【前置詞に注意】早稲田大学人間科学部英語の傾向と対策
2021年10月07日 | 早稲田大学
あなたは早稲田大学人間科学部の受験を考えている方だろうか?
早稲田大学の人間科学部は、略して人科(じんか)と呼ばれている。
人間科学部とスポーツ科学部は、どちらも所沢キャンパスという同じキャンパスにあるという点でも似通っている。
また、入試の形式が、理系方式と文系方式の2つあるが、文系方式、理系方式でも英語は必須となっている。
また間違いなく人科の一般入試を攻略する上で、英語を制覇することが最も重要だと言えるだろう。
そこで今回の記事では、早稲田大学人間科学部の入試について、英語の解説をしていく。
早稲田人科の英語は非常に特徴的な出題となっているため、この記事を確認していただき、どのような対策をすればいいか完璧に理解してもらい、今後の対策に生かしてもらいたい。
では始めていこう。
早稲田人間科学部英語の基本情報
まずは、早稲田大学人間科学部の英語の入試について基本情報を押さえておこう。
時間/配点
試験時間は90分で、配点が50点となっている。
ちなみに他の科目の配点は以下のようになっている。
まず文系方式は以下の通りだ。
- 英語:50点
- 国語:50点
- 歴史or公民or数学:50点
文系方式では日本史、世界史、政治経済、数学の中から1科目選択する。
いずれも配点は50点ずつであり、合計150点満点である。
こちらが理系方式だ。
- 英語:50点
- 数学:50点
- 理科:50点(化学と物理と生物の中から一つ選択する)
理系では理科が物理、化学、生物の中から選択という形になっている。
文系同様、英語、数学、理科の3科目すべてが、同じ50点というバランスの良い配点になっている。
出題形式/回答方式
大問3つ出題され、すべてマーク式で解答する形式となっている。
記述形式の出題がないことは、早稲田大学人間科学部の英語の大きな特徴であると言える。
そのため自由英作文などの対策は必要としない。
人科の他の科目の攻略方法もまとめています。
数学を確認したい人は以下から確認するようにしてください。
早稲田人間科学部英語の特徴
それではここから、より詳しい早稲田大学人間科学部の英語の特徴を確認していこう。
早稲田大学人間科学部の英語の入試には、特徴的な点が3つある。
それぞれ見ていこう。
独特な問題形式
まず1つ目は、独特な問題形式だ。
慶応義塾大学と早稲田大学の偏差値は、どの学部も同じようなレベルに位置しているが、入試の問題については学部ごとにそれぞれ特徴がある。
慶応義塾大学の入試の方が、学部ごとの問題のクセがあまりない。
一方で、早稲田大学の入試はクセが強く、学部ごとに違った形式の問題が出題される。
つまり、受験する学部によって、特化的な対策が必要になる。
早稲田大学人間科学部での入試で特に独特な問題形式となっているのが、英語だ。
3つ出題される大問の内訳を見ると、大問1が長文問題、大問2が前置詞(イディオム問題)、大問3が文法問題となっている。
見かけ以上に難しい
次に特徴的なのは、見かけ以上に実際に解いてみると難しいという点だ。
過去問を見ると分かる通り、見かけの印象では、他の入試問題よりも簡単そうで、読みやすそうだと思いがちだ。
解答時間が90分もあれば十分に足りるように感じるかもしれない。
しかし実際に解いてみると分かる通り、難しい問題が散見される。
その具体的な内容に関して、それぞれの大問に分けて説明していこう。
大問1 長文問題
大問1は読解問題に該当する大問である。
長文問題というものの、実際には非常に短い文章に対して、設問が数個ついてあり、文章が合計8題ほど出題される。
1つの長文をじっくりと読むということが求められるわけではなく、その都度話の内容が変わってくるため、文章ごとにすぐに頭を切り替える必要がある点に注意だ。
文章の扱っている題材の難易度や、構文レベルに関しては早慶レベルの中でも難しいわけではない。
しかし、早稲田人間科学部の読解問題で難易度を上げているのが、その設問である。
平易な設問ももちろん存在しているが、設問のレベルが全体的に高めで、早稲田人科の英語は、文章は読めているけれども、なぜか設問の正解が得られないということになってしまいがちである。
ここを攻略することが早稲田人科の英語で合格点を確保する上で必要不可欠である。
大問2 前置詞/イディオム問題
大問2については、前置詞/イディオム問題だ。
前置詞を入れる問題だが、動詞とセットでの前置詞の問題、熟語の問題、前置詞の意味を理解していないと解けない問題などが出題される。
多くの受験生は英熟語の学習自体は行っていることと思うが、動詞と前置詞の語法の問題や前置詞の意味を正確に理解している受験生はそこまで多くはないのではないだろうか?
