早稲田大学人間科学部物理の傾向と対策
2021年10月09日 | 早稲田大学
早稲田大学人間科学部には文系方式だけではなく、理系方式もあることはあなたはご存知だろうか?
理系方式を選択した場合、理科を物理、化学、生物の中から1つを選んで受験することになる。
その中でも今回は早稲田大学の人間科学部、理系B方式の入試における物理の傾向と対策について説明する。
早稲田大学人間科学部を物理で受験しようとしている人は、ぜひ参考にしていただきたい。
理科以外に英語、数学の記事も公開しています。
そちらの内容も必ず確認するようにしてください。
早稲田人間科学物理の基本情報
まずは人科の物理の基本情報を確認していこう。
時間/配点
まず、物理は文系方式ではなく、理系方式のみで選択することができる科目となっている。
そして、制限時間が60分で配点が50点となっている。
他の科目の配点は以下のようになっている。
- 英語:50点
- 数学:50点
- 理科:50点(化学・物理・生物の中の3科目から1つを選択)
上記のように、物理は理科の中に該当し、物理、化学、生物の中から選択するという形式になっている。
また早稲田大学理工学部とは異なり、理科は1科目のみの選択で良いということも大きな特徴だと言えるだろう。
出題形式/回答方式
出題形式は大問3つによる構成。
回答方式はマーク式。答えの値を選択してマークで書くという形式だ。
早稲田人間科学部物理の特徴
それではより具体的な人科の物理の特徴について確認していこう。
標準レベルの問題が大半
最初の特徴だが、早稲田人科の物理は標準レベルの問題が大半なので難易度自体はそれほど高くない。
標準レベルまでがしっかり解ける人にとっては、ある程度点が取れるレベルの問題と言えるだろう。
そのため、むやみに難しい問題を解けるようにする勉強をする必要はなく、基本に忠実な学習を心がけるべきだろう。
少し計算量が多い
問題は標準レベルまでが大半なのだが、ある程度多くの計算を経ないと答えにたどり着かないため、時間はそれなりにかかる。
マーク式だからと言って計算が楽であるという認識は持たない方がいいだろう。
難易度としてはそれほど高くはないが、問題を解く際のスピード感やすぐに解法が思い出せるかどうかという点などは重要なポイントと言えるだろう。
力学、電磁気は毎年出題!
例年の出題傾向として、大問3つのうちの1つが力学分野、1つが電磁気分野、最後の1つが残りの分野から出題されるという形になっている。
ただし力学と電磁気の2分野は物理という科目の中で重要な2大テーマであり、人科のみならずいろんな早稲田の他学部や慶應の入試などで毎年よく出題されている。
そしてこの人科の物理の入試でも毎年必ず出題される分野ということで、これについてはしっかりとした対策が必要だ。
ただし前述のとおりこの2分野はどこの入試でもよく出るという側面があり、他大学の物理と同じような対策を取ればよい上に他の入試対策と併用できるので、その部分は利点と言えるだろう。
基本〜標準問題をどれだけテキパキ解けるかが人科の物理を攻略する上で大事になってくると言えそうです。
早稲田人間科学部物理の対策
それではより具体的な早稲田大学人間科学部の物理の特徴について確認していこう。
現象の理解の徹底
物理は、得意な人と不得意な人の差が如実に反映してしまう科目である。
その原因は単に知識を暗記したからすぐにできるようになるわけではなく、公式をもとに物理の現象を正確に理解することができているかどうかが、物理の成績向上の鍵となる。
とにかく物理の学習の前半は、現象理解を徹底するようにしよう。
標準レベルまでを繰り返し演習
1点目の特徴として、基礎から標準レベルまでの問題が大半というところから、このレベルの問題をどれだけきちんと学習出来ているかどうかが肝になってくる。
理系科目は特にそうだが、どれだけ難しい入試問題の対策をする場合においても、まずはとにかく基礎を固めることが一番大切だ。
基礎から標準レベルまでの学習をすべての範囲で網羅し、ちゃんと自分の中に定着させるという作業が結果に繋がるのだ。
例えあるひとつの分野だけが応用レベルまで回答できたとしても、入試問題はいろいろな分野から出題されるので、どうしてもその方法のみでは最終的には点数が伸びない。
逆に応用レベルまで解くことが出来なかったとしても全ての単元できちんと標準レベルまでの学習が出来ていれば、ある程度の問題までは取れるということだ。
