【難化傾向】早稲田大学社会科学部(社学)の英語の傾向と対策
2020年09月04日 | 早稲田大学
この記事は早稲田大学社会科学部一般入試の英語に関する記事である。
早稲田大学の社会科学部は近年人気、難易度共に上昇している学部の一つである。昔は夜間に設置されていた学部ということもあり、社学はそれほど難しくないと思われることが多かった学部であるが、近年では前日の日程で行われる商学部と同等、もしくはそれ以上と言われるほど人気、難易度共に上昇してきている。
その中でも今回説明していくのは社会科学部の英語である。社会科学部の英語は非常に難易度が高く、重要度も高いためどのように攻略していけば良いかを今回の記事で解説していく。
社学を受験しようとしている人はぜひこの記事でどのように英語を攻略すればいいかイメージを掴んでもらえたら幸いだ。
配点
まずは配点について確認する。
英語50点、国語40点、選択科目(地歴または数学)40点
このように計130点で、どの教科も得点調整が行われて合否が決まるという形式になっている。合格最低点は80〜90点程度となっている。
形式
次に試験形式について確認する。
試験時間:90分 大問5問構成
社学の英語の問題形式は大枠はほとんど変わらないが5年に一度ほどのペースで変化している。
大問1では毎年安定して誤文訂正の問題が出ており、1問目から重たい出題となっている。大問2が年によって変化するが、近年は前半では空所補充、後半では本文の内容に合っているものを選んだり、下線が引かれている文の内容を答える一致問題が出題されている。
2013年までは長文読解ではなく会話文の出題があり、会話文の中の空所に当てはまるものを選ぶというような設問形式になっていた。最近は会話文が消えて、長文読解になったが、以前までは安定して会話文が出題されていたため復活する可能性が0ではないため、会話文が出されていたということは把握しておくべきだろう。
大問3以降は毎年安定して長文読解となっている。早稲田の社学で問われる設問形式は主に3パターンのみである。
一点目は空所補充の問題。(空所補充の問題はあまり多くない。)
二点目は下線が引かれていて、その部分の内容を答える問題。特に単語について聞かれることが多い。
三点目が内容一致問題。合っているものを選択する問題で、選択肢が10個ほど与えられていてその中から3つ選ぶというような形式であるため、内容を正確に読めていないと解けないような形になっている。
早稲田社会科学部英語の特徴
それではここからが本題だ。具体的な早稲田大学社会科学部の英語の特徴について確認していこう。
誤文訂正
誤文訂正の問題は10問出題されるが難易度が非常に高い場合が多い。そのため、高度な文法・語法の知識を身につけた上で、誤文訂正専用の対策を行うべきだろう。
何がそこまで難易度を高めているかというと、選択肢にa,b,c,dと四つの選択肢があり、その中のどれかが間違っていると考える。それに加え、NO ERRORという選択肢がある。
選択肢がa,b,c,dの四つのみだったらこの中に必ず一つ間違っているものがあると考えることができるが、NO ERRORという選択肢があることによってa,b,c,dの選択肢がそもそもどれも間違っていないという可能性が含まれてしまうため、難易度が高くなっている。
長文読解
語彙レベル
社学の長文読解の問題は、早稲田大学の他の学部の問題と比べてもトップレベルに語彙のレベルが高いのが特徴である。慶早進学塾ではどの生徒にもシステム英単語を使用して勉強するように指導している。大半の大学であればこのシステム英単語をやり込んでおけば対応することは可能だろう。
一方で、早稲田の社学の英語はシステム英単語だけでは足りないだろうという印象を受ける。
基本的に下線が引かれている単語に関してはシステム英単語のレベルでは乗っていないような単語ばかりである。問われる設問だけでなく文章の語彙レベルが非常に高い。そのため、語彙に関してはより深くまで勉強しておく必要があると言える。SFCや慶法に関しても同様に語彙のレベルが高い。
これらの対策として、パス単の準一級やリンガメタリカ等の単語帳のレベルまで勉強しておくべきだろう。
設問レベル
文章語彙のレベルは高いが、設問のレベルはそれほど高くない印象である。純粋に文章の語彙レベルが高いため内容を理解するのは難しいが、文章の内容がわかれば設問は比較的簡単に答えることができるだろう。
これが早稲田の社学の英語の最大の特徴になる。そのため、慣れてしまえば長文以降の問題はある程度安定して高得点を取ることが可能であると言える。
文章量
社学の英語では、読まなければいけない長文の文量が非常に多くなっているのも特徴の一つである。特に近年は大問2も長文になり、更に文章量は多くなっている。一つの長文も単語数が500ほどあり、この量の長文が四つ続くことになる。
文章の内容も商学部のように平易ではなく、難解な内容が使われたものを読まなければいけないため、設問は選択式となっているが時間がかかってしまう人も多くいるだろう。そのため、速読力もかなり必要になってくるだろう。
ここまでで早稲田の社学の英語の難しさを理解できただろうか?