そのため、初見だとあまり解けないことが予想される。
ここも人間科学部専用の対策が必要不可欠だと言えるだろう。
大問3 文法問題
大問3の文法問題も特殊な形式だ。
短文が書いてあり、その短文のなかから文法的に間違っている個所を選ぶという形式の問題になっている。
通常入試問題でよく出題される4択の問題は通常の学習で多くこなしている受験生が多いことと思うが、正誤問題を苦手としている受験生は思いの外多いのではないだろうか?
その中でも、特にこの問題を難しくしているのが、問題の短文のなかに直すべき間違いがない場合があるという点である。
短文の文法がすべて合っている場合には、間違っていないという選択肢もありえるということだ。
必ず1つ間違いがある場合には選ぶのは比較的容易だが、間違いがないという場合もあるため、難易度が高くなっている。
よって、一見見た目は簡単そうに感じたとしても、しっかりと対策をしておかないと、いざ解こうとしても解けないことがあるため、注意が必要だ。
前置詞/イディオム問題に注意
中でも、前置詞・イディオム問題が要注意である。
この前置詞・イディオム問題は、あまり他の学部では見かけない問題だ。
前置詞がそれぞれどのように使われるか、学習を極めていない生徒がほとんどだろう。
しかし、そのまさに前置詞・イディオム問題が大問1つ分を使って出題されている。
細かいところまでしっかりとインプットして、さらに演習ができていないと、この部分がかなりきつい状況になってしまう。
人科は偏差値がそこまで高くない。そのため、英語も簡単だと思い込んでいると、こういった独特な出題に対応できなくなってしまうことはかなり多い。
前置詞の学習など専門の対策が必要不可欠だと言えるね。
早稲田人間科学部英語の対策
以上が早稲田大学人間科学部の英語の特徴だった。
以上の点を踏まえてより具体的な対策を練っていこう。
設問の要求に忠実に
まず読解問題の対策からだ。
早稲田大学の他学部やMARCHレベルの英語学習を丁寧にこなしていれば、出題される文章自体は問題なく読むことのできる受験生が多いだろう。
もし文章を正確に読むことができていない場合は、単語文法の学習を丁寧に行った上で、読解の練習をしっかりと積んで、文章を正確に読むことができるように進めていってもらうことが何よりもまず求められることである。
ここからはそれができるようになった上でのお話になるが、早稲田人科の英語は、毎回設問が何を問われているかを正確に理解しようとする意識が極めて重要である。
例えば、センター試験や共通テストの長文問題の場合、設問が各パラグラフの実質的な要約の問題になっていたり、パラグラフ全体の意味がアバウトでも捉えられていれば、それを表すような選択肢を選べば正解を得られることが多い。
そのため、通常の読解学習を行っていると、設問が何を聞かれているかをそこまで意識しなくても、順調に成績は伸びていくし、そこまで困ることはないのだ。
しかし、早稲田人科の英語の場合は、文章全体の内容とはさほど関係ないような設問がかなり多く出題される。
これが、文章は読めているけれど、なぜか正解を合わせることができないとなってしまう、一番の大きな要因である。
つまり、文章の読めた、読めていないだけに捉れるのではなく、毎回設問が何を聞いているのか、設問の要求を理解した上で、その選択肢を選べば、相手の要求に応えられるのかということを常に意識しながら演習を重ねていく必要があるということである。
これは過去問演習を通じて、実際の感覚を確かなものにしていく必要があるだろう。
前置詞/イディオムの学習は念入りに
次に、人間科学部の英語の特化的な対策として、前置詞/イディオム問題の学習がポイントとなる。
後の参考書の章でも解説することだが、まずイディオムの部分についてしっかりと学習しておくことが大切だ。
当然英熟語の学習は受験生は行うことだろうが、早稲田人科を受験するのであれば、単に英熟語の意味を答えられ雨量にするだけではなく、毎回その熟語がどの前置詞とセットで使われているのかという部分まで意識した上で、情報をインプットするようにしよう。
次に、動詞とセットで使われやすい前置詞に関しても意識を向けるようにしてもらいたい。
一般的な英熟語の問題も出題されるが、動詞などとセットでどのような前置詞が使われるか、語法の問題も多く出題される。
ここは意識していないと、学習が疎かになってしまいがちな領域だ。
そして最後に、1つ1つの前置詞について、この前置詞はどういうイメージで使われるか、どういう状況のときに使われるかというイメージを細部まで学習しておいた方がよい。