早稲田人科の物理についてもこの法則に則り、まずはしっかりと基礎固めを実践してほしい。
解法を瞬時に思い出せる訓練を
標準レベルまでの学習をしっかりやっていく中で特に重要になってくるのが、問題を見てどういう風に解いていくのかという、第一歩目の筋道を瞬時につけることができるかどうかという部分だ。
実際の入試問題に取り組む際は、問題を見てから計算方法を思いつくまでのスパンをいかに短く出来るかというのが肝であり、これが制限時間内で問題を解ききるための非常に重要なポイントになってくるので、その面への対策をしっかりとやっておく必要がある。
そのための一番良い方法は、それぞれの問題の演習を何回も繰り返して、問題と解法をセットでインプットし、かつ頭の中で整理しておくことだ。
このやり方は確実に回答時間の短縮に繋がり、しかもあらゆる入試に対応できる学習方法となっているので、とても有用だ。
しっかりとトレーニングし身に着けておいて欲しい。
力学、電磁気はやや応用レベルまで
この2つの分野は毎年出題される事がほぼ間違いなくわかっているので、この2分野についてだけは応用レベルまでしっかりと学習することを薦める。
前述のとおり早稲田人科だけではない他の学部や他大学の入試問題でも頻出のテーマなので、高いレベルまでしっかり学習しておいても損はない。
元来、早稲田の人間科学部自体がここを専願にするというより他学部や他大学と併願して受ける人が多くいる学部である。
そのため、本当の第一志望の入試物理を対策する意味合いも含めてこの力学・電磁気を応用レベルまでやっておくと、それはそのまま早稲田人科の物理対策にもつながるということだ。
早稲田人間科学部物理対策のおすすめ参考書
それでは早稲田人科の物理で合格点を確保するためにおすすめの参考書を紹介しよう。
漆原晃の物理が面白いほどわかる本
物理はどうしても最初の学習で現象のイメージをすることができず、
授業を聞いただけではどうしても理解できていない、という現象について、しっかりイメージから内容を理解していくことができる。
標準レベルまでの内容を理解できている人には必要ないかもしれない。
しかし、理解はできていても本質的なイメージが湧かないという人はその部分をこの参考書で勉強していくことをおすすめする。
この参考書は分野ごとに本が分かれているため、苦手な分野のみを選んで購入するのも一つ手ではないだろうか。
物理のエッセンス
物理の参考書で最も有名な教材と言えるのではないだろうか?
物理はただ暗記すればいいというものではないため、非常に独学が難しい。
その中で物理のエッセンスは、物理の現象を理解する上で、教科書になかなか記載されていない、それでも重要な内容が書かれているため、非常に学習がしやすい教材となっている。
特に後述する、セミナーやリードαといった教材でなかなか物理の内容を理解することができない、問題の解答をそのまま覚えてしまっている感覚がある、そのような場合にはこちらのエッセンスを学習するのがいいだろう。
また、エッセンスをやっててあまり理解ができないと感じたら、先に漆原の面白いほどを読み込むことを強くお勧めする。
漆原の面白いほどで物理の内容を理解することができたら、その後にエッセンスに取り組むようにしよう。
セミナー物理/リードα
どちらも学校で配布されるような教材である。
学校の授業が優秀で、物理の内容を正確に理解することができていたり、物理に苦手意識を持っていないのであれば、セミナーやリードαの学習で大丈夫だ。
これらの扱っている問題の難易度としては基礎から標準レベルで、応用問題も多少フォローしているという形である。
どのような形式で書かれているかというと、それぞれの単元ごとに最初の数ページで重要なポイントが全て過不足なく書かれている。
そこでしっかりとインプットを行って整理をしておくと、そのあとの問題を非常にスムーズに解くことができる。この数ページのインプットにとにかくしっかりと時間を費やすこと。
その部分を自分の中できちんと消化して整理ができた段階になって初めて、基本問題から解き始めるという風に取り組んでいって欲しい。
逆にこのインプットの部分が覚えられていないと、後の問題でそもそも完全に覚えられていないために解けないという初歩的なつまずきが起こってしまう。