ここから本格的にどのような対策をすればいいのか確認していこう。
早稲田社会科学部英語の対策
では対策方法について確認していこう。
共通テストレベルは出来て当たり前
2021年度からセンター試験から共通テストへ形式は変化するものの、英語のレベルに関してはそれほど大きく変化していない印象である。
社学の英語で合格点を取ろうとしている人で共通テストレベルの問題で苦戦してしまっているようでは正直お話にならないというのが現状である。最低でも時間に余裕を持たせて9割以上安定して取れる学力が必要になってくるだろう。このレベルに達して初めて社学独自の対策を進めることができる。
語彙の強化
一般的に語彙に関しては、ターゲットやシステム英単語といった受験レベルの単語帳をくまなく勉強していれば十分である場合が多いが、早稲田の社学を受験するとなるとこれだけでは語彙レベルが不足してしまうというのが現状である。
実際に早稲田の社学を受験した際に、社学の対策をほとんどしていなかったという点もあるが、シス単しかやってこなかった当時の自分には語彙レベルに関しては非常に厳しく感じた。
そのため、リンガメタリカやパス単準1級などのレベルの高い単語帳まで使用して学習しておくべきだろう。
これらを済ませておくことで語彙に関してディスアドバンテージを取らないようにしてほしい。
文法力の強化と誤文訂正の演習
大問1で10問ほど誤文訂正の問題が出題される。選択肢にNO ERRORがあることで非常に難易度が高くなってくるため、社学の志望順位が高い人はここを重点的に対策しておく必要があるだろう。中途半端な文法力のまま試験に臨むと全く太刀打ちできないようなレベルの問題が揃っているため、まず最初に行うべき対策として文法力の強化が挙げられるだろう。
また、誤文訂正の演習を過去問演習や社学の志望順位が高い人は専用の問題集を準備して対策するのも良いだろう。通常であれば誤文訂正などで専用の参考書まで使用する必要はあまりないだろう。しかし社学の志望順位が高く対策する時間に余裕がある場合はここまで掘り下げて学習するのも良いだろう。
読解は要点を捉える練習
上記のように、各問題の設問のレベルはそれほど高くないため、文章の要点を確実に捉えることができれば十分対応できるだろう。
しかし、語彙のレベルが非常に高いため、不確定要素が多い中文章を読まなければならないため、他の大学・学部に比べて若干のやりにくさはあるかもしれない。その中で、どれだけ題意や要点を捉えられるかといった読解の練習をしていく必要があるだろう。
このように語彙の強化をしつつ、読解の能力が一定水準以上あると社学の英語の得点は安定してくるため、この部分の対策は重要なポイントである。
過去問演習
社学の難易度は2010年以降上昇していて、近年は高い難易度で落ち着いてきているという印象である。形式は若干の変化はあるものの、誤文訂正や読解の問題はどの年も形式が安定しているため、過去問演習は徹底的に積むようにしよう。
また、難易度の高い文章を読み解く練習を兼ねるのであれば、慶應義塾大学の総合政策学部や環境情報学部、SFCの二学部の英語の過去問演習も非常に有効な一手になってくるだろう。社学の英語で題材が不足するようであれば、こちらも検討してもらえると良いだろう。
おすすめ参考書
社学は語彙のレベルが非常に高いため、次の3つの参考書を紹介する。
リンガメタリカ
分野別の単語を回収することができるというのと、レベルの高い長文を読むことができるというところで社学の対策に非常に有効な参考書になってくるだろう。
パス単準1級
パス単準1級は一般的な単語帳を終えた後の接続が非常にしやすく良い単語帳であると感じているため、慶早進学塾の生徒にはよく使用してもらうようにしている。この参考書を学習していれば語彙レベルではそれほど困ることはなくなるだろう。
桐原1000
文法・語法の知識を体系的に整理し、かなり深くまで学習するということを考えると桐原1000はとても良いレベルだと言える。
この参考書を使用し、文法・語法の知識を体系的に整理することで、誤文訂正の問題は非常にやりやすくなるのではないだろうか。
できる限り語彙を強化して受験に挑みたい。もちろん闇雲に教材を増やしすぎて消化不良に陥らないようにそこは注意しよう!
早稲田大学社会科学部英語のまとめ
以上が早稲田大学社会科学部の一般入試の英語の傾向と対策に関してである。いかがだっただろうか。
特に語彙のレベルに関しては早稲田の中でも指折りの高さとなっている。そのため、専用の対策が必須になっている。中でも志望順位が高い人は知識レベルを強化するような勉強をするようにして、合格の可能性を引き上げるようにしよう。
早稲田大学社会科学部の他の科目の対策を確認したい人は以下のリンク先から確認するようにしてほしい。
また、慶早進学塾では早稲田大学社会科学部にも数多くの合格者を輩出している。ぜひ一度無料相談や無料体験にお越しいただき、通塾も検討していただきたい。具体的内容を相談していただくことでよいアドバイスが送ることができるため、ぜひ有効活用していただき、合格を掴む糸口となれば良いと思っている。
慶早進学塾の無料受験相談
- 勉強しているけれど、なかなか結果がでない
- 勉強したいけれど、何からやればいいか分からない
- 近くに良い塾や予備校がない
- 近くに頼れる先生がいない
そんな悩みを抱えている人はいませんか?
各校舎(大阪校、岐阜校、大垣校)かテレビ電話にて、無料で受験・勉強相談を実施しています。
無料相談では
以下の悩みを解決できます
1.勉強法
何を勉強すればいいかで悩むことがなくなります。
2. 勉強量
勉強へのモチベーションが上がるため、勉強量が増えます。
3.専用のカリキュラム
志望校対策で必要な対策をあなただけのカリキュラムで行うことができます。
もしあなたが勉強の悩みを解決したいなら、ぜひ以下のボタンからお問い合わせください。