英文法の学習時に、前置詞のパートになったら、解説をよく熟読して、それぞれの前置詞を正確に区別しておくこと、また英熟語帳で前置詞の解説が詳しい教材を丁寧に学習しておくことで、この独特の問題に対応することが可能となる。
前置詞のこの問題は、間違いなく事前学習の差が得点に直結する。
丁寧な学習を心がけるようにしよう。
正誤問題に慣れること
次に、正誤問題に慣れるということだ。
これは大問3の文法問題への対策になってくる。
大問3で出題される問題の文法はそこまで難しいものではない。
文法のレベルとしては基本的なものが多いが、正誤判定となると誤りを見つけるのが難しい。
さらに、問題のなかには誤りがなく、すべて正しい文法で書かれた問題もあるため、正答するのは難しいと言える。
よって、正誤文法問題については慣れが必要となる。
様々なタイプの問題があり、語順の間違いやイディオムを含む問題、単純な文法の問題など、色々なことが聞かれる可能性があるため、注意してほしい。
まず通常の文法の学習時に、どのような部分で正誤問題として聞かれやすいのか、情報を整理しておくことが必要だ。
また正誤問題に苦手意識がある人は、正誤問題専用の教材を1冊潰しておくことも悪くない学習方法だと言えるだろう。
また、正誤文法問題で、間違っている個所がない問題があるという形式の問題は、早稲田大学では社会科学部の大問1、法学部の大問3でも似たような形式の問題が出題されている。
それらの過去問を利用しながらどのようなことが問われるのかを感覚的に理解したり、問題集代わりに使うのも良いだろう。
早稲田人間科学部英語対策のおすすめ参考書
ここからは、早稲田大学人間科学部の英語の対策に有効な参考書を紹介する。
特に人科を第一志望としている場合、使用する教材によって、学習のしやすさが大きく変わるため、あらかじめ情報を手に入れておくことが非常に重要である。
システム英単語
様々な単語帳のなかでも「シス単」は単語の学習に有効な参考書だ。
「シス単」は5章からなり、1章から頻度の高い単語から順に並んでいるため、段階を踏んで学習できるようになっている。
よって、1章から順に学習していくと、効率的な勉強ができる。
さらに、1~4章には通常の単語が、5章には多義語も収録されているため、多義語の学習もできる。
早稲田大学の人間科学部の英語のレベルであれば、「シス単」を1冊仕上げておくことで十分に対策が可能だ。
さて、早稲田人科を受験する人は圧倒的にシス単がオススメである。
その理由に、ミニマルフレーズというものがある。
単に英単語を覚えるだけであれば他の単語帳でも構わないのだが、このミニマルフレーズは、動詞や名詞などがどの前置詞やワードとセットで使われやすいかをフレーズにして紹介してくれているためである。
そのため、ミニマルフレーズを絡めながら単語学習を進めていくだけで、語法の問題に強くなることができるという特徴がある。
シス単を使う場合は、必ずミニマルフレーズを使用し、どの前置詞が使われているかを意識的に確認するようにしよう。
単語学習から語法を意識しておくことで、自然と前置詞の問題に強くなれるということなんですね。
シス単の詳細な使い方は以下から確認できるので、そちらもチェックするようにしてください。
解体英熟語
英熟語帳は人科を受験するのであれば、絶対にやっておくべき教材である。
その中でも解体英熟語が圧倒的におすすめである。
まず、熟語の分量が1000語程度あり、人科を含め、難関大学を合格する上で十分な量が収録されている。ここに載っている熟語は前置詞も含めて正確に覚えるようにしよう。
次に、解体英熟語をオススメしている理由が、豊富な前置詞の解説が掲載されている点である。
何度も言っている通り、人科の英語は前置詞の問題を攻略することが必要不可欠である。
解体英熟語を使えば、イディオムだけではなく、前置詞の問題も攻略することができるということである。
これは解体英熟語を使わない理由はないだろう。
何度も繰り返し反復し、正確に知識をインプットするようにしてもらいたい。
イディオムだけではなく、前置詞の理解も深まる神書。人科を受けるなら必ず学習したい教材ですね。
使い方は以下から確認できます。
スクランブル
「スクランブル」は文法の最重要本だ。
かなり厚い参考書ではあるが、すべての範囲を網羅している。
似たような単語、語法がピックアップされて表にまとめてあったりと、非常に覚えやすいのが特徴だ。
この1冊さえ学習しておけば、早稲田大学の人間科学部の英語だけでなく、他の多くの入試に対応できるだろう。
「スクランブル」は、入試全般の文法の対策に繋がる。
正誤問題を攻略するために、こういった教材を何度も学習し、知識をしっかり整理しておいてください。
またここでよく聞かれる質問にも答えておこう。
スクランブルに載っている熟語だけで対応できますか?という質問に関してだ。
結論から言うと、早稲田人科に関しては別で解体英熟語など熟語帳を学習すべきだ。
イディオムや前置詞の問題が多く出題されるためである。ここは手厚く学習しておくべきだろう。
一般に、MARCHレベルまでであれば、スクランブルのイディオムを正確にインプットしてもらい、受験に臨んでもらうことが多いが、早慶上智くらいのレベルや英検準一級を取得したい人などは熟語帳も学習しておいた方がいいというのが、我々の考えである。
参考にしてもらえたら幸いだ。
ハイパートレーニングLV2、3、やっておきたい英語長文300、500
これについては長文の参考書だ。
ハイパートレーニングに関しては、LV1、2、3とあるが、早稲田大学の人間科学部の英語もLV2と3を学習しておきたい。
またやっておきたい英語長文に関しては、300や500を使うのがいいだろう。
まずはレベル2とやっておきたい300を使い、センター試験、共通テストレベルまでの長文をスムーズに解けるようにしよう。
センター試験や共通テストのレベルでコンスタントに8割取れるようになったら、次にポレポレという英文解釈用の教材を学習した後に、ハイパートレーニングレベル3、やっておきたい500の学習を行うようにレクチャーしている。
また、ハイパートレーニングに関しては、CDが付いているため、しっかりと聞き込みを行うことができ、また読み込みをしっかりすることで速読力を上げるトレーニングに使うことができる。
この参考書の肝は「読み込みによる速読力UP」と言っても過言ではない。
そのため、問題を解くだけではなく、聞き込みと読み込みをしっかりと行うことで、速読力とリスニング力を鍛えてほしい。
長文は文章を読んだ後に、何度も黙読を重ね、読む速度をあげてください。
そのやり方は以下で紹介しています!
過去問演習
やはりその独特な出題形式に対応することができるようになるには、過去問演習が一番だ。最も必要な教材であると言える。
一般的に赤本には5~7年分が収録されているが、早稲田人科に関してはさらに遡って演習してもいいと思っている。
長文の設問、前置詞問題、正誤問題、なれるまで何度も繰り返し問題を解き、合格点まで到達するようにしてもらえたらと思う。
なお、遡って演習する場合は、東進の過去問データベースに登録するのがおすすめだ。かなりの年数問題が収録されているため、大量に演習することが可能となるだろう。
早稲田人間科学部英語のまとめ
以上が早稲田大学人間科学部英語の傾向と対策である。いかがだっただろうか?
最後に、早稲田大学人間科学部の英語の入試についてまとめよう。
かなり問題形式が独特なため、特化的な対策が必要となる。
長文は、とにかく設問の要求を理解することが重要だ。
大問2と大問3は慣れや特化的な対策が必要となるため、早くから過去問演習に取り掛かり、どういう形式なのかを自分で把握したうえで、学習を進めていってほしい。
早稲田大学には人間科学部を始め、学部問わず多数の合格者を輩出しているため、正しい勉強方法で勉強をしたいと考えている人は受験予定の大学を問わず、慶早進学塾の無料受験相談を活用していただきたい。
早稲田人科の英語は非常に独特な出題でした。
無料相談ではより詳しい、あなたにあわせたアドバイスを送ることができます。遠慮なく活用するようにしてもらえたらと思います!
慶早進学塾の無料受験相談
- 勉強しているけれど、なかなか結果がでない
- 勉強したいけれど、何からやればいいか分からない
- 近くに良い塾や予備校がない
- 近くに頼れる先生がいない
そんな悩みを抱えている人はいませんか?
各校舎(大阪校、岐阜校、大垣校)かテレビ電話にて、無料で受験・勉強相談を実施しています。
無料相談では
以下の悩みを解決できます
1.勉強法
何を勉強すればいいかで悩むことがなくなります。
2. 勉強量
勉強へのモチベーションが上がるため、勉強量が増えます。
3.専用のカリキュラム
志望校対策で必要な対策をあなただけのカリキュラムで行うことができます。
もしあなたが勉強の悩みを解決したいなら、ぜひ以下のボタンからお問い合わせください。