そういうことが絶対にないようにしっかり時間をかけて理解をしておいて欲しい。
そして実際に問題を解く際は、1サイクル目の時に間違えた部分や重要そうな問題にチェックをつけておいて欲しい。
そうすれば2サイクル目以降の復習でわざわざ全ての問題を解かなくてもよく、チェックの部分だけを確認すればよいので効率的で時間もかからない。
もしくはそれぞれの問題を解いた後に、この問題はこういう解き方をするというような自分なりのポイントをその問題の横に付け加えて書いておくだけでも、それを後で復習して見直すだけで済むのでかなり能率のいい学習になるだろう。
このように各々工夫をして時間を節約し、効率的な勉強方法を見つけていってもらえたらと思う。
とにかくこのレベルの参考書については最低でも3サイクル以上は演習をして、問題を見た段階ですぐに解法が答えられるようなレベルにまでもっていくことが重要だ。
そして物理の学習においては、この類の参考書学習に一番時間をかけて取り組んで欲しい。
エッセンスかセミナーやるかは片方選べばよく、自分の状況を考えた上で決めてもらえたらと思います。
良問の風
上記の参考書学習がしっかり3サイクル以上出来て基礎から標準レベルまでが固まったら、次に一般入試向けの問題集で応用レベルまでの力を磨いてほしい。
それに適する参考書の1冊目として良問の風をお薦めする。
この本は一般入試対策用の参考書だが、比較的簡単な問題が、多すぎない量の問題数でまとめられている。
非常に良い問題ばかりが集められているので、これを1冊しっかりやることで、一般入試で聞かれるような重要ポイントはほぼ網羅することが出来ると思う。
この問題集については出来れば2サイクルはやってほしい。
名門の森
一方こちらは良問の風のさらに難易度が高いバージョンといった位置づけの本だ。
難関大や早稲田慶應レベルの理系入試の対策の場合、この名門の森レベルまでをやっておくことをお薦めしたい。
この名門の森クラスの参考書になると1問攻略するだけでも結構時間がかかると思うので、取捨選択をしながら問題に取り組んで欲しい。
例えば頻出の力学・電磁気の部分は最初の段階ですべてやり終えるという風に、優先順位を決めて効率よく勉強していくことが必要である。
人科の対策としては名門の森はいらないかなと思いますが、併願で例えば早稲田理工を受験するような人はこのレベルまで学習したいです。そういった意味で紹介しました。
人科第一志望の人は、エッセンスや良問の風まで、もしくはリードαやセミナーを隅々まで学習することをお勧めします。
河合塾 マーク式問題集
マーク式の問題でかつその問題レベルとしては標準レベルまでが大半である。
ただしスピード感をもっておく必要があるというこの早稲田人科の物理の形式の特徴は、マーク式問題集の形式と非常に似通っている。
加えてこの河合塾マーク式問題集は非常に良い問題が集められているということから、仕上げの実践対策の1冊としてお薦めをする。
これをきちんと時間を測ってやることで、実際の入試における自分の今現在の解法速度と抜けているポイントを同時に把握することが出来る。
できれば問題解いた後には解説をきちんと読み、間違った部分については再び取り組んだ際に完全に解けるレベルまでにもっていく訓練をやっておいて欲しい。
これによって非常に実践レベルが上がるはずだ。
物理の学習が一通り完了したら、このマーク問題集を使って、実際の仕上がり具合を確認するのが良いでしょう。その後、レベルを上げた教材や過去問演習を行って本番に備えてください。
早稲田人間科学部物理のまとめ
以上が早稲田大学人間科学部物理の傾向と対策である。いかがだっただろうか?
再びまとめると、早稲田人科の物理はマーク形式で問題のレベルは標準レベルまでが大半、ただしスピード感をもって解く必要がある。
また、基礎から標準レベルまでの問題を何回もしっかり演習して、問題を見たときに解法がすぐに思い出せるレベルまでもっていく事が必要だ。
あとは力学と電磁気については他大学の併願対策にもなるので、この2分野は応用レベルまでをしっかり学習しておくこと。
まずは基礎固めに時間を使い、その他の時間で力学・電磁気分野を中心に応用レベルの問題を可能な限り演習をしておくというのが、一番効率の良い方法だ。
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