校と合わせ、必要な人は使用することおすすめする。
早稲田教育対策だけで考えるとややオーバーワークな気もします。他学部も受ける場合はぜひやっておきたいところです。教育が第一志望の場合はむしろ過去問演習を優先した方がいいかもしれません。
早稲田教育学部世界史のまとめ
最後にまとめよう。
早稲田教育の世界史は、文章がありその後正誤問題が根幹となった問題が複数作成されている形式になっている。
ほぼ毎年同じ問題構成になっているので対策がしやすい。
さらにほとんどが基本問題からの出題になっており、基礎の対策をしっかり押さえておけば合格ラインに到達することができるため、ここはしっかりと確実に点数を稼いでもらいたい。
世界史と日本史を比べると、世界史の方が基本問題が多く点数は取りやすいが、結局得点調整という制度によりそのバラツキは均されてしまう。
簡単だから単純に世界史が有利であるという話ではないため、くれぐれも注意して欲しい。
また、先述した年代と用語を関連して覚えることで攻略できる問題が多いというのも、この早稲田教育世界史の特化的な傾向になっている。
その辺りをしっかり把握した上で今回紹介した対策をきちんと取っていき、合格の切符を勝ち取ってほしい。
慶早進学塾では、早稲田教育学部は毎年のように合格者を輩出しているため、ぜひ受験を考えている人は無料受験相談を活用していただきたい。
ここまで読んでいただいてありがとうございました!